安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>223号


-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
-------------------------------------223号--2004.02.15------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「増粘多糖類・カルシウム・ケチャップ・う
どん(Q&A)」「BSE」

------------------------------------------------------------
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
--〔話題〕--------------------------------------------------

 前回の「無添加ハム」の評価について、メールをいただきました。
2件ありますので、続けて紹介します。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 無添加ハムが売れないのは、食感がお肉みたいだからではないで
しょうか。ただ少し味がついて、スモークのフレーバーがあるだけ
で、貯蔵食品であるのに日持ちもせず、単位あたりの価格が高いか
ら購入に結びつかないのだと思います。

 加工食品は、生鮮食品を家庭で調理するだけでは得られない食感
や味があるから商品としての価値があるのではないでしょうか?家
庭の調理で代用がつくような味や食感であれば、生鮮食品を買って、
家庭で調理をするのが普通の感覚であると思います。多分そのほう
が安いと思います。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 価格も大きいと思いますが、味は「添加物入りのハム」をはじめ
とする、一般の化学調味料の味に口が慣れてしまっている方々には
やっぱり美味しく感じられないのだと思います。

 我が家の子供達も以前は「まずいからいらない」という感じでし
たが日々の食事から化学調味料を避けるようになった生活を続けて
いくうちに無添加のハムやソーセージをだすと飛びつくように食べ
るようになりました。

 まぁ、高価(我が家にとっては)なものですのでしょっちゅう食べ
るようなことはないのでなおさらなのかもしれませんけど…。

 おせんべいにしてもポテチにしても化学調味料の入っていないも
のは食べなれない方々には美味しく感じられないような気がします。

 でも化学調味料不使用に慣れてくると自然な素材の味がわかるよ
うになってくるように感じます。

 一昔前と違って各メーカーさん方も化学調味料に頼らない食品開
発に力を入れてくれてきてるような気がするので消費者が意識しな
くても自然と身体に優しい食品が並ぶ時代が来ればいいなと思って
います。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 このあたりが代表的なご意見ですね。ありがとうございました。

 次は海苔屋さんから、海苔の変色についての詳しい解説をいただ
きました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

「海苔巻を翌日の朝まで冷蔵庫で保管していると、海苔巻の海苔か
ら赤い汁のようなものが出て、ごはんも真っ赤に染まっていました。」

 私のわかる範囲で上記の質問の答えに補足説明させていただきた
いと思います。

 乾海苔(焼く前の海苔)の黒紫色は、含まれているクロロフィル
(葉緑素)の緑色、カロチノイドの橙色、フィコエリスリン(紅藻
素)の紅色、フィコシアニン(ラン藻素)のアイ色が重なってでき
たものである。

 乾海苔を焼くと、黒紫色が青緑色に変わる。これは、加熱するこ
とにより、一例としては、葉緑素は5パーセントしか壊れないが、
紅藻素は91パーセント壊れ、ラン藻素は82パーセント壊れてし
まうため、葉緑素の緑が浮き出し、残ったラン藻素とともに青緑色
の美しい焼き色となる。

 そして、焼海苔を使って海苔巻を作ったとき、長時間まき置きす
ると、9パーセントではあるが、壊れずに残っていた紅藻素と、1
8パーセント残っていたラン藻素には、水分によく溶ける性質があ
るため、紅色やアイ色の色素が溶け出してくる場合がある。(葉緑
素は水分には溶けない。)

 着色料とかではなく、海苔そのものに含まれている色素成分が、
水分によって溶け出してくるために起こる現象である。

 なお、乾海苔が湿気ってしまった後、長期間たつと紅くなるのは、
他の色素に比べ紅藻素やラン藻素が、熱には弱いが、湿気には強い
性質がある一方、緑色の葉緑素は酵素反応が水分によって進んだり、
空気中の酸素で酸化されて緑色を失ってしまうため、紫がかった紅
色になるためである。

 なお、私が住むのが関東なもので、焼海苔を使った海苔巻の例で
説明いたしましたが、文面からすると乾海苔を使った海苔巻かもし
れませんが?この場合は、海苔の紅藻素の量が多くなります。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 どうもありがとうございました。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

------------------------------------------------------------

Q.夏のゼリー菓子にゲル化材、増粘多糖類という凝固剤表示をよ
く見ますが、いったいどういったものでしょうか?また、それは、
天然のものですか?それとも?害は、あるのですか?

