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--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
-------------------------------------147号--2002.09.01------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「オリーブ油・大麦・スポーツ飲料(Q&A)」
「無登録農薬」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 今回もいただいたメールを紹介します。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 私は、昨今の食品の安全性を脅かす問題は、氷山の一角であると
同時に、間違いなく行政も業界もずっと前から気づいていたにもか
かわらず、形式ばかりにこだわって、目を向けなかった結果と思い
ます。

 残留農薬に関しても、現在の法規制に照らして違法、違反の摘発、
処分は当然ですが、同時に農薬の使用基準、残留基準が安全性より
作る側、使う側の都合を優先して来た結果、ずいぶん矛盾したもの
になっている点を並行して修正する作業が不可欠と考えます。

 ひとつ明るみに出れば、膨大な量の食品とその包材が廃棄されて
います。国として大変な損失です。多くの消費者が、食品添加物や
農薬がガンの主要な原因と思いこんでいるような状況下、この流れ
に、民間が棹さすことは不可能で、行政側が、その違反食品のリス
クの程度を事実に基づいて具体的に説明し、過剰反応を抑える努力
をすべきと考えます。

 ところで、添加物と農薬で問題が多発しているものの、これらは
法的にかなりの規制が掛かっています。私は、今の状況でも、健康
への影響は全く無視できるレベルと思っています。それよりも有機
無農薬が好まれる中、農薬ではなくて農薬の代わりに使用される物
が多く存在し、食品添加物と同様の成分を添加物よりはるかに高濃
度に含んでいながら食品として流通しているものがあり、これらに
法的な規制がほとんど掛からないという部分に非常に危険性がある
と考えます。このような物が、身体に良い、疾病を予防するという
印象を売り物にしていることも多々あります。法的規制がかからな
いため、成分等の表示などもお粗末で、安全性試験などほとんど無
いでしょう。食品成分で多ければ多いほど良いものなどありません。
どこかで害が出てきます。

 発ガン性の試験をすれば、天然物の半数程度が陽性になるだろう
と言われていますが、同じ物を抗ガン性の試験をすれば、大部分が
効果があると出るのではないかと思います。活性酸素消去能や抗酸
化性もほとんどの植物にはあるでしょう。試験も数万円で出来るも
のから、億単位のものまで様々です。かなりの素材で、試験の組み
方で結果を正反対に出来るでしょう。このような事情も踏まえて、
食全体の安全性確保への動きが出てきてほしいものです。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 もっともなご意見ですが、さて、どうするかというとなかなか難
しいでしょうね。問題点は

(1)ウソ・ごまかしが横行している業界の体質
(2)煽れるところは煽るが本質的には及び腰のマスコミ
(3)宣伝・反宣伝にのせられてしまう消費者

のみんなにあるのだと思います。どこをどうすればよいのかはよく
わかりません。ご意見をお待ちしています。

 つぎはQ&Aの質問なのですが、回答がいいかげんなため、ここ
で紹介しておきます。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 これは中学生くらいからの私の疑問なのですが、「農薬をかけら
れた農産物はその後どうなるのか?」ということです。漠然として
いますがこれは、よく「熱湯で洗ったから農薬はとれた」とか「厚
く皮を剥いたから農薬吸収されない」とか「油で炒めたから農薬は
破壊された」とかいう噂を耳にしますが、これは正しいのでしょう
か?農薬は農産品の外側についているだけでなく、細胞内にも取り
込まれているはずですから、熱湯で洗おうが何しようが影響は変わ
らないと思います。また、これはあまり考えられないと思いますが、
油で炒めたりすることにより、熱変化がおこって農産品内の農薬成
分に変化がおこり、思いもよらなかった影響が出る可能性はありま
せんか?最後にもう一つ、農薬の影響は後代に遺伝または影響する
のでしょうか?農薬の影響により種が変形したり、不発芽になるの
はよくありますが、これが次の代に遺伝したりするものでしょうか?

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以下は私のいいかげんな回答です。くわしくは下記の「農薬ネッ
ト」を見てください。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 農薬についての詳しいことは
http://www.nouyaku.net/
のページを見てください。掲示板もありますから、質問もできます。
専門家の人がいろいろ教えてくれます。

 農薬は残留性というのが問題になります。昔のDDTなんかはい
つまでも安定な物質でしたが、最近の農薬は分解しやすいものが多
くなっています。

 植物の体内に取り込まれるものはそこで分解されます。その途中
でできる物質が効果を発揮したりすることもあるそうです。

 表面に残留している農薬は洗えばある程度落ちると思います。で
も元々がPPMくらいの単位ですので、あまり変わりがないかもし
れません。

 また皮をむいたりしたら、中身には農薬はついていないでしょう。

 加熱で農薬が壊れるかどうかはものによると思います。

 体内にとりこまれた分は植物本来の成分と区別できませんから、
どうしようもないです。毒性があればたいへんなことになりますが、
ほぼ問題のないものしか農薬としては許可されないことになってい
ます。

