安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>332号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------332号--2006.03.19------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「中華めん・アルミ鍋・スチレン・アミノ酸
等・エノキダケ(Q&A)」「米の検査」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 今回もいただいたメールを紹介します。まず、ドイツでもマーガ
リンは売っているよ、という情報をドイツ在住の方からいただきま
した。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ドイツでももちろんマーガリンが販売されています!発売禁止地
区があるという話も聴いたことがありません。しかし、一般的にド
イツ人はマーガリンよりバターのほうが好きなようです。私はバタ
ーは料理やお菓子作りにつかうだけで、パンに塗って食べるのは稀
です。ドイツ人家庭ではバターは冷蔵庫に保存せず、室温で保存し
ているのでパンに塗るのも問題ないのですが、私はやはりバターを
常温保存するのに疑問があるので、そうせず、塗りやすいマーガリ
ンをつかっています。味の面ではやはりバターのほうが断然おいし
いです。

 ドイツで暮らしていてすごく助かるのが、食料品などの添加物や
発がん性物質を検査する民間研究機関があり、そこが定期的にレポ
ートを発表していることです。そのレポートを見ることによって、
あのハムは買うのをやめたほうがいいとか、このケチャップは安い
のに一番質がいいというのがわかり、節約にもなります。日本にも
そういう研究機関があったらいいのにと思います。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これで「ドイツではマーガリンは販売禁止」というウワサはガセ
確定ですね。

 次は水質基準について。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 私の住んでいる西条市は、湧き水の豊富なところで(打ち抜き)
という方法で自噴してくる水を誇りにしています。

 私の住んでいるところは、山中でアンチモンの鉱山のあったとこ
ろで地下水も渓流の水もアンチモンで汚染されています。その件で
は数年前に相談したことがあるのですが、実はあまり公表されてい
ないのですが、水田がカドミに汚染されているらしく、カドミ汚染
米が在庫されているらしい。

 市の責任者の言葉として、たまたま精度の良い検査器を購入した
為、それが明らかになった。隣の新居浜市でもちゃんと検査すれば
汚染が明らかになるはずだと無責任な発言をしているとか。

 国の基準が厳しいので、引っかかるが永年食してきたのに今更・
・・というのが実態らしい。実は、汚染が広く分布していて経済的
に手が打てられないのが実態らしい。その米は、他の地域の米にブ
レンドされて出回っているとか。

 ある人のいわく、西条市の中に丹原とか壬生川とかの地名があり
がそれぞれ水銀の産地を表しており、水銀にも汚染されている可能
性があると。(私のところの水質を検査して結果は、水道法の基準
以下でした)隣は、銅の産地で有名な別子の山が有りますから・・
・・。

 今日の質問は、水質基準はどういう根拠で決まるのか教えていた
だきたくて連絡しました。カドミは基準が厳しすぎるというのが市
の責任者の発言の背景にあると思います。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 カドミウムについてはこのメールマガジンの214号で紹介して
います。
http://food.kenji.ne.jp/review/review214.html

 カドミウムについては、国際基準との関係で日本は苦しい立場で
す。現在でも少し緩和した条件にしていますが、それでもひっかか
る米が出てきてしまいます。

 ある程度のリスクを覚悟した上で、みんなで食べるのが正しいし、
それで何事もおこらないとは思いますが、今の日本の風潮で、そん
なことを主張しても無理でしょうね。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.やきそば・中華めんの「ふ」とか「ホシ」とか呼ばれている黒
い点々の正体は何ですか。

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A.中華めん用の小麦粉にはよく「ホシが少ない」などと表示され
ています。具体的な説明がないか探してみましたら、以下のような
説明がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

小麦粉の外皮部分であるフスマには、チロシン(芳香族アミノ酸)
およびフェノールオキシターゼ(酵素)が含まれており、この酵素
が活性化するとチロシンに作用して黒褐色のメラニンを生成します。
この現象は中華麺やワンタン等に通常「ホシ」といわれる黒色斑点
となって現れるもので、今回のパイシートも同様のものです。なお、
この斑点は人体には全く無害であるといわれています。

http://yamaguti-coop.or.jp/good/question/question_nichihai.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 そういえばスパゲティなんかでも見かけますね。

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Q.アルミ鍋からアルミが溶け出して,その料理を食べ続けると痴
呆症になりやすいと聞きました。今,子供の離乳食をアルミホイル
に包んで冷凍しています。冷凍するだけなら大丈夫なのでしょうか?

