安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>360号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------360号--2006.10.01------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「牛乳・ベジタリアン・パーム油(Q&A)」
「牛乳有害説」

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(連載)五輪峠/五輪峠2
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--〔話題〕--------------------------------------------------

 国産小麦について、こんなメールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 いつも興味深く読ませていただいております。北海道からメール
しております。安心!?食べ物情報 Food Review 358で、渡辺様は
「国産小麦は強力粉にはなりませんから」と書かれていますが、私
は、毎朝、国産小麦でパンを自家用で焼いて食べています。確かに、
ふわふわのパンではありません。私の住む、江別市では「はるゆた
か」隣の岩見沢市では、「キタノカオリ」を栽培しています。私は、
「はるゆたか」と「キタノカオリ」をブレンドして使っております。
価格での国際競争力は、残念ながらありません。

 江別・岩見沢では、他の北海道の地域と違い輪作体系に組み込む
必要があって栽培されているわけではなく水稲の減反による転作が
多く、輪作体系を守る大義名分も無いわけです。

 ご存知のように、コストプール方式によって外国産小麦の売買差
益の生産者手取りの約7割を占める麦作経営安定資金が無ければ、
淘汰される運命にあるのは事実です。麦加工産業への外国産小麦の
政府売渡価格は輸入価格の1.7−1.8倍となっているそうです。外国
産小麦には70−80%の関税が課せられているのと同様の状況でも輸
入小麦の強力粉は、5Kgで1300円くらいですので、とんでもなく
安いわけです。国産では、比較的安価な「キタノカオリ」でも、5
kg1980円です。

 大都市圏には、国産小麦の信者の奥様方がいらっしゃるようです
が、こうした事実を理解された上で、味わい深く、もっちり硬めの
国産小麦のパンをよく噛み締めて、召し上がっていただきたいと思
います。

 安心とは関係なくて申し訳ありません。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 世界中にはライ麦パンとか、いろいろなパンがあります。アメリ
カ風のふわふわの食パンだけがパンではありません。私が国産小麦
はパンに向かないと言っているのは、アメリカ風の食パンには無理
だという意味です。国産小麦パンはそっちの方面はあきらめて、独
自の味と文化を作る方向に進むべきだと考えています。

 おっしゃるとおり、「もっちり硬め」の日本風パンが広まればよ
いのですけれどね。

 昔は国産小麦は人気がなくて、製粉会社は苦労していました。輸
入小麦と抱き合わせで購入せざるを得ないのですが、なかなか売れ
ないのです。仕方なく安い価格帯の小麦粉に混ぜていました。

 最近は国産小麦の人気は上がっていますが、そういう苦労が完全
になくなったのでしょうか。もう製粉会社とのつきあいもありませ
んから、私にはよくわかりません。そのあたりの情報があれば教え
てほしいと思います。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

------------------------------------------------------------

Q.現在アメリカのノースカロライナに住んでいます。今朝、ニュ
ースでオーガニックのミルクを回収しているのを見ました。多分カ
リフォルニアだったと思うのですが...?何か問題があったので
しょうか?我が家もオーガニックミルクを飲んでいるので、気にな
りメールさせていただきました。

------------------------------------------------------------

A.アメリカのローカルなニュースはさすがにこちらではわからな
いです。牛乳の回収自体はよくあることなので、それほど気にする
必要はないと思います。

 牛乳の生産工場では、かなり徹底した衛生管理がとられています。
HACCP(ハセップ)と呼ばれる方法論でやるのですが、この管
理の仕方には、どうすれば健康被害をおこすようなミスをなくせる
か、ということと同時に、ミスが起こってしまったときの対処方法
も明記されています。

 したがって、回収するような事態が発生したということは、ほめ
られたことではありませんが、そういうときにも管理は機能してい
るということでもあります。

 回収の原因は異物の混入か殺菌の失敗が多いです。オーガニック
ということですから、オーガニックの条件に違反した可能性もあり
ます。この場合はオーガニックとしては失格ですが、衛生的な面で
は問題ありません。

 いずれにせよ、こういうニュースに接したときは、自分の飲んで
いるものが回収に該当していないかどうかを調べてください。そう
でなければ、とりあえずは関係ない、ということでよいと思います。

