安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>227号


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--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
-------------------------------------227号--2004.03.14------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「サーモン・賞味期限・発芽玄米・フルーツ
・ガラス・カリウム(Q&A)」「養鶏場」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 前回の「竹酢」について、補足のおたよりをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 お送り頂いておりますメールマガジンを読み幅広い知識と偏らな
い見解にいつも感心しております。さて、木材や竹から木炭または
竹炭を作る際に出来る木酸または竹酢に関して補足意見を述べさせ
て頂きます。

 先ず、虫や鳥が食べて無害なものが人間でも無害であるとの読者
の思いこみを訂正させて頂きます。虫が食べているものが人間にと
って毒であることは特別なことでは有りません。何故、人間にとっ
て毒であるものが虫または鳥にとって毒でないかと言うのは、虫ま
たは鳥は、餌とするものに含まれる毒成分を分解する酵素を何らか
の形で持っておりその成分を分解無毒化するからです。極端な場合
には、毒成分が含まれているため他の生物が利用しない植物にのみ
に依存して生存している生物もおります。

 木酸の成分は渡辺さんの言われる様に、フェノール系の人間とっ
て危険な化合物が多々含まれています。これら化合物のもとは、木
材中に含まれている時は分子量の極めて大きい網目状の化合物とし
て安定かつ人畜無害の状態で存在します。しかし、木材中に含まれ
る網目状の化合物は、木炭を製造する加熱の際の分解と、その分解
物が更に種々に化学反応することにより様々なフェノール系の化合
物を生成するのです。その中には昆虫や微生物のみならず、人間を
含む多くの動物にとっても有害なものもあります。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 次はアフラトキシンについて。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 いつも楽しく拝見させていただいております。落花生が県の特産
品という事もあり、私の職場の、とある研究室でアフラトキシンに
ついて分析をやっております。今回のメルマガ226号に

「ときどき、そんなのがありますね。ただ、すべてのカビが発ガン
物質を作るわけではありません。国内にはアフラトキシンをつくる
カビはいないそうなので、日本でついたカビだと、たぶん大丈夫で
す。」

 という記事がありましたので、昼食の時に聞いたところ、国内に
もアフラトキシン産生菌はいるようです。1976年頃に日本全土
の土壌菌を調査した報告で、平均気温で16℃くらいの等温線を境
に南の方で分離されるようです。供試土壌試料数に対する分離土壌
試料数の割合で、等温線以南では5%程度、奄美大島で10から1
5%、沖縄で20%位の割合で生産菌が見つかっているようです。

 フィリピン、タイ、インドネシア、インド、スリランカで調べた
ところ、30から40%、とくにトウモロコシなどを作っていると
ころでは100%近く検出したという報告があります。

 今、日本には植物、動物など様々な生物が日本に帰化している状
況で、運ばれてきたアフラトキシン産生菌が日本に馴染まない理由
があるのだろうかと考えて、アフラトキシンの担当者に質問したと
ころ、資料をコピーしてくれて、教えてもらいました。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 どうもありがとうございました。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.少し以前に何かの雑誌で読んだのですが、アラスカ産・カナダ
産・ノルウェー産の養殖サーモンには水銀・カドミウムがかなり含
まれているという事で、益よりも害の方が大きいと書いてありまし
た。 個人的にはよくサーモンを食べますので、ちょっと心配です。

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A.水銀の調査結果の数字は以下のページにあります。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/06/s0603-4e.html

 「サーモン」は多い方ではないですね。カドミウムもたぶん同様
でしょう。

 これは養殖という方法からすると、予想されることです。接する
海水の総量、飼育期間など、こういう重金属が多くなる要素はない
と思います。

 心配なのはこちらの方でしょう。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

釣って来た魚は新鮮で美味しい!とおもいきや、アメリカでは釣っ
て来た魚は寄生虫や汚染が心配なので、 妊婦は食べないように。
といわれます。 同様にツナ、カジキ、サメ、サバなどの海洋大型
魚も妊婦や幼児はあまり食べすぎないように注意されます。 水銀
やPCBなどの汚染物質が蓄積されているからとのこと。

じゃ、養殖なら大丈夫?いえいえ、そうではないそうです。欧米の
養殖サーモンも、 野生のものよりもPCBやダイオキシンなどで汚染
されていたという調査結果がでたそうです。 これは、エサに含ま
れる有害物質が濃縮されたとの見解。。 (ということは今後、オ
ーガニック養殖魚なんかもでるのかな?)

