安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>178号


-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
-------------------------------------178号--2003.04.06------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「Q熱」「自然塩・ニンニク・甜菜(Q&A)」
「有機農業」

------------------------------------------------------------
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
--〔話題〕--------------------------------------------------

 3月19日発売の週刊文春に「幻の伝染病「Q熱」菌がマヨネー
ズから検出された!」という記事がありました。

 そのネタもとが以下のようなサイトで紹介されています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

○ 東京都23区にて販売されている生卵

 (1) エライザ法検査(抗体検査)では2,300個中142個(6.17%)
が陽性であった。

 (2) エライザ法検査で陽性卵142個に対し、PCR法検査(遺伝子
増幅法検査)を行った結果、25個(17.6%)の卵よりQ熱(コクシ
エラ菌)の遺伝子が検出された。

 (3) PCR法検査陽性卵25個を緑サル由来BGM細胞に接種し、菌の
生存確認試験を行った結果、25個全てにコクシエラ菌の生存が確認
された。

○ 東京都23区にて販売されているマヨネーズ

 (1)マヨネーズ46検体(各区2本)について、PCR法検査を行っ
た結果、18本(39.1%)よりQ熱の遺伝子が検出された。

 (2)PCR法で遺伝子が検出された18本について、コロイド金抗体
法により検査した結果、18本全てにコクシエラ菌が撮影された。

 (3)同時に緑サル由来BGM細胞に接種し、菌の生存確認試験を行
った結果、18本全てにコクシエラ菌の生存が確認された。

http://www.jinjyuken.gr.jp/qnetuhoukokusyo.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これに対して、マヨネーズ業界では次のように反論しています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 平成15年3月19日発売の週刊文春において、Q熱菌汚染によ
りマヨネーズが危険である旨の報道がされました。本件に関して全
国マヨネーズ協会及び加盟マヨネーズ生産・販売各社の見解は以下
の通りです。

 尚、今回の報道の元となっている検査方法については情報公開が
無く、また、学術的にも確認されていないものと認識しております
が、これからの研究成果や関連報告事例等については、より注意深
く知見・情報を探査し、引き続き「安心・安全」の確保に努めて参る
所存でこざいます。

(1)Q熱(コクシエラ症)のヒトヘの感染経路は、感染動物由来の
羊水、胎盤などに汚染された塵埃やエアロゾールの吸引、及び汚染
獣皮、毛皮類などからの経気道感染が最も多い。

(2)国内外で、マヨネーズの摂取を原因とするQ熱の発症事例は、
報告されていません。

(3)現段階でマヨネーズに関してQ熱対策を講じている国は無い
と認識しています。

(4)マヨネーズ原料卵及びマヨネーズについて、Q熱菌検査を致
しましたが今迄に検査した検体すべてが陰性(検出せず)でした。

 尚、厚生労働省に照会しましたところ、鶏卵に関し下記の見解が
得られましたので、ご案内申し上げます。

(1)Q熱のヒトヘの主な感染源は、感染動物の体液、排泄物や未
殺菌乳とされている。

(2)国内及び欧米諸国において、鶏卵、及びその加工品の摂取を
原因とするQ熱の報告は無い。

(3)鶏卵についてQ熱対策を講じている国は無いと認識している。

http://www.mayonnaise.org/new/newqn.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 どっちが正しいのかは私にはわかりません。ただ、これは解釈や
予想の問題ではなく、菌がいるかどうかの事実の問題ですので、真
実を知るのはそんなに難しくないような気がします。

 印象としては、卵で6%、マヨネーズで39%というのはどうも
高すぎです。そんなに汚染があって、被害がほとんどないとは信じ
られません。実際に被害の出ているサルモネラでも、汚染率はそん
なに高くないのです。国もWHOも相手にしていないようですので、
トンデモ研究の一つなのでしょう。

 Q熱にづいては、このような病気だそうです。このサイトにはこ
の件に関するコメントもありますので、ぜひごらん下さい。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 Q熱は「奇妙な」という語源の通り、専門家にもまだ完全に解明
されてない病気だが、それほどに恐ろしい病気ではないようである。
「感染症情報World Forcus」(02・11・15)に掲載された専門家の見
解では、インフルエンザに似た高熱・筋肉痛・疲労感などが出るそ
うだが、予後はよいそうで死者も少ない。欧米では羊牧場とか屠場
の従業員に多く、職業病とされている。家庭の猫が原因となること
も多いそうだ。病原体のリケッチアは、通常、乳・糞尿・胎児・胎
盤等に排泄され、それが乾燥後、塵埃になり吸入感染するとされる。
経口感染はないとされ、畜産食品から検出される例は多いが感染源
となった例はまれとされている。

http://www.shokueiken.com/cgi-bin/news.cgi?vew=4
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 BSEのときも「首都圏在住女性に狂牛病発症」などというデタ
ラメ記事を掲載したことのある週刊文春。どうもフリーライターの
持ち込む記事へのチェックが甘いようです。それとも確信犯かな?

