安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>284号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------284号--2005.04.17------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「海苔」「たまねぎ・原産国・たくあん(Q&A)」「環境ホルモ
ン」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 今年は有明の海苔が大豊作だというニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 今季の有明海産養殖ノリは熊本をはじめ福岡、佐賀、長崎の四県
沿岸で順調に生育、色落ち被害が相次いだ最近五年間では生産量が
最高となる可能性が出てきた。今年に入って寒い日が続くなど、天
候に恵まれたのが原因。漁業関係者は「生産者の収入も伸びそうだ」
(熊本県漁連)と喜んでいる。

 有明海沿岸の四県漁連の集計では、昨年十一月下旬に入札が始ま
った今季(〇四年度)のノリの三月二十六日までの累計落札数量は、
熊本が十億九千万枚、福岡が十四億千万枚、佐賀が十八億九千万枚。
いずれも前年同期を大きく上回っている。

 各県とも四月初旬まで収穫が続くため、このペースでいけば最近
五年間で最も豊漁だった二〇〇一年度を上回る可能性があるという。

 熊本県漁連の今季の合計落札数量は、四月中旬の最後の入札会分
を加えて十一億三千万枚前後になりそう。過去五年間では〇二年度
の十二億千百万枚に次ぐが、同漁連は「〇二年度は最低入札価格を
三円から一円に引き下げ、生産者が例年なら出さない品質のノリま
で出荷した。生産量では今季が〇二年度を上回っている」と話して
いる。

 豊漁について同漁連は「一月下旬以降、雨が適度に降り川から栄
養塩が流れ出たほか、寒波で海水温が低く保たれ、生産に適した海
況が続いたため」とみている。

http://kumanichi.com/feature/nori/kiji/20050331.1.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 原因について、以下のように分析しているサイトがあります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 今年度の有明海沿岸の海苔生産は既に40億枚を超え、識者の予
想だと過去最高の生産数量44億枚を超えるのではないかというこ
とも話題となりつつある。1月中旬からの北部湾奥漁場では、沖合
い漁場の栄養塩の現象が始まり、この状態だと平成15年度の色落
ちの再来かと、生産者の多くが生産を諦めて沖合い漁場の網の撤去
を行なっていたというのが当時の養殖実態といってよいであろう。
ところがその後潮差の大きい大潮を2度、3度と乗り越えるような
栄養塩の回復があり、近年に稀な12回もの摘採を続けられるよう
な栄養塩の補給で、3月末まで生産は続いている。この原因につい
ては今後関係機関で解析されるでしょうが、夏季の記録的な台風の
上陸、1月下旬以降の周期な降雨、厳しい周期的な寒気団の南下、
それに伴う季節風による時化等の気象、海況的なノリ養殖に好適な
条件に恵まれたことが大きな要因といってよいであろう。

http://ww71.tiki.ne.jp/~anbusho/241topik47.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 このサイトは海苔養殖の研究者が作っていまして、かなり本格的
な海苔養殖についての情報が得られます。
http://ww71.tiki.ne.jp/~anbusho/

 有明と並ぶ産地である兵庫で不作だとか、その近くの瀬戸内海で
は豊作だとか、産地によってはいろいろあるようですが、全体とし
ては豊作で値段が下がるほどのようです。

 例によって「手放しでは喜べない」と主張している新聞もありま
す。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

「品質が良かった割に、単価が上がらなかった。とくに後半の冷凍
網が不調だった。この不況で、商社の入札資金繰りが厳しくなって
いることなどが影響しているようだ」と分析する。

http://mytown.asahi.com/saga/news01.asp?c=5&kiji=222
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 朝日新聞にとっては万年不況で、有明海苔の豊作も喜べない、と
いう調子です。(諫早湾の干拓事業のことを根に持っているのです
が)豊作になれば価格が下がるのは常識ではなかったのでしょうか。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.仕事で大量調理をしているのですが、たまねぎの仕込みでフー
ドプロッセサーを使い、みじん切りにしました。翌日たまねぎが、
非常に苦くなっていました。金属との反応で、何か苦味成分ができ
るということは考えられますか?辛味は水にさらすと取れます。苦
味は聞いたことはありませんでしたがやるだけたってみたところ、
消えました。

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A.たまねぎの辛味はアリシンという硫黄化合物が主役です。苦み
の成分はケセルチンというものだそうです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 タマネギの皮(鬼皮)の色はケルセチンと呼ばれるフラボノイド
系色素で、古代ペルシヤ人は織物を染める染料に使っていました。
今でも、草木染めでは多いに利用されています。

