安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>267号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review-----------------------------
-------------------------------------267号--2004.12.19------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「鍋・砂糖とレモン(Q&A)」「養鶏場」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 今週はちょっといただいたメールが少なかったのですが、中にこ
んなのがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 アスパラにはビタミンKの含有量?ワーハリンの効力を損なうよ
うな含有量ありや、なしや?

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これはほとんど日本語になっていないですね。しばらく考えたの
ですが、やはり意味がわかりません。

 ビタミンKというのはこんな感じだそうです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ビタミンKは血液の凝固に関係のあるビタミンです。

 血液を凝固させる成分は肝臓でつくられますが、この時にビタミ
ンKが助け(補酵素)として働きます。

 又、最近では、骨にビタミンKと関係の深いタンパク質などが発
見され、骨粗鬆症との関係に注目されるようになりまし た。

 一般に骨粗鬆症患者は、ビタミンK欠乏傾向がありビタミンKを
与えると、骨塩量が増すと言われています。

http://health.iosum.ne.jp/reference/bitaminK.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 またワーファリンというのはこんなのです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ワーファリンとは何の薬?

 心臓や血管の病気のある人で、血液が固まりやすい状態になるこ
とがあります。それを防ぐために、ワーファリンという血液を固ま
りにくくするお薬を使うことがあります。

http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/drug/wa.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この両者の組み合わせには問題があって、このように言われてい
ます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 骨粗しょう症の予防などに効果が期待できるビタミンKは「ワー
ファリン」という薬を一緒に飲むと効果が低くなるので注意が必要
です。

 ワーファリンは血をサラサラにし、固まりにくくする薬で、血管
が詰まった人や詰まりそうな人によく処方され、患者さんには「納
豆はなるべく食べないように」というアドバイスがされます。それ
は納豆をつくる納豆菌が人間の腸内でビタミンKを大量に生成する
ために、ワーファリンの効果を弱めてしまうからです。

 同様にビタミンKをサプリメントとして補給すると、ワーファリ
ンの効果を弱めてしまうことがあるので注意が必要です。

http://health.nifty.com/supple/supple020.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 方や血を固める働き、方や血を固めない働きをしているというわ
けです。「血液サラサラ」といいますが、テレビでよくやっていた
のは少しインチキで、映像で出ていたのは赤血球です。実際に血液
を固めるのは血小板ですので、サラサラ流れたり、ドロドロしてい
たりするあの映像は血の固まりやすさとは何の関係もありません。

 この血小板が血を固めるのを助けるのがビタミンK、それを邪魔
するのがワーファリンということです。

 ここまで調べると最初のメールで聞きたかったことも何となく想
像がついてきます。「アスパラにはビタミンKの含有量がどれくら
いあるのでしょうか?ワーファリンの効力を損なうような含有量な
のでしょうか?」という意味だったわけです。

 しかしいくら私でも、この質問に答える気にはなれませんでした。
人にものを聞く態度ではないです。そのため放置しています。

 また、ワーファリンは素人が勝手に飲んでもよいような生半可な
薬ではなさそうです。そんなことは医者に聞け、ですね。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.レトルトカレーを鍋で温めたら、鍋が変色してしまいました。
治したいのですがどうすれば元の色に戻りますか?

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A.カレーの色がついたというのではないですよね。黒くなってし
まったでしょうか。そういうことならこのあたりが参考になりそう
です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 アルミ鍋を使っていると、内側が黒くなってきます。これは、使
っている水の中に含まれる微量成分(鉄やカルシウムなど)が、ア
ルミ素地の表面に水との反応でできた酸化皮膜中へ吸着、着色する
ためだとされています。

 したがって、変色してもみかけが汚いだけで、特に害があるわけ
ではありません。

 磨く場合は、軽い汚れでしたら食器用の洗浄剤で取れますが、汚
れがひどいときには堅いタワシでこするとよいでしょう。しかし、
アルミニウムはとても柔らかい金属なので金属タワシは避けた方が
よいでしょう。