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Q.ベジタリアンなどのホームページを見ていると、肉食がいかに
も体に悪いということがデータの裏付けがあるように書かれていま
す。本当に肉食が体に悪いというデータがあるのでしょうか。肉ば
っかり食べるのは良くないというのならいいのですが、どうも肉食
自体を否定しているようです。

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A.思想信教の自由というものがありますので、ベジタリアンが自
分の信条を述べることは問題ありません。科学的根拠があるとは私
には思えませんが、そのように信じている人もいます。それもやは
り仕方ないですね。

 肉食を否定するという思想については、別に批判すべき点がある
とは思えません。そう思う人は肉食をやめればよいのです。ただ、
そう思わない人が、肉食を否定する思想について、気にする必要は
ありません。あくまで信仰、心の問題だからです。

 肉を食べすぎるリスクもありますが、全く食べないことのリスク
もあります。そのあたりを理解した上でのベジタリアンであれば何
の問題もないのですが、あまりに偏った食事になっている人につい
ては少し心配しています。しかしそれもいらぬお世話でしょうし、
昔は肉食どころか木食といって、穀物もとらないような修行をした
偉い坊さんもいました。ここまでくればただただ敬服するばかりで
す。

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Q.パーム油についてよくわかりましたが問題は安全性です。安く
て美味しいので良いのですがバターのような成分だそうですが本当
にそうですか? 体に悪いトランス脂肪酸やシヨートニングのもと
だそうです。このあたりを少し考察していただければうれしいんで
すがよろしくおねがいします。

------------------------------------------------------------

A.この間の日本テレビ系の番組「所さんの目がテン!」でパーム
油についてやっていました。マレーシアの農場も出てきました。

 そこではパーム油は植物性ではあるが、飽和脂肪酸が多く、常温
で固まることが紹介されていました。成分については、以下のよう
なところです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 パーム原油には遊離脂肪酸含量によって品質に多くの 段階(3%
から45%)があり、またパーム油はカロチンを多量(0.05〜0.2%)
に含む ためオレンジ色を呈する。また、特有の芳香がある。

 沃素価44〜60、鹸化価190〜209、比重d・0.898〜0.905、屈折率n
・1.453〜1.459、 不鹸化物1.0%以下、融点27〜50℃の固体脂で、
脂肪酸組成は、ラウリン酸0〜1%、 ミリスチン酸1〜2%、パルミ
チン酸39〜46%、ステアリン酸3〜5%、オレイン酸38〜44%、 リ
ノール酸8〜11%である。用途としては、我が国では95%が食用
(マーガリン・ ショートニング、フライ用・製菓用油等)であり、
残りが工業用(鉄鋼の圧延用、石鹸、ろうそくの製造)に用いられ
る。なお、精製パーム油を分別したものにパームオレイン、パーム
ステアリンがあり、JAS規格では 前者は40℃で清澄なもの、後者は
60℃で清澄なものとされている。

http://www.abura-ya.com/oil/item/pamu.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 一般に油脂は、構成している脂肪酸の比率によって、融点が変わ
ります。飽和脂肪酸が多いと融点は低くなり、不飽和脂肪酸が多い
と高くなります。飽和脂肪酸が多い動物性の油脂(牛や豚など)は
常温では固体です。(鶏や魚の脂肪は違いますが。)

 バターは牛乳の脂肪から作ります。牛乳の脂肪は牛肉のものとは
違いますが、やはり常温では固体になります。植物性の油脂でバタ
ーの代替品として製造されるマーガリンでは、不飽和脂肪酸を一部
飽和脂肪酸に変えて、融点を高くする加工をしています。

 「水素添加」と呼ばれていますが、この工程で一部の不飽和脂肪
酸が「シス型」から「トランス型」に変化することを問題にする人
がいます。(この件については私のサイトで検索してみてください。)

 その意味ではパーム油はもともと飽和脂肪酸が多いので、そうい
う副作用からは安全なのかもしれません。(元々幾分かはトランス
型脂肪酸も含んでいるはずですが)