 フラボノイドとは元々、白色ないし淡黄色の色素で、配糖体(糖
と結び付いた有機化合物)の形で野菜の白い部分(タマネギでは鱗
葉:果肉)にも含まれています。微酸性で白色を呈し、アルカリ性
で黄色を示します。鉄イオンと反応して褐色または緑色に変わりま
す。そのため、白いタマネギを鉄包丁で刻んで放置しておくと、茶
色に変色します。これは鉄と反応した結果です。

http://www.takushoku-hc.ac.jp/soma/soindex/tamanegi.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 フラボノイドはこのごろよく言われるポリフェノールの一種です。
そういえばポリフェノールというのは苦いものが多かったですね。

 詳しい事情はわかりませんが、このケセルチンが多いたまねぎだ
ったのでしょうか。熟し方や乾燥の工合が関係しているのかもしれ
ません。ケセルチン自体は薬効なども期待されているそうで、食べ
ても問題ないはずです。

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Q.お肉の品で原産国が3つの品がありました。うちひとつは国産
とかいてあったのでお店にどこのものとききましたが「加工品で食
肉?食品?だから分からない」といわれました。このお店の言って
ることは正しいのか教えてください。

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A.原産地については、生の肉でも「国産」だけでもよいのです。
都道府県などの原産地を表示しているものが多いですが、必ずしも
必要というわけではありません。輸入品の場合は国名を表示するこ
とになっています。

 生の肉はパッケージするところが販売しているところと近いので
店で聞くと結構詳しくわかります。しかし加工品となると、全く別
の工場で作られているので、店で聞いてもわからないです。

 加工品の場合でも、工場で生産している段階では、どこの肉かは
わかっています。しかしある加工品を、特定の産地の肉で作り続け
ているのではないので、表示欄にはあまり詳しく書けません。ウソ
を書くわけにはいかないので、できるだけ一般的な表示になる傾向
があります。

 原産地の詳しく書いて、そのことを強調した商品もありますが、
ときどき表示と違う肉を使っていて、問題になるのはご存じのとお
りです。

 このごろ、「トレーサビリティ」という言葉をよく聞きます。こ
れはこうした事情でラベルには書けなくても、ロット番号などで調
べると、実際にその商品を作ったときにはどんな原料を使っていた
かをわかるようにしよう、ということです。

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Q.週に1度、生協さんから食べ物を持ってきてもらっているので
すが、珍しくたくあんを購入したら『ノンボイル』と表記されてい
ました。たくあんをボイルするのは普通な事なのでしょうか?塩を
使ってつけているので、何故ボイル???って感じです。ネットで
検索しても手作りのし方しか出てきません。

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A.私もたくあんをボイル?と不思議に思いました。やはり加熱殺
菌しているようですね。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 加工時期が来たならば掘り出して水洗し、液漬調味に移ります。
掘り出したたくあん2に対し調味液1を使います。容器にたくあん
をすき間なく並べ上から調味液を注ぎ落としブタをして冷蔵庫に入
れ3〜5日で味が浸みたら袋詰に移ります。たくあんを3層ラミネ
ートの中層にエバールを使った袋に入れ密封して80度20分の加
熱殺菌をします。調味は袋詰干したくあんの成分が食塩 3.3%、甘
味度11%、化学調味料0.5%、酸0.2%、アルコール 1%になるよう
に処方をつくります。

http://www.tsukemono-japan.org/b2c/essay/pickle_manufacture5.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ご質問のたくあんは、この加熱殺菌をしていません、ということ
なのでしょう。

 このサイトは「全日本漬物協同組合連合」というところのもので、
この他にもいろいろと漬物についての情報があります。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「環境ホルモン」
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 環境ホルモン問題は終った、という見解で、もう記事に書くこと
もないと思っていたのですが、こんな事件がおこっています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ホームページ(HP)で事実に反する記事を掲載され、名誉を傷
つけられたとして、松井三郎・京都大地球環境学大学院教授が16
日、記事を書いた中西準子・独立行政法人産業技術総合研究所化学
物質リスク管理研究センター所長に対し、慰謝料など330万円の
支払いなどを求める訴えを横浜地裁に起こした。

 訴状などによると、中西氏は個人のHPに、松井氏らが出席して
2004年12月に開かれた環境ホルモン問題のシンポジウムの内
容を掲載。

 松井氏が<1>「環境ホルモン問題は終わった、次はナノ粒子問
題だ」との趣旨の発言をした<2>原論文も読まずに、論文を紹介
した新聞記事をそのまま紹介した――などと記載、松井氏が事実に
反するとして抗議した。