 総じて、今では農薬の被害を心配することはほとんどないと思い
ます。放射線なども以前心配されていた子孫への影響はほぼ否定さ
れています。でもこういうものはなんとなく怖いので、いつまでも
心配はなくならないのです。

 もちろん、余計な物質を使っているという意味がありますので、
使う量は少ないほどよいと思います。より効果があり、毒性の低い
農薬を使うように努力してほしいものです。

 ところが登録を取り消された農薬をこっそり使っていた事件があ
りました。また「無農薬」栽培をしているという農家の中には、農
薬でない農薬(無登録農薬)を使っているところも多いのです。

 これらは天然資材で、農薬ではないことになっています。しかし
実際には農薬と同じような効果をねらって使われています。毒性は
ちゃんとしたデータはありませんが、おそらく普通の農薬より強い
でしょう。

 私は農薬を必要以上にこわがる感情が、こうした不正や農薬でな
い農薬をはびこらせているのだと思います。

 食品添加物などでも事情は似たようなものです。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 こんなのを読むと補足してくれる人が現れると思って、掲載して
おきます。

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.スポーツ飲料についていろいろな、ホームページをみていると、      
スポーツ飲料は、体にいいとか、悪いとか書いてあるのですが、本
当は、どっちなんですか?                        
  
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A.スポーツ飲料にもいろいろありますが、いろんな塩分を配合し
ているのが普通ですね。甘味のあるものと、甘くないものがありま
す。

 ミネラルの補給とか、ただの水より吸収されやすいとかいうのが
スポーツ飲料の特徴だそうです。

 スポーツで汗をかいたりしたときには、よいのだと思います。マ
ラソンの給水などもスポーツ飲料が多いとか。

 ただ、現実には清涼飲料水として飲まれています。ミネラルウォ
ーターは水の味しかしませんので、それで物足りない人はスポーツ
飲料を好むようです。清涼飲料水一般にいえると思いますが、無制
限に飲んでよいものではないでしょう。

 また原料は各種の塩分ですが、これらは全部食品添加物です。食
品添加物を排除しようという立場の人はスポーツ飲料もよくないと
思うのではないでしょうか。

 スポーツ飲料がそれだけで身体によいわけでも、悪いわけでもあ
りません。飲み方の問題だと思います。

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Q.○条大麦というのは、二条と六条しかないの?他に大麦には、
種類があるの?ビールと麦茶になる原料に違いはあるの?

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A.二条大麦は主にビール用です。六条大麦は麦茶にしますが、麦
飯にも使いますね。

 麦の種類については
http://www.gene.affrc.go.jp/plant/image/index_j.html
の麦類のところが詳しいです。

植物名 学名
コムギ属
小麦(普通系) Triticum aestivum (L.) Thell.
小麦(クラブ小麦) Triticum compactum Host.
小麦(マカロニ小麦) Triticum durum Desf.
ライ小麦 Triticum sp. x Secale sp.

オオムギ属
大麦(六条) Hordeum vulgare L.
二条大麦 Hordeum vulgare L. var. distichon

カラスムギ属
えん麦 Avena sativa L.

ライムギ属
ライ麦 Secale cereale L.

こんなところが主な種類です。

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Q.私の妹は、オリーブ油で揚げ物は、できない(してはいけない)
といいましたが、知人にその話をしたところ、いつもオリーブ油で
揚げ物をするといいます。油も一度きりで捨ててしまうそうで高価
なオリーブ油がとてももったいない気がするのですが、オリーブ油
での揚げ物は、適しているのでしょうか。教えてください

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A.オリーブ油でよく売られているのは「エキストラバージン」と
いうあまり温度をあげずにしぼったものです。

 これは風味がよいのでパスタなどにそのまま使います。高価なの
で揚げ物にはおすすめではないですね。

 安いオリーブ油は普通の油に近いので、揚げ物にもむきそうです。
オリーブ油の主成分はオレイン酸で、比較的熱にも強いので一回で
捨ててしまうのはもったいないと思います。

 ごま油も揚げ物には適した油です。でもよくみかけるかなり濃い
色をしたごま油を使うのではなく、無色に近いごま油が揚げ物用に
あるのです。

 ごま油を普通にしぼると透明なのですが、高温で焦がして、色と
風味をつけているのです。そうしない透明なごま油は高級天ぷら油
として使われています。

 これと同じような感じではないでしょうか。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「無登録農薬」
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 無登録農薬の続報です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 無登録農薬の大量販売事件で、山形県東根市は30日、無登録農
薬を使用していた農家名を公表すると発表した。土田正剛市長が同
市の3農協に提案し、合意した。土田市長は「消費者の信頼を得る
ためには、内部に厳しくしなければならない。苦渋の決断」と話し
た。