 ショートニングというのは使い方で名前が変っていますが、本質
的にはマーガリンと同じと考えてよいと思います。別にそれ自体が
身体に悪いわけではありません。

 近年、マレーシアを中心に、パーム油の生産は急成長してきまし
た。このことを批判している人もたくさんいますが、私は的外れな
批判だと思っています。以下はマレーシア政府サイドのパーム油に
関する情報です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 パーム油には、他の植物油に比べビタミンAとEが多く含まれてい
ることから、マレーシアでは、ビタミンA欠乏症の子供への補助食
品や、ビタミンEの抗酸化成分を利用した老化防止や抗がん性効果
を持つ食品として利用されています。また、マレーシアのパーム油
関係者は、パーム油は通常の新陳代謝で簡単に吸収されるほど消化
が早いため、健康志向の高い先進諸国や栄養不足に直面している国
などで、必要なエネルギーと脂肪酸を満たすための重要な役割を担
っていることを強調しています。

 パーム油生産量の約80%は食品用に利用されています。マレーシ
アでは、マーガリン、アイスクリーム、コーヒー用クリーム、ショ
ートニングなどの加工食品の重要な成分として、また、ココアバタ
ーの代用品として菓子類やチョコレートにも利用されています。

 一般家庭においても、パーム油は最もよく利用される油で、日本
のサラダ油のように揚げ物、炒め物などの幅広い調理法に用いられ
ています。パーム油以外では、ココナツ油も一般家庭でよく利用さ
れていますが、こちらは調理油としての用途のほかにマッサージオ
イルとしても利用されています。

 マレーシア政府は、食用への利用ばかりでなく、パーム油を工業
用に利用することも推進してきました。その結果、マレーシアは世
界のオレオケミカル市場の60%を占めるようになりました。以前は
マレーシアからパーム油が輸出され、輸入国において化学製品に二
次加工されるのが一般的な形態でした。しかし、近年はマレーシア
国内で二次加工した製品を輸出するパターンに変化し、付加価値を
確保するようになりました。日本でも、パーム油を輸入し、脂肪酸
などの原料に利用していましたが、いまでは二次加工製品を輸入す
ることが一般的になり、マレーシアにとってはオレオケミカルの主
要な市場の一つになっています。したがって、いま日本に輸入され
ているパーム油のほとんどは食用に利用されているものです。

http://www.oil.or.jp/info/html/34/page11.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 昔の植民地時代のプランテーションと違って、マレーシアではパ
ーム油を加工する、近代的工業も成功しつつあるのです。これは評
価したいですね。

 パーム油それ自体の安全性ということなら、別に問題ありません。
植物油としては非常に特色のあるものですが、安全性を疑うような
要素は何もありません。

 件の番組で、エビフライをパーム油で揚げたのを試食していまし
た。揚げた後、時間がたってもおいしいのが特徴だということです。
そのかわり、揚げたてはたぶん他の植物油の方がおいしいのではな
いかと思います。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「牛乳有害説」
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 毎日新聞に「牛乳有害説」についての記事が掲載されていました。
毎日新聞のサイトからは削除されていますので、キャッシュから引
用しておきます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

牛乳:「有害」本が波紋 でもやっぱり「有益」は多数派

 「健康飲料」の代名詞的存在の牛乳を「有害」とする説が書籍や
ネット上で取り上げられ、波紋を広げている。一方で「有益」とす
る考え方は、栄養学などの世界で今も多数派だ。主な論点を知って
おきたい。【小島正美】

●端緒

 端緒となったのは、昨年出版されてベストセラーになった「病気
にならない生き方」(サンマーク出版)だ。著者の新谷弘実氏は、
米国在住の著名な胃腸内視鏡外科医。長年の臨床経験から導き出し
た食生活の改善法をまとめた本だが、このうち牛乳に関する記述が
特に注目された。さらに今年、環境ホルモンの観点からの有害説も
登場し、すそ野が広がった。

●骨粗しょう症

 牛乳に多く含まれるカルシウム。摂取源として牛乳は有益なのか。
有益でないとする根拠の一つが、骨粗しょう症と牛乳との関係だ。

 日本人が1年間に飲む牛乳は1人平均約35リットル。デンマー
クやオランダなどは優に100リットルを超える。チーズなど乳製
品を含めると、その差は4倍前後にもなる。しかし、高齢者の大腿
骨頚部(だいたいこつけいぶ)(太ももの付け根)の骨折率は北欧
諸国の方が日本より高い。このため「牛乳は防止策にならない」と
の指摘がある。