 中西氏は05年1月20日、記事を削除、「私に非がある」とす
る旨をHPに載せたが、原告側は「科学者は批判をする時は、合理
的根拠を示すべきだ。名誉回復措置も講じられていない」として、
提訴したとしている。

http://news.goo.ne.jp/news/yomiuri/shakai/20050316/20050316i313-yol.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 訴えた方のサイトでは、次のように書かれています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 本件は、決して、松井氏が個人的な名誉回復だけを求めて提訴し
たものではない。松井氏が提訴に踏み切ったのは、次のような理由
からである。

(略)

(2)さらに、中西氏は、「環境ホルモン問題は終わった」と考え
ておられるようであるが、これは大変な間違いである。

http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/keijiban/keijiban05.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 中西さんの文章も、ご本人が認めているように不用意なものであ
り、ある程度の批判は仕方ないと思います。ただ、どうもそればか
りではないようなのです。ブログでこういうツッコミがありました
が、どうもあたっているように思います。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

「本件は、決して、松井氏が個人的な名誉回復だけを求めて提訴し
たものではない。」

 このあとに続けるのは「落ち目の環境ホルモン派」、および私た
ちダイオキシン国民懐疑派?は一致団結して巻き返しを図るため・
・・・だったりして、ではないですよね。中下弁護団長(国民懐疑
事務局長)

http://fujisawa.bblog.jp/entry/160849/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 要するに最近鳴かず飛ばずの「環境ホルモン大変だ派」の巻き返
し運動だという解釈です。

 次の文章はこの訴訟の原告代理人の弁護士の発言です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 第6年度は、ダイオキシン・環境ホルモン問題に対するバックラ
ッシュの動きが一段と顕在化した年でした。「ダイオキシン・環境
ホルモン問題は終わった。空騒ぎだったのだ」という声をよく耳に
するようになりました。

 しかし、アトピーやぜん息、花粉症などのアレルギーは増加し続
け、今や国民の35.9%もが症状を訴えています。また、学習障害
(LD)、注意欠陥多動障害(ADHD)、高機能自閉症などと考
えられる児童が6.3%もいることが文科省の調査で判明しています。
こうした現象の直接的・間接的原因のひとつとして化学汚染の影響
が疑われているのです。決して問題が終わった訳ではなく、むしろ
ますます深刻化しているといっても過言ではありません。

http://www.kokumin-kaigi.org/kokumin03_32_01.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 何とか劣勢をはねかえして、もう一度社会的な関心を呼び起こそ
う、ということなのでしょう。そんなことをして何が楽しいのかよ
くわかりません。問題がほとんどないことがわかり、安心できるよ
うになるのはよいことなのではありませんか?

 具体的な被害報告など出ていない段階ですから、研究者の取り組
みにまかせておいてなぜいけないのでしょうか。

 また、根拠もなしにアレルギーやその他の障害をダイオキシン・
環境ホルモンに結びつけるような発言は、社会不安を煽る陰謀家と
いってよいと思います。アジテーターとしてはレベルが低いですけ
れど。

 さて、訴えられた方の中西さんはこう書いています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 4月3日(日)訴状を受け取った。原告は、京都大学地球環境学
大学院地球環境学堂教授 松井三郎さん。原告の弁護士には、環境
ホルモン国民会議とか、ダイオキシン国民会議とかの幹部メンバー
として名前を見かける方が多く並んでいた。

 提訴されるというニュースに取り囲まれた時は、狐に鼻をつまま
れたような感じだったが、だんだん相手の姿が見えてきた。ああ、
こういうものだったかというような感じで、背景がつかめてきた。
じっくりと時間をかけて、丁寧に考えながら、静かに取り組んでい
きたい。

http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/zak296_300.html#zakkan299
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 実にお気の毒ですが、社会の悪と戦うというのはこういうことな
のでしょう。できる限り応援したいと思っています。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 先週の日曜日に「農業経営者」という雑誌の記者のインタビュー
をうけました。和歌山まで来るというので、家に来てもらったので
すが、妻は記者の人が賢い、といって感激していました。教師には
ああいうタイプはいないのだとか。

 記事にしたのを見せてもらいました。何だか自分のことではない
ようですが、上手に書いているのには違いありません。写真もとら
れてしまったので、ほとんど市販されていない雑誌でよかったです。

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--発行--渡辺--宏------- URL http://food.kenji.ne.jp/
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