安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>29号


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--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
--------------------------------------29号--2000.05.21------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

     「冷凍食品の持ち帰り」(情報)
     Q&A「いろんなうわさ」
     Q&A「パンについて」
     「パン」その1

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 今回も。Q&Aの特集です。みなさんありがとうございます。

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--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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 夏場 冷凍食品を買って帰りが遅くなる事がある時は 解凍され
る恐れがありますから 新聞紙で包んでおくと解凍が少しでも遅ら
す事が出来ます

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A. そうですね。冷凍食品は店で買った場合、持ち帰る間の管理
は買った方の責任になります。それに対して宅配の場合は、配送側
が購入された方の家まで、責任を持つことになります。

 私は宅配型の生協にいましたので、これにはずいぶん悩みました。
ドライアイスの経費がばかにならないのです。

他の生協で、牛肉は冷凍で受注しているのに、配達時に融けてしま
って、購入している人は冷凍品とは知らなかった、などというメチ
ャな話もありました。

 近くに適当な店がない場合、冷凍食品は宅配型のところで、購入
する、というのもよい方法だと私は思っています。もちろん、届く
まできちんと管理しているところに限ります。

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Q.安いハンバーグは食用ミミズを使っているとのこと。そうした
ら、別の人が、ぎょうざもそうらしいよ!
 なんでも、食用ミミズとはばけものみたいな巨大ミミズだそうで
すが、食用ミミズ使用なんて書かれたぎょうざをみたことがないの
ですが、表示の義務はないのでしょうか?

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A.マクドナルドのハンバーガーはネズミの肉を使っている・・な
どといううわさもありました。食用ミミズやオーストラリアオオネ
ズミなどというものが生産されているのは事実と思いますが、それ
らは量も少なく、日本の業者が安く手に入れられるものではありま
せん。

 ハンバーグなら牛肉、ぎょうざなら豚肉が一番安い原料ですので、
あまり心配することはないです。

 たとえば、安いソーセージ類にはウサギの肉を使用していますが、
これはあまり安い原料を使うと、肉が固まらなくなるので、高価だ
けれども結着力の強いウサギ肉を少量使用するのです。食用に生産
されているウサギがあって、非常に力の強いものなのだそうです。

 ぎょうざは素人が作ると、肉の比率が多すぎる、と聞いたことが
あります。肉と野菜のバランスが大事らしいのですが、プロの作っ
たぎょうざは、よく練り込んでいるので、原料がもう一つ判別しが
たいですよね。

 ただ、特に牛肉の場合、普通に私たちが買っている牛肉より、値
段の安いものはあります。乳牛などで飼育していた牛も、最終的に
は肉にするのですが、大人になってしまった牛は雌でも一般の市販
用にはならず、業務用として引き取られます。エキスをとったり、
カレーの材料になったりするそうです。

 これも工場で使用するものの場合で、牛丼屋などでは使えない、
ということです。

 とにかく、無責任なうわさはよくありますが、とても真に受ける
ようなものではないと思います。

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Q.ケンタッキーのチキンは、足が8本ぐらいある鳥を作って、も
も肉を効率よく生産しているとか。こんなことあるのでしょうか?
遺伝子組み替え商品として認められるものなのでしょうか?

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A.これはあまりといえばあんまりな話です。

 3本足のカラスは神話にでてきますし、5本足のカエルが奇形と
して生まれることはあります。忍者まんがで3本目の手を持ってい
る忍者が登場したのを読んだことがあります。でも8本足の鳥とは
・・・あきれてものが言えません。

 鶏の業界では、雄と雌で、ひなの毛色が違う品種を作り出せない
か、と研究しています。実現すると、性別の判定に手間がかからな
くなるからです。品種改良の努力というのは、このように地味なも
のです。なにより、遺伝子組み換えなどといってさわいでいますが、
私たちが生命にたいして得た知識はまだまだ断片的なもので、なん
でも自由になるわけではありません。

 哺乳類が基本的に4本の足を持ち、鳥類ではそれが2本の足と2
つの羽になる、というのは、生命の基本的な要件としてあることで
す。奇形はあくまで奇形であって、作り出せるものでも、遺伝して
いくものでもありません。

 将来、生命の発生の秘密が解きあかされた後には、このようなこ
とが可能になる可能性はあるのでしょうが、今後数百年の間は、実
現不可能でしょう。

 うわさとしても、最低レベル(とても信じる人はいないでしょう)
の話です。

 ちなみに、ケンタッキーフライドチキンの成功の秘密として、加
圧式の調理による、味と食感とともに、1羽の鳥をほぼ同じ大きさ
に分割し、使用することによって、鳥の使用効率を高めた、という
のは有名な話です。9個入りのバスケットを買ったら、それぞれの
ピースが鳥のどの部分にあたるのか、研究してみてはいかがですか。

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Q.「パン」についてなんですが、生協でよく出てるのですが、山
崎製パンを取り扱うときに『生協仕様』という表示があるんですが、
これってやっぱり山崎製パンは生協では認められていない食品添加
物を多く使っているからなのでしょうか?

