安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>33号


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--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
--------------------------------------33号--2000.06.18------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

     残留農薬(つづき)
     宮沢賢治と菜食主義(つづき)
     マグロ

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 読者で農薬の専門家の人から、前回の意見へのコメントをいただ
きました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ポストハーベストの件ですが、小麦などにマラソンやMEPが輸
送時の虫害を防ぐために使われています。マラソンの残留基準は
8ppmです。一方、国産の小麦の残留基準は0.5ppmです。
それでおかしいじゃないか!となるわけですね。

 このことを全肯定はしませんが、これはリスクとベネフィットで
説明されることです。漁業にたとえてみましょうか。

 東京の波止場で釣りをして魚をとれば、大量の重油を燃やして二
酸化炭素を吐き出しながら、台風などで怖い目にあい、捕った魚を
味が落ちるのにエネルギーはかかる冷凍までして、わざわざ南半球
まで魚を取りに行く必要はない!
 と、主張している人がいるとしましょう。

 私はそれに対してこう答えます。
1,アジやイワシばっかりじゃなくてマグロやエビも食べたい。
2,東京で釣りしていて東京中の魚の需要を満たせるのか!
3,ちょっとぐらいの二酸化炭素がなんやねん。それより魚食いた
い。

 どうですか?魚を農作物に、アジやイワシを米に、マグロやエビ
を小麦に、南半球をアメリカに、二酸化炭素をマラソンに読み替え
てみて違和感ありますか?

 結局、日本人はリスクが若干増えても麦を食べる方を選んだので
す。リスクは感覚的なものなので飛行機が怖くて乗れない人がいる
のと同じ理由で、輸入農作物を嫌う人がいるのです。大部分の日本
人は飛行機に乗るのと同じように麦から出来たパンを食べてます。
それだけのことです。

 ちなみにどちらの基準にしても、マラソンの摂取量はADIを大
幅に下回ることになっています。マーケットバスケット調査でもマ
ラソンの摂取量は大人でADIの0.13%に過ぎません。
(平成10年調査)

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 農薬の専門家の意見ということで、普通の人からはちょっと違和
感があるかも知れません。ついでに、もっと過激な意見も紹介しま
す。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

じゃがいもに対する日本の登録保留基準は 0.05ppmでしたが、1992
年に食品衛生法に基づいて定められた残留基準ではアメリカの基準
値の 50ppmが採用されました。厚生省はこの基準値は一日に人間が
摂取してもよいとされる量の範囲内なので、問題ないとしています。
(ここまでNHKのページからの引用)

NHKは別の部分で「輸出国の基準を日本が受け入れた結果、農薬に
よっては環境庁が定めていた登録保留基準の1000倍の値になったも
のもあります。」と記載していることから,これは厚生省を非難し
ているつもりであろう。しかし,この厚生省の見解には何の問題も
ない。もっとも,0.05ppmの基準値を50ppm引き上げてもなんら問題
はないとの見解に疑問を感じる方もいるだろう。それは,基準値が
安全性から設定されているという誤解から生じている。また,基準
値が急性毒性のような一定の値を超えれば中毒症状を発現するよう
な値から設定されているといった発想も誤解の原因であろう。

基準値を設定するもっとも重要な根拠は残留実態である。たとえ
100ppmで安全性上問題はなくとも,実際に散布施用された場合に
0.05ppmしか残留しなければ0.05ppmが規制値とされる。ADI(一日
許容摂取量)が十分に大きい値であれば,実際の最大残留量が基準
値に設定される。50ppmも残留実態から基準値が設定されており,
ADIからは 100ppmでも問題がないのかもしれない。基準値は安全性
も1つの要素として設定されているが,基準値を超えれば危険とは
いえないのである。実質的には1つの便宜的な目安にすぎない。な
お,法規制上の議論は別である。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これはホームページ上で、NHKの「地球法廷」を批判している
人のものです。私もNHKの偏向ぶりにはあきれている一人ですが、
この意見には驚きました。こう言われてみると、反論しにくいなあ、
という感じを持っています。

