安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>251号


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--安心!?食べ物情報--Food-Review----------------------------
-------------------------------------251号--2004.08.29------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「ドライフルーツ・胚芽米・酸とアルカリ・
次亜塩素酸ナトリウム(Q&A)」「野菜の産地偽装」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 食品表示について、補足のメールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 私は「安心!?食べ物情報 Food-Review」の読者です。以前にもメ
ールを差し上げた事がございますが、250号の内容について気付いた
点がありましたので、またお便りいたします。

 まず、食品添加物の表示方法について。
「食品衛生法に基づく添加物の表示等について」という通知で、甘
味料・着色料・保存料・酸化防止剤などは物質名と用途名とを併記
する事が定められています。

 したがって『「着色料」と書かずに物質名ですませること』はで
きません。『着色料(βカロチン)』などと表示する事が必要です。
『着色料』や『βカロチン』という表示は不適切です。同じ様に酸
化防止目的で添加しているのに『ビタミンC』としか表示していな
い例も散見されますがこれも不適切で、正しい表示は『酸化防止剤
(ビタミンC)』等です。

 ただし、βカロチンやビタミンCを栄養強化の目的で添加してい
るならば物質名のみの表記も許されます。メーカーがその様に主張
すれば、添加物の使用目的を法的に証明するのは困難なので、それ
で通るかもしれません。常識的に考えて不適切な表示であることは
間違いありませんが。

 次に花王のヘルシア緑茶とハウスのウコンの力について。

 ヘルシア緑茶は特定保健用食品ですが、ウコンの力は特定保健用
食品ではなく、単なる健康食品です。

 私は健康食品の表示作成の仕事に携わっていた事があるのですが、
その経験から「体脂肪の気になる方に」は特定保健用食品だが、
「夜のおつきあいの多い方に」は特定保健用食品では無いだろうと
予想しました。

 調べてみたら案の定でした。一般消費者から見れば同じような表
現でしょうが、一応この2つは意味が異なります。

 健康食品の宣伝の際に薬事法でよく問題になるのは以下を、謳っ
た場合です。

身体の組織機能の一般的増強、増進
疾病の治療又は予防を目的とする効能効果
医薬品的な効能効果の暗示

 「○○の方に」という表現の場合、○○が身体機能に関する記述
であれば、○○を改善する効果を謳っていると解釈されます。「体
脂肪」はこれに該当するので、ヘルシア緑茶が特保を取得していな
ければこれは薬事法違反です。

 これに対して「夜のおつきあいの多い」は身体機能ではありませ
ん。肝機能の増強などは謳っていないので、こちらは薬事法に抵触
しないと解釈されます。

 他の例をあげると「痩せたい方」はNGで「ダイエットしたい方」
はOKです。「痩せる」は身体の変化ですが、「ダイエットしたい」
は行為であり、ダイエットしたからといって痩せるとは限らないよ
うに、この表現では身体の変化は謳っていない、という解釈です。
まあ、詭弁ではあります。

 このあたりの解釈は薬事監視の担当者の匙加減という面もあり、
この解釈が必ず通るとは限りませんが、食品業界ではよく使われて
いる抜け道です。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 なるほど、「ウコン」は私の勘違いでした。申し訳ありませんで
した。なかなか難しいですね。

 次は温度の話についての意見です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報 Food Review 250」に明らかに間違いと思わ
れる記述が有りましたので、指摘させていただきます。

ーーーーー引用ここからーーーーー
 私たちが感じる「熱」は、身体に接触する分子の温度(熱エネル
ギー)と数によります。空気は気体ですから、接触する分子の数が
少ないためやけどしないのではないでしょうか。
ーーーーー引用ここまでーーーーー

 真空環境下に居ない限り、我々の身体は何らかの分子に包まれて
います。それが空気であったとしても、窒素や酸素分子に包まれて
います。問題は接触している分子の量ではなく個々の物質が持つ熱
伝導率という特性です。

 熱を奪う(もしくは与える)速度が速い物質に接した時、皮膚の
表面温度が極端に変化してしまいます。皮膚が絶えられないほどの
温度変化により生じるのが火傷(低温火傷含)です。

