安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>168号
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--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
-------------------------------------168号--2003.01.26------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------
「特定農薬」「オレンジ・蜂蜜・みかん(Q&A)」「BSE」
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--〔話題〕--------------------------------------------------
つぎのようなメールをいただきました。
--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------
今回のメールマガジンでアイガモ農法についてかかれていました。
>そういう意味ではアイガモも立派な「無登録農薬」です。虫など
とちがって大きい動物です。もし日本中の水田がアイガモ農法に切
り替えたとき、かなり大きな自然破壊がおこるでしょう。
>だからやっぱり「農薬」として、きちんと管理する方向に向うべ
きだと思いますよ。
>そうした上で「有機栽培」に使用することは問題ないと思います。
生物由来、または生物そのものの農薬はほぼ無条件で有機栽培でも
使ってよいとされているからです。
というお話なのですが、そうなると全くのほったらかし栽培以外に
無農薬栽培という定義はなくなるのでしょうか?
私自身がよくわかっていないのですが、農薬の定義というのは
どういう風になっているのでしょう?
ちょっと漠然とした質問になってしまっていますが、よろしくお願
いします。
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
私の感想はともかく、「特定農薬」としてはつぎのようなニュー
スがありました。
--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------
農薬取締法の改正で創設された「特定農薬」の指定をめぐり、中
央環境審議会と農業資材審議会の合同会議は21日、アイガモやア
ヒルなどを除外する方針を決めた。指定の候補として挙げられた約
740項目のうち牛乳や米ぬかなど約600項目については指定を
保留し、効果などを再評価する。
合同会議では、雑食性のアイガモ、アヒル、コイ、牛、羊、ドジ
ョウなどは「そもそも農薬ではない」として指定から外すことが確
認された。また、「効能の不明なものを指定するのは法の趣旨から
外れる」との意見が出され、牛乳、粉ミルク、米ぬか、中性洗剤、
木酢液、薬用植物の抽出液など約600項目は指定を保留する方針
だ。
この結果を受け、30日に示される農業資材審議会農薬分科会の
農水相と環境相への答申では、ナスのウドンコ病などに効能がある
重曹や食酢のほか、害虫に寄生するハチやダニなど約120項目に
指定が限定される見通しだ。農水省と環境省は、保留された約60
0項目について優先順位をつけ、安全性や効能を評価する方法など
のガイドラインを作る。
http://www.asahi.com/national/update/0121/058.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
案外常識的な線に落ちつきそうですね。私は「アイガモも農薬の
ような使い方をする限り、無制限で使うのはよくない」と思ってい
ますが、別にここまで規制の対象にすくこともないです。
「無農薬」ということに関しては、「無農薬」という概念自体が
過去のものとなったのだと思います。
いままででも、「無農薬」といっている栽培法にはいろんな疑問
がつきまとっていました。「木酢液」はその最たるものです。
宣伝文句より中身、具体的な栽培方法が問題です。「無農薬栽培」
という一つの確立した農法があるわけではありません。「うちでは
農薬を使っていないから……」という農家の言葉ははっきりいって
あまり信用しないほうがよいと思います。
--〔Q&A〕------------------------------------------------
「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は
why@kenji.ne.jp
です。いつでもどうぞ。
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Q.私はケーキ作りを趣味としています。オレンジの皮と身を使っ
たケーキが有るのですが、農薬等が気になって作れません。お湯に
サッと通すとか、塩でよく洗うとか友人は言うのですがそんなこと
で大丈夫かな・・・と思います。
レモンは国産の無農薬のものがスーパー等でも手に入るのですが、
オレンジは見かけません。何か良い方法有りますか。
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A.輸入のものほど立派なのは難しいですが、国産でもオレンジは
ありますよ。
全国どこでも手に入るほど流通していませんので、インターネッ
トによる直接販売などを探してみてはいかがでしょう。
季節商品ですので一年中は無理でしょうね。
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Q.この冬自然採取の蜂蜜が固まった。電子レンジで解凍してもよ
いでしょうか ?