 出自をばらしますと、最初のメールの人のホームページは、

http://member.nifty.ne.jp/TATEKI/PESTIC/KANKYOU.html

 二つ目の意見の掲載されているのは、

http://members.tripod.co.jp/gregarina/

 ここで批判されているNHKのページは、

http://www.nhk.or.jp/forum/food/

 です。この件についてのご意見をお待ちしています。

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--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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 今回も前回に続いて、「宮沢賢治 Kenji Review」の記事を転載
します。

--〔↓「宮沢賢治 Kenji Review」より↓〕--------------------

--〔話題〕--------------------------------------------------
 前回の続きですが、今回は童話「ビヂテリアン大祭」について。
--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

     ビヂテリアン大祭

 私は昨年九月四日、ニュウファウンドランド島の小さな山村、ヒ
ルテイで行われた、ビヂテリアン大祭に、日本の信者一同を代表し
て列席して参りました。

 全体、私たちビヂテリアンというのは、ご存知の方も多いでしょ
うが、実は動物質のものを食べないという考のものの団結でありま
して、日本では菜食主義者と訳しますが主義者というよりは、も少
し意味の強いことが多いのであります。菜食信者と訳したら、或は
少し強すぎるかも知れませんが、主義者というよりは、よく実際に
適っていると思います。もっともその中にもいろいろ派があります
が、まあその精神について大きくわけますと、同情派と予防派との
二つになります。

 この名前は横からひやかしにつけたのですが、大へんうまく要領
を云いあらわしていますから、かまわず私どもも使うのです。

 同情派と云いますのは、私たちもその方でありますが、恰度仏教
の中でのように、あらゆる動物はみな生命を惜むこと、我々と少し
も変りはない、それを一人が生きるために、ほかの動物の命を奪っ
て食べるそれも一日に一つどころではなく百や千のこともある、こ
れを何とも思わないでいるのは全く我々の考が足らないので、よく
よく喰べられる方になって考えて見ると、とてもかあいそうでそん
なことはできないとこう云う思想のであります。ところが予防派の
方は少しちがうのでありまして、これは実は病気予防のために、な
るべく動物質をたべないというのであります。則ち肉類や乳汁を、
あんまりたくさんたべると、リウマチスや痛風や、悪性の腫脹や、
いろいろいけない結果が起るから、その病気のいやなもの、又その
病気の傾向のあるものは、この団結の中に入るのであります。それ
ですからこの派の人たちはバターやチーズも豆からこしらえたり、
又菜食病院というものを建てたり、いろいろなことをしています。

 以上は、まあ、ビヂテリアンをその精神から大きく二つにわけた
のでありますが、又一方これをその実行の方法から分類しますと、
三つになります。第一に、動物質のものは全く喰べてはいけないと、
則ち獣や魚やすべて肉類はもちろん、ミルクや、またそれからこし
らえたチーズやバター、お菓子の中でも鶏卵の入ったカステーラな
ど、一切いけないという考の人たち、日本ならばまあ、一寸鰹のだ
しの入ったものもいけないという考のであります。この方法は同情
派にも予防派にもありますけれども大部分は予防派の人たちがやり
ます。第二のは、チーズやバターやミルク、それから卵などならば、
まあものの命をとるというわけではないから、さし支えない、また
大してからだに毒になるまいというので、割合穏健な考であります。
第三は私たちもこの中でありますが、いくら物の命をとらない、自
分ばかりさっぱりしていると云ったところで、実際にほかの動物が
辛くては、何にもならない、結局はほかの動物がかあいそうだから
たべないのだ、小さな小さなことまで、一一吟味して大へんな手数
をしたり、ほかの人にまで迷惑をかけたり、そんなにまでしなくて
もいい、もしたくさんのいのちの為に、どうしても一つのいのちが
入用なときは、仕方ないから泣きながらでも食べていい、そのかわ
りもしその一人が自分になった場合でも敢て避けないとこう云うの
です。けれどもそんな非常の場合は、実に実に少いから、ふだんは
もちろん、なるべく植物をとり、動物を殺さないようにしなければ
ならない、くれぐれも自分一人気持ちをさっぱりすることにばかり
かかわって、大切の精神を忘れてはいけないと斯う云うのでありま
す。

