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--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
-------------------------------------191号--2003.07.06------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「塩分濃度・安息香酸(Q&A)」「ウナギ」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 今回もいただいたメールを紹介します。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 お客様より、抗生物質に関しての質問が何件かありました。調べ
ていたところ、貴サイトに下記内容が記載されておりました。

【抗生物質】
 このごろは、何でも国産品をありがたがる風潮がありますが、蜂
蜜については国産品は避けたほうが良い、という話をします。

 当方の回答としては、国内産の蜜ですが、100%の生蜜ですと、
ご心配要りません。本来の蜂蜜は生蜜ですが、価格を下げようとす
ると熱処理:ブレンドになります。

 と回答せざるをえません。裏事情は全てといっていいほど、知っ
ており、本当のことなんていえません。が当方の国産蜂蜜は正真正
銘の本物のみを取り扱っております。

 貴サイトの文では『という話をします。』と書かれておりますの
で、問題はないのですが、このままではこちらも商売になりません。

 『国産品は避けたほうが良い』という文面だけでも違った書き方
にしていただけませんでしょうか?

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 それに対する私の返信です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 蜂蜜の話は抗生物質についての件です。国産蜂蜜で抗生物質の検
査を受けたものはほとんどない、ということを言っています。

 あなたの関係しているところでも、事情は同じなのではないでし
ょうか?検査結果ではある程度の割合で抗生物質が検出されていま
す。

 事情は輸入ものでも同じですのが、こちらは輸入時に検査を受け
ているという違いがあります。

 だからあのように書いたわけです。

 ただ表現としては少しきついようですから、「国産品は避けたほ
うが良い」を「国産蜂蜜だからといって安心できない」に変更して
おきます。

 国産蜂蜜の抗生物質検査について、違った情報をお持ちでしたら、
ぜひ教えてください。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 普通、こういう返事をすれば「ありがとう」くらい言ってくるも
のなんですけれど…。この後、音沙汰なしです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

「さっそく妻に中国風の飲み方を教えて・・・」のくだりですが、
具体的に教えていただくことは可能でしょうか。ちょうど今「普通
の中国茶の飲み方」を調べているもので。

 「緑茶」以外で「青茶」の飲み方についても何かご存知でしたら、
是非ご教示いただきたく思います。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これは書いてなかったでしょうか?とりあえず簡単に返事してお
きました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 別に難しいことではなくて、中国でみんなが飲んでいたやり方で
す。

 まず、茶の葉は「西湖龍井茶」ですから、日本のお茶と比べてた
いへん大型の葉です。これはあまり揉んでいないので、原型をとど
めているのだと思います。

 大きめの湯呑みに茶の葉を適量入れ、お湯を注ぎます。

 茶の葉が浮いてきますので、しばらく待ちます。

 お湯を吸って茶の葉がひろがり、やがて沈んできます。だいたい
沈んだころに、上澄みをゆっくり飲みます。

 それでもまだ浮いているのもあって、ちょっと飲みにくいですが、
すぐに慣れます。口に入ったら食べてしまったりして。

 飲んでしまうとまたお湯を入れます。こうすると何回も飲めます。

 たくさん飲むのが中国茶の飲み方のようです。味も渋くなくて、
さっぱり系です。

 中国の列車にのると、車掌がお茶のサービスをしてくれます。一
杯5元(75円)です。ペットボトル入りの水なら1.5元くらい
ですから、すこし高めですが、何回でもポットのお湯をつぎ足して
くれます。

 上海から杭州まで2時間ほど、ゆっくりお茶を飲みながら列車に
乗っているのはちょうどよかったですね。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 空港で買ったお茶より、杭州で飲ませてもらったものの方がずい
ぶん高級だったようです。4月上旬に摘んだものだとか言っていま
したが、本当だったようです。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q. 焼き物,煮物,汁物の塩分濃度ってどのくらいなんですか?

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A.以下のページに塩分量を調べた情報があります。
http://www.ktv.co.jp/ARUARU/search/arusio/shio0.htm

 ただし、これはり含まれる量ですので、濃度とは違います。濃度
は塩辛さに直接関係します。普通、美味しいと思う食べ物の塩分濃
度は1%弱なのだそうです。だから普通に食べているものの塩分濃
度はだいたいそれくらいと思ってよいのではないでしょうか。

 インスタントラーメンでは3%を越えるものがある、という話も
あります。かなり味の濃いものでも、それくらいが限界だと思いま
す。

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Q.安息香酸につて、教えて下さい。植物に存在するそうですが、
ハーブの種類でカモミール、オレンジブロッサムに存在するという
データーがありますか?

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A.安息香酸については
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/food-db/2-1.htm
にあるのがいちばん詳しい情報です。

広範囲に調べていますが、さすがにハーブ類はないようです。
個別に調べてみるしかないのかもしれません。

ただ、自然に含まれているものについて、
それが危険だということではないと思いますよ。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「ウナギ」
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 中国産ウナギから抗菌剤発見というニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 厚生労働省は3日、中国産ウナギの白焼きの輸入時検査で、日本
ではウナギへの使用が認められていない合成抗菌剤エンロフロキサ
シンが2回にわたって検出されたとして、中国産ウナギ加工品(白
焼きと蒲焼き)の輸入業者に対し、エンロフロキサシンのチェック
を義務付ける「検査命令」を出した。

 同省によると、▽3月12日に大阪検疫所(大阪市)で1.57
ppm▽同20日に福岡検疫所門司検疫所支所(北九州市)で1.
95ppm――がそれぞれ検出された。当時は同省の指定検査機関
でエンロフロキサシンを精密に検査する方法が確立されておらず、
試験法の開発を待って検査命令を出した。

http://www.mainichi.co.jp/news/selection/archive/200307/03/20030704k0000m040049000c.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ここでは「合成抗菌剤」という表現になっていますが、読売新聞
は「抗生物質」といっています。「抗生物質」というのは天然物で
すから、この場合は「合成抗菌剤」の方が正しいようです。