 また、アルミニウムは酸に弱く、強いアルカリにも溶けるので、
食品や料理の酸でも表面が汚くなります。特にすっぱいものを長く
アルミ鍋に入れておくことは避けましょう。

http://www.pref.ehime.jp/ecc/q&a/house/ahouse18.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
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Q.砂糖とレモン(酸)の入れ方、順番での質問です。「紅茶を飲
む時には 砂糖を入れてからレモンを入れた方が、レモンを先に入
れて後から砂糖を入れたものより 甘く感じる。」とおばあちゃん
に聞きました。

 実際に試してみると 確かにレモンを先に入れたものは甘味が薄
いような気がしました。しかし アイスティーなどで時間を置いて
比べたのですが あまりわかりませんでした。また、寿司御飯を作
るときでも 砂糖に酢を注いだ時と 酢の中に砂糖を入れた時とで
は 後者は同じ甘味を出すのに多くの砂糖がいるように思います。
なにか 科学的な根拠があるのでしょうか?

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A.これは難しいですね。私にはよくわかりません。考えられるこ
とはいくつかあります。

 どちらを先に入れても最終的には均衡するはずです。しかし熱い
紅茶に入れて、すぐに飲むのですから、均衡する前にのんでしまう
と思います。レモンを先に入れるとレモンの酸味が紅茶にいきわた
っている状態になるので、甘みが少なく感じられるのでしょうか。

 砂糖を先に入れると、紅茶の浸透圧があがりますので、後で入れ
たレモンの果汁が溶け出る量が少なくなるのかもしれません。酸味
が少ないと甘く感じるでしょうね。

 また、甘みの感じ方は温度と関係があります。さめてくると甘み
は少なく感じるはずです。それとも関係するのかもしれません。

 酢と砂糖との関係は、溶け方の問題だと思います。充分に溶かす
のは案外難しいですから、酢に砂糖を入れたとき、完全に溶解して
いない部分があるのではないでしょうか。

 いずれも私の憶測ですので、どうもよくわからないというのが本
当のところです。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「養鶏場」
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 毎日新聞の「記者の眼」というコラムに、こんな記事が掲載され
ました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

二極化進む生鮮食品=小原綾子(さいたま支局)
 ◇卵一つにも選択の重み−−良いことずくめ難しい

 自然の恵みだと思っていた生鮮食品でさえ“工場”で生産される
例が増えている。日本人に身近な食材の一つ、鶏卵は象徴的だ。コ
ンピューターで管理された大手企業のウインドーレス(窓なし)鶏
舎では、鶏たちが黙々と卵を産み続けている。その一方で、生産量
ははるかに少ないが、生産者のこだわりから、より自然に近い環境
で卵を産む鶏もいる。両極端だが、どちらも消費者の欲求に応えよ
うとした結果にほかならない。二極化する生産現場を取材して、
「食べ物を選ぶ」ことの重みを問いかけられているような気がした。

 日本人は世界で最もよく卵を消費する国民だ。平均して1人が1
日1個食べている。生でも食べるため「安心」「安全」は重要だ。
だが同時に「安さ」も求められる。鳥インフルエンザの影響で今は
高騰しているが、「物価の優等生」である鶏卵は業界の努力と競争、
淘汰(とうた)の歴史に支えられている。

 農水省の統計によると、1960年に383万8600戸を数え
た生産者は減り続けている。昨年2月は4340戸、今年2月には
4090戸。だが生産量は90年の241万トンから昨年は252
万トン(農水省調べ)と、むしろやや増えている。価格競争の荒波
の中で、十分な投資ができない中小業者は消え、最新技術で大量生
産できる大手に集約されていった。

 業界大手「アキタ」(広島県福山市)の養鶏場の一つを訪ねて、
徹底した衛生管理に驚かされた。車は敷地に入る前に消毒される。
鶏舎に入るにはさらにシャワーを浴び、会社指定の下着とつなぎ服
に着替えなくてはならない。鶏舎8棟で飼われる鶏は計約100万
羽。外部から鳥インフルエンザなどのウイルスが侵入すれば、何万
羽も処分しなければならない。小林軍一鶏卵部長が「とにかく防疫
体制が重要」と強調するのは当然だ。