 そこで、大体ビヂテリアンというものの性質はおわかりでしょう
から、これから昨年のその大祭のときのもようをお話いたします。

(以下略)
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
(この作品は以下のURLに掲載しています。
http://why.kenji.ne.jp/douwa/douwa_f.html )

 大会に先立って、反ビジテリアン派のチラシが配布されます。そ
の内容は、

++++++++++++++++
(1)マルサスの人口論から、動物性食品を食べないのは食物の半
分を拒否することになる。
−−−−−−−−
(2)動物は人間のような感情を持っていないので、道場するのは
間違っている。
−−−−−−−−
(3)生物学上、動物と植物の境界は明らかでないので、動物だけ
でなく植物も対象になるべきだ。
−−−−−−−−
(4)解剖学上、人間は雑食性の動物なのだから、動物も食べるの
が自然である。
−−−−−−−−
(5)現実には私たちの生活はたくさんの動物を殺すことによって
成り立っているのだから、現実を知って目眩いをおこさないように。
++++++++++++++++

 さて、大会では議事の最初に「論難反駁」というブログラムがあ
り、異教徒席から次々とビジテリアンを非難する意見が出ます。そ
の内容とビジテリアン側の反論です。

++++++++++++++++
(1)動物性食品をとらないことは、栄養的にも楽しみの上からも
損失である。

〔反論〕栄養的には工夫することで対応可能である。楽しみという
点では、菜食には菜食の、深い楽しみ方がある。

−−−−−−−−
(2)動物(家畜動物)は人間のような感情を持っていないので、
機械のようなものであり、同情する必要はない。

〔反論〕そのような決めつけ方をせずとも、人間と動物の感情は形
は違っても連続しているので、人間は自分の心から出てくる同情の
気持ちに素直になってもいい。

−−−−−−−−
(3)動物性食品を食べないということは、食物が半分になってし
まうということだ。それではすべての人間の食料をまかなえない。

〔反論〕動物(家畜)の食べている食料を人間が食べればよいので、
動物性食品を食べないということはよりたくさんの食料が供給でき
る、ということだ。

−−−−−−−−
(4)動物と植物の境界は曖昧である。また生き物であるバクテリ
アなどはどうするのか。

〔反論〕境界はあいまいでも、両端では大いに違う。人間が目にし、
感じることの範囲での菜食で充分なのだ。

−−−−−−−−
(5)解剖学的には人間は雑食性なので、動物性食品を食べること
をやめてはいけない。

〔反論〕自然だから良いというわけではない。

−−−−−−−−
(6)動物は人間が食べなくても死ぬ。また植物を食べても多くの
命を奪うことになるので、菜食は無意味である。

〔反論〕そのようなこととは関係なく、我々はどうしても正しいと
思うことをするのだ。

−−−−−−−−
(7)動物を食べることは自然であり、神の作りたもうた摂理であ
る。

〔反論〕現状を神の摂理と言ってしまうのは恣意的な考え方である。

−−−−−−−−
(8)仏教でも肉食は許されている。親鸞は肉食をしたし、釈迦如
来も覚りを得てからは肉食を辞さなかった。

〔反論〕肉食を許したのは修行の段階の低いものに対してだけであ
る。仏教の慈悲の心からは、肉食を避けるのが当然である。

++++++++++++++++

 最後の反論は賢治自身を思わせる語り手が行います。異教徒が浄
土真宗の信者らしいところが、いかにも法華経を信奉している賢治
らしいところです。

 で、ここまで議論をしてから、最後はこういうふうになっていま
す。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

「諸君、私は誤っていた。私は迷っていたのです。私は今日からビ
ヂテリアンになります。いや私は前からビヂテリアンだったような
気がします。どうもさっきまちがえて異教徒席に座りそのためにあ
んな反対演説をしたらしいのです。諸君許したまえ。且つ私考える
に本日異教徒席に座った方はみんな私のように席をちがえたのだろ
うと思う。どうもそうらしい。その証拠には今はみんな信者席に座
っている。どうです、前異教徒諸氏そうでしょう。」