 同じ温度でも大理石の床とゴムの床では感じる温度が違います。
これが熱伝導率の違いによる体感温度の差です。じゅうたんの床で
は更に暖かく感じますが、これは繊維の熱伝導率だけでなく、空気
と接している面積が多い事も大きいです。

 空気は熱伝導率が極めて低いのです。だからサウナでは皮膚が絶
えられないほどの温度変化が身体の表面で発生しないため火傷とい
う現象になりません。

 質量x温度で熱エネルギーを割り出せますが、これを運動エネル
ギーに例えるのはちょっと無理があります。例えば100Kgで零度の
空気よりも10gで同じ温度の鉄の方が冷たく感じます。物質がもつ
熱エネルギーの大小は無関係。単位時間で多くの熱を奪った鉄の方
が身体には冷たいと言う感覚を与えます。つまり体感温度はあくま
で熱伝導率によるということです。

 質問者は「殺菌」との関連を気にしているので、このような説明
は不要と認識しています。しかし、非科学的根拠による説明により、
メルマガ読者に間違った知識を与えてはいけないと思います。他の
項でも述べている様に分からないものは分からないと明言し、むし
ろ得意分野の殺菌に重きを置き述べた方が良かったのでは有りませ
んか?

 以上、私の意見です。

 多少厳しく書き過ぎたところも有りますが、これは食品と科学が
密接な関係に有り、非科学的な説明はこのメルマガ上では出来るだ
け避けるべきと思う気持ちから現れたものです。ぜひともご一考下
さるようお願いします。

追伸
 シンガポール紀行は秀逸な文でとても楽しく拝見させていただき
ました。ありがとうございます。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 私は「何故、空気の熱伝導率が低いのか」を言ったつもりなんで
すけれど、伝わっていないようですね。このあたりの話は以下のサ
イトで詳しく書かれています。

暑い夏、扇風機にあたるとなぜ涼しいのか?

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.ドライフルーツのラム酒漬けを作ろうと思って、うっかり賞味
期限の2ヶ月も過ぎたドライフルーツを、賞味期限以内のレーズン
と一緒に、ラム酒につけてしまいました。古いほうにもレーズンが
入っていたのでフルーツ類だけどけるこも出来そうに無く、迷って
おります。

 ドライフルーツのミックス品で、レーズンと、杏、パイン、パパ
イヤ、マンゴ、リンゴがダイス状に切られて入っていたものです。
2日ほど経ってのぞいてみたところ、レーズンのいくつかに白い点
が浮いているよう気がして、出して食べてみましたが、酒の匂いで
カビ臭いかどうかも分からなかったです。開封前で日陰に保存して
おきましたが、一日2日ならともかく二ヶ月オーバーというのは……。

 両親は酒につけているんだから大丈夫と言うんですが、酒につけ
てから日がたつのとが問題は違うと思う一方、元々干したり砂糖漬
けにしてあるものだから大丈夫という気もし、悩んでいます。上記
に挙げたドライフルーツ類の賞味期限について、実際のところを教
えていただきたく存じます。

------------------------------------------------------------

A.賞味期限というのは製造者がその期限までは食べられますと保
証しているものです。賞味期限以内で異常があれば事故扱いになり
ますから、賞味期限は当然、余裕をもって設定してあります。

 したがって、よほど保管状態が悪くない限り、賞味期限をオーバ
ーしても、食べられないということはないはずです。

 もちろん、製造者が保証している期間は過ぎていますので、食べ
られるかどうかは自分で判断する必要があります。

 ドライフルーツで心配なことといえばカビでしょうね。はっきり
カビが生えているものは食べない方がよいです。でも、そうでない
場合はそれほど問題ないように思います。お酒に漬けている限り、
カビが生えてくることもないでしょう。

 あとはあなたの自己責任の取り方です。自分で責任を持てないの
なら、食べるのはあきらめた方がよいでしょう。ちょっと試してみ
て、食べられると判断できるのなら問題ないと思います。絶対に安
全かというと、そうでもありませんが、食べ物というのはそういう
ものです。

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Q.過去のQ&Aで、理解しがたい点がありましたので質問します。

Q.18で、
「胚芽米」といって、米の胚芽に部分を残した精米が販売されてい
ます。これなら、白米とほぼ同じように炊けますので、試してみて
はいかがですか?(栄養的な差は微々たるものですが・・。)

 何に比べて微々たるものなのですか?白米ですか玄米ですか?

