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--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
-------------------------------------159号--2002.11.24------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール・コーヒー」「砂糖・コーヒー・炭(Q&A)」
「紅茶」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 前回の遺伝子組み換え作物に関する情報について、そのニュース
元を教えていただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 昨日の 158号にてニュースソースのわからないという記事がトッ
プで引用されていましたが、この記事について。

 この記事は、日経BP社・バイオセンター長の宮田満氏が書いて
いるメールマガジン「BTJ/HEDLINE/NEWS」の中のものです。11月13
日付のもののようです。宮田氏はバイオ関係では日本を代表する論
客で、内容については信用できるものです。マスコミ関係の方なの
で、少し主張が過激ではありますが。既に他の方から情報が寄せら
れているかもしれませんが、いつも読ませて頂いているだけなので、
編集の一助にでもなれば幸いです。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 検索してみたら、以下のサイトで発行されているようです。
http://biotech.nikkeibp.co.jp/BIO.shtml
内容については、見方がよくわからなかった…。

 コーヒーについて、生産量の数字を見つけましたので紹介します。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

世界の国別生産量

(単位:1,000トン)

国名     1995   1999   2000   2001  2002/03見込み

ブラジル   947  1,940  1,920  2,013  2,811
コロンビア  773   560   720   690   654
ベトナム   239   698   700   756   630
インドネシア 352   326   400   387   347
インド    224   327   301   318   270
グァテマラ  240   312   270   234   228
メキシコ   331   387   270   330   312
エチオピア  171   210   221   235   228
ホンジュラス 115   179   129   138   147
タンザニア   54    50    51    56    36

合 計   5,139  6,878  6,630  6,800  ……


世界の国別消費量(2001年)

国 名  2001消費量  一人当たり消費量
  単位:生豆1000トン 単位:生豆キログラム
アメリカ   1,160   4.23

E C     1,993   5.31
フインランド   57   11.03
オーストリア   56   6.92
ベルギー     59   5.54
フランス    314   5.34
ドイツ     568   6.93
イタリア    315   5.46
イギリス    131   2.20

その他の加盟国 516   3.58
キプロス     3   4.34
ノールウェイ   43   9.50
日本      421   3.31

合  計   3,669   4.62


日本のコーヒー生豆の国別輸入量(2001年)
国名     数量(トン) 単価(円/kg)
ブラジル   93,185    163
コロンビア  67,027    213
インドネシア 67,399    103
グァテマラ  31,260    201
エチオピア  24,588    194
べトナム   29,727     65
ホンジュラス 15,136    171
メキシコ   10,932    178
タンザニア   8,972    210
コスタリカ   6,543    210
ペルー     5,788    160

総合計    381,745    173

http://coffee.ajca.or.jp/siryo/toukei00.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 生産量トップのブラジルの作柄が影響して、今年は価格が下がっ
ているようです。ベトナムの生産量が大幅に増えているのが目につ
きます。それとベトナム産は安いですねえ。

 消費量では日本の消費量(=輸入量)は世界第3位です。しかし
一人当たりにするとイギリスをのぞくヨーロッパ諸国より大幅に少
ないです。

 イギリスは紅茶ばかりなので、コーヒーはあまり飲まないとか。
まずいことで定評のあるドイツのコーヒーがこんなにたくさん飲ま
れているのには驚きました。インスタントが中心なのでしょうか。

 コーヒーは中南米、アフリカ、東南アジアというかつての植民地
であった地域で生産され、支配国で消費されるという構造が目につ
きます。帝国主義の時代の遺物ですね。

 銘柄でいうとモカはエチオピア、キリマンジャロはタンザニアで
すか。ブルーマウンテンはジャマイカですけれど、この表には出て
こないですね。トアルコ・トラジャというインドネシアのコーヒー
も有名です。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.『安心!?食べ物情報』に偶然アクセスし,普段何気なく口に
している物質のLD50の表を拝見して色々考えさせられた者です。貴
重な,丁寧な解説にも非常に感銘を受けております。

 食塩・アルコール・ニコチン等の値が解りましたので,食塩同様
防腐材でもあり,日常の食品であります『砂糖』のLD50をお教え頂
きたくお願いいたします。

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A.このごろは検索エンジンが賢くなって、「砂糖 LD50」で検索
すると、わりと簡単に見つかります。

 そのなかに、以下のような表データがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

薬品名        危険度  食用 LD50

エタノール      危険物  △  7g/kg
塩化カルシウム    なし   △  1g/kg
食塩         なし   ○  4g/kg
硫黄         危険物  ×  ?
クエン酸       なし   ○  7g/kg
ブドウ糖       なし   ○  25g/kg
オキシドール     なし   ×  ?
水酸化ナトリウム   劇物   ×  0.5g/kg
酒石酸        なし   ○  4g/kg
ホウ砂        なし   ×  6g/kg
硝酸カリウム     危険物  △  4g/kg
砂糖         なし   ○  30g/kg
炭酸水素ナトリウム  なし   ○  4g/kg
炭素         なし   ×  ?
無水硫酸ナトリウム  なし   △  6g/kg
乳酸         なし   ○  4g/kg
尿素         なし   △  8g/kg
果糖         なし   ○  ?
ミョウバン      なし   △  6g/kg
リンゴ酸       なし   ○  3g/kg

http://homepage2.nifty.com/otatakao/P_X.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 砂糖のLD50は「30g/kg」ということのようです。体重50kgの人で
は1.5kgですか。1kg袋では死にませんね。>^_^<