 鶏舎に入ると、赤い人工光の中で多くの鶏が静かに餌を食べてい
た。意外だった。騒がしくにおいのある場所を想像していたからだ。
窓はなく、屋内の温度や湿度、光量はコンピューターが24時間管
理する。ここまでの投資をしても、規模のメリットから、大手業者
の卵は安い。普段なら、10個160円台から180円台程度で店
頭に並ぶ。

 その一方で、10個338円で売れている卵と出合った。赤玉の
殻は硬くて黄身もこんもり盛り上がり、見るからにおいしそうだ。
「こだわり」が感じられる有精卵。この卵を生産する大友洋一さん
(46)の鶏卵場は大分県の国東半島にあった。曲がりくねった海
岸線から山へと上がって行った大自然の中に、放し飼いに近い鶏舎
がある。大友さんは「本物の卵を作りたい」と話す。餌は県内産で、
安全の折り紙付き。鶏には抗生物質も一切与えない。

(略)

http://www.mainichi-msn.co.jp/column/kishanome/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 後半はロクでもない作文なので省略しました。前半もツッコミ所
がいっぱいです。

 「アキタ」(広島県福山市)と書いていますが、アキタの本社は
福山市ですが養鶏場は遠く離れた山の中です。会社の紹介の仕方と
してはこれでよいのでしょうが、現地を見てきたと書いていますの
で、その現地をもう少し詳しく紹介してほしかったと思います。

 なぜ、人里離れた山の中に養鶏場を作るのか、養鶏農家の減少は
どういう意味を持っているのか、新聞記者に考えてほしいのは実は
そのあたりなんです。

 普通は人を入れない鶏舎の中まで見てきたようです。これも自分
が大手新聞社の記者だから、特別に入れてもらったということを自
覚してほしいですね。わざわざリスクを冒して案内して、この程度
の紹介しかしないのではあまりに情けないです。まさかお金を払っ
て見せてもらったわけではないでしょうに。

 さらに「放し飼いに近い鶏舎」とはいったい何でしょうか。実際
に放し飼いをしているところもありますが、どうもこれは単に平飼
いの鶏舎を見てきただけのようです。平飼いの形容に「放し飼い」
を持ち出すのはちょっとどうかしています。単にものを知らないだ
けだと思いますが、これでは自分が見てきた鶏舎がどのようなもの
だったか、読者に伝えることができません。

 鶏卵の養鶏場では普通、数羽ずつゲージに入れて飼います。この
方が管理がしやすいのと、高さを活かすことで効率よく飼育できる
からです。それに対してブロイラーの養鶏場では平飼い鶏舎が普通
です。小さなひよこをしきりなどのない鶏舎に入れ、どんどん大き
くなって鶏舎いっぱいになってくるころ出荷するというのがスタイ
ルです。

 鶏卵の養鶏場でも、平飼い鶏舎を使っているところがあります。
これは比較的小さく区切った部屋にだいたい百羽見当くらいずつ
入れて飼います。鶏はこの中を自由に動き回れます。産卵用の巣箱
があって、だいたいはその中で産卵します。それを人が入ってとっ
てくるわけです。ケージ飼いだと卵はケージからころがり出て、す
ぐにベルトコンベアで運ばれますので、ずいぶん違うものです。

 はっきり言って衛生面ではゲージ飼いが優れています。平飼いは
どうしても微生物汚染などに弱いのです。もちろん、克服不可能と
いうわけではないのでしょうが、すべての平飼い養鶏場で衛生面に
問題がないわけではありません。

 また、有精卵というのも、オスを数羽ずつ一緒に飼っているだけ
で、鶏の性生活を管理しているわけではありませんのですべてが有
精卵にはなりません。このため、良心的なところは有精卵という宣
伝文句は使わないようにしています。また、有精卵ということに安
全面や栄養面でメリットがあるものでもないのです。