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

------------------------------------------------------------

Q.自然塩のにがりで身体(内臓も含め)が硬くなるという説を聞
いたのですが、どう思われますか?

ここで間違いだらけの健康常識として説明しています。
http://www.global-clean.com/

------------------------------------------------------------

A.これは「ニガリは豆腐を固めるものだから、身体の中でもたん
ぱく質を固くする」というのですね。

 「塩はなめくじを溶かすから、身体の中でもたんぱく質を溶解さ
せる」というのと同類のトンデモ理論だと思います。

 片方ではニガリを飲む「ニガリダイエット」というのもあるとか。
こういう類はまず眉にツバをつけて、聞き流すのがよろしいかと思
います。

------------------------------------------------------------

Q.先日中国産のネットに入った10玉位のニンニクを買い( 130
円というのはどう考えても安すぎますね)母がピクルスを作ろうと
ビンに入れて穀物醸造酢と塩と鷹の爪を加え、二日目に様子をみた
ところニンニクの表面にうすい青緑色の筋を発見、そのままにして
いたら日に日にその色が増え、全体に広がっていきました。以前に
も同様にしたことがあるのにこのような事は初めてなので、問題が
あるのかどうかお尋ねしたく思いました。

------------------------------------------------------------

A.こんな情報がありました。よくあることのようです。


--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

Q1.にんにくを漬けて2日位したら、青くなりました、どうしてです
か?

A.ニンニクを酢や醤油に漬けておくと青緑色に変色し、とても不気
味な様相になることがあります。これはニンニク中に含まれる鉄分
と、あのニンニクの匂いの成分が関係しているのです。

 ニンニクには100グラム当たり1ミリグラムの鉄分を含んでい
ます。この鉄は普通は有機鉄の形で存在しており、無色です。しか
し、ニンニクが酢に漬けられて酸性になるとニンニクの匂い素であ
る、アルキルサルファイドがゆっくり分解していき、鉄と反応して
青緑色になります。

 醤油も有機酸をたくさん含んでおり、酸性ですので、酢に漬けた
場合と同じことが起こります。

 なお、この青くなったものは全く安全で、食べても問題はありま
せん。

http://member.nifty.ne.jp/okazakisyouten/Q&A.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
------------------------------------------------------------

Q.甜菜(砂糖大根)から、イソプロパノールという、消毒薬品が、
抽出されるとの、情報を目にしました。イソプロパノールを調べて
みると、毒性の強い、消毒以外に使うと、恐いものだということが
分かりました。甜菜(砂糖大根)および、それから抽出される砂糖
にも、何らかの毒性があるのでしょうか?それとも、イソプロパノ
ールなんて、抽出されないのでしょうか?気になって気になって、
質問させていただきました。教えていただければ光栄です。お願い
致します。

------------------------------------------------------------

A.イソプロパノールはアルコールの一種ですから、甜菜にそのま
まの形で含まれているのではないと思います。

 甜菜から砂糖をつくり、その後に残ったものから製造するのでは
ないでしょうか。でも、「甜菜 イソプロパノール」で検索しても、
何も出てきませんので、全くわかりませんでした。

 砂糖にイソプロパノールが含まれている可能性はないでしょうね。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「有機農業」
------------------------------------------------------------

 農水省の「JAS法に基づく食品の表示について」のページに、
「有機認定件数」という一覧表が掲載されています。(農水省にし
てはめずらしく、PDFではありません。)

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

県別有機認定件数一覧(1月31日現在)
  加工業者合計 農家戸数
北海道 187 257
青森 35 102
岩手 16 54
宮城 41 123
秋田 52 145
山形 48 199
福島 30 64
茨城 92 98
栃木 29 56
群馬 50 104
埼玉 53 59
千葉 68 126
東京 114 5
神奈川 67 20
新潟 97 211
富山 16 27
石川 67 86
福井 33 62
山梨 19 16
長野 39 60
岐阜 40 71
静岡 140 147
愛知 89 54
三重 47 192
滋賀 30 54
京都 69 38
大阪 80 40
兵庫 162 161
奈良 42 88
和歌山 52 91
鳥取 11 25
島根 20 36
岡山 73 261
広島 45 47
山口 5 1
徳島 19 23
香川 16 16
愛媛 91 86
高知 18 66
福岡 95 41
佐賀 99 79
長崎 30 75
熊本 199 265
大分 11 2
宮崎 49 68
鹿児島 190 182
沖縄 34 43
計  2,909 4,126

http://www.maff.go.jp/soshiki/syokuhin/heya/organicL.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以前、「だいたい4000軒くらい」といっていた全国の有機認定農
家の分布がわかります。