 私の愕いたことは神学博士をはじめみんな一ぺんに立ちあがって
「そうです。」と答えたことです。

「そうでしょう。して見ると私はいよいよ本心に立ち帰らなければ
ならない。私は或はご承知でしょう、ニュウヨウク座のヒルガアド
です。今日は私はこのお祭を賑やかにする為に祭司次長から頼まれ
て一つしばいをやったのです。このわれわれのやった大しばいにつ
いて不愉快なお方はどうか祭司次長にその攻撃の矢を向けて下さい。
私はごく気の弱い一信者ですから。」

 ヒルガアドは一礼して脱兎のように壇を下りただ一つあいた席に
ぴたっと座ってしまいました。

「やられたな、すっかりやられた。」陳氏は笑いころげ哄笑歓呼拍
手は祭場も破れるばかりでした。けれども私はあんまりこのあっけ
なさにぼんやりしてしまいました。あんまりぼんやりしましたので
愉快なビヂテリアン大祭の幻想はもうこわれました。どうかあとの
所はみなさんで活動写真のおしまいのありふれた舞踏か何かを使っ
てご勝手にご完成をねがうしだいであります。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ということで、この議論は全体が「やらせ」であったことが発覚
し、語り手はぼんやりしてしまいます。最後の最後で落とす、落語
のような展開ですが、この「ビヂテリアン大祭」という童話を語る
ときに、このことは忘れてはいけない、と思います。

 論理に強い賢治の作品として、議論の立て方は実にうまいものな
のですが、賢治はこの議論を聞かせるためにこの作品を書いたので
はなかろう、ということです。

 逆に、このような議論の全てが無に等しいのだ、と考えていたの
だと思います。最後の(8)の反論は、賢治自身らしい語り手の言
葉ですが、実に真剣です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 仏教の精神によるならば慈悲である、如来の慈悲である完全なる
智慧を具えたる愛である 仏教の出発点は一切の生物がこのように
苦しくこのようにかなしい我等とこれら一切の生物と諸共にこの苦
の状態を離れたいと斯う云うのである。その生物とは何であるか、
そのことあまりに深刻にして諸氏の胸を傷つけるであろうがこれ真
理であるから避け得ない、率直に述べようと思う。総ての生物はみ
な無量の劫の昔から流転に流転を重ねて来た。流転の階段は大きく
分けて九つある。われらはまのあたりその二つを見る。一つのたま
しいはある時は人を感ずる。ある時は畜生、則ち我等が呼ぶ所の動
物中に生れる。ある時は天上にも生れる。その間にはいろいろの他
のたましいと近づいたり離れたりする。則ち友人や恋人や兄弟や親
子やである。それらが互にはなれ又生を隔ててはもうお互に見知ら
ない。無限の間には無限の組合せが可能である。だから我々のまわ
りの生物はみな永い間の親子兄弟である。異教の諸氏はこの考をあ
まり真剣で恐ろしいと思うだろう。恐ろしいまでこの世界は真剣な
世界なのだ。私はこれだけを述べようと思ったのである。」

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
 
 そしてせっかくのこの議論が、あらかじめ仕組まれたものであり、
その中でだけ有効性を持てた、ということに、語り手はぼんやりし
てしまったのだと思います。

 このラストシーン(やらせの発覚)が、最初からの構想どおりな
のか、後から改変または書き加えられたものなのか、どちらなので
しょうか?原稿を見ればわかると思うのですが、なぜか校本全集の
8巻が見当たらないので、謎ということにしておきます。

 私の想像は、晩年に大幅に書き換え、その時に付け加えられたも
のだ、ということです。まるで「銀河鉄道の夜」のように。そして
議論の部分はたぶん、最初から変更されていない、というのですが、
どうでしょうか。

--〔↑「宮沢賢治 Kenji Review」より↑〕--------------------

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「マグロ」
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 マグロは普通冷凍で流通していますが、これは漁船の中ですぐに
冷凍されています。

 和歌山県の勝浦港は温泉で有名な那智勝浦町にありますが、たぶ
ん唯一の、冷凍しないマグロのあがる港です。本マグロやミナミマ
グロは高級品ですが、日本近海ではあまりとれませんので、ここに
あがるのは、比較的近海のキハダ、ビンチョウなどの種類です。

