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--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
-------------------------------------148号--2002.09.08------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「梅干・炭酸飲料・茶(Q&A)」「木酢」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 前回、無登録農薬の話で、「木酢」にふれたところ、こんな質問
をいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 家族の食の安全を見守る主婦としてはまだまだ未熟なもので、い
つも勉強させていただいています。

 さて、9月1日のメールに「木酢」が実は無登録農薬であるとい
うこと、危険性はこちらの方がはるかに高いということが書かれて
あり、びっくりしました。

 私はどちらかというと安全なのかと思って使っていました。(生
協で購入したし・・・)木酢についてもう少し詳しく教えてくださ
い。よろしくお願いします。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 はじめまして、いつも貴殿発行のメルマガで勉強させていただい
ています。

 さて、今回の内容の中に木酢液は、危険性が高いとありますが、
もう少し具体的な内容を教えていただけないでしょうか。

 私は、農家ではありませんが、無農薬有機栽培で野菜を作ってお
り、木酢液を使用しています。木酢液が危険だということを初めて
聞き、正直驚いています。

 HPも拝見しましたが、そのような内容については触れられてい
ないようですので、メールいたしました。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 木酢については下に書きますが、「農薬」について、以下のよう
に理解しています。

 何らかの物質を農作物の防除(病虫害を防ぐ)に使用するとき、
その物質を農薬といいます。

 農薬は取締法によって、登録された農薬を定められた使用法で使
うこと義務づけられています。

 農薬としての登録がない物質を農薬として使うのはすべて違法行
為です。

 「木酢を使って減農薬を」というのは、農薬として登録されてい
ない物質を使えば農薬の使用を少なくできると考えているようです。

 しかし実際には無登録農薬を使っているだけです。減農薬ではあ
りませんし、農薬取締法違反です。摘発されないのが不思議なくら
いです。

 農業普及員などがこのような違法行為をすすめたりしているよう
ですが、私には理解できません。違法ではないのでしょうか?

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.無添加・無着色で販売されていた商品(梅干)を購入したとこ
ろ、以下の添加物が含まれていました。調味料(アミノ酸等)・酸
味料・野菜色素・発酵調味料これでも無添加・無着色の範疇なので
しょうか?

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A.無添加と言ってはいけないでしょうね。「(防腐剤・着色料)
無添加」などと小さく書いてあったのではないでしょうか。「野菜
色素」は着色料ですから、「合成着色料無添加」と書いてあったの
かな?

 梅干は本来保存食ですし、あの赤い色は赤シソの自然の色です。
着色したり、保存料を入れたりするのが異常なのですから、「無添
加梅干」というのは単なる宣伝文句だと思います。

 しかし普通の梅干より添加物が多いものを「無添加」というのは
おかしいですね。

 これははっきり言って詐欺に近いので、製造元がわかっているの
なら、保健所に連絡してみてはいかがでしょうか。

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Q.今わたしは、バレーボールをしていますが、炭酸飲料がだいす
きです。炭酸飲料は、体力がおちるだとかジャンプ力がおちるとか
ってききます。ほんとうなのでしょうか?もしそうなら何がいけな
いのか教えてください。

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A.どんな炭酸飲料がすきなのでしょうか?炭酸飲料に体力が落ち
る作用があったりするわけではありません。そんなものばかり飲ん
でいると、身体によくないよ、という意味だと思います。

 どうしてよくないかというと、炭酸飲料にはたいてい砂糖が含ま
れていて、甘いものの取りすぎになるのですね。

 甘い飲み物はどうもクセになりますので、注意した方がよいです。
でも少し飲んだからといって、別に毒ではありません。

 練習が終わって、炭酸飲料を飲んでから夕食を食べると、先に甘
いものを食べているので、食事の量が減ってしまいそうです。

 練習のあとはしっかり食べるのが基本です。もちろん、水分の補
給も必要です。だから飲み物を飲むのはよいのですが、できれば甘
くないものにしてください。

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Q.中国産の茶葉を原料にした飲料が発売され人気が有るようです。
しかし、中国産野菜の農薬汚染が問題になっていることから推測す
ると、中国産茶葉の安全性はどうなのかと心配になります。茶葉は
洗わずに加工するので、もし、農薬が散布されていたら、飲料にも
入っていると思われます。この種の飲料の農薬混入を検査した報告
があるでしょうか。当局や専門家はどう考えているのでしょうか。
これに関する情報があったら教えてください。

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A.EUで中国産の茶から残留農薬がでたというニュースは耳にし
ました。ところが日本では輸入時の検査ではひっかかっていないよ
うです。
http://www.mhlw.go.jp/topics/yunyu/tp0130-1.html
ではみあたりません。