 これに対し、近畿大医学部の伊木雅之教授(公衆衛生学)は「平
均的な骨の密度は北欧人の方が高く、体形の問題が大きい」とみる。
同教授によると、背骨の骨折率は日本人の方が高いが、大腿骨では
逆転する。「西欧人の大腿骨頸部の骨は斜めに長く伸びているため、
お尻が大きくて体重が重い西欧人は転倒などで骨折しやすい。北欧
人の牛乳摂取量が少なかったら、骨折はもっと増えるはずだ」と言
う。

●環境ホルモン

 子牛の成長を促す牛乳には、硫酸エストロンなどの女性ホルモン
が含まれている。佐藤章夫・山梨医科大名誉教授はこの視点から、
今年6月の環境ホルモン学会で「硫酸エストロンはビスフェノール
Aなどの環境ホルモン(内分泌かく乱物質)よりも強い」との説を
発表し、注目された。

 同名誉教授は、雌ラットに発がん物質と同時に牛乳や水などを与
えた実験結果から、牛乳に乳腺腫瘍(しゅよう)を促進させる作用
があったとして「牛乳を大量に飲み続けると卵巣がんなどのリスク
が高まる」との仮説を提起した。

 これに対し、山口大農学部の中尾敏彦教授(獣医学)は「牛乳中
のホルモンを摂取しても、女性の体内を流れているホルモンの量に
比べれば微々たるもの」と影響に疑問を呈す。一方、新潟大医学部
の中村和利助教授(公衆衛生学)は「牛乳とがんとの関係はまだ仮
説の域を出ておらず、冷静な議論が必要だ」と話す。

●子牛のための栄養

 ネット上で取り上げられることが多い有害説の論拠の一つが「牛
乳は子牛が飲むもの。人が他のほ乳動物の乳を飲むのは不自然」と
の考え方だ。

 これについて岐阜大学応用生物科学部の金丸義敬教授(食品機能
化学)は「野菜や肉、魚なども人間のために存在しているわけでな
く、牛乳も数ある食材の一つ。必要な栄養素を牛乳から取ってもお
かしくない」と話す。

 飼育法の問題を指摘する声もある。いま、酪農家たちは大量の乳
を出すスーパーカウ育成を目指しており、酪農学園大大学院の中野
益男教授(環境生化学)は「飼育法が工業化され、牛の生理に合わ
なくなっている問題は確かにある」と言う。「ただ、だからといっ
て牛乳自体が有害というわけではなく、牛乳と飼育法の問題は分け
て考えるべきだ」と話す。

http://cc.msnscache.com/cache.aspx?q=4013291226451&lang=ja-JP&mkt=ja-JP&FORM=CVRE
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 もっとはっきりと新谷本はトンデモ本であり、全編デタラメだ!
と書けばよさそうなものですが、新聞記者というのは政府を批判す
るとき以外はなかなか紳士的なものです。

 遠回しな書き方ですが、小島記者は新谷説を全面的に否定してい
ると考えてよいと思います。「野菜や肉、魚なども人間のために存
在しているわけでない」というのは面白いですね。こんな簡単で完
璧な反論も思いつかない人が大勢いるのには驚きます。

 私もすでに何度も書いていますが、同じように考えています。先
日、書店の店頭で立ち読みしてみましたが、全体的に読むに耐える
内容ではありませんでした。

 ところが毎日新聞というのはおかしなところで、こんな記事をか
つて掲載していました。これもキャッシュから拾ってきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

自然食はおいしい:知っておきたい「牛乳有害説」
 ◇大腸炎もできる−−米国の医科大教授・新谷氏

 牛乳が生産過剰に陥り、1000トンの廃棄処分が決まった。ホ
クレンなどは消費拡大に躍起だ。牛乳は健康に良い食品だと一般に
信じられているが、牛乳が実は人体に害を及ぼすとの主張も根強く
存在する。酪農王国・北海道には悩ましいが、消費者として「牛乳
有害説」も知っておきたい。

 「病気にならない生き方」(サンマーク出版)は現在65万部の
ベストセラー。「胃腸は語る」(弘文堂)は98年の刊行以来11
万部。著者は米国アルバート・アインシュタイン医科大外科教授で
胃腸内視鏡外科医の新谷弘実氏。30万例の胃腸を診察した目で数
々の“健康の常識”を覆す。その一つが牛乳神話だ。