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A.アルミとアルツハイマーの関連という話はまだ生き残っている
のですね。もともとはステンレスの高価なナベを訪問販売している
人たちが言い出したウワサだと私は認識しています。

 この話の根拠は、アルツハイマーにかかった人の脳を調べると、
アルミが多く検出される、というものです。しかしこれがアルツハ
イマーの原因と特定されたわけではなく、結果としての症状である
可能性が濃厚です。現状は限りなくシロに近い灰色というところで
す。

 ところで、アルミホイルで包んで冷凍しているとのことですが、
アルミホイルでは密封できないので、保存性がよくないのではない
でしょうか?冷凍用の密封容器を使ったほうがよいように思います。

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Q.納豆を容器ごと(スチレン製?PSと書いてありました)冷凍
して、中身を無理やり出して電子レンジの「解凍」をして食べたと
ころ、容器がはがれたものを一緒に食べてしまったことに後で気づ
きました。4歳の子供にも食べさせてしまいました。環境ホルモン
は微量で体内で働いてしまうことを知り、ショックを受けています。
環境ホルモンは子供に影響が大きいですよね。食べてしまったもの
は取り返しがつきませんよね。環境ホルモンは魚などの食品にも含
まれているようですが、今回摂取してしまった量はそれに比べてど
れくらいなのでしょうか?影響はどうですか?どうしたらいいので
すか?教えてください。

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A.まず、「環境ホルモン」とは何か?から考える必要があります。
「環境ホルモン」が話題になったとき、環境省が疑いのある?物質
のリストを作成し、研究をすすめることになりました。その結果、
リストの物質はほとんど「環境ホルモン」作用はなかったという結
論が出ています。要するに「環境ホルモンはなかった」のです。

 プラスチック類は巨大な分子で、生理的な活性はありません。ポ
リスチレンを食べても、紙を食べたのと同じく素通りするだけでし
ょう。

 プラスチック類で注意が必要なのは、重合していない単体分子や
添加物、重金属類が含まれていないかどうかです。食品用のプラス
チック容器はこれらの基準を満足させる必要があります。

 ということで、よほど大量であったり、特殊な状況であったりし
ない限り、問題はないでしょう。今回のことも、食べてよいとはい
いませんが、何も心配な症状は出ていないでしょう?

 「環境ホルモン」については何も心配する必要はありません。

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Q.最近いろんな商品の原材料を見てみると、「アミノ酸等」って
書いてありますが、これは、グルタミン酸ナトリウムなども含まれ
ているのでしょうか? 「等」と、あえて書いてあるのは何か意味
があるのでしょうか? 香酢などに含まれる「アミノ酸」も同じも
のなのでしょうか?よくわからないので、教えてください。

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A.調味料で「アミノ酸」と書かれていたら、まず間違いなくグル
タミン酸ソーダが使われています。それ以外にもアミノ酸を調味料
として使うことはあります。

 「等」というのはアミノ酸以外のもので、具体的にはイノシン酸
やグアニル酸などをさしています。通常はグルタミン酸ソーダだけ
でなく、これらの核酸系調味料を補助的に使うので、たいていの食
品表示は「アミノ酸等」になっています。

 アミノ酸はタンパク質を構成する単位です。味噌や醤油をはじめ、
醸造によってつくられる食品には、原料のタンパク質が分解してで
きたアミノ酸が大量に含まれています。また、タンパク質そのもの
も体内では分解されてアミノ酸となり、私たちが必要とするタンパ
ク質をつくるのに使われます。

 アミノ酸は20種類以上の種類がありますが、一つ一つ役割や味
が違っていると理解してよいでしょう。グルタミン酸もアミノ酸の
一種で、わりと多く存在するものです。特徴はやはり強いうま味を
もっていることで、このために特に調味料として多用されています。