 上の表の「危険物」というのは消防法での危険物で、火災の原因
になるからそういう扱いになっています。

 食べて危険ということではありません。

 「劇物」「毒物」が食べて危険なものです。

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Q.最近 炭入りうどんなど炭のブームにのってか炭入りの食品を
よく見ます食しても問題は無いのでしょうか?また、食用にするに
は何か加工してあるのでしょうか

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A.炭は木を蒸し焼きにして、「炭化」させたものです。したがっ
てほぼ炭素の固まりですので、毒性は低いと思います。

 木のなかにはいろいろな成分がありますが、揮発性のものは蒸発
していき、有機物は分解していきます。

 このとき蒸発したものを集めたものが木酢液で、ここには危険物
がいっぱい入ってきます。

 だから、危険性をいえば

 木酢液>木>炭

ということになるでしょうね。

 炭には蒸発していったあとの穴がたくさん開いていて、いろんな
物質を吸着する力があります。

 冷蔵庫用脱臭剤などでおなじみの「活性炭」は炭をもう一度焼い
てつくるのだそうです。

 で、食品に入れるとどんな効果があるのか、ということですが、
これはちょっとわかりません。

 炭を入れた食べ物をありがたがるのは不思議だと思います。

 たぶん活性炭にして入れてあるのでしょうが、害はないとしても
食べるものではありません。

 炊飯時に炭を入れておく、などというのはまだ理解できるのです
が、うどんに炭が入っていて、何かよいことがあるとは思えないの
です。

 怪しげなものには手を出さないのが一番だと思います。

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Q.紅茶は飲みすぎると害になるのですか。コーヒーの飲みすぎと
どちらが体に悪いですか。そんなこといちいち気にするなとおっし
ゃるかもしれませんがいつも飲むものなので知りたいです。

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A.コーヒーと紅茶の一番の違いはカフェインでしょうね。気にな
るところですが、以下のような情報がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 紅茶の葉には、同じグラム数のコーヒーの約2倍のカフェインが
含まれています(緑茶も約2倍)。ところが、100gからつくられる
量はコーヒーで約10杯分、紅茶(緑茶も)は約40杯分と、紅茶1杯
に用いる茶葉の量はコーヒーの1/4程度です。つまり、紅茶1杯分
に含まれるカフェインは、コーヒー1杯分の約1/2ということにな
ります。

http://www.lipton.co.jp/knowledge/ans_03.shtml
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 他の成分はあまり問題ないと思いますので、紅茶のほうがたくさ
ん飲んでも大丈夫だということでしょう。

 私もコーヒーは好きなのですが、ブラックで3杯続けて飲むと、
ちょっとフラフラします。やっぱり飲み過ぎは良くないみたいです。

 蛇足ですが、ミルクティーでミルクを入れると、紅茶の中のタン
ニンとミルクが結合して、苦みが抑えられるんだそうです。

 紅茶をたくさん飲むイギリス人は必ずミルクティーにするそうで
すが、ちょっと納得ですね。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「紅茶」
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 「イギリスに行くと紅茶の木があって…」という話をすると、結
構だまされる人がいます。実際は紅茶の木というものはなくて、私
たちが飲んでいるお茶の木と同じものです。

 お茶の葉は酵素をたくさん持っていて、摘んだあとそのままにし
ておくと、すぐに自己消化がはじまります。そのためお茶の産地で
は農園に隣接して荒茶工場があり、摘んだあとすぐに工場に運んで
茶の葉を蒸してしまいます。これは酵素の働きをとめるためで、こ
うして緑色のお茶ができるわけです。

 茶の葉はそのままほっておくと発酵して、紅茶になります。日本
の農園で紅茶をつくったものを飲んだことがありますが、あまりお
いしくありませんでした。紅茶をつくる茶の木はアッサム種といっ
て、日本などで作られているものとは品種が違うのです。

 紅茶といえばイギリス、産地はインドかセイロン…。こんなイメ
ージがありますよね。それほどイギリス人の紅茶好きは有名です。
イギリスへ行ったら食べ物はまずかったが紅茶だけはおいしかった
というような話はよく聞きますね。

 お茶は中国原産で、日本に入ってきたのもそれほど昔ではなかっ
たようです。戦国時代末期から「茶の湯」ブームがわきおこり、そ
れ以後、緑茶を飲む習慣でできたということです。