EUでは実は日本産の茶も問題になっているようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 しかし、これまで肯定的な報道ばかりが目立っていた中、ドイツ
の商品テスト協会(Stiftung Warentest)は本年1月、緑茶のうち
農薬残留量がEU基準を満たしていないものが多いと発表した。同
協会は食品から家電、自動車に至るまであらゆる商品に関する品質
・性能調査を実施しており消費者からの信頼も高く、今回の発表は
テレビ、ラジオなど各種メディアで取り上げられた。

 同協会は無作為に選んだドイツで販売されている緑茶68品目を
対象として、250種の物質の残留量をテストしたが、日本産とし
て販売されている緑茶については22品目中17品目がEU基準を
超える物質が含まれているとされた(中国産の場合は、38品目中
15品目)。

 商品テスト協会は、この結果は緑茶の葉に含まれる残留量で、実
際に飲む緑茶に含まれる農薬の残留量は、葉に含まれる残留量の5
〜10%程度にしかならない物質もあると指摘しているが、折しも
ベルリンで開催される消費者対象の食品見本市「緑の週間」の直前に
発表が行われたため、日本から出展した緑茶関連業者は会期中の売
上に少なからず影響があったとしている。

http://www.maff.go.jp/soshiki/keizai/kokusai/kikaku/1999/19990527germany01a.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 このへんの事情は以下のサイトの説明があたっていそうです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 EU(欧州連合)は94年に残留農薬の新たな基準を設定した。
緑茶については準備期間を置いた98年9月から、厳しくなった新
基準が適用されている。日本茶輸出組合(谷本勇理事長)によると
「茶を生産していないヨーロッパでは、ブドウなど圏内の農産物と
は比べものにならないほど厳しい基準が設定された。ドイツ茶業協
会は、厳格に適用されれば売ることができるお茶がなくなってしま
う―と頭を抱えている」という。

 確かに、ビール原料のホップについて残留基準が20PPMの化
学物質「シクルトリン」が、茶の場合は0.1PPMと200倍も
の厳しさになっているなど、著しい違いも目立つ。谷本理事長はこ
うした差別的な基準の在り方を「日本の基準ではまったく問題がな
いのに、一番茶以外の中・下級茶はほとんど(EU基準に)ひっか
かってしまう。見えない貿易障壁だ」と批判する。

http://www.minaminippon.co.jp/kikaku/cha/cha10-7.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 どうも規制の問題でもあるようですね。中国産茶がEUでの規制
強化の影響で日本に大量に流れてきているのが現状だと思います。

 安全だという保証はありませんが、日本産より危険だという証拠
もない、といったところでしょうか。難しい問題ですね。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「木酢」
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 木酢とはなんだろう?という疑問でインターネットを検索してみ
ました。じつにたくさんのサイトで販売されているようです。その
なかに「基本講座」というページがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 木酢液は一般的にはもくさくえき(または、もくすえき)と呼ば
れています。なぜ酢という言葉が使われているのかというと、含ま
れている成分の中で酢酸というものが多く含まれているので木酢液
と呼ばれています。色は琥珀色(紅茶のような色)で、匂いは少し
わかりにくい方もいるかもしれませんが、スモークチーズのような
匂いがします。

 製造方法はというと、一般的には炭焼き屋さん(木炭を造ってい
る所)で、造ると言うよりは副産物(オマケのような感じ)で採ら
れています。というのも、木酢液は木を燻す(蒸し焼きのような状
態)時に発生する煙を冷却して液体にした物なので、少し工夫をす
れば採れる物なのです。簡単に説明すると、炭窯(すみがま。炭を
造る装置)に煙突をつけて煙を集め、その煙道の中で自然冷却し水
滴になった物を専用の容器に貯めます。更にその貯めた液体を6ヶ
月〜1年以上静置して油分、木酢液、タール分(タールは人体には
有害)の3層に分離させます。そして、その中間層のものを採取し
てはじめて木酢液(粗木酢液と呼ぶ)が出来上がります。ここで造
られた木酢液は、主に土壌改良用に使われています。

http://homepage1.nifty.com/mokusano/newpage1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 このサイトのお店では、「木酢原液抽出プラント」という装置で
製造しているそうです。ここでも指摘されていますが、木酢の製造
方法と炭焼きの実態からして、本当に炭焼きの副産物として製造さ
れた木酢は少ないのではないかと思います。

 大半はこうした装置を使って製造されたものか、原液を薄めて販
売されているのでしょう。

 農薬として使用するというのはまずいので、「土壌改良材」とし
て使われていると書いてありました。

 木酢の成分については、どこのサイトでもほとんど表示がありま
せん。「基本講座」ではこう説明されています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 最後に、木酢液は採取する時の温度や時間等の環境によって、主
に酢酸の含有量などが変化します。つまり、造っているお店によっ
てそれぞれ違う木酢液が出来上がるということです。同じ木を使っ
ているから同じ木酢液が採れるということではありません。

