安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>201号
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--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
-------------------------------------201号--2003.09.014------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------
「いただいたメール」「トウモロコシ・新ガイドライン・オーガニ
ック・活性水素水(Q&A)」「卵」
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--〔話題〕--------------------------------------------------
今回もいただいたメールを紹介します。
--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------
初めまして。毎週、メールマガジン読ませていただいています。
私は今、食品についての勉強、研究をしている、大学院1年の学生
です。食品の食感についての分析や仕組みについて実験に毎日励ん
でいます。今年度の始めから読ませていただいていますが、勉強に
なることばかりで、毎週とても楽しみです。
ところで、今回200号の『消費者運動について』の部分を読ま
せていただき、考えることがあり、メールさせていただいてます。
テレビ番組等マスコミによる、ある物質には〜の効能がある、また
は危険性があるという報道、店に並んでいる機能性食品、そういう
ものすべてについて疑問を感じます。
これらすべて、科学的根拠に基づいて、世の中にでてきているの
でしょうか。番組を面白くするための演出や、企業が利益を得るた
めの策としての報道、なにか二次的な要素が絡まって、真実が見え
ないように思えます。
人間では実証されていないのに、あたかも人間にも効能があるか
のような説やその成分が存在すれば効能があっても単独では効かな
い、など隠されている事実はたくさんあるのでは、と日々考えてい
ます。物事を短絡的にみて、都合のいいふうに情報を発信している
のではないか、と思います。
が、それに対して科学的根拠に基づいて真実を指摘するにはまだ
まだ知識、勉強が足りず、もどかしい思いをしています。
そう考えていた私に、今回の、疑似科学、主観と思い込み、意図
的な運動があふれ、『科学的な根拠に基づかなければ』という渡辺
さんの考えは、勇気とやる気、を与えてくれました。
私は、食の真実を科学的根拠に基づいてみつめ、それを発信でき
る、食の専門家になるのが夢です。
渡辺さんが、生協で仕事をしながらずいぶん勉強した、と書かれ
ていたのを読み、私ももっと頑張りたい、と思いました。もっと勉
強して、渡辺さんのように、客観的に科学的に多角的な視点で食に
ついてみつめ、食の真実を発信できる、食のスペシャリストになり
たいです。
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
こういう風に持ち上げられるとくすぐったいのですが、若い人は
いいですね。以下は私の返信です。
--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------
大学院生といえば、私の息子たちと同じくらいの年齢ですね。ご
存じのように、日本では食べ物に関して、まともな研究者からの情
報はごく少なく、いい加減な情報が幅を利かせています。
私の世代の大学は荒れ果てていましたので、学生のころに全く勉
強しなかったのが今から見れば残念です。この間、本の原稿を書い
たりしましたが、そのたびに専門的な教育を受けていないことを改
めて思い知らされています。
このあたりは世代共通の問題で、発言しているのは政治的な意図
や儲け話に関連したインチキ研究者が多いのです。「大学教授」や
「医者」などの肩書があったりするので、始末に悪い人もいます。
将来、あなたの考えられているような社会に貢献できる研究者が
たくさん出現することを期待しています。
これからの人生では、勉強だけではなくいろんな問題に直面する
でしょうが、理想と現実をうまく折り合いをつけて、やっていって
ください。
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
こんどは中学生から、いくつかメールをいただきました。同じ人
からなので、まとめて紹介します。
--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------
学校でプロジェクト学習というものしています。オーガニック食
品について詳しく簡単に教えてください。
添加物をなぜ使うか、そちら側の意見をお聞かせください。ぼく
は少しはいいと思うんですけど・・・・・
最近問題になった、海の魚大きい魚に水銀が多く含まれてるとい
うはなしですが、どうなんですか?