------------------------------------------------------------

A.増粘多糖類というのはだいたい海藻抽出物のような植物性の多
糖類です。わかりやすくいえば寒天の親戚ですね。

 ゼリーというと昔はゼラチンで作りましたが、今はこういう多糖
類が主になっています。

 ジャムなどにはペクチンも使われますが、まあ似たようなもので
す。

 種類は非常にたくさんあり、専門家からすると微妙に性質は違う
のでしょうが、その辺は私にはわかりません。

 毒性についてはまず問題ないと思います。海藻を食べていながら、
海藻抽出物が毒だというのも、何だか変でしょう。

------------------------------------------------------------

Q.牡蠣殻やホタテ殻などを原料としたカルシウムの粉末で野菜な
どの農薬が除去出来ると知り、最近その製品を使っているのですが、
本当に問題ないのかちょっと気になりました。

 粉末を水に溶かすと強アルカリ溶液になって油分を溶解するらし
く、それで野菜の表面に着いた農薬を取るのだそうです。確かに、
野菜を漬けると油っぽいものが浮き出ます。特に安売りのイチゴや
トマトなどは虹色に光る油膜が出来、今までこれをそのまま食べて
いたのかと思うとゾッとさせられました。

 お米を研ぐ時にも使ったら、米が黄色く変色して焦りました。こ
れはヌカにでも反応したのでしょうか。

 また、試しに無農薬野菜もやってみた所、油膜は出ませんでした
がうっすら濁りました。植物が元から持っている油分(?)も溶ける
のでしょうか。

 このカルシウムは細菌も殺菌するらしく、魚や肉も洗うと食中毒
予防にいいそうで、粉末自体は食べてもカルシウムなので無害との
事です。(ひょっとしたら有益かな)もし何か問題があればぜひ教え
て下さい。

------------------------------------------------------------

A.これはかなり怪しいですね。貝殻や卵殻を焼成したものは酸化
カルシウムが主成分になるのだそうです。この水溶液はかなり強い
アルカリ性になります。

 野菜などの表面の成分がアルカリに溶けてくるのを「農薬が落ち
ている」と云っているだけだと思います。

 農薬がじっさいにどれくらい検出されるかというと、

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 検査の結果、何らかの農薬が検出されたものは検査数の0.70%で
す。対象農産物を国産品・輸入品の別にみてみますと、検出数は国
産品が0.63%、輸入品0.77%で、輸入品のほうがやや高い値になっ
ています。

 一方、残留基準値の設定されているもので、基準値を超える農薬
が検出されたもの(つまり基準違反)は、合計で22件、検査数の0.
01%でした。このうち国産品と輸入品の比は、国産品のほうが輸入
品より多くなっています。

http://www.fsic.co.jp/fruits/snews/no12.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 こんな割合でしか検出されていませんし、検出されたといっても
単位はPPM(百万分の一)ですから、着色反応でもないかぎり、
目でみてわかることはないと思います。

 検出率は国産も輸入品も似たようなもので、実は「無農薬」とし
て売っているものでも同じようなものです。(当然、ウソを云って
いるものがあるわけです。)

 野菜や果物は表面に脂肪分を持っていることが多いですが、もち
ろん農薬とは無関係です。これを溶かして取り除くことは百害あっ
て一利なしです。

 アルカリは肌も溶かしますので、ちょっと使うと手もつるつるに
なります。しかし使い続けると肌を痛めるので、ご用心ください。

------------------------------------------------------------

Q.トマトのケチャップの中には、タネや皮も入っているんですか?
食べている時には入っていないように思うのですが、すり潰してい
るのでしょうか?