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A.蜂蜜の結晶はふつう湯せんで溶かすと教わったのですが、電子
レンジでもできるようです。
私はちょっとこわいような気がしますが、こんな記事がありまし
た。
--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------
蜂蜜
固くなって白濁した蜂蜜はフタをはずしてビンごと2分程度加熱
※プラスチック容器に入っている場合は、耐熱容器に移してから加
熱してください
http://www.kochicoop.or.jp/resipi/mottotukaerurenji.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
バクハツしたりしないのか、ちょっと心配ですね。試してみてく
ださい。
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Q.なぜ、みかんが熟すると、みかんの皮は緑から黄色に変わるの
ですか?また緑のときは、すっぱいのは、体には害はないのですか?
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A.果物はたいてい未熟なときは緑色をしてますね。あれは葉と同
様に葉緑素を持っているからです。黄色の色素ももともとあるので
すが、葉緑素の色にかくれています。
熟すと葉緑素が抜けて、黄色が残るので黄色くなってきます。秋
になると紅葉するのと同じですね。
ピーマンは緑色をしていますが、あれは未熟なものを食べている
のです。熟すときれいな赤色や黄色になります。これも同様です。
未熟なみかんには大量の酸(有機酸)があり、酸っぱく感じます。
熟すにつれて、この酸が分解していきます。酸っぱいのを我慢して
食べても、害はないと思います。
古くなって酸が完全に抜けてしまうと、味がぼけてかえっておい
しくありません。ほどほどに酸っぱいのがおいしいと私は思います。
--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「BSE」
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しばらくぶりにBSE感染牛が2頭、たてつづけに発見されまし
た。いままでの5頭につづいて、6頭めが和歌山、7頭めが北海道
で見つかっています。いずれも北海道生まれの牛で、いままで見つ
かった牛と同じ時期に生れた牛だそうです。
--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------
和歌山県内の食肉処理場で解体された乳廃牛(6歳11か月)が
19日、厚生労働省のBSE(牛海綿状脳症=狂牛病)全頭検査で、
国内6頭目の感染牛と確認された。
厚労省などによると、この牛は1996年2月10日に北海道標
茶町で出生したメスのホルスタイン種で、99年から和歌山県粉河
町の牧場で飼育されてきた。今月15日に和歌山市内の食肉処理場
に持ち込まれ、17日になって起立障害を起こしたという。
同省によると、これまでの5頭の感染牛の出生地は、北海道3頭、
神奈川県1頭、群馬県1頭とばらつきがあるものの、出生日は95
年12月5日―96年4月4日までの約4か月間に集中していた。
6頭目もこの間に生まれていた。
また、過去の5頭はいずれも、全国農業協同組合連合会(全農)
子会社の「科学飼料研究所」高崎工場で製造された代用乳が与えら
れていたことが判明している。ただし、BSEの感染源とされる肉
骨粉が飼料などに使われた事実は確認されていない。
http://www.yomiuri.co.jp/kyougyu/200301/ky20030120_01.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
この代用乳について、続報があります。
--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------
さらに、この感染牛には過去5頭と同じく、全国農業協同組合連
合会(全農)子会社の「科学飼料研究所」高崎工場(群馬県高崎市)
が製造した代用乳が与えられていたことも20日、確認された。
http://www.yomiuri.co.jp/kyougyu/200301/ky20030121_01.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
こんどは7頭めの牛の報道から。
--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------
北海道内で解体された乳廃牛(6歳9か月)が23日、厚生労働
省のBSE(牛海綿状脳症=狂牛病)全頭検査で、感染牛と確認さ
れた。国内の感染牛は、今月19日に和歌山県で見つかったのに続
いて7頭目。今回の感染牛も、出生日がこれまでの6頭と同時期だ
った。過去6頭はいずれも同じ工場が製造した代用乳が与えられて
いたことから、農水省では、7頭目にも同じ代用乳が与えられてい
なかったかどうか、確認を急いでいる。7頭のうち5頭は北海道生
まれ。
厚労省などによると、この牛は、1996年3月28日に北海道
湧別(ゆうべつ)町で出生した雌のホルスタイン種で、98年から
網走市内の牧場で飼育されてきた。
http://www.yomiuri.co.jp/kyougyu/200301/ky20030123_41.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