ではどれくらいの頻度なら安心か?というのは今後数が変ってくる
と思われるので、 気になる方は最新の情報を調べてみてください。
とにかく「魚は良質なタンパク源だけど、 食べすぎないように」
とのこと。ちょっと残念な調査報告でした。

http://www.geocities.co.jp/Foodpia/5086/s-fish.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 心配といっても、「妊婦が大量に食べた場合」に限定されていま
すので、普通の食べ方なら問題はありません。なにごとも偏るのは
よくない、ということだと思います。

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Q.賞味期限について、知りたいのですが?ハムなどのスライスま
たは、そのままひとかたまりの、包装はほとんどが、真空パックで
すが、スライスした商品などは、開けたときにくっついて、はがし
にくかったりします。これを、窒素封入したら、賞味期限は、真空
のものより短くなりますか?それとも、長くなりますか?

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A.これは難しい質問です。私にはよくわかりません。

 ガス置換というのは真空包装+ガス封入というイメージでよいか
と思います。賞味期限は基本的に同じだと思いますが、場合によっ
ては延びる可能性もあるのかな?

 一般的に賞味期限はかなり余裕をもって決められています。だか
ら、包装方式の違いでは賞味期限は変わらないのではないかと思い
ます。

 実際に調べてみたいのですが、よく考えると製造年月日がわから
ないので、賞味期限にどれだけの期間を設定しているかわからない
ですね。

 メーカーに問い合わせてみれば、本当のところがわかると思いま
す。もしわかりましたら、教えてください。

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Q.発芽玄米のことなんですが 1歳未満の子供でも食べてもいい
のでしょうか?食べてもいい年齢とかあれば教えてほしいです。

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A.発芽玄米のことはよく知らないのですが、基本的に玄米ですよ
ね。

 一歳未満ということはまだ離乳食の段階ですから、玄米というの
はやめておいたほうがよいのではないでしょうか。

 玄米入りの離乳食というのはちょっと考えにくいです。普通のご
飯を食べさせた方がマシなように思います。

 普通のご飯を食べるようになれば、こういうものも食べられるの
かな?でも軟弱な私としては、子供にはおいしいご飯を食べさせて
やりたいです。

 あえて玄米を食べる必要があるのか?というのが私の素朴な疑問
なのです。

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Q.フルーツを好きなときに食べられるように、剥いて容器に入れ
て冷蔵庫で保存したいのですがガラスの保存容器とプラスチックの
保存容器、どちらが長持ちするのでしょうか?

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A.容器によっては変わらないと思います。密閉容器なら少しは長
持ちするのかな。

 どちらにせよ,皮を剥いたフルーツは早めに食べないとだめだと
思います。

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Q.ガラスについて、ご指摘のようなことはこのメルマガで初めて
知りました。うちでは、明治期〜昭和初期ぐらいの厚手のガラスコ
ップでジュースを飲んでいます。小さな空泡が入っているような、
技術的な未熟な時代のものです。こういうガラスは危険でしょうか。

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A.鉛ガラスは工芸品などではよく使われるようです。ちょっと気
になりますね。

 そのガラスがどのようなものかは全くわかりません。そこで、鉛
ガラスの見分け方を探してみました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

ソーダガラスと鉛ガラスの一般的な
見分け方としては次のような物が、あります。
金属棒で軽くたたいてみると、
鉛ガラスは金属音がしますが、
ソーダガラスはそれより少し
にぶい音になります。

http://www.rakuten.co.jp/tonbo/748963/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ソーダガラスというのが普通のガラスです。音で見分けられるよ
うですね。

 鉛ガラスであっても、別にすぐに害が出るほどではないと思いま
す。でも、食器用に使うなら、食器用として販売されているものが
無難ではないでしょうか。

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Q.柑橘類にはカリウムが含まれていると聞きました。濃縮還元さ
れたポ○カレモンなんかでは、生のレモンを絞ったような成分を期
待できないのでしょうか?