------------------------------------------------------------

A.完熟した加工用トマトは、そのまま蒸気で煮込んでいたと思い
ます。ただ、そのあと「裏ごし」にあたる行程はあるのでしょうね。

 煮込んだときに溶けてしまう分はあると思いますが、タネなどは
入っていないのではないかと思います。

 でも、本当のところはわかりませんので、メーカーに聞いてみて
はいかがでしょう。案外教えてくれるものですよ。

------------------------------------------------------------

Q.うどんを作るのに、どういう機械をつかっているんですか?ま
た、どういう機械があるんですか?

------------------------------------------------------------

A.うどんを作るのは小麦粉と塩水を混ぜるところからスタートし
ます。だから、まず混ぜる機械が必要ですね。それからこねるわけ
です。これは普通、コンベアからローラーの間を通すことによって
圧力をかけます。

 ローラーの間を通ると、平たい帯状になり、これを巻いたものが
できます。何度かこの行程を繰り返し、最後のところで「歯」のつ
いたローラーを通って、帯状から線上のうどんになります。うどん
の形や太さはこの「歯」で調節します。

 機械でこねると方向が一定なので、すべての方向に圧力のかかる、
手打ちの方がおいしいのだ、という話でした。

 うどんの形になったら、そのまま出荷する生うどん、ゆでてから
出すゆでうどん、干して棒状で出す干しうどんなどがあります。

 ゆでうどんを冷凍した冷凍うどんも増えてきました。これはゆで
たての状態を保存するので、おいしいですね。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「BSE」
------------------------------------------------------------

 BSEについて、こんなメールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 米国のBSE騒ぎで、今月に入ってから牛丼のチェーン店が相次
いで「米国産の牛肉の在庫が切れた」との理由で牛丼をメニューか
ら外したと報道がありましたが...

 今回の騒ぎで「米国産の牛肉はBSEに関してほとんどフリーパ
スで出荷されていた」というふうに受け取ったのですが、BSE感
染が報道されてから、今まで消費されていた在庫分の牛肉の安全性
はどうだったのでしょう?

 スーパーや町の肉屋さんなどでは、いち早く反応して「米国産の
牛肉を使用していません」とうたっていたのに牛丼のチェーン店で
は、そろって「米国産の牛肉の在庫が無くなり次第..」とアナウン
スしていたことに違和感を感じたのです。

 ま、今からでは手遅れでしょうが..農水省などの対応も手ぬるい
感じがしたしなんだか不可解です。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以下は私からの返信です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 今回のアメリカのBSEでは、牛丼屋さんのニュースが多かった
ですね。変に違う牛肉を調達してきたりしなかった分、牛丼のイメ
ージが上がったのではないでしょうか。

 確かに、輸入を禁止しておきながら、在庫の販売は問題なし、と
いうのは変なものです。BSEにかかった牛の肉が混じっていない
のか?というと完全にわかるものではありません。

 ただ、実際問題として何らかの原因で輸入が禁止されても、国内
の在庫分まで回収する、ということは原則としてなかったと思いま
す。差し迫った被害が予想される事態の場合は別ですが。

 今回の場合は食べると危険か?というとそれほど危険なものでは
ないです。アメリカ産の肉を使った牛丼でBSEになる可能性は、
隕石に直撃されるより低いと思います。

 だからアメリカ側は輸入再開を求めていますし、牛丼屋さんもそ
う言っています。牛丼屋さんのスタンスはアメリカ産牛肉に問題は
ないが、政府が輸入禁止したから在庫がなくなって困っている、と
いうものでしょう。

 牛丼屋さん以外でも、在庫のアメリカ産牛肉は(そう表示したう
えで)売られていたと思います。

 しかし日本政府としては国内で全頭検査体制をとってきたことが
あって、アメリカ産はしなくていいよ、というわけにはいかないと
ころです。

 この結着のつけどころはなかな難しいようです。日本側も簡単に
折れるわけにはいかないでしょうし。アメリカも日本だけが客では
ないので、特別扱いできないということです。

