安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>350号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------350号--2006.07.23------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「麦茶(Q&A)」「うなぎ」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 「生協」について、こんなメールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 私は食品分析に携わる一科学者として(それほど立派ではないで
すが)、イリーナ・エルマコヴァ氏の学説は稚拙としか言えず、科
学者らしかなぬ言動には失望を通り越し、絶望的な気分になってお
ります。

 私は、生協職員ですが、私どもの生協では「イリーナ・エルマコ
ヴァ氏の学説」を支持しているわけではありません。むしろ、それ
に協賛している生協には、苦々しく感じています。大半の(ほとん
どかな?)生協では、これに参加する動きはなく、動いている生協
がどこかを認識して下さい。

 生協は自由に組織を立ち上げることは簡単ですので、色々乱立し
て組合員様も「生協です」と言えば混同されるケースもあります。
各生協は民主主義の典型みたいなもので、主義主張はさまざまです
し、それは自由なのです。他の生協の文言を見て、突っ込みたくな
るケースも否定はしません。

 ただ、「生協が」というまとめられた表現はまじめにリスク評価
を行っている生協には迷惑でしかありません。その点をご理解下さ
い。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 生協といってもいろいろあるのはおっしゃるとおりです。私の書
き方が悪かったですね。

 現在、共同購入や店舗で活動している地域生協には、大きく分け
て二つの流れがあります。一つは日本生協連系というのでしょうか、
どの府県にもある大きな生協です。普通、店舗と共同購入を併用と
いう形をとっています。県域合併などをしてきましたので、だいた
い県ごとにあるという感じです。

 それ以外の生協というのは、生活クラブ、首都圏コープ、グリー
ンコープなどで、こちらは小さな生協の連合組織という形をとって
います。ほとんどのところが共同購入だけというのも特徴です。

 今回の講演会などをおこなっていたのは、後者の方のグループで
す。私自身もどちらかというと後者の出身ですので、より大きな前
者の生協のことをすぐに忘れてしまいがちです。申し訳ありません
でした。

 生協の内幕の話をしてもきりがないのでやめておきますが、いた
だいたメールのとおり、生協全部が同じようにやっているわけでは
ないことはご了解お願いします。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.アルミコーティングされた紙パック(ストローをさすタイプ)
のべビー麦茶を9ヶ月の子供に飲ませていますが、先日ストロー口
からコップに移し替えたところ、ストロー部のアルミが破れたのか、
わずかなアルミの紙片のようなものがお茶に入っていました。(よ
く目をこらさないと見えないようなくらい)。でも、これまで1日
に2、3パックも飲んでいたので、そのアルミ片をここ1ヶ月ほど
麦茶と一緒に飲んでいたかと思うと心配でたまりません。アルミは
胃腸で吸収されずに便として排出されるんでしょうか? 体に蓄積
されていないか心配です。

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A.アルミ中毒というのはあって、特に腎臓病の患者では問題にな
ることがありそうです。しかし一部に言われているアルミ鍋はいけ
ない、などというウワサは事実ではありません。

 構造的に考えて、飲むたびにアルミ箔が麦茶の中に入っていたと
いうのではないように思います。また、この程度の量で症状が出た
りするものでもないでしょうから、これから気をつけるということ
でよいのでは?

 赤ちゃん用の麦茶パックというものもあるのですね。うちでは普
通に麦茶をつくって、哺乳瓶やコップで飲ませていました。ストロ
ーというのは赤ちゃんにはあまりよくないような気がしますし、普
通の麦茶で充分だと思います。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「うなぎ」
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 今日(7月23日)は「土用の丑の日」なんですね。ご存じのと
おり「うなぎ」が大活躍する日です。私も久しぶりに一匹買ってき
ました。

 今年はずいぶんと高くなっているようです。うなぎはほとんど養
殖ですが、産卵させて子供をとるのではなく、子供うなぎは天然も
のに頼っています。その供給が不安定なことが背景にあります。

 浜名湖のうなぎというのは有名で、「うなぎパイ」という名産も
あります。しかし新幹線から見えるうなぎの養殖池はほとんどなく
なってしまいました。うなぎの養殖自体、日本では採算のとれない
事業になりつつあるようです。

 そこでこの間、私たちの食べるうなぎは中国から輸入されてくる
ものが多くなりました。一番安いのは中国で蒲焼まで加工されたも
のですが、国産のものでも原料は中国からの輸入というのも多いの
です。

 ところが今年は中国からの輸入が減ってきていて、価格を押し上
げています。原因の一つは昨年問題になった抗菌剤の件です。

 今年の2月のニュースですが、このときは回復傾向と報じていま
す。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 2005年7月に有害物質「マラカイトグリーン」が検出された
ために、輸出が一時取りやめになった中国産ウナギだが、11月半
ばから再開。輸出水準がすでに、前年と同じ程度にまで回復してき
たところも出てきたという。16日付で中国産業経済情報網が伝え
た。

  福建省は、ウナギの輸出額が5億元に達し、輸出量では全国の
70%を占めるなど、中国におけるウナギの主要な養殖・輸出基地
となっている。

  同省でも、マラカイトグリーン検出問題により、輸出が一時停
止されたが、11月15日から再開。05年末までの同省からのウ
ナギ輸出量は2000万トン強に達し、長楽市では輸出量が前年同
期を上回った。

