安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>308号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------308号--2005.10.02------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「トランス型脂肪酸・乳酸菌(Q&A)」
「ジアシルグリセロール」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 今回もいただいたメールを紹介します。こちらは少し年配の方の
ようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 食品が危ないと過剰に問題にしたがる風潮はそれを狙って利益を
得ようとする人々から始まっているとは思いますが、それを信じ込
まされ反応する人も数多いものと思います。

 今週のメールに紹介された流産された女性も気の毒な経験をされ
ていると思いますがその経験をどうするのか、厳しいかもしれませ
んが、そこに人の価値が現れると思います。なんでも危ないと魔女
狩りに走る人もいるでしょう。論語に言うように、学んで思わざれ
ば則ち罔(くら)し。思うて学ばざれば則ち殆(あや)うし。とい
う言葉に当てはまる人の多いこと。

 それにしてもこちらのサイトに質問を寄せられる妊娠中の女性の
多いことには驚かされます。それだけ不安感を掻き立てられる状況
下にあるのでしょう。情報化社会の半面と言えます。そのような人
達に安心を与えられるご活動に敬意を表します。(おっしゃられる
内容にもほとんど賛同いたします)

 御HPは毎日のように拝見させて頂いております。ぜひ末永くご活
躍ください。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 次は産地表示について。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

上記についてですが、現在はJAS法で産地表示については決まりが
あります。

 生鮮食品でしたら、複数の産地のものが混ざっている場合は、産
地を多い順に記載する必要がありますので、「国産」表示のみであ
れば、国産100%となります。

 加工品でも、産地は、使用割合を記載する必要があります。です
から、10%の使用であれば、強調された場所に「国産10%」、もし
くは、原材料表示中に「大豆(国産10%)」と記載することになり
ます。ただし、100%のときは、その割合表示を省略することができ
ますので、割合表示がなければ、100%使用と判断されます。

 基準上はこのようになっていますので、「国産」のみの表示で、
100%使用でなければ、基準違反ということになります。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 どうもありがとうございました。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.トランス型脂肪酸というのは、液体であるマーガリンを固体に
するための添加物だと思っていました。毒性が強く、ゴキブリも近
寄らないと書いてあるのを見て以来、食べていません。それと同じ
成分が牛乳やバターなどに入っているというのは本当ですか?

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A.トランス型脂肪酸については、紹介したとおりで、添加物とい
うものではありません。単なる脂肪の異性体と考えてください。自
然界にもありますが、マーガリンなどをつくるときにできる副産物
が問題視されています。

 自然界にある分では、牛肉や牛乳に多いようです。バターは牛乳
の脂肪そのものですから、当然ある程度は含まれています。ただし、
人工的にできてしまうマーガリンの方が多いことは確かだと思いま
す。

 ゴキブリも近寄らないというのは見てきたようなウソですね。

 ゴキブリの気持ちはわかりませんし、私も実験したこともないで
すから、本当のところはわかりませんが、常識的に考えて、マーガ
リンを避けるゴキブリもいないのではないでしょうか。

 バターがよくないと言ったり、マーガリンがダメと言ったり、な
かなか忙しいことです。どちらも食べすぎたらよくないというのが
本当のところです。

 アンデルセンの「絵のない絵本」で、小さな女の子が神様に祈り
をささげるとき、パンにバターをたっぷりつけてね、とつぶやく場
面がありました。バターにまで安全性を考えてしまうというのは実
に贅沢なものだと改めて思います。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

「私はランプ越しに小さな女の子のベッドをのぞき込みました。こ
ざっぱりした白い上布団にもぐりこみ、両手は上品に組まれていて、
女の子の小さな顔は真剣そのものでした。女の子はお祈りを声にだ
しました。でもお母さんがお祈りの途中でやめさせます。『どうし
たの』お母さんは聞きました。『日々のパンってところで、いつも
聞き取れないけど何かいってるわね。なんて言ってるのかいいなさ
い』小さい女の子は答えず横になっていて、お母さんの顔をこまっ
たように見ています『日々のパンのあとになんていってるの?』
『おかあさん、怒らないでね。ただ、それにバターもたっぷりって
言っただけなの』」

http://hw001.gate01.com/katokt/moon100.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