6歳を過ぎて、いよいよ廃用になる乳牛が多くなってきます。こ
の時期に生まれ、例の代用乳を飲んだ牛からはまだもうしばらくB
SE感染牛が見つかりそうですね。
他の時期に生れた牛だったら衝撃の発見ですが、いまのところは
驚くニュースではありません。最終的にはどれくらいになるかわか
りませんが、十〜数十頭くらいは覚悟しておいたほうがよいのかも
しれません。
代用乳については極めて怪しくなりました。実はイギリス産の肉
骨粉を使っていた、ということならかえって安心なのですが、未知
の感染ルートが存在する可能性があるのが氣味の悪いところです。
メーカーはウェブサイトで以下のように主張しています。
--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------
株式会社 科学飼料研究所
BSE(牛海綿状脳症)に対する当社製品の安全性について
わが国で3頭のBSE感染牛が発見されたことに係わり、当社の
「代用乳」についてさまざまな報道がなされておりますが、事実は
以下のとおりであり、BSEの発生原因とは何らの関係もない安全
で高品質な代用乳であることを確信しております。
1.当社が製造する牛・豚用代用乳および豚用人工乳には、過去一
度も肉骨粉を使用しておりません。
2.「牛用代用乳」の原料に使用していた血しょうたん白は、米国
産の豚由来のもので、米国農務省の輸出証明書に基づき国の動物検
疫所の許可を得たものを使用してきました。
3.「動物性油脂」は、BSE防疫上安全であることから農水省の
平成13年10月1日付け通達においても、規制品目から除外されてお
ります。さらに当社では、OIE(国際獣疫事務局)基準に合致し
た原料を使用しております。
4.当社の製品は、飼料安全法ならびに行政当局の指導を遵守し、
徹底した製造・品質管理のもとに製造しております。
5.牛用代用乳と豚用代用乳・人工乳は、それぞれの専用ラインで
製造しております。
当社は、行政が全力を挙げて取り組んでいるBSE発生原因の早
期究明に対し積極的に協力しております。
http://www.kashiken.co.jp/jpn/bse/001.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
この文は3頭めが発見された時点で書かれたようです。文の内容
は疑うところはないのですが、6頭めまで同じ代用乳を飲んでいた
わけですから、ちょっと旗色が悪くなってきています。
この文のとおりに作られていた代用乳が、未知の原因によってB
SEの感染源になっていたとすると、ちょっと大事かもしれません。
東大の吉川教授という人が【感染症論から見たBSE】という文
を公開しています。
http://www.eco-online.org/support/BSE/report020115/page1.shtml
これはなかなか説得力のある論考です。人へのリスクはだいたい
以下のようだそうです。
--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------
英国
BSEウシ 75万頭
vCJD 500〜1300人
EU高汚染国
5千〜6千頭(食用に回ったのは3千〜4千頭)
vCJD ?
日本は?
7〜10頭
vCJD 0.005〜0.007人
http://www.eco-online.org/support/BSE/report020115/page5.shtml
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
日本人でvCJDを発症する可能性はイギリス滞在経験者のほうが高
いだろうとのこと。散発型のCJDは日本でも年間100人くらい
発症しているので、そういう事例が加わったとしても1%発症率が
あがったことになるだけだそうです。
牛から人への感染ルートが爆発的に拡大するか、人から人への感
染ルートが維持されているか、どちらかの場合にしか感染症として
流行することはない、という論理です。現状は牛から牛への感染ル
ートの遮断に成功しているという状況判断がその前提にあります。
BSEのように潜伏期間が長い病気では、過去におこった感染が
あとで出てきます。そのため、まだ感染ルートがあるかのように見
えます。だからもう感染ルートは遮断された、という見解はもっと
もなのですが、はたしてそれで正しいのかどうか、ちょっと心配な
ところはあります。
全体として、非常に参考になると思います。ぜひご一読ください。
--〔後記〕--------------------------------------------------
私は和歌山市在住で、6頭めのBSE感染牛が発見された粉河町
はすぐ近くの町です。西国三十三ヶ所の巡礼というのがあり、その
第三番札所、粉河寺があるところで、紀ノ川ぞいの町です。
牛乳の生産量などごく少ない県ですから、まさか近くでこういう
ことがおこるとは思っていませんでした。
乳牛の飼育年数から考えると、今年あたりが発見のピークになる
のかもしれません。発見した年より感染した年が重要です。1996年
以降の生まれの牛からの発見がなければよいのですけれど、どうな
るでしょうか。
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-168号--------------- e-mail why@kenji.ne.jp -------------
--発行--渡辺--宏------- URL http://food.kenji.ne.jp/
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