 白米に比べて微々たるものだとすれば、胚芽米の意味はあまりな
いですね。私は胚芽米を食べなれているので、白米よりおいしいと
思うので、栄養的にあまり差がなくても胚芽米にしようと思います
が。

------------------------------------------------------------

A.私たちの食生活にとって、白米であも胚芽米でも、栄養的にみ
てほとんど影響はないだろう、という意味です。極限的な状況では、
胚芽米に含まれる成分が重要なことは考えられますが、普通の食生
活を送っている限り、そんなことはないはずです。

もちろん、好みの点で選ぶことには何の問題もありません。

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Q.アルカリ性の食品と酸性の食品を混ぜると色が変わるのは何故。
また、アルカリ性の食品と酸性の食品は何ですか。

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A.酸とアルカリの勉強はもうすみましたか?酸性・アルカリ性と
いうのは水の中のイオンの状態だ、とか電気的に計れるものだ、と
いった勉強をしたと思います。

 色がついているものは色素と呼ばれる分子を含んでいることが多
いです。この色素で、酸性・アルカリ性によって色が変わるものが
あるのです。

 酸性食品・アルカリ性食品については、「酸とアルカリ」のペー
ジを読んでください。わからなければまた質問をお願いします。

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Q.最近、肉の発色剤の問題等々が報道され注目されていますが、
その流れで食品の漂白目的の次亜塩素酸ナトリウムの使用の禁止と
いう方向になるという噂を耳にしました。ゴマへの使用は禁止にな
っていますが、その他の食品で本当にそのような動きがあるのでし
ょうか?

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A.次亜塩素酸ナトリウムがごまに使用を禁止されているのは、か
つてごまの品種をごまかすために、漂白剤が使用されていたことが
あつたからだそうです。

 ご質問の件は私にはわかりません。そんなウワサは聞いたことは
ありませんが、私が知らないだけかもしれません。

 ただ、昨年でしたか電気分解してつくる「酸性水」が次亜塩素酸
水として、食品添加物に指定されています。漂白というより殺菌の
目的でよく使われているようです。

 これとの関連がどうなるのかも難しそうですね。また、中国産は
るさめから過酸化ベンゾイルが検出されたという事件もありました。

 お役所が次亜塩素酸ナトリウムによる漂白を禁止するということ
はあり得ると思います。でも、規制より先に現場でから変っていっ
てほしいと思いますね。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「野菜の産地偽装」
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 また大阪か、と言われそうですが、大阪での野菜・果物の産地偽
装事件が問題になっています。徐々に現場での思いつきでやったこ
とではないのがバレてきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 大阪市の第三セクター「大阪港埠頭(ふとう)ターミナル」(大
阪市)による野菜産地偽装事件で、大阪府警は荷主の青果輸入販売
会社「ローヤル」(京都市)がカボチャの偽装をターミナル社に指
示した文書を押収した。ローヤルの内田昌一社長は27日、記者会
見し、偽装に同社の関係者3人が関与したことなどの社内調査結果
を発表した。同社長は謝罪し、社長を辞任する意向を示した。

 ローヤルの調査結果によると、カボチャの偽装に関与したのは同
社野菜部の主任(退職)。広域営業部係長(同)から「頼むよ」と
言われ、01年12月にターミナル社にファクスで指示書を送信し
てトンガ産16.6トンをメキシコ産に偽装するよう依頼した。元
主任は02年2月にも文書で指示を出し、ニュージーランド産1.
5トンをメキシコ産として出荷させた。

 パイナップル偽装については、東京支社特販部係長が日本通運に
対し、今年5月24日から6月11日にかけて、ハワイ産をフィリ
ピン産として出荷するよう指示した。さらに係長は03年12月2
3日から今年8月1日にかけても日通に指示し、フィリピン産のブ
ランド「ハニーパイン」を違うブランド「ゴールデンパイン」とし
て出荷させたという。