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Q.私は、<生活クラブ>という生協に入っていますが、その冊子
でもマーガリンのトランス型脂肪酸について載っていました。外国
では禁止されているところもあるそうです。なぜ、マーガリンばか
りが取り上げられて問題になるのかがよくわからないので、調べて
みたいと思います。

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A.トランス型脂肪酸の話題になると、マーガリンが問題になるの
は仕方ないですね。自然に含まれるものをとりあげても意味がない
ですから。

 デンマークなどではマーガリンは製造していないという話は聞い
たことがあります。これは実は単純な理由でして、酪農国ではわざ
わざ代用品であるマーガリンを作らなくても、バターが余って困っ
ています。マーガリンを製造する理由がないというのが真相だと思
います。

 世界中でマーガリンの製造をやめても、充分供給できるほど、バ
ターは作れるのだとか。酪農国にとっては憎い商売敵というわけで
す。

 しかし生協も「悪者」をこしらえて非難しつづけないと気勢があ
がらないのは困った病気だと思います。死に至る病でなければよい
のですが。

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Q.先日、乳酸菌生成エキス研究会というところからあるパンフレ
ットを頂きました。それによると、医学博士、新谷弘実氏のコメン
トが掲載されており、それによりますと、

「ヨーグルトでは、腸にすんできる善玉菌を増やすことはできませ
ん。ヨーグルトの乳酸菌は胃酸で殺されるからです。たとえ腸内に
たどり着いても、腸内に元から住んでいる細菌達からよそ者扱いさ
れ、便とともに外に追い出されてしまうのです。

(文中略)

 ヨーグルトを食べても腸相すなわち腸内環境は改善されませんし、
腸内の乳酸菌が増えるということはないでしょう。また、牛乳、ヨ
ーグルト、チーズなどの乳製品を多く食べている人ほど、腸内に悪
玉菌が多いように思われます。これは動物性タンパク質の過剰摂取
になるからです。」とのことです。

 長い引用になりましたが、要はこの会社(研究会)は大豆をベー
スにした乳酸菌ドリンクを販売しているためにこのように乳製品を
ベースにした乳酸菌製品を排他するようなコメントをしているのか
と思います。

 これまで、ながきにわたり、ヨーグルトの効能は述べられてきて
おりますし、ブルガリア地方の人々はヨーグルトによって長生きし
たという実証もあります。しかし、このようなコメントを伺います
に、本当に乳酸菌は胃腸の中で死滅し、あまり意味をなさないのだ
ろうか。ではなぜ、大豆ベースのドリンクでは死なないのか。ちょ
っと疑問ではありますが、貴殿のコメントをいただけたらと思い、
メイルさせていただきました。

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A.乳酸菌については難しいですね。まず、乳酸菌の中に生きて腸
までたどりつくものがあるのは事実のようです。ただし、腸内はす
でに細菌でいっぱいですので、あとからきた菌が定着するのは難し
いのではないかと思います。

 ヨーグルトを食べ続けることで、乳酸菌が補給されること、ヨー
グルトの成分が乳酸菌などの繁殖を助ける作用があるらしいこと、
などがヨーグルトが身体によいとされている理由なのでしょう。ど
ちらにせよ、食べた乳酸菌がそのまま体内に定着するというような
簡単なものではないです。

 「牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品を多く食べている人ほ
ど、腸内に悪玉菌が多いように思われます。」というのは根拠不明
ですね。言っている本人も根拠がないことがわかっているから、思
われますという表現にしているのでしょう。要するに、この部分は
ウソと考えて間違いないです。そもそも、動物性タンパク質が身体
に悪いというのは、初歩的な誤解です。動物性脂肪はいろいろと問
題がありますが、動物性タンパク質が植物性タンパク質に劣るとこ
ろはありません。