 また、木酢液は薬ではありません。いろいろな会社で「木酢液は
〜に効果がある」というような説明をしていますが、これらは、あ
くまでも今まで木酢液を実際に使った人たちの体験例を元にそう説
明しているに過ぎません。というのも、木酢液はその成分の内の、
約25%程度しか判明していないのです。ですから、木酢液自体何
に効くとかというのは、実際に使ってみないとわからないものなの
です。更に、使った人すべてに同じ効果が見込めるというものでは
ないのです。ですから、いろいろな木酢液を使ってみて、自分に合
った物を使っていくということが大事だと思います。

http://homepage1.nifty.com/mokusano/newpage1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 なるほど、と思わせる説明です。効果のほどはわからないのに、
使ってみる動機がよくわかりませんけれどね。

 私はいつも木酢は安全ではない、と言っています。最初に紹介し
たメールへはつぎのような返事をだしています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 こんにちは、渡辺です。メールありがとうございます。

 木酢液は単一の物質ではありません。また製造元もさまざまで、
名前は同じでも、成分は同じではありません。

 だから具体的には個別の商品について語るべきなのですが、とて
も無理なので一般論として…。

 木酢は炭焼きの際に出る煙の成分を集めたものです。木に含まれ
る揮発性の成分や高温で分解した成分が含まれています。

 この中にはおそらく毒性のある成分が含まれています。(だから
効果があるのです。)燻製も木の煙でいぶしますが、燻製の表面に
ホルマリンなどの煙の成分が付着し、防腐力を発揮しています。

 ホルマリン・クレゾールなどの毒性のある物質やベンツピレンな
どの発ガン性のある物質が存在する可能性が高いのです。

 農薬では対象の虫や微生物にだけ効力を発揮し、他には無害な物
質をさがすのですが、木酢液の有効成分はストレートに生物全般に
とっての毒物です。木酢の原液をかければ作物は枯れてしまいます。

 有機栽培で使用できる農薬にも木酢液は含まれていません。した
がって木酢液を防除の目的で使用することは有機栽培ではしてはい
けないのです。もちろん、一般的にも農薬取締法違反です。

 それで防除以外の目的で木酢液を使用していることにするのです。
しかし実際問題として、木酢液を使用する目的は防除でしょうから、
これはインチキだと思います。(無登録農薬を「栄養剤だと思って
使っていた」というのと同じです。)

 木酢液を農薬として登録することができれば、以上の疑いは晴れ
ることになるわけです。そのときは私もお詫びと訂正をしなければ
なりませんが、おそらくそういうことにはならないと思います。

 理由は、「成分の特定ができない」「毒性が強すぎる」からです。

 一般論としては「農薬と同じ目的で、登録された農薬以外を使っ
てはいけない」ということにつきると思います。

 登録農薬以外を使った「無農薬栽培」は農薬を使用した栽培より
危険です。また「農薬と同じ目的で」資材を使っているのですから、
「無農薬栽培」と表示すること自体、間違っていると思います。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これに関する情報やご意見をお待ちしています。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 不定期刊行だったメールマガジン「正しい農薬の知識を身につけ
るマガジン」がこの度週刊になりました。毎週日曜日に発行される
そうです。
http://nouyaku.net/index.html

 農薬の専門家が発行していますので、農薬の話はあちらに譲りた
いと思います。次回からは食べ物の話に戻るぞ!

 今回の無登録農薬事件では山形県知事の談話がおもしろいですね。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 無登録農薬販売事件で、震源地となった山形県の高橋和雄知事は
4日、「身近に使いやすいものがあれば、すぐに使う。手が付けら
れない。小学生より悪い」と、無登録農薬の使用農家を批判し、
「山形は『農業県』返上だ」と述べた。

 高橋知事が農家を批判したのは、富塚陽一鶴岡市長ら庄内地方の
首長との懇談の席上。県内のラ・フランス、リンゴ全農家を対象に
実施される残留農薬検査の費用負担を求める要望に、厳しい発言が
飛び出した。

 無登録農薬使用に伴う農家の損害について、高橋知事は基本的に
生産者の責任との立場を取っているが、県農林水産部が9月補正予
算案に検査費用の一部負担を盛り込む方向で検討しているほか、県
農協中央会や各農協、市町村からも負担を求める要望が出ている。

 サクランボの出荷最盛期に自ら首都圏の市場などへ売り込みに出
向くなど、山形産果実のPRに努めてきた高橋知事だけに、生産者
による裏切り行為に加え、行政頼みの姿勢に不満を一気に爆発させ
たようだ。

http://www.kahoku.co.jp/NEWS/2002/09/20020905J_11.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 自己申告も誓約書もウソだらけとか。私は山形県知事の意見に賛
成です。

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