 普通、こうした交渉は買う側が強いのですが、日本とアメリカの
場合はどうなるでしょうか。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 牛丼がなくなるというニュースは大きく取り上げられましたが、
ついこの間まで大騒ぎをしていた「安全」面では全く取り上げられ
ませんでした。

 この辺がマスコミの無責任なところなんですが、その背景にはい
くつかの事情があるのだと思います。

 まず、牛丼チェーンなどのニュースを追う部署が、安全問題に関
心がなかった…。これは案外ありそうな気がしています。

 つぎにアメリカ人の対応が極めて冷静なものであったことです。
一部で騒ぎにしようという動きはあったようですが、失敗に終った
ようです。マスコミは日頃からアメリカには弱いですからね。

 最後に、BSEパニックになっていたころから比べて、日本で発
見されたときでも、できるだけ冷静に対応しようという流れになっ
てきたことがあると思います。もちろん、本当はこれが一番大きな
理由なんですが、牛丼の取り上げ方のバカっぽさを見ていると、冷
静な判断であのようなことをしているとは思えないもので…。

 それほど、「最後の一杯」を食べる客の後ろにずらっとテレビカ
メラがならんでいたのはヘンでした。

 今回のアメリカでのBSEに関しては、うまくごまかして?しま
いました。でも、すでに輸入されていた牛肉に対して不安をあおる
のが正しかったとも私には思えません。当然リスクはあるわけです
が、許容すべきリスクに入るのではないでしょうか。

 どうして、リスクがあるのに許容しなけれはならないのか?投入
できる資源に限りがある以上、一部の人間(たとえば日本人)が完
全な安全を求めるのは不正義であるし、不道徳なことだからです。

 もちろん、避けられるリスクは避けるべきですが、今回の場合は
避けようがどうしようが、関係ないほど低リスクでした。そしてそ
のリスクを強調することによって消費が避けられれば、また「アメ
リカ産在庫牛肉の政府買い上げ」がおこなわれ、「不正買い上げ事
件」がおこるでしょう。こんな無駄遣いはやめてほしいものです。

 ところで、鶏インフルエンザはまだまだ問題が長引きそうです。
発生した国からの輸入をとめるだけではなく、もっと積極的な対策
が必要ではないでしょうか。国境での防衛も大事ですが、国境を越
えた共同戦線を考えてもらいたい。鶏肉を人間が食べる分には問題
ないのですから、何とか流通を工夫して、輸入の再開ができないも
のかと思います。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 先週の日曜日、東京へ行って以来、ノドをやられて、一週間大変
でした。もとはたぶんカゼなのですが、しゃべれないほどノドが腫
れてしまいました。やっぱり年とともに抵抗力が落ちているのかな、
と思っています。

 近所の医者でみてもらったら、点滴されてしまいました。薬は処
方箋をもらって近くの薬局で購入。抗生物質の錠剤と痛み止めとう
がい薬でした。できるだけ病院には近づかないようにしていますが、
知らないうちにずいぶん変わっています。昔、山のようにくれた薬
は何だったのだろうか?

 そしてこの薬、よく効くのです。妻に言わせると私が原始人みた
いなものだからだそうですが…。こわがらずにもっと速く医者に行
けばよかったと反省しています。

------------------------------------------------------------
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
-223号----------------- e-mail why@kenji.ne.jp -------------
--発行--渡辺--宏------- URL http://food.kenji.ne.jp/
------------------------------------------------------------
「宮沢賢治の童話と詩 森羅情報サービス」
http://why.kenji.ne.jp/
------------------------------------------------------------
 購読者数4544名です。ご購読ありがとうございます。
------------------------------------------------------------
私あてのメールのあて先は、
why@kenji.ne.jp
私のホームページ(「安心!?食べ物情報」)は
http://food.kenji.ne.jp/ です。
バックナンバーもすべて、このページで読めます。
【まぐまぐ】
このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を
利用して発行しています。( http://www.mag2.com/ )
マガジンIDは21668です。
このメールマガジンの登録や解除は
http://food.kenji.ne.jp/food2.html へ。
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/