沖縄で生物農薬でアリガタシマアザミウマがありまが遺伝子組替
えよりいいんですか それとも遺伝し組替えのほうが・・・・
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
以下は私の返信です。
--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------
いくつかいただいたので、まとめて返事を出します。
まず、学校の勉強の手助けは基本的にしないことになっています
ので、その辺はご理解ください。
現在の食べ物は農業の場面では農薬、食品加工の場面では食品添
加物を使用することによって成り立っています。
私たちの豊かな食生活はこうして実現してきたのですが、今まで
の歴史ではいろいろと間違いや行き過ぎがあったことは事実です。
だから、農薬や食品添加物に頼らない食べ物を、とい思う人もた
くさんいます。
それに答えようというのがオーガニック(日本では有機農産物)
と呼ばれる方法で作られた食品です。
これは基準を明らかにし、それを守っていることを検証可能な方
法で証明しようという考え方で、インチキなものも多い食べ物の世
界では、なかなか評価できることだと思います。
遺伝子組み替え作物は農業改良の流れの中にはあるのですが、ど
ちらかというと行き過ぎの技術だと思います。
天敵を利用することも農薬として考えられていますが、こちらは
基本的に問題ないと思います。ただこれも使い方を誤ると、自然界
に悪い影響を与えてしまうでしょうね。
また、いくら農薬や食品添加物に注意していても、自然のもの自
体によくない成分が含まれていることも多いのです。マグロに含ま
れる水銀なんかもその一つです。
毎日、マグロばかり食べるわけではないので、心配することはな
いのです。しかし、完全に安全な食べ物などない、ということはい
つも考えておかねばならないでしょうね。
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
どうもありがとうございました。
--〔Q&A〕------------------------------------------------
「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は
why@kenji.ne.jp
です。いつでもどうぞ。
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Q.トウモロコシのマイコトキシン、フモニシンにつきまして。ト
ウモロコシからこれらのカビ毒が検出される場合があると聞きまし
た、発がん性もあるとか?口にする際対策はありますか?火を通せ
ば大丈夫でしょうか?家庭でチェックできますか。
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A.トウモロコシのカビ毒汚染の問題は確かになるようですが、実
際は飼料用のトウモロコシのことです。
私たちが食べるのは普通、スイートコーンですよね。あれは野菜
と同じで、品種や流通が話題になっている「トウモロコシ」とは全
く違います。
家畜の中毒とか、家畜の体内での動向とか、いろいろと気になる
ことはありますが、家庭で食べるトウモロコシは関係ないと思いま
す。
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Q.2004年4月から適応される農産物の新ガイドラインについての
質問ですが、「無農薬」「減農薬」などの表示は禁止になるそうで
すが、適応以降は、どういった表示になるのですか。また「無農薬」
「減農薬」を使用した加工品についての表示はどうなるのでしょう
か?
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A.「特別栽培農産物」という名称を使うことになります。新しい
基準はもう実施されていて、来年の3月までは移行期間として、旧
ガイドラインでの表示も認めているということです。できるだけ早
く新しい表示切り替える必要がありますね。
--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------
農水省は「特別栽培農産物に係る表示ガイドライン」の全面的な
改正を行い4月下旬に通知(農林水産省指導通達)し、5月からス
タートさせる予定だ。この新ガイドラインは、簡単にいうと無農薬
栽培など区分ごとの名称を一括して「特別栽培農産物」へ変更する
というもの。これにより「無農薬」「無化学肥料」「減農薬」「減
化学肥料」の表示は、新ガイドラインではできなくなる。生産現場
などへの周知期間を置き、本格施行は平成16年4月からだ。
http://www.greenjapan.co.jp/kiji_hyoji_newguideline.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
有機農産物と違って、加工品に関しては規定がないようです。こ
ういう特別栽培農産物を原料にしているという表示はしてもよいの
でしょうが、「無農薬」などの名称は使えないと思います。
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Q.先日、ある自然食系のパン屋にいた友人に聞いたのですがアメ
リカから輸入されているオーガニック認定の小麦粉はポストハーベ
スト農薬が使われているらしいというのです。私はそれでは「オー
ガニック」の意味がなくなり表示もできないと思うのですが、どの
ように輸入されているのかご存知ですか?以前、オーガニックバナ
ナが実は「薫蒸処理」されていると聞いたことがあるので、せっか
くオーガニックで作られたものも輸入時点で汚染されてしまうこと
があるのではないかと疑問に思っています。
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A.オーガニックの基準にはポストハーベスト農薬を使用しないと
いうのもあったと思います。したがって、認証をとっているオーガ
ニック小麦なら、使っていないはずです。
ただ、輸入時の検疫は別問題ですから、そのことを言っているの
だと思います。バナナも同様で、バナナの場合はほとんど燻蒸処理
されていると思ってよいです。
小麦の燻蒸率はわかりませんが、ある程度は覚悟しなくてはいけ
ないでしょうね。
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Q.主人が活性水素水というものをつくる浄水器?の話をもってき
ました。色々な説明の書いたパンフレットをもらいましたが、今ま
でのアルカリイオン水とは全く違うものだということです。体の中
の活性酸素をなくしてくれるのだそうですが、これをどう思われま
すか?