 同社はブロッコリーについては、「担当者は否定しているが引き
続き調査する」とした。

 内田社長は会見で謝罪し、自らの進退について「腹の中ではすで
に決めている。管理監督責任は私にある」と話し、辞任する意向を
示した。

 一方、府警は19日、ローヤルなど4カ所をターミナル社の関係
先として捜索し、元野菜部主任がトンガ産カボチャをメキシコ産と
印刷された段ボール箱に詰め替えるよう指示した出荷指示書を押収
した。ほかに押収した伝票などを分析した結果、トンガ産とメキシ
コ産のカボチャが、輸入時と出荷時で差があったことをすでに確認
したという。

(2004/08/28)
http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200408280008.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ハワイ産のパイナップルをフィリピン産と偽る、というのがよく
わからないですね。フィリピン産の方が高級なのでしょうか。貨幣
価値を考えると、USA産の方が高いように思っていましたが、難
しいものです。トンガやニュージーランド産のカボチャををメキシ
コ産と偽るというのも同じです。やはり値段が違うのでしょうか。

 ニセモノの箱まで用意していたそうですから、利益が出るからや
ったのでしょう。この会社の場合は組織的にこうした方法で利益を
追求していたと判断してよいようです。

 荷扱いを担当する会社としては、荷主からの指示であればそのと
おりにしてしまいそうです。不正だから断ればよいのに、と当事者
でなければ思いますが、実際にはなかなか難しいでしょう。でも、
発覚したときは自分も罪に問われるのですから、内部告発がらみで
脅して、不正をやめさせる努力をした方が結果としては会社を守る
ことになります。現場では、取引関係を考えるとそれも難しいでし
ょうが、不正はしない、というトップの判断が道を分けることにな
ります。

 すべての物流業者にこうしたことを要求しても、とても無理でし
ょうから、こういう問題はなかなか跡を絶たないですね。それと、
市場などでの荷扱いを見ていると、意図せざる混入というのもどう
も避けられそうにありません。

 私の経験でも、国産のオクラのはずが一部にタイ産のものが届い
てしまったという事件がありました。業者から企画があり、それな
りのものを手配してもらっていたのですが、現場で混入したのです。
この場合でも、別にタイ産が悪いわけではありません。現場の人間
がそばにあったタイ産の箱を使ってしまったものでした。オクラは
小さな袋入りで、その袋に表示があったので、すぐに発覚しました
が、バラで届ける野菜だったら、おそらく発覚していません。そし
てそういうことは検証不能ですが、おそらくあったと私は思ってい
ます。

 箱のまま届くことが多い量販店と違い、たくさんの青果が入り交
じって存在するようなところで小分けをしてもらっていたので、そ
ういう混入は防げなかったと思うのです。ところが今回はその箱そ
のものも中身も偽装されていたのですから、どこで売っているもの
でも信用できないということになります。

 この事件は氷山の一角にすぎないのでは?という疑問があります。
私はおそらくそうだと思います。安全性をいう前に、こういう流通
の実態が改善されるべきなのでしょうが、改善策はあるのかな、と
思ってしまいますね。いつも言いますが、役所の規制強化などとい
うのは最悪の対応だと思います。

 生鮮食品の流通業界に自浄力を期待するのは無意味なのでしょう
か。ちょっと暗くなるニュースですね。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 今週から「PR」が入りました。外部の広告ではなく、私自身のも
のです。ウェブに関する記事を連載していますので、読んでみてく
ださい。

 Web技術についてのメールマガジンを出そうかと考えていたの
ですが、現在、このメールマガジンと「宮沢賢治 Kenji Review」
の二つを毎週発行していますので、それはあきらめました。かわり
に連載として、記事を掲載していきます。最初ですので一週間に3
つも記事を書いてしまいました。

 これからしばらくはプログラマーの仕事は少し休んで、こういう
仕事に取り組もうと思っています。よろしくお願いします。

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--発行--渡辺--宏------- URL http://food.kenji.ne.jp/
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