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Q.先日正午から始まるテレビ番組、有名なタレントMさんの司会
で体に良い食べ物を紹介するコーナーで、キノコのエノキダケを天
日に干した後電子レンジで乾燥させ、更にすり潰して粉にしたもの
を飲めば、体脂肪を減少させるのに著しい効果があると言っておら
れましたが事実でしょうか。事実でしたら作り方などもっと詳しく
知りたいのです。よろしくお願いします。

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A.同じテレビ局の「所さんの目がテン!」でエノキダケを乾燥す
るのをやっていました。こちらは真面目な番組なので、別に体脂肪
の話はしていなかったですが、みのさんのところではそういう話に
化けてしまうようですね。

http://www.ntv.co.jp/megaten/
のライブラリーで「えのきだけ」の話題を探してみてください。

 体脂肪が減るなどというのはまあ信じてやる分には誰も止めない
という程度の話だと思います。グッドラック!

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「米の検査」
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 意外と知られていない、米の検査ということについて、お便りを
いただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 はじめまして、秋田で米作りをしている百姓です。コメを作りな
がら疑問に感じることがあり、是非みな様にもご紹介いただけませ
んでしょうか。

 といいましても、安全性についての疑問というのではなく、「コ
メの品質とは何か」という「そもそも論」なのです。

 以下、内容については、最近始めたブログに載せたものを引用さ
せていただきます。
http://pub.ne.jp/Plow/

 是非、ご感想をいただければ幸いです。

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 ほとんどの日本人は、自分が毎日食べている「コメ」が、どんな
検査を通って来たのか、検査結果がどうだったのかは、知らないと
思う。

 私は、コメを対象にした「農産物検査」のために不必要な農薬が
使われているのではないかと、強い疑問を持っておりまして、検査
制度を見直してもらうよう、3年ほど前から政府に働きかけてきま
した。

 農水省を動かすのはなかなか大変で、未だに見直しの実現には至
っていないのです。でも、その時間の経過は私に「稲と生き物との
共生関係」を見つめ直す機会を与えてくれました。

 農産物の検査が農薬使用を助長するとはどういうことか、百姓に
しか語れないことを、これからお話ししようと思います。

 その前に、これは仲間と共に秋田県内の市町村議会に陳情をした
のですが、驚いたことに、それは45の議会と秋田県議会で採択さ
れ、実に8割近い議会から賛同していただいたことになります。

 では、どんな疑問を持っているのかといいますと、

(1)コメの検査は何のためにあるべきか

 コメを対象とした農産物検査法の目的は「流通の円滑化・合理化」
です。そもそも、BSE検査が「食べる人の安全のため」に行って
いるのと大きく違う点で、「流通のため」の検査が農薬使用を促し
てしまうなど、様々な問題を引き起こしているのです。

(2)「虫食い米」を重視する検査が殺虫剤使用を助長。全国で年
間約2万トン

例:秋田県17年産米の場合、等級格下げ理由の約60%は「カメムシ
類」でした。(ですから上の写真は、虫食い米が何粒含まれている
か数えている、といっても過言ではありません)