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A.野菜・果物は大量にカリウムを含むのが普通です。それほど気
にしなくてよいものだと思いますよ。

 ナトリウムとの関係で、カリウムの取りすぎには要注意なんだそ
うです。

 濃縮する過程で失われるのは揮発性の成分で、香りがなくなると
いう感じです。この揮発性成分は凝縮させて香料として使います。

 濃縮還元の場合、この香料を添加しているものが多いようです。

 カリウムに関してはもともとそんなに失われないのではないかと
思います。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「養鶏場」
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 こんなおたよりをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 小泉首相がメルマガで
http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2004/0304.html
次のように言っています。

 鳥インフルエンザが各地で発生しています。

 亀井農林水産大臣に現地の状況を視察してもらいました。事業者
の方には疑わしい兆候が出たらすぐに連絡していただき、行政も迅
速に対応しなければいけません。食の安全は、BSE以来、皆さん
が注目し、我々の食生活にとって一番大事な点ですから、不安が拡
がらないように、この病気が拡大しないように、しっかりと対応し
ていきたいと思います。

 多くの養鶏場のにわとりは、小さなかごに入れられて、一生土の
上を歩くこともなく、太陽の光を浴びることもなく、卵を産み続け
ることを余儀なくされています。果たして、このようなにわとりが
健康であると言えるでしょうか?

 このような親鳥が産んだ卵も、放し飼いの親鳥が産んだ卵も、同
じような完全栄養食品として扱われることに対して、私は常々疑問
を持っています。みなさんはどう思われますか?

ーー引用終わり

 小泉さんのおっしゃっていることに同感です。家畜家禽の現場を
知らないから普通の人は、安くて安全だけが価値観になってしまう
のではないかと思うのです(私も全然知らないんですが)。生産の
状況に無知なまま、無責任に批判するのは悪いことだと思います。
でも、動物をどうしたら効率のよいマシーンにできるかの追求、で
はない家畜産業に、世間の人や生産者がもっと眼が向けてほしいと
思います。

 ところで、ウイルス防止には、窓なし鶏舎がやはり有効なんでし
ょうか。下記の記事では「ウイルスを媒介する恐れのある野鳥が鶏
舎へ侵入するのを抑え、鳥インフルエンザのまん延を未然に防ぐの
が狙い。」で窓なしが推進されるようです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040311-00000019-kyodo-soci

 結局、安全なものを供給してもらうこと、とか、生産、流通者側
の安定とか利益のためには、こういう方向しかないんでしょうか。
と、考えてしまいます。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 私は「こういう方向しかない」と考えています。

 前回も書きましたが、もう一度養鶏場について、整理してみます。

(1)養鶏場には採卵養鶏とブロイラー養鶏の二つの種類がある。

(2)採卵養鶏ではゲージ飼いが主流である。

(3)ブロイラー養鶏では平飼いが主流である。

 ということは前提になると思います。

 小泉さんも気にしているゲージ飼いは、採卵養鶏ではごく普通に
見られます。この利点は、

(1)小さな単位で仕切っているので、鶏の運動を制限でき、管理
しやすい。

(2)フンなどはケージのすきまから下に落ちるので、衛生的であ
る。

(3)何段にも重ねることによって、敷地を効率的に利用できる。

(4)給餌なども自動化できるので、省力化に適している。

といったあたりでしょうか。ケージ飼いは小規模の採卵養鶏場でも
採用されています。しかし最大限に効果を発揮するのは、長さ百m
以上にもなる鶏舎に、数万羽を一度に飼育するような、大規模養鶏
場です。

 エサ・水の補給も自動化されていますし、フンの処理も自動的に
行われ、併設された鶏糞工場に運ばれるようになっています。卵は
ケージの前のベルトコンベアに落ち、毎日コンベアが動いて、併設
された処理場で検査・洗卵・パック詰めなどをされていきます。