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A.大手の生協では、生産量との関係で、こうしたメーカーに製造
を依頼することが多いようです。私のいたところなどは小さなとこ
ろでしたので、職人が一人で焼いているようなところでも、間にあ
ったのですが。

 メーカーに製造依頼するときは、そのメーカーの普通の商品を扱
ってもつまらないので、生協向けの仕様を決めて、それで作っても
らうことになります。

 「生協仕様」というのは、そのメーカーの普通のパンとは違って、
生協向けのものですよ、という意味です。

 仕様として決めるのは、

(1)製造工程(これはほとんどの場合、他のものと同じになりま
す。)
(2)原料(主に小麦ですが、塩、砂糖、油脂などの副原料を指定
することもあります。)
(3)添加物(いわゆるイーストフードの問題をどうするか、など
です。)

といったところですが、具体的な内容については、その生協により
ますので、なんともいえません。

 はっきり言って、大手の生協では、本質的にそのメーカーのもの
とあまり違わない、と思っておいたほうが良いと思います。具体的
に大きく違うのであれば、そのことを表示するはずです。そうでな
ければ、上記のとりきめが存在する、ということがあるだけです。

 以前は「臭素酸カリウム」のかわりに「ビタミンC」を使用する、
などということに取り組みましたが、今は市販のものも、ほとんど
ビタミンCになっています。それ以外の添加物についても、本質的
な差はないと思います。

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Q.我が家は朝食はパンなのですが、主人が山崎の「新食感」の食
パンが一番好きで、その他の食パンはあまりおいしくないというの
です。それって入ってる食品添加物で味が変わったりするからなの
でしょうか?それとも作り方が他社とは違うから?

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A.あれはどうやっているのでしょうか?ネットで調べたんですが、
山崎パンのページはないようです。

 添加物も使っているのですが、魔法のようなものではないので、
添加物を入れればすぐにできる、というものではないと思います。

 原料、添加物、発酵・焼成工程、などでいろいろと工夫している
のでしょうね。パンメーカーはその辺を宣伝しないので、余計にい
ろいろと疑われているところがあります。

 もっと競争の厳しい業界だったら、新しい製造法を開発したら、
大々的に宣伝するところなのに、パン業界はもう一つです。

 よくわからなくてすみません。ご存じの方がいらっしゃったら、
教えてください。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「パン」その1
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【パンの製法】

 パンの製造法は大きくわけて2種類あります。「直捏法」という
のは、家庭でパンを焼くのと基本的に同じで、小麦粉を塩水で練り、
酵母を入れて発酵させるという、一貫した工程になります。

 大規模なパン工場では、「中種法」といって、練り・発酵の工程
を連続的におこなうものです。私はこういう大きなパン工場は見た
ことがないので、今回は「直捏法」で作っている工場の話を書きま
す。

 そのパン屋さんとのつきあいは、「うちの子の学校給食のパンが
とても美味しい」という話からはじまりました。学校給食のパンは
基本的に地元のパン屋さんで作りますので、学校によって美味しい
ところ、美味しくないところがあります。

 で、その学校の近所のパン屋さんで、私たちのパンを焼いてもら
う話をしにいったのです。学校給食のパンに使う小麦粉は専用のも
のが「現物支給」されるので、どこも同じ原料のはずですが、実際
はそうでもないような感じでした。

 というのは、その小麦粉はそこのご主人の話では、なかなか良い
ものだ、というのです。あんまり美味しくないところでは、そのま
ま使っていないのでは、と疑ってみるものかもしれません。

 工程は「練り」の機械があって、発酵室、丸め機、オーブン、と
小さな機械が並んでいます。すべて独立した機械で、全部人手で動
かすものです。一緒にいった人の話だと、家庭で作るのと量が違う
だけで、同じようなものだということでした。(私はパンはあまり
好きでないし、焼いたことはありません。)

【パンの添加物】

 無添加で作ろう、ということになって、発酵の進み具合が心配な
ので、少しでも酵母の栄養になれば、と砂糖を黒砂糖にしてみよう、
と話し合ったものでした。

 できたものはなかなか美味しく、好評でした。その後、普通の砂
糖で作っても、別に問題なかったので、黒砂糖にしたのは取り越し
苦労だったのですが、今となっては懐かしい思い出です。

 何せ昔の話なので、当時はまだ「無漂白小麦粉」を扱っていたよ
うに、小麦粉自体にも臭素酸カリウムが使われていましたし、パン
の添加物の「イーストフード」も臭素酸カリウムが普通に使われて
いました。(今はすべて「無漂白」になったので、小麦粉にこうい
う表示はしなくなりました。今でも「無漂白」といっているのは、
ウソではありませんが、勉強不足というものです。)

