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--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
-------------------------------------154号--2002.10.20------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「タケノコ・バナナ・ソルビトール(Q&A)」
「メグスリノキ」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 私のサイトの「着色料」のページから、こんなメールをいただき
ました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 今は学校の勉強でこのHPを観ています!!だけど、着色料って怖
いですね、こんなものを毎日食べているなんて信じられませんでし
た。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 私のサイトの記事はこんな着色料がある、という意味で、主に天
然着色料を並べただけなんですが、どう読んだら「着色料って怖い
ですね」になるのでしょうね。

 文章からすると小学生ではないと思いますが、ちょっと読解力な
さすぎ…。

 私はこういう意見を言っているつもりです。

 着色料は食品にどっては見かけだけの問題だから、必要以上に使
うのは避けたほうがよいし、どちらかというと着色料は使わないで
ほしいと思います。

 ただ、食品によっては「色」が重要な要素であることもあるので、
完全に使わないようにするのは難しいと思います。ぜんざいの赤い
色は小豆の煮汁でつけるわけですし、栗きんとんには普通クチナシ
の実を着色料に使います。こういうのは食文化の一部ですから、着
色料を使うな、といっても無理だと思うのです。

 合成着色料を批判する人で、天然着色料ならよいということも多
いのですが、必ずしもそうとはいえません。(そういう意味で天然
着色料を列挙しています。)

 ただ、着色料全体に、現在の使用状況では、食べてからだに害が
あるわけではありません。学校の先生で「着色料の害」などを教え
ている人がよくいるそうですが、あまりにも勉強不足で、お粗末だ
と思います。

 以前にも「宿題で着色料の害について調べています。どんな害が
あるかわかるデータを教えてください。」というようなメールをい
ただきました。そんなデータがあったらとっくに使用禁止になって
いるでしょう!

 「○○はこわい」という情報を垂れ流すのは教育とは言い難いと
思います。状況に対処していく知恵はこれでは育ちません。


 農薬の話ででてきた「木酢液」がやっぱり問題になってきている
ようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

木酢液は農薬?現場混乱 取締法改正へ
「無登録」扱いで注意/「土改材として使用」――徹底を

 農薬取締法の改正をめぐり、木酢液の「使い方」が問題になって
いる。十八日から始まる臨時国会に農水省が提出する農薬取締法改
正案では、登録のない農薬を農家が使った場合、罰則が適用される
見込みだ。木酢液は土壌改良資材としては使えるものの、農薬とし
ての登録はないため、殺虫剤や殺菌剤の代替として農家が使えば、
「無登録農薬」となり法律違反となる。同省は「登録のない木酢液
は農薬とは言えない」(農薬対策室)としているが、現場では混乱
も生じている。

(略)

 農薬問題に詳しい千葉大学の本山直樹教授は「有機農家が使って
いた資材の中から合成農薬が検出された例もある。これを使えば無
農薬として売れるなどという宣伝に惑わされず、登録のある農薬を
使ってほしい」と助言する。

http://www.nougyou-shimbun.ne.jp/news/index.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 木酢の他にも、農薬がわりに使用している怪しげな資材はいろい
ろとあるようです。「無農薬」を信用してはいけないというのは、
「有機農家が使っていた資材の中から合成農薬が検出された例もあ
る。」ということでもわかると思います。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.タケノコの中の白い成分がミネラルが多く有用なものだと聞き
ましたが、ほんとでしょうか?何があるのですか?

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A.タケノコ水煮を切ると白い粉のようなものがあります。あれは
主にチロシンというアミノ酸が析出してきたものです。

 味噌などでも、チロシンが出てくることがあり、よくカビと間違
えられます。

 チロシンはアミノ酸の一種ですので、無害ですが、味は特有のえ
ぐみがあるため、タケノコ以外ではなるべく出てこないよう、工夫
されています。

 タケノコに大量に出るのは、仕方ないようですね。味のためには
白い粉のようなところは洗い流したほうがよいと思います。しかし
別に害はありませんから、そのまま食べても大丈夫です。

 ミネラルの話は何かの誤解だと思います。食べても害はありませ
んが、有用というほどのものではないと思います。

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Q.バナナが燻蒸処理された場合、無農薬表示はできないと聞いた
のですが、実際のところ同なのでしょうか。

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A.その話は私も聞いたことがあります。無農薬栽培のバナナを輸
入し、販売しようとしたところ、輸入のバナナは輸入時に燻蒸処理
される可能性があるから、箱に無農薬と印刷しておくのはよくない、
というのです。

 これは本当だと思います。結果として燻蒸しなかった場合は無農
薬でOKなのですが、燻蒸したものを「無農薬」というのはまずい
ようですね。燻蒸剤は農薬とは違いますが、誤解を与える表現だと
いうのです。「無農薬バナナ」ひろめたくない当局の陰謀のような
気もしますが、そういわれればたしかにそのとおりです。

 バナナは黄色くなって食べられる状態のものは輸入を禁止されて
います。これは果皮の中に害虫(ミバエなど)の卵が入り込んでい
るからです。それでバナナは青い状態で輸入されてきます。青いバ
ナナはまだ未熟で、そのままでは食べられません。(おいしくない
のではなく、食べられないのです)そこで国内の倉庫で、熟成させ
て黄色くさせてから販売されています。