 抗生物質が天然物だというとびっくりされる人もいると思います。
抗生物質というのはカビなどが出す、細菌を殺す力のある物質のこ
とで、もともと合成されたものではありません。

 似たような物質を合成し、抗生物質と同じような働きがあるもの
は合成抗菌剤き呼ぶようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

「抗生物質」という用語について:

 細菌などの感染症に使用される薬剤は、厳密には、サルファ剤、
抗生物質、抗菌薬等など、様々に分類されますが、ここでは、判り
やすくするため、微生物の増殖を抑える目的で、うさぎの感染症に
用いられる薬剤を、すべて「抗生物質」と表わしています。

 ひとつには、「抗生物質」の最初の定義に、「微生物が産生する
もの」という条件が入っていたため、最初から化学的に合成された
ものは、同様の作用を持っていても、厳密には抗生物質とは呼べな
いので、分類が複雑になったりしたのですが、細菌の増殖を抑える
という作用としては同様のものが多いため、特に区別する必要があ
る場合を除いては、人間の医療の場でも、「抗菌剤」を処方しなが
ら、患者には、「抗生物質を出しておきますね」という説明がなさ
れることが多いからです。HRSのハンドブックでも、同様に、サル
ファ剤や抗菌剤を含めて、「抗生物質」と表現されていますので、
私たちも、それに従いました。

 なお、一番うさぎに使用されることが多い、エンロフロキサシン
(商品名バイトリル、 BAYTRIL)は、上の分類では、フルオロキノ
ロンに分類されます。

http://www.nurs.or.jp/~usagi/antibiotics.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 実態は上記の引用のとおりです。でも新聞記事としては読売の表
現はいただけませんね。「エンフロキサシンはフルオロキノン系の
合成抗菌剤」ということのようです。実際、動物の治療には幅広く
使われているそうです。

 また外国では豚のエサに混ぜて使う例などもあるそうですから、
中国ではウナギの養殖に使っているのでしょう。

 一般的にいって抗生物質は人間にとって毒ではありません。ここ
が抗生物質のすばらしいところで、正常な細胞までやっつけてしま
う抗ガン剤と違い、抗生物質は人間は傷つけずに細菌だけをやっつ
けてくれます。

 抗生物質が細菌を殺すメカニズムが、人間は持っていない細胞壁
の生成を阻害する、とかいったものですので、生物の種類として大
きく違う人間には基本的には無害なものなのです。

 それではなぜ、抗生物質の残留が問題になるかというと、人によ
ってはアレルギーの原因になるかもしれないこと、人間の体内の細
菌に影響をおよぼしてしまう可能性があること、抗生物質に対する
耐性を持った細菌を増やしてしまうこと、などがあると思います。

 さきほどのうさぎのページにはこう書いていました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 人間に有用な抗生物質でも、うさぎには、致命的になる場合があ
ります。草食動物であるうさぎでは、盲腸が消化に非常に大きな役
割を果たしており、抗生物質の一部には、その盲腸内の有用な細菌
まで死滅させてしまうものがあるからです。

http://www.nurs.or.jp/~usagi/antibiotics.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 いずれにせよ、食べ物から知らないうちに抗生物質を摂取してい
るというのは避けねばならない事態です。

 さて、このニュースで、発見されたのは実は3月のことです。業
界では3月に問題になり、中国からの輸入が一時ストップするとい
うさわぎになっています。検査する側にもいろいろ事情があったの
でしょうが、いよいよ需要の増える時期に、改めて検査を強化しよ
うということになったようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 振り返るこの一年、何度も申し上げているように、国内産信仰の
高まりと、「安かろう悪かろうの中国産」をバッシングする動きが中
心の中で、安いものより安全なものと言った動きが強調され、「ト
レーサビリティー」、「コンプライアンス」と言った言葉に代表さ
れるように、売る側の論理も180度の転換を余儀なくされてきま
した。今年も6月に突入して、来月に控えた土用丑の商戦を前に、
輸入商材の中国産蒲焼にはまだ、新たな合成抗菌剤の残留と言う問
題が残されています。輸入組合による認証の取り消しという異常事
態に発展した「エンロフロキサシン」という合成抗菌剤の、残留発
覚は、まだ問題解決の道筋が見えていません。今年の土用丑の日に
は、認証マークの付いた中国産冷凍蒲焼が出回り、消費者の気持ち
も安心、安全という範疇の中に中国産蒲焼が入ることを期待してい
た業界にとっては不幸としか言いようがありません。

http://www.suruga-unagi.co.jp/ryouriten.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 上記の引用は業界紙のようなサイトです。業界としては国産だけ
ではなく、台湾・中国産との共存共栄を考えているようですね。と
にかく、このニュースでますます中国産ウナギを敬遠する動きが表
面化してきそうです。

 いつも言いますが、中国側にもそろそろ消費者の選択を気にする、
という気風が根付いていってほしいものだと思います。消費者が見
えない場所で生産をしている、という印象はまだまだ間違っていな
いと思うのです。国産はどうなのよ、というツッコミもあるでしょ
うけれどね。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 今週は出張もなかったので、油断していたら大幅に遅くなってし
まって、土曜日の夜には全然書いていませんでした。今日曜日の午
前5時をまわったところです。なんとか間に合った…。

 「新潮45」への寄稿は8月号に掲載されるとのことです。まあ
ボツにならなくてよかったです。

 暑くなってきましたし、なんだかちょっと疲れ気味です。こんな
とき、メールをたくさんいただくと楽できますので、よろしくお願
いします。

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