 ビンチョウというのは「シーチキン」でおなじみの魚で、あまり
生では食べませんが、キハダは刺身でも美味しい魚です

 かつて私がつきあっていた業者では、毎朝、魚市場でこのキハダ
を仕入れてきて、順次、さばいて出荷していきます。

 朝、仕入れたものを昼の間にさばいてトレー包装までし、翌朝の
市場に届けます。市場からは受け取ったものをその日の朝のうちに、
私たちのところに届けてくれるので、さばいた次の日には、食卓に
のせることができる、というシステムで、一切冷凍していないマグ
ロの刺身を食べられる、というわけです。(勝浦から東京あたりま
では、夜のうちに運んでしまいます。)

 キハダは色があまり赤くないので、市場での評価は低いのですが、
あまり脂っこくなくて、私はこちらの方がトロなどより好きでした。

 冷凍していない、ということは原料の手配が大変、ということで
す。2、3日は上がらなくても、冷蔵庫に丸のまま貯蔵しているも
のでしのげますが、1週間も水揚げがないと、出荷できなくなりま
す。経験からは、台風が停滞したりしない限り、大丈夫だったので
すが。

 前にも書きましたが、冷凍すると、細胞の中で氷の結晶ができ、
解凍したときに細胞膜を壊してしまいます。トレーの中にドリップ
が出ているものは、そういう状態になっていることが多いのです。

 トレーの中には、そういうドリップを吸い取るためのシートを入
れています。「血を吸う」ので、「ドラキュラ」などと呼んでいま
したが、あれは効果がありました。

 冷凍のマグロですが、マグロは冷凍には強くて、きちんとしたル
ートで流通しているものは、まず冷凍していないものとかわりませ
ん。

 冷凍のポイントは「凍結」「保管」「解凍」のそれぞれにありま
す。

 「凍結」では、とにかく早く冷凍することです。冷媒として、液
体のものを使うのが普通です。品質で言えば液体窒素を使うのが究
極の方法ですが、まだ漁船上では実用になっていないと思います。

 「保管」はマイナス40度程度の超低温冷凍庫が必要です。家庭
の冷凍庫での保管は一時的にも不可能です。

 「解凍」も普通は専用の解凍庫が用いられます。この仕組みは私
はもう一つよくわからないのですが、一晩冷凍のマグロをここに入
れておくと、生のものと区別がつかないくらい、上手に解凍してく
れるものです。

 本で上手な解凍の仕方、などということが書いてあったのを読み
ましたが、詳しい事は忘れました。冷凍のまま買ってきても、家庭
で保管することはできませんから、ここは上手に解凍してあるもの
を買えば良い、と私は思っています。

 マグロは実は私たちと同じ、体温を一定に保つ動物です。そのた
め、全身の筋肉がよく発達し、一生を全速力で泳ぎながら暮らしま
す。そのため水槽で飼育するのは不可能と思われていましたが、最
近、マグロを水槽で飼う技術が確立されたそうです。

 とすれば、もうじき「養殖マグロ」などもできるようになるので
しょうか。

 特に本マグロは資源の減少が心配されています。国際的に禁漁に
しようという動きもあります。で、そう主張している人たちのおか
げで、大西洋のマグロはとっくに絶滅しているわけです。クジラに
続いて、マグロよ、お前もか・・

--〔後記〕--------------------------------------------------

 今回も「宮沢賢治 Kenji Review」からの転載記事があります。
この話題はこれでひとまず終了です。両方講読されている方には、
ご迷惑をおかけしました。

 「宮沢賢治 Kenji Review」は次のページで講読の登録ができま
すので、ぜひご講読ください。

http://why.kenji.ne.jp/

 ベジタリアンの話をしながら、マグロの記事が載る、ということ
になってしまいました。矛盾だらけですね。お許しください。

 残留農薬について、前回のメールと今回のメールとでは、正反対
の意見をいただきました。私の考えは実は今回の方に近い、と思う
のですが、完全に同じ、というわけではありません。

 やはりポストハーベスト農薬については、危惧を感じています。
でも、あいまいな根拠で、毒性について騒ぎたてるのも、良い方法
とは思えません。皆さんのご意見をお待ちしています。

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--発行--渡辺--宏------- URL http://www.kenji.ne.jp/food/
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