 目をひくのが熊本と大分の数字の違いです。どちらも九州の、農
業の盛んな県なので、この落差は何だろう、と疑問に思います。こ
れはどうも農家の違いというより、その県で活動している認定団体
の違いのようです。

 熊本の認定団体が以下のような処分を受けている、という記事が
ありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 JAS(日本農林規格)法違反で農水省から業務停止命令を受け
た、有機農産物や加工品の登録認定機関「オーガニック認証協会」
(熊本市)は二十四日、臨時総会を開き、これまでの認定業務を再
点検した調査結果を、四月末までに同省に報告することなどを決め
た。

 同協会は、農相の認可を受けた認定手数料のほかに、「申請料」
名目で申請者一人当たり五千円〜四万円を徴収。認定を受ける事業
者が作成した書類を十分に審査しないまま認定したり、事業者と利
害関係にある人物が検査員を務めたりしたとして二月二十六日、三
月一日から九十日間の新規認定業務の停止命令を受けている。

 総会には役員や会員ら約二十人が出席。今後の再発防止策として
(1)JAS法に定める認定の技術的基準を満たしているかどうか
を十分に審査し認定する(2)認定事業者向けの研修を実施し、J
AS法に基づく規定、関係書類の整備の徹底を要請する(3)認定
検査員の再研修を実施することなどを確認した。

 オーガニック認証協会は一九九九(平成十一)年にNPO法人認
証を受け、二〇〇〇年十二月、JAS法に基づく有機登録認定機関
に登録された。国が認定基準を決めていない有機畜産物や水産物の
基準をつくるなど独自の活動を展開している。

http://kumanichi.com/news/local/main/200303/20030324000370.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 とても認定団体としての機能を果たしているとはいえない状態の
ようです。しかも「対策」が全くの作文で、お粗末の一言。なぜ認
定そのものを取り消さないのか、不思議に思います。

 「独自の活動」は結構なのですが、それならきちんとした基準の
ある有機JAS法を名乗る必要はないでしょう。看板は「有機JA
S法」で実態は「独自の活動」をしていたようですね。

 有機JAS法ではぞれまでの行政による検査ではなく、民間の認
証団体による認証を取り入れています。私はこのことは高く評価し
ています。ただ、この方式では信用がいのちです。一度でも不正が
バレたら、即退場、という厳しさがなければやっていけない方法で
す。

 「九十日間の新規認定業務の停止命令」では甘すぎると思います。

 当の処分を受けた団体のサイトでは、このような表現になってい
ます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 昨年7月の総務省及び農林水産省の監査の結果、検査員的確な要
件や必要書類等の不備などの指摘を受けて、
「新規認定申請について3ヶ月(3月から5月まで)受付中止」

この期間に限り新規のみ認定申請の受付を中止することとなりまし
た。勿論、それ以外の継続調査(監査)や研修業務などは通常業務
として平常通り行います。

http://www.organic-cert.org/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 どうも全く反省していないようです。この団体の認定を受けたと
いう農家が、実は同じ団体の検査員をしていたりします。お手盛り
といわれても仕方ないですね。

 熊本県の有機認定農家が非常に多いのはこの団体の活躍によるの
でしょう。個々の農家の努力はさておき、熊本県の「有機農業」認
定は信用できない、と私は思います。

 熊本県でまじめに有機農業をやっている人たちは、このインチキ
認定団体を追放する必要があるのではないですか?

--〔後記〕--------------------------------------------------

 6日から9日まで、またまた上海出張です。前回は都心部のホテ
ルでしたので、部屋にLAN回線がひいてあり、快適にインターネ
ットにアクセスできました。今回は田舎のホテルなので、ちょっと
わかりません。

 メールなどは出張期間中、受け取れないと思いますので、あらか
じめご諒承ください。

 ようやく桜が咲いたのと思ったら雨つづき。上海は3月下旬には
満開だということでしたから、もう桜の季節は終っているでしょう
ね。

 新しいカゼが香港あたりで流行しているとか。上海と香港とはだ
いぶ離れていますが、ちょっと心配です。

------------------------------------------------------------
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/
-178号----------------- e-mail why@kenji.ne.jp -------------
--発行--渡辺--宏------- URL http://food.kenji.ne.jp/
------------------------------------------------------------
「宮沢賢治の童話と詩 森羅情報サービス」
http://why.kenji.ne.jp/
------------------------------------------------------------
 購読者数3570名です。ご購読ありがとうございます。
------------------------------------------------------------
私あてのメールのあて先は、
why@kenji.ne.jp
私のホームページ(「安心!?食べ物情報」)は
http://food.kenji.ne.jp/ です。
バックナンバーもすべて、このページで読めます。
【まぐまぐ】
このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を
利用して発行しています。( http://www.mag2.com/ )
マガジンIDは21668です。
このメールマガジンの登録や解除は
http://food.kenji.ne.jp/food2.html へ。
-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=-=/=--=/=-=/=-=/