 イギリスはインドまでは支配しましたが、お茶の産地である中国
は植民地にできませんでした。紅茶がブームになり、中国からの輸
入が急増すると、その代金の支払いに苦しむようになりました。そ
こでイギリスが仕掛けたのはかわりに中国にアヘンを持ち込むこと
でした。

 これがアヘン戦争の原因なんだそうです。その後、インドでアッ
サム種の茶の木が発見され、インドやセイロン(スリランカ)での
栽培が成功しました。紅茶としてはこちらのほうがおいしかったわ
けですから、これで中国からの輸入はなくなりました。

 紅茶の銘柄では「ダージリン」「アッサム」が有名です。どちら
もインドの東北部が産地で、ダージリンはもうヒマラヤ山脈に近い
ところです。香り高いダージリンはそのまま、コクのあるアッサム
はミルクティーで飲むのが定番ですね。

 こうした紅茶をインドから直輸入したものを扱っていましたが、
悩みのタネは製造年月日でした。現地で加工して、缶入りになった
ものを輸入してきますから、製造年月日は現地で缶に入れた日付に
なります。

 製造から輸入、流通の時間がかかるので、どうしても製造年月日
は購入時点から半年前くらいになります。缶入りの紅茶は3年くら
いもつものですが、日本人の感覚では「古い」といわれてしまうの
ですね。

 ところが一般には「茶の葉」として輸入され、国内で小分けして
販売されます。「製造年月日」は国内で缶入りになった日付なので
す。

 中身は同じか新しいくらいなのに、国内で製造されたものより半
年ほど古い日付になってしまい、よくないように思われがちです。
品質からいえば現地で缶入りになり、密封されていたもののほうが
よいに決まっているのですけれどね。

 同じことはエビなどの水産品でもありました。ブロックのまま冷
凍して輸入され、国内でいったん解凍して小分けした日付が製造年
月日になります。産地で直接袋詰めして、国内では解凍しないほう
が品質はよいのですが、日付は古くなってしまうのです。

 これは製造年月日に関する大きな矛盾です。製造年月日表示が賞
味期限表示に変わったとき、批判もありましたが、こういうことが
あるので私はそのほうがよいと思ったものでした。

 製品としての紅茶は葉の形によって等級がわかれています。「オ
レンジペコー」などというのはこの等級のことです。茶の葉は枝の
一番先端の若芽が上等です。「オレンジペコー」は二番目の葉で、
かなり上等の紅茶です。一番先の葉は「フラワリーオレンジペコー」
と呼ぶのだそうです。

 紅茶の葉はよじれていますが、こうした高級品は広げてみると葉
の形が確認できます。こうしたものは「フルリーフ」という総称で
呼ばれています。

 葉が砕けてしまったのは「ブロークン」です。オレンジペコーが
砕けたのが「ブロークンオレンジペコー」で、これが一番よくみか
ける紅茶ですね。ティーバッグなんかにも使われます。

 もっと砕けて粉末になったものは「ファニングス」と呼ばれます。
「ブロークンオレンジペコー」が粉末になると、「ブロークンオレ
ンジペコーファニングス」です。下級品かというとそうでもなく、
高級なティーバッグではこれをわざと使うのだそうです。

 日本のお茶は春に一番茶を摘み、夏の二番茶、秋の刈り下茶とだ
いたい年に三回摘みます。インドなどではこうした季節がないので、
茶の木は一年中芽を出すのだそうです。

 一度摘んでも、しばらくするとまた芽が出てきます。だいたい1
ヶ月半程度の間隔で、つぎつぎと摘んでいくのだそうです。日本で
は手摘みはほぼ滅んで、機械で刈り取るのが普通になっています。

 紅茶の産地では前記の「フルリーフ」などの規格があるため、今
でも手で摘むのが普通なのだそうです。労力を惜しみなく投入する、
いかにも植民地風の話ですね。

 紅茶については以下のサイトが詳しいですから、ぜひごらんくだ
さい。
http://www.teaweb.jp/

--〔後記〕--------------------------------------------------

 今回はQ&Aからのつながりで「紅茶」と「コーヒー」の情報で
す。私のサイトでも「紅茶」のページができていませんでした。

 ところで、こんなニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

牛肉高騰、BSE発生前を上回る

 国産牛肉の価格が高騰している。寒波到来に伴う冷え込みで鍋物
向けの売れ行きが急増しているためで、和牛のほか、和牛と乳牛を
掛け合わせた交雑種などほとんどの品種がBSE(牛海綿状脳症、
狂牛病)問題発生前の水準を上回っている。年末は忘年会やクリス
マスパーティー向けの需要が見込まれており、さらに値上がりする
との見方が強い。

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20021123AT1JI010222112002.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 うーん、やんなもう忘れちゃったのかな…。畜産業界にはご同慶
の至りです。しばらくたいへんでしたものね。底値のときに素牛を
仕入れた人は儲かってしまいましたね。これはちょっとしたギャン
ブルでしたから、大勝利といったところでしょう。

 ということで次回は久々の「BSE特集」になるかも……。

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