 こうして毎日、新しい卵が出荷されていくシステムを完成してい
るところが、今の時点では最先端の養鶏場ということになります。

 集約度が高いので、温度の管理や野鳥・ネズミなどからの感染症
の防止など、いろいろなメリットもあります。鶏舎内に入る人の数
は極限まで少なくして、一番怪しい感染経路である、人間からもで
きるだけ遮断されるようになっています。

 また、こうした大規模養鶏は人里離れた山の中に立地しますので、
周囲の環境への影響、環境からの影響もできるだけ少なくすること
ができます。(その分、秘密工場のような雰囲気になり、一般人か
らは疎遠なものになってしまいますが。)

 卵にはサルモネラ汚染の心配がありますので、こうした設備で作
られた卵が安全性の面で最も信頼できるものです。小泉さんはたぶ
んこうした基礎的な知識を持っていないのでしょう。気持ちはわか
りますが、無知ゆえの誤解だ、と言っておきます。

 小規模の養鶏場は、どうしても人家に近いところに立地すること、
環境対策が難しいことがデメリットです。市街地の近くにある小規
模養鶏場はこれからなくなっていく方向だと思います。

 平飼い養鶏での採卵も技術的には可能です。ただし、価格の面で
ハンデが大きい(普通の卵価では経営が成り立たない)ので、特別
の販路を持つことが最低条件になります。

 平飼いのデメリットは、地面から鶏が切り離されていないので、
衛生的に不安があるということが一番大きいです。地面にオガクズ
を敷いて、フンが徐々に発酵していくような環境を作るのですが、
技術的に難しく、はっきり言って衛生的とはほど遠い環境のところ
も少なくありません。

 卵も食べないベジタリアンという思想もあります。こうした平飼
い養鶏の卵を評価する考えも当然あると思いますが、衛生面では不
利なものだというのは理解しておいた方がよいと思います。

 私も過度に衛生的であるのがよいと思っているわけではありませ
ん。少しくらい非衛生的であってもかまわない、と断言できる人は
それで問題ないと思います。でも、ケージ飼いをよく思っていない
人に限って、衛生面でも神経質だったりします。

 片方で「昔ながらの」方法をよしとし、片方では昔では考えられ
なかったレベルの安全性を求めるのです。

 これは非常に矛盾した考えで、これに対する対応策はただ一つ、
本当の情報を流さない、ということでした。平飼い養鶏の卵を売る
ときは、デメリットについては一切言わないのです。逆に、大規模
養鶏の側は、安全性をアピールしても、実際の飼育現場の情報は流
しません。

 日本の食品業界は基本的に、矛盾した消費者への対応を、こうし
た情報の隠蔽でもってまかなってきたと言えます。その結果、一国
の総理大臣ですら、無知に基づく発言を平気でするようになってし
まいました。

 これからはこうした情報の隠蔽ではやっていけません。業界の人
には、勇気を持って、消費者の矛盾した考えを正していくような活
動をしていってもらいたいと思います。

 鳥インフルエンザのニュースで、養鶏場の映像が大量に流された
今こそ、鶏卵・鶏肉の安全を守るためには、こうした大規模養鶏に
よる徹底した衛生管理しか方法がないのだ、ということをアピール
してもらいたいものです。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 鳥インフルエンザの話はもう書かない、と言っておきながら、ま
た似たようなネタになってしまいました。

 今はカラスなどで大騒ぎしていますが、鳥インフルエンザはとり
あえず収束に向っているように思います。

 ただ、完全に解決する問題ではありませんので、これからずっと、
養鶏場は厳戒体制のままになるでしょう。何しろ壊滅的な病気なの
で、これは仕方ないです。養鶏場関係者の皆様には、ご苦労さまな
ことです。

 3月10日に「食生活」4月号が発売になりました。ハムの話を
書いています。5月号には養鶏の話を書きました。その次は牛乳の
話、となると昔懐かしい生協の説明会シリーズです。

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