 小麦粉以外の副原料としては、砂糖、塩、油脂(バターまたはシ
ョートニング)が主なものです。ショートニングはマーガリンと同
じく植物性油脂から作ったベーカリー用の油脂ですが、水素添加の
工程を経ているため、安全性を心配する人もいるようです。

 以前に書いた「トランス型脂肪酸」が含まれている、というので
す。これは事実としてはそのとおりです。でも、安全面で心配する
ほどのことではないと思います。

 防カビ剤として「プロピオン酸」を使うこともあります。聞いた
話ですが、パンの包装剤にこのプロピオン酸を含ませておく、とい
う手もあるそうです。こうすればカビは防げるし、添加物ではない、
ということです。

【国産小麦】

 その後、国産小麦で作ろう、ということで挑戦してもらい、何と
か作ってもらいましたが、同じサイズでも重さが違うのがはっきり
わかりました。「伸び」が悪いので、パン生地をたくさん使うよう
になるのです。

 それと、あまり練るとグルテンが切れてしまうので、その辺も難
しいとのことでした。

 小麦粉メーカーに問い合わせると、小麦のパン適性について、詳
細な資料がもらえます。結論から言うと、国産小麦でパンを作れな
いわけではないが、あえて国産小麦を選択する理由は技術的には何
もない、ということです。残念ながら、この事実は動かしがたいよ
うです。

 国産小麦では「ハルユタカ」という品種が、最もパン適性があっ
たのですが、収穫量は年々減ってきています。後継品種もあります
が、普通、国産小麦といっても、グルテンを強化したものがほとん
どです。グルテンというのは小麦粉のたんぱく質で、一番簡単なの
は輸入の活性グルテンを添加することです。こうすれば輸入小麦と
同様に作ることができます。

 グルテンには国産のハルユタカの等外品からとったものもありま
す。「国産小麦」と銘打つからにはこれくらいは使ってほしいもの
だとは思います。

【酵母】

 酵母はパン生地の中の糖分を食べて、二酸化炭素とアルコールを
作りますが、この二酸化炭素がパン生地を膨らますもとになります。

 市販されている酵母は糖蜜などに入れて固めてある、「生イース
ト」と、乾燥して休眠させてある「ドライイースト」があります。
プロはドライイーストは使わないようで、生イーストを使っていま
した。

 「天然酵母パン」というものもありますが、あれは本当に天然の
酵母を使っているわけではなく、「天然酵母」という名で売ってい
る酵母を使っているだけのことです。人工培養したものを「天然」
といって売るのは、牧場で育てた牛を「天然」の牛といって売るよ
うなものですが、どうしてこのようなインチキが通用しているのか、
不思議でなりません。(明らかな不当表示です。)

 酵母は自然界にどこにでもいるものです。ちょっと工夫すれば、
自分で天然酵母を培養することは簡単にできますが、その酵母がパ
ンをちゃんと作ってくれるかどうかは保証の限りではありません。

 パン酵母、ビール酵母、清酒酵母など、いろいろと販売されてい
ますが、基本的には同じ「サッカロミセス・セレビシュエ」という
種類です。でも、その中でも品種があって、日本酒を仕込む人など
に言わせると、酵母が違うと味も違う、ということです。

 きちんとした選抜をしていない、という意味での「天然」なので
しょうが、これはパンを作る能力も低いですよ、ということと同じ
です。

 言い忘れましたが、酵母=イーストです。日本語で酵母、英語で
イーストというだけの話です。「このパンはイースト菌ではなく、
酵母を使っています。」というような説明をする人がいたら、それ
だけで信用してはいけません。全くの無知か、だます意図があって
言っているかのどちらかです。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 今回書いてみて、パンについてはあまり調べてこなかったな、と
改めて思いました。どうもパンは好物ではないので、ちゃんとやら
なかったようです。申し訳ありません。

 私はコッペパンと脱脂粉乳の学校給食で育った世代ですので、ど
うもその影響もあるのだと思います。最近は豊かな社会の到来で、
学校給食もずいぶんと良くなっているという話ですが、私たちの時
代は味なんか二の次だったと思います。

 「正しい農薬の知識を身につけるページ」
http://member.nifty.ne.jp/TATEKI/PESTIC/KANKYOU.html

から発行されている、「正しい農薬の知識を身につけるマガジン」
で、私の投稿を載せてもらいました。このマガジンに書いたのとお
なじものをメールで送っておいたのですが、発行者の西田さん、あ
りがとうございました。

 おかげで、前号より、少し読者が増えたようです。

 これからもよろしく、また、メールをお待ちしています。

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--発行--渡辺--宏------- URL http://www.kenji.ne.jp/food/
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(まぐまぐ879名+Macky!59名)
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