 それから、ブルガリアの話も眉唾ものです。長寿といえば日本人
の方がよっぽど長寿です。あのあたりの長寿伝説はほんとうに単な
る伝説で、根拠のある話ではありません。

 ヨーグルトがよい食べ物であるのは確かだと思います。でも、あ
まり単純化して考えると、こういうトンデモ説もかえって気になっ
てくるようですね。あまり理屈をつけずに、おいしくいただくのが
よいと思います。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「ジアシルグリセロール」
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 脂肪がつきにくい、という宣伝で売られている油について、こん
な記事がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ジアシルグリセロール(DAG)とは、グリセリンに2本の脂肪
酸がエステル結合したもので、ほとんどの一般食用油にも数%程度
は含まれている成分ですが、DAGには体に脂肪がつきにくい働き
が認められており、高濃度のDAGを関与成分とする特定保健用食
品が許可され、販売されています。

 高濃度にDAGを含む食品については、平成15年に薬事・食品衛
生審議会において安全性、有効性が確認され、特定保健用食品とし
て認められたところですが、「念のために、より感度の高いラット
等を用いた二段階試験を追加的に行うこと」とされました。さらに、
食品安全委員会からも薬事・食品衛生審議会による安全性審査は妥
当とした上で、二段階試験の結果を食品安全委員会にも報告するよ
う求められました。

 これを受けて、平成15年度から実施した厚生労働科学特別研究
「ジアシルグリセロールの発がんプロモーション作用に関する研究」
において、がんになりやすいように遺伝子を組換えた特殊なラット
を用いて調査した結果、雄の舌に発がんプロモーション作用が示唆
されました。ただし、雌の遺伝子組換えラットと普通のラット(雄、
雌とも)にはそのような作用は認められておらず、「健康危険情報
については結論しえない。追加実験が望まれる」とされました。

 この中間的な研究結果については、その要旨を本年8月4日に食
品安全委員会に報告しているところですが、その後、厚生労働省に
おいて、追加試験を計画する過程で、DAGに関する内外の新たな
知見を入手しました。また、一部の消費者からは、中間的な研究結
果に対する関心が寄せられております。このような状況から、今般、
現時点における高濃度にDAGを含む食品の食品健康影響評価を依
頼しました。

http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/09/h0921-3.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 Q&Aのページが同じ厚生労働省のサイトにあります。

○ 高濃度にジアシルグリセロール(DAG)を含む食品の食品健康影
響評価依頼に係るQ&A
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/qa/050921-1.html

 メーカーの花王も情報を出しています。

http://www.kao.co.jp/rd/eiyo/about-dag/dag06.html

 まず、おさらいですが、脂肪というのは普通3価のアルコールで
あるグリセリンに脂肪酸が3つ、結合したものです。グリセリンに
はアルコール基(−OH)が三つあり、それぞれに脂肪酸のカルボ
キシル基(−COOH)がエステル結合しています。よく「トリグ
リセリド」などとも言います。「トリ」は3という意味ですね。

 脂肪酸が二つしかついていないものがこの「ジアシルグリセロー
ル」です。一つのものは「モノグリセリド」と言って、界面活性剤
として食品添加物に指定されています。「ジ」は2、「モノ」は1
を現します。

(参考)
1 mono モノ
2 di ジ
3 tri トリ
4 tetra テトラ
5 penta ペンタ
6 hexa ヘキサ
7 hepta ヘプタ
8 octa オクタ
9 nona ノナ
10 deca デカ
11 undeca ウンデカ
12 dodeca ドデカ
13 trideca トリデカ
14 tetradeca テトラデカ
15 pentadeca ペンタデカ
16 hexadeca ヘキサデカ
17 heptadeca ヘプタデカ
18 octadeca オクタデカ
19 nonadeca ノナデカ
20 (e)icosa イコサ(エイコサ)
21 hen(e)icosa ヘンイコサ(ヘンエイコサ)
22 docosa ドコサ
23 tricosa トリコサ
24 tetracosa テトラコサ
25 pentacosa ペンタコサ
26 hexacosa ヘキサコサ
27 heptacosa ヘプタコサ
28 octacosa オクタコサ
29 nonacosa ノナコサ
30 triaconta トリアコンタ

http://homepage1.nifty.com/nomenclator/text/numeric.htm

 とすると「ジグリセリド」といいそうなものですが、なぜか「ジ
アシルグリセロール」といっています。この言い方だと、「モノア
シルグリセロール」「トリアシルグリセロール」になるのでしょう。