  ただし、マラカイトグリーン検出問題や、日本が5月から導入
を予定している食品の残留農薬規制を強化する「ポジティブリスト
制度」による影響を懸念して、養殖の再開をためらう生産者もおり、
地元の検疫当局では、「安心して養殖を開始してほしい」などと呼
びかけている。

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?
y=2006&d=0217&f=business_0217_008.shtml

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ここに書かれている「ポジティブリスト制」がはじまり、中国か
らの食品の輸入は全般的に減少しているようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 中国商務省の責任者は13日、「日本が実施している『ポジティブ
リスト』が中日農産品の貿易に強い影響を与えたため、中国はこれ
に重大な関心を持つ」と指摘しました。

 5月29日から日本が『ポジティブリスト』を実施して以来、中国
の日本に対する農産品の輸出が大幅に下落しました。

 『ポジティブリスト』とは、残留基準が示されていない農薬や化
学物質が検出された食品の日本で流通をすべて禁止するものです。

 この責任者は、「『ポジティブリスト』は、食品安全に関係があ
るとともに、貿易公平の問題であるがゆえに、中国の企業と農民た
ちの利益に関わっている。中国は、食品安全を確保し安定な貿易を
維持する原則のもとで、できるだけ早く有効な協議に達し、両国農
産品貿易の安定かつ健全な発展を促したい」と語りました。

http://jp.chinabroadcast.cn/151/2006/07/13/1@68239.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この制度ができたとき、一番影響があるのは輸入農産物だろうと
予測していましたが、やはり影響を受けているようです。輸入側の
商社が非常に慎重になって、今までとは違った姿勢で輸入するよう
になっています。

 今まで中国産の農産物は安い価格だけを武器に、かなり無茶な出
荷をしていたという傾向がありました。それが改善されるのは私た
ちとしては歓迎ですし、中国の農民自身にとっても、長い目で見れ
ばよいことのはずです。

 中国の経済発展にともない、価格だけにたよった生産では、やが
て行き詰まるのが目に見えています。それよりも環境に配慮した持
続的な農業を展開していかなければ、農業生産自体を危うくしてし
まいます。

 中国の環境問題が非常に深刻な状態であることはよく報じられて
います。「強大な国家の成立」⇒「社会の安定により生産拡大」⇒
「環境が破壊され、生産力が低下」⇒「社会不安から暴動、内戦」
⇒「帝国の滅亡」という中国で繰り返し現れたサイクルを今度こそ
止めることができるかどうかが問われています。今は目先の利益を
失っても、苦い薬を飲むべき時期なのだと思います。

 そうした中、「割り箸」も問題になっています。しばらく前に、
環境問題のネタとして、割り箸がやり玉にあがったことがありまし
た。貴重な木材を浪費しているから、割り箸をやめて自分の箸を持
ち歩こう、とかいう主張もありました。

 反論として、割り箸は端材などで作られていて、それほど木材を
浪費していない、などというものもありました。ところが現実はほ
とんどの割り箸が安価な中国産に取って代わってしまっていたので
す。

 その中国産割り箸もピンチを迎えています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 割り箸業界もご他聞にもれず、国内製造のコスト高からコスト安
の中国へ進出。現在は99%が中国からの輸入で賄っている。原材
料は中国東北部のシラカバ、同南部のタケだが、近年、中国の森林
伐採の行き過ぎで反省の機運が高まり、やたらに伐採できなくなっ
た。このため、中国でも原材料の3割ほどはロシアなどからの「輸
入材」が占め、中国でそれを加工、輸出しているのだ。

 こうした事情を背景に、現地の生産者が2005年12月と06
年3月の2回、合計で5割の大幅値上げを要求、または予定してい
るものだが、「中国側は、日本と妥協してまで割り箸を輸出する意
向はなさそうだ」(業界筋)との観測が強く、値上げを呑まざるを
得ない状況という。

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2006&d=0113&f=column_0113_002.shtml
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 胡麻油のメーカーに聞いた話ですが、胡麻の生産地は世界各国に
あります。ところが一番安価な中国産に集中してしまったため、突
然大幅値上げを通告されたとき、呑まざるを得なかったというので
す。リスクの分散を考えていなかった日本の業界が悪いのだ、など
という話でした。

 割り箸の値上げが、単に足元を見ての値上げなのか、本当に環境
保護に乗り出す気なのか、判断に苦しむところですが、今後の値上
げと数量の減少は避けられないようです。

 かといって選民思想の臭いのする、箸を持ち歩くなどということ
はしたくありません。やはり食堂などでは塗り箸を繰り返し使うよ
うにするのがよいと思います。コンビニなどでは無料添付をやめて、
売ればよいのです。

 割り箸は「けがれ」を嫌う日本文化にはぴったりのものでした。
しかしそろそろ日常生活からは引退してもらう方向でよいのではな
いかと思います。

 うなぎの話題から離れてしまいました。安いから中国産という判
断もよくないですが、中国産というと何でも粗悪品と決めつけるの
も根拠がありません。今まではあまりよい関係とはいえませんでし
たが、これから徐々にでも、よい方向に変っていってほしいと願っ
ています。そのためには少し値段が高くなるのもがまんしなけばな
らないですね。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 学校は夏休みに入ったようですが、雨ばかりでぱっとしない天気
です。それどころか災害に見舞われているところも多いようですが、
皆さんのところではいかがでしたでしょうか。

 このメールマガジンも350号に到達しました。7年も続けているの
ですね。歳をとるはずだ…。ということで、ご愛読に感謝します。

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