 青いバナナでも、時折害虫がみつかることがあります。程度がひ
どければ処分しなければいけませんが、たいていの場合は燻蒸処理
をすることで輸入が認められます。

 燻蒸剤は主に青酸ガスか臭化メチルです。青酸ガスは猛毒ですが、
残留しない性質のため、青酸ガス燻蒸の方が食べる方は安心なよう
です。

 いずれにせよ、燻蒸したバナナに「無農薬」表示するのはおかし
い、というのはそのとおりと思います。

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Q.ソルビトールとは、添加物以外に食品として使用することはあ
りますか?どんな物質なのでしょうか?教えてください。

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A.原料か食品添加物なのかは難しいところですね。どちらかとい
うと、砂糖と同じく、ソルビトールは原料なんじゃないかと思いま
すが、食品添加物として許可されている物質でもあります。だから
普通は食品添加物として扱っているようです。

 ソルビトールはブドウ糖から作ります。アルコール基が一つ増え
ますので、「糖アルコール」と呼ばれている仲間です。「キシリト
ール」も「キシロース」という糖からできた糖アルコールです。

 グルコース(ブドウ糖)の糖アルコールですから、「グルコトー
ル」くらいの名前が普通だと思いますが、「ソルビトール」という
名がついているのは次のような事情だそうです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ソルビトールとはブドウ糖の還元によってできる糖アルコールの
一種で、ナナカマドの赤い実からブシニョー(フランス人)により
約100年前に存在が確かめられたため、ナナカマド属(ソルブス)
の名をとってソルビトールと名付けられました。甘味度は砂糖の6
0%です。

http://www.cfqlcs.go.jp/technical_information/
question_and_answer_of_food/qa11.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 りんごにできる「みつ」の部分も、実はソルビトールが主体なん
だそうです。

 保存料の「ソルビン酸」と名前が似ていて、誤解されているむき
もあります。

 自然界にもたくさんありますし、体内でブドウ糖や果糖を代謝す
る際にもできているようです。からだには無害な物質と考えてよい
と思います。

 食品添加物としては、のり佃煮やジャムなどの、粘性のあるもの
によく使用されています。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「メグスリノキ」
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 宮城県に旅行に行ってきました。秋保温泉に泊まって翌朝、秋保
大滝へ見物に行きましたが、そのとき売店で「メグスリノキ」が売
っていて、つい買ってしまいました。(一袋千円!)

 他にもサルノコシカケなど、いろいろ売っていましたが、時間が
なかったので袋入りの「メグスリノキ」だけを速攻で買って帰りま
した。

 その後、蔵王エコーラインでは大渋滞にまきこまれ、たいへんで
したが今回はメグスリノキの報告です。

 大きめの袋にメグスリノキの葉と小枝、すこし大きな枝は小さく
割いたものが入っていました。作り方は1リットルの水に葉を5枚
と木切れ5本ほどを入れ、5分ほど煮るだけだそうです。

 健康食品などではティーバッグ入りが多いのですが、これはいか
にも木からとってきただけという感じですね。

メグスリノキについてはこんな解説がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

宮城、山形県以西、四国、九州の山地に自生しています。古くから
灰色の樹皮を煎じて洗眼薬としたのでこの名がありますが、現在は
洗眼よりも飲用として使われることがあります。山仕事に従事する
人たちが、この木の枝をお茶代わりに煮出して飲みます。わずかに
甘味もありますが、効能は科学的に実証はされていません。しかし
害も無く、健胃、整腸などなんらかの効能はあるのではないでしょ
うか。芽出し時の若葉はほんのり赤味を帯び、紅葉もまずまずなの
で、庭木としてさらに利用していってもよい樹種です。

http://www.hanaippai.com/hanaippai/hanadb/hana.pl?HanaNo=369
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 メグスリノキというちょっとインパクトのある名ですが、洗眼に
使ったからなんですね。「思いっきりテレビ」で取り上げられて以
来、メグスリノキ茶が人気だそうですが、真相は案外こんなものか
もしれません。

 さて、帰ってきて早速お茶をつくってみました。作り方どおりつ
くって、熱いうちに飲んでみると、なかなかおいしいです。こころ
なしかかすんでいた目がすっきりしたような気がしました。そんな
に早く効くはずはないんですけど。

 しばらくして冷めてくると、あまりおいしくないです。作り方に
温めて飲め、と書いてあるのはそのとおりです。熱すぎるくらいが
ちょうどよいようです。

 メグスリノキは日本特産で、中国にはないので、漢方薬にはなっ
ていません。でも普通の漢方薬くらいの効果ならあるのではないか
な、と思いました。嗜好品としては悪くないですね。

 売っていたのは宮城県ですが、このあたりが北限のようです。宮
城以南の日本で広く自生しているそうです。葉はモミジのようでは
ありませんが、カエデ属の木で美しく紅葉するそうです。
(写真はこちらにあります。)
http://www.asahi-net.or.jp/~ir5o-kjmt/kigi/megusuri.htm

 こういう木を庭に植えて育てれば、紅葉もお茶も楽しめますね。

 私はこのほかに「杜仲茶」というのも好きで飲んでいます。こん
どの「メグスリノキ」は旅行みやげなので長続きしそうもありませ
んが、機会があったら他の「お茶」も飲んでみたいです。

 その他の「お茶」ではあまりおいしいと思ったことはないのです
が、おすすめの変わった「お茶」があったら、教えてください。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 無登録農薬事件については、「農薬ネット」の掲示板が詳しい情
報が書き込まれています。ぜひごらんください。

http://www.nogyo.co.jp/cgi-bin/12ch/nouyaku/index2.html

 ニュースの方は北朝鮮関係ばかりで、春先からつづいた食べ物関
係の事件はこれで一段落というところでしょうか。各種の不正事件
はまだまだネタには困らないと思うのですが…。

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