 大部分の人の胃相・腸相は「牛乳を飲むことによって悪くなり、
難病ともいえる悪性炎症性の大腸炎もできる」。牛乳が子供たちの
アレルギー体質を作ることや、飲み過ぎが骨粗しょう症を招く危険
性も紹介している。

 出版社や新谷氏の事務所によると、牛乳メーカーや農協から抗議
などは一切ないという。

 生活習慣病予防のための「食事バランスガイド」を昨年作成した
厚生労働省に聞いた。ガイドによると、1日に必要な牛乳・乳製品
は牛乳換算で180CC。牛乳有害説の評価について「それは内閣
府の食品安全委員会の所管」(生活習慣病対策室)との回答だった。

 食品安全委員会は「厚生労働省から特に要請がないのでそのよう
な審議はしていない。見解もない」(事務局)。典型的なたらい回
し。行政も牛乳批判を無視・黙殺していることが理解できた。

 道の健康増進計画の素案にもこのバランスガイドが引用されてい
る。立案した地域保健課の担当者に新谷氏の著書を示すと、「それ
が正しいと言える根拠はどこにあるのか。日本人のカルシウム不足
は牛乳で補うべきだと考える専門家の方がはるかに多いのではない
か」。続けて「(牛乳が問題だという)国の情報はない。だから国
と同じ見解です」。「地域主権」が聞いてあきれる。

 宗谷管内豊富町の酪農家でチーズやアイスクリーム作りも手掛け
る久世薫嗣(しげつぐ)さん(62)は牛乳・乳製品を否定する立
場ではない。しかし、日本で主流の超高温殺菌牛乳(130度、2
秒殺菌)の問題点を次のように指摘する。「予備加熱(85度で1
5〜20分)でたんぱく質が熱変性し、発がん物質ができる可能性
を指摘する学者もいる。カルシウムも熱で不溶解性のものに変化す
るので吸収されなくなる。これが一番大きな問題です」

 久世さんは牛乳は低温殺菌(65度で30分)で飲むことを勧め
る。そして、問題だらけの牛乳を生み出している効率優先の生産・
加工・流通のシステムを問い直すべきだと訴える。【山田寿彦】
(3月25日掲載)

 2006年8月1日

http://cc.msnscache.com/cache.aspx?q=3991179504668&lang=ja-JP&mkt=ja-JP&FORM=CVRE9
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 山田記者の「飛ばし」記事を、小島記者が尻拭いしているという
ことなのでしょう。この記事についてはどうも困ったものだと思っ
ていました。

 ここで気になるのは「牛乳メーカーや農協から抗議などは一切な
い」「行政も牛乳批判を無視・黙殺している」というような見方で
す。

 あまりにトンデモな説を無視するのは世の常識なんですが、ご当
人は反論できないから黙殺している、などと考えて得意になるわけ
です。そしてそのしり馬に乗るアホな記者もいます。

 これは常識のある人の方がよくないと思います。やはり間違った
説には徹底的に反論すべきです。科学的な反論に新谷氏が対応でき
る可能性はまずありませんから、やっていてむなしくなると思いま
すが、やはり科学者が社会的な責任を果たすためには、誰かがイヤ
でも反論してほしいものです。

 トンデモ説のしり馬に乗るのも、それをきちんと批判するのも、
毎日新聞の記者ということで、いわゆるマッチポンプです。しかし
私はこの間の小島記者の奮闘ぶりを見ていますので、彼をおおいに
応援したいと思います。

 というより他の無知な記者たちは何とかならんのか?ということ
なんですけれどね。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 もう10月です。先日、10年前に初めてとったパスポートの期
限が迫ってきたので、新しく申請に行ってきました。それまで外国
には行ったことがなかったので、ニューカレドニアに連れて行って
くれるというのであわててとったものです。生協時代の最後の、よ
い思い出です。

 パスポートはその後、中国に行くのに大いに活躍しました。ちょ
うど一番痩せていたときの写真を貼ってあるので、疑われたりしな
いかと心配していましたが、今度はまさしく老年間近い写真です。
妻はいつまでも若いのに、男はダメですねぇ。

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