 モノグリセリドは「グリセリン脂肪酸エステル」とも言います。
脂肪酸は親油性を持ちますが、残ったアルコール基は親水性ですの
で、一つの分子に両方の性質を持った部分があり、こういうものは
界面活性力を持つわけです。

 脂肪酸が二つだと、まず普通に油脂としてふるまうそうです。た
だしいったん分解して吸収された脂肪酸とグリセリンが、体内でも
う一度トリグリセリドに再合成されにくいので、脂肪として蓄積さ
れにくい、というのがセールスポイントになっています。

 トリグリセリドは両側の脂肪酸がはずれ、グリセリンと中央の脂
肪酸は結合したままで吸収されるそうです。チョコレートの話で、
中央の脂肪酸がステアリン酸だと吸収しにくい、という説がありま
した。ジアシルグリセロールの場合は中央の脂肪酸を欠くことが多
いので、再合成しにくいのだそうです。再合成されなかった脂肪酸
は脂肪として蓄積されるのではなく、そのまま燃焼されてしまいま
す。

 そういうことで特定保健用食品に指定されています。効果の方は
あるとしても、安全面での審査がまだ充分ではない、ということで
今回ニュースになっているように調査が継続されるという話です。

 ジアシルグリセロールも脂肪の一種ですから、天然にも存在しま
すし、今まで別に有害であるという報告はありませんでした。それ
なのにこういう調査をしようというのは、一つには特定保健用食品
として指定されているからなのでしょう。もう一つは最大摂取量を
決める必要があるのかどうか、ということもあるようです。

 効果があり、通常の使用では無害であったとしても、ある程度以
上の量になれば、過剰摂取の害が現れるかもしれない、という心配
です。

 しかし、よく考えると、過剰摂取の害は食品一般にあるわけで、
どんな食品であっても、過剰にとってもよいということはありませ
ん。カロリーのあるものなら、必ず肥ってきますしね。

 先日も、国は食品に対してどんな保証をしているのか、というよ
うな話題がありましたが、結構細かいところまで気にしているのだ
なあ、と感じました。

 そもそも、特定保健用食品などという指定をしなければ、こんな
苦労はないわけですから、お役人が仕事を作っているだけ、という
気もします。

 でも、まずはまじめに取り組んでいるのだと理解しておきましょ
う。国はメーカーと結託していて、国民の健康なんかは無視してい
る…というような説は根拠がないことがよくわかります。

 方法としてはいつも正しいわけではないですが、そういう努力を
している国に住んでいるのだということは信じてもよいと思います。

 大企業や国家権力が悪の巣窟で、いつも悪いことをたくらんでい
るというのは妄想で、何か目的があってする宣伝です。そんなこと
を言って敵対しているから、正しくないやり方への批判もちゃんと
できないのではないでしょうか。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 高校時代からの友人が突然亡くなって、呆然としています。卵巣
をとる手術をするということは聞いていたのですが、そんなに悪い
とは知りませんでした。享年53歳、やはりしたいことは早くにし
ておかないといけないですね。

 老後の楽しみにとっておいても、それまで生きていなければ仕方
ないです。今度、中国旅行に連れて行くと約束していたんですが…。

 だからというわけではありませんが、来週は金曜日から中国にで
かけます。ホテルからネットに接続できるようですが、中国からだ
とつながらないサイトもあります。(国が情報を遮断しているため)
用心のために出発前にメールマガジンは予約しておくつもりです。
投稿などいただくとありがたいので、よろしくお願いします。

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--発行--渡辺--宏------- URL http://food.kenji.ne.jp/
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 購読者数4289名です。ご購読ありがとうございます。
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