 効率や安全面では苦しい平飼い養鶏ですが、消費者に対しては強
いアピールポイントがあります。それは見に行くとこちらの方がよ
いような気がするのですね。だから平飼い養鶏はこのイメージのよ
さを武器に、消費者への直販を追求するのが基本路線です。もちろ
ん価格も高く設定します。同じ養鶏場でも、経営のスタイルが違う
わけです。

 このスタイルの違いどうも何か誤解しているようです。平飼いの
方で抗生物質の使わないという記述は、文脈の上からはアキタの養
鶏場では抗生物質を使っているように読めますね。そう受け取った
方は多いのではないでしょうか。

 実際には抗生物質を使うことはありません。病気の予防のために
ワクチンは使いますが、記者はワクチンと抗生物質の違いもわかっ
ていないのかもしれません。もちろん、平飼い養鶏でもワクチンは
使います。こちらではたぶんそういう話は聞かなかったのでしょう。

 「餌は県内産」などというのも、実際に調べたわけではなく、そ
このおじさんの言うことを真に受けただけでしょう。全くのウソと
は思いませんが、すべてが県内産だということはないはずです。

 「安全の折り紙」は誰が、どんな根拠でつけたものなのでしょう
ね。アキタでは工場から農場までエサを運ぶトラックは他の農場へ
の出入りを禁止して専用で使っています。こんな努力より根拠不明
の「安全の折り紙」の方がありがたいのでしょうか。一度その「折
り紙」を見せてもらいたいものです。

 この記事を書いた経緯は私の想像では以下のようなものです。

 まず、アキタの養鶏場を訪問した。あそこは管理は厳重です。ま
た、立派な研究施設にも案内されたはずです。そこで非常に詳しく
説明を聞いたはずですが、新聞記者が理解力に乏しいのは定評があ
ります。圧倒されたけれどもよく理解できなかったのでしょう。

 次に平飼い養鶏をしているところに訪問をしています。ここでは
消費者向けの聞こえのよい説明をされたはずです。記者にはこちら
の方が納得できたのでしょう。これはいわゆるセールストークです
から、まあ当然です。

 そしてすっかりだまされてしまったというわけです。私は平飼い
養鶏を否定するわけではありませんが、いろいろと難しい問題があ
り、一般化するのは無理があると思います。自前で支持者を集め、
事業として成り立たせるためであれば、それはそれで結構なことで
す。しかし一般の養鶏業と交換可能なものではありません。

 だから同列に並べて比べることにあまり意味はないわけです。平
飼い養鶏がよいという人はそちらから買えばよいのですが、みんな
が買いに行くようになればかえって困ってしまいます。

 せっかく貴重な時間をさいて案内していただくのです。行く前に
養鶏の歴史や技法について、本の10冊でも読んでいくべきでした。
養鶏に関する知識もなしに、また聞いた説明を理解する力もない人
が来ても、訪問された側は迷惑な話です。だからこの場合は自分の
主張を述べて煙にまいた平飼い養鶏の方の作戦勝ちですね。アホな
記者に真面目な説明をしたアキタの方は作戦失敗というわけです。

 アキタの方はおまけに自分のところでは抗生物質を使っているよ
うにまで書かれてしまいました。これでは踏んだり蹴ったりです。
お気の毒でした。

 もし記者がアキタでは抗生物質を使っていると思っていたのなら
理解力に問題があります。そう思っていないのにこう書いたなら、
営業妨害にあたりそうな内容です。抗議くらいはしたらどうでしょ
うか。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 私もアキタの養鶏場には何度か見学に行きました。また平飼い養
鶏の農場にも、毎週のように通っていたことがあります。もう何度
かこのメールマガジンにも書いたので、最近はあまり書いていませ
んが、またそういう話も書いていこうかと考えています。

 今年もあと一回でおしまいです。新年は2日が日曜日ですので、
いつもどおりお届けします。正月休みもなしとは、我ながら勤勉な
ことです。

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--発行--渡辺--宏------- URL http://food.kenji.ne.jp/
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