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A.「活性水素」というのもわけがわからないです。「水素ラジカ
ル」というと、水素原子から電子がとれたもののようですが、それ
は「陽子」そのものですから、いったいどうなっているのか不思議
に思っていました。
「水商売ウォッチング」
http://atom11.phys.ocha.ac.jp/wwatch/intro.html
というページを見てみたら、
「白金微粒子の表面に水素ガスが反応したもの」だということで
す。
これでも何のことかわかりませんね。
効果があるとかいう話はよく聞きますが、科学的に実証されたと
いうのとはまた違うことです。
はっきりしたことは言えませんが、私は数ある怪しい「水商売」
の一つだと思っています。
値段と効果を考えて、気に入れば利用すればよいし、それほどで
もなければ無視すればよいのではないでしょうか。
ただ、効果があるということであれば、生理的に活性があるわけ
です。そういう力はよい方向にばかり働くとは限りませんから、安
全性の方も心配だとは思います。
--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「卵」
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先日の毎日新聞にこんな記事がありました。
--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------
卵(鶏卵)を毎日2個以上食べる女性は、そうでない女性に比べ、
死亡率が約2倍になることが、滋賀医科大の上島弘嗣教授(疫学)
らによる14年間の大規模調査で分かった。1週間に1、2個の摂
取が健康維持には最も適量という。一方、男性では卵を多く食べて
も、死亡率が高くなる傾向はみられなかった。研究成果は、東京で
開催中の日本心臓病学会で9日、発表される。
滋賀医大によると、日本人はコレステロールの48%を卵から摂
取しており、栄養指導上の注意点となっている。しかし、摂取量と
死亡率などの研究は国内になかった。
そこで同大は30歳以上の男女約1万人を対象に1980年から
14年間、卵の摂取量と総コレステロール値、総死亡率、心筋梗塞
による死亡率などを追跡調査した。
1000人当たりの年間死者数で比較した結果、1週間に1〜2
個の卵を食べた女性の死亡は7.5人、1日1個は8人だったが、
1日2個以上の卵を食べた女性の死亡は14.8人と多かった。ま
た、心筋こうそくによる死亡は、1日1個以下の0.4〜0.5人
に対し、2個以上は1.1人になった。卵の摂取量が多いほど、血
中のコレステロール値も高かったという。
ほとんど卵を食べない女性の死亡も14.5人とかなり高かった
が、血圧を下げる薬を服用している人が多かったためとみられる。
研究グループは「女性が卵の摂取量を1週間に1〜2個に制限す
ることは、コレステロールを減らして、心臓疾患の発症を減少させ
る。健康維持にとって有益だと思う」と指摘している。【江口一】
(毎日新聞2003年9月9日朝刊から)
http://www.mainichi.co.jp/women/news/200309/09-04.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
他の新聞ではあまり見かけませんでしたが、ちょっと気になる話
です。こういう疫学調査では意外な結果が出たりしますが、軽くみ
ることはできません。
この記事を読む限り、一日に2個以上、卵を食べるのはよくない
ように思えます。もちろん、ある程度以上の年齢の女性に限ったこ
とですが。
念のためにネットで調べてみたら、こんな記事が見つかりました。
--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------
1週間に食べる鶏卵が1−2個にとどまる女性は、毎日食べる女
性よりも死亡率が低いとの研究結果を滋賀医大の中村保幸・助教授
(内科)らがまとめた。東京都内で開かれている日本心臓病学会で
9日発表する。
1980年から、当時30歳以上の全国の女性約5000人(平
均年齢52歳)を14年間追跡調査した結果で、中村助教授は「若
い人や子供まで卵を制限を勧めるものではない」としている。
調査票への回答を基に分析した結果、女性は卵を食べる量に応じ
てコレステロールが増え、毎日1個食べる女性の死亡率を1とする
と、週1−2個の女性は0・92にとどまった。ただ、心筋こうそ
く、脳こうそく、がんなど病気による違いは確認できなかった。
また、1000人当たりの年間死者数では、1日2個以上食べる
人や、逆にほとんど食べない人は、週1−2個の人の2倍近くにな
ったが、人数が極めて少ないため、比較はできないという。
http://www.kyoto-np.co.jp/news/flash/2003sep/08/CN2003090801000497H1Z10.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
これは京都新聞のサイトですが、記事自体は共同通信が発信して
いて、いろんな地方紙に掲載されたようです。ここでは2個以上の
人、ほとんど食べない人ともに「人数が極めて少ないため、比較は
できない」とされています。
心筋梗塞に関しても、こちらの記事では明確に関係を否定してい
ます。
どう考えても発表に忠実なのはこちらの方でしょう。毎日新聞の
記事はこの部分を無視し、しかもほとんど食べない人についてだけ
は別の事情を示唆しています。
いわば二重に無理を重ねて、「卵を2個以上食べると危険」とい
う印象を演出しているわけです。限りなくウソに近い報道だといっ
てよいでしょう。
食生活や健康問題については以前から問題記事を連発している毎
日新聞ですが、またやってしまったようです。
この研究自体はまじめなものだと思いますので、全体をくわしく
知りたいです。情報があればぜひ教えてください。
--〔後記〕--------------------------------------------------
9月になって、変に暑いですね。十五夜も過ぎたのに秋のような
気がしないです。
北日本の方はそうでもないようです。いよいよ米の不作が現実に
なってきていますが、米の業界には今度こそは暴利をむさぼらない
でほしいと切実に期待しています。
不作なのですから、ある程度価格が上昇するのは当然なのです。
でも出荷の停止や裏流通など、不正な儲けに走るのはやめてほしい
ものです。
対照的に中国では今年は記録的な猛暑でした。来週はその中国に
行っています。少し返事が遅れたりすると思いますが、お便りをお
待ちしています。
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-201号----------------- e-mail why@kenji.ne.jp -------------
--発行--渡辺--宏------- URL http://food.kenji.ne.jp/
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