 検査規格を満たすには虫を殺さねばなりませんから、そのために
全国で毎年2万トンもの殺虫剤が散布されてしまうのです。

 殺虫剤を使わなければクリアできないような厳しい検査規格はな
ぜ必要なのでしょうか。

 農水省は検査の必要性を次のように説明しています。

【農水省の見解】「原因がなんであれ、白い精米の中に赤や黒の着
色粒が入っているものは取り除くのにコストがかかるため、品質が
劣る」

 この説明にも大きな疑問を感じます。コメの品質とは「コストの
大きさ」や「見た目のきれいさ」なのでしょうか。

 国の役目は「国民の生命や健康を守り、国土環境を保全」するこ
とだと思いますが、農薬使用につながってでも除去コストの低減を
優先させる必要があるのでしょうか。

 しかも、被害粒は機械で簡単に除去可能。食べても無害。

(3)検査結果が消費者に伝わらない

 なぜ消費者は自分が食べるコメについて、検査やその結果を知ら
ないのでしょうか。

【農水省の見解】「農産物検査は流通合理化のための規格であり、
玄米での取引に対してだけしか意味を持ちません」

 つまり、白米になれば消費者にとっては意味を持たない検査なの
で、結果を知る必要はないということです。

 はて、食べ物であるコメの検査を、食べる人のためにではなく、
流通のために行なわければならない特別な理由があるのでしょうか。

 食べ物の検査は、それを食べる人のためにあるべきなのでは、な
いでしょうか。

(4)等級価格差が小売価格には反映されない、不公平な流通実態

 2等米に格下げされた場合、生産者は、白米10kgあたり 200円ほ
ど安く売り渡さなければなりません。

 ところが、小売店では何等級かに関わらず同じ価格で販売され、
その価格差は反映されません。では、その 200円はどうなっている
のでしょうか???関心を持っていただけるようでしたら、お知ら
せします。

政府の見解は
「コメの検査は、取引の円滑化と流通の合理化を図るための任意の
制度。着色粒入りのコメは市場評価が低く、流通段階からは検査規
格の強化を求める声も強い。見直しに関係者の合意が得られる状況
ではないと考えている」としています。

 しかし、流通合理化のための農産物検査は一部の精米業者と農薬
会社のメリットにしかならず、環境保全や食の安全といった時代の
流れに逆行していると思っています。

 日本消費者連盟も、「消費者団体として抜本的な見直しをお願い
したい」と発言しています。

 外観重視の農産物検査は、水田生態系のバランスを壊してしまう
だけでなく、食べる人にとっても望ましい姿とはいえないでしょう。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 米の検査体制の問題点についてはご指摘のとおりだと思います。

 ただ、全体としては、米の検査が外観重視だからいけない、とい
うのではなく、検査自体が時代後れだからやめた方がよい、と思っ
ています。

 封建制度が崩壊し、米の自由市場が形成されるとき、品質管理が
問題になりました。このため、政府は市場に出す前の米の検査を義
務づけたのだと思われます。米の生産は長年の伝統によって支えら
れていますが、市場へ出荷する商品としては未熟だったわけです。

 歴史的な経過については別に問題ないと思いますが、時代が変り、
生産が市場を意識しながらおこなわれるのが当たり前になったわけ
ですから、この検査ももう余計なお世話と化しているのでしょう。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 コメの検査は、平成18年度から民営化することになっています。
これまでに登録された民間検査員は204人。県内のコメのうち現
在、ほぼ半数は民間検査に移行しています。検査内容と方法は、こ
れまでと同じです。全国同じ基準で運用しないとコメの流通が混乱
するからです。

 もっとも、この玄米段階の評価は、精米されて消費者に届くとき
には適用されません。

http://www.sakigake.jp/manabu/y2003/tankentai/tankentai_18.jsp
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ということで、民営化が進んでいます。改革はこんなところでも
進んでいるのですが、どうせなら検査制度そのものをやめてしまえ
ばよいのに…。

 米の流通はすでに混乱を極めています。政府の保護を離れて、自
立した市場形成への努力が必要だと思います。一律の検査ではなく、
独自に品質を管理して市場での販売力を高めるように生産者側が努
力すればよいのです。

 日本型の「余計なお世話」政府はもうこれくらいでやめていって
ほしいものです。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 毎週日曜日の朝7時からの「所さんの目がテン!」という番組を
欠かさず見ています。基本的には子供向けの科学番組なのですが、
実におもしろいので、みなさんにもおすすめします。

 毎回、ある題材について、かなり踏み込んだ科学的な情報を提供
しているのですが、おもしろい実験などで興味をうまくつないでい
くようになっています。

 ほとんどウソやゴマカシがないという点でも優れたもので、大人
向けの怪しげな番組はとても足元にも及ばないと思います。

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-332号----------------- e-mail why@kenji.ne.jp -------------
--発行--渡辺--宏------- URL http://food.kenji.ne.jp/
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