 公表に踏み切った背景には、同県で28日、無登録農薬を散布し
ていた天童市のリンゴ農家が、県の立ち入り調査に「不使用」と虚
偽の回答をしていたことが発覚したことが影響している。 

http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20020831k0000m040124000c.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ここでふれられているのは次のようなニュースです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 無登録農薬を使用したリンゴ「つがる」を出荷していた天童市の
農家が、県の立ち入り調査に「使っていない」と、うその報告をし
ていたことが分かった。県の調査に農家がうその報告をしていたこ
とで、調査結果そのものに疑問が出てきた。

 23日にあった県の調査に、この農家は使用を否定したが、天童
市農協が出荷の際に提出を義務づけた誓約書の提出を断ったため、
県が27日に再調査したところ、使用を認めたという。

http://mytown.asahi.com/yamagata/news02.asp?kiji=2604
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 河北新報では無登録農薬を使った農家に直接インタビューをして
います。
  
--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ―農薬にはどんな表示があったのか。

 「銀色の袋に詰められていた。農薬の成分も商品名も表示されて
いなかった」

 ―業者との取引はいつ始まったのか。

 「以前、天童市や東根市のリンゴ農家を視察した際、知り合った。
97年夏ごろから肥料を買うようになった」

 ―ダイホルタン購入のきっかけは?

 「業者から『(リンゴの商品価値を失わせる)斑点落葉病の特効
薬がある』と勧められた。斑点落葉病には長年悩んでおり、他の農
薬より確かに効き目があった」

 ―無登録だとは知らなかったのか。

 「業者からは詳しい説明もなく、全く分からなかった。その後、
山形で無登録農薬が出回っている、とのうわさを聞いた。(購入し
た農薬の)成分がダイホルタンに似ていたので、使用をやめ、今年
5月末から6月に畑で残りを焼却処分した」

 ―現在の心境は。

 「本来、農薬はあまり使いたくなかった。ずっと減農薬に取り組
みたいと考え、木酢を試すなどしていた。効果がある農薬なら使用
量を減らせると思って裏目に出た。業者には裏切られた。損害賠償
を求めたいぐらいだ」

 ―県から出荷停止の要請を受けたが。

 「出荷自粛を約束した。消費者にも真実を伝え、今後の生産に取
り組みたい」

http://www.kahoku.co.jp/NEWS/2002/08/20020830J_14.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 密かに焼却処分しているところなど、限りなく怪しいですね。は
っきり言って故意に使っていたと思います。「栄養剤と思っていた」
農家もありましたが、そんなバカな…。虫が死ぬ栄養剤なんて変で
すよね。

 また、インタビューに出てくる「木酢」も実は無登録農薬です。
危険性はこちらの方がはるかに高いです。木酢を使っている「有機
栽培」は「無登録農薬栽培」だと私は思います。

 「本来、農薬はあまり使いたくなかった。ずっと減農薬に取り組
みたいと考え、木酢を試すなどしていた。効果がある農薬なら使用
量を減らせると思って裏目に出た。業者には裏切られた。損害賠償
を求めたいぐらいだ」…典型的な詐欺師的農家です。生協や共同購
入団体のまわりにはこういう人がたくさん集まってきます。見分け
るのはたいへんです。

 農薬とは関係ありませんが、宮城県のカキ偽装問題で公表された
犯罪企業を魚連が救済するという記事がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 韓国産の輸入生ガキが宮城産と偽って販売された問題で、宮城県
漁協連合会(木村稔会長)は29日、宮城産カキを扱う仲買業者で
つくる宮城県かき出荷協同組合連合会(末永勘二理事長)と宮城産
カキの販売体制について協議した。

 県漁連は、宮城県の調査で韓国産を宮城産と偽装販売したとされ
た仲買16業者の取り扱い分を県漁連の名前で出荷する「県漁連ブ
ランド販売」計画を正式に提示し、仲買組合から一定の理解を得た。
県漁連は偽装販売した業者の了承を得た上で、量販店の了解を取り
付けたい考えだ。

 県漁連ブランド販売計画は、偽装販売した業者が量販店から取引
停止になる事態を想定。県漁連が業者の加工場を借り上げて代行販
売する。「緊急避難的な措置」のため、9月下旬に出荷が始まる来
シーズンに限定する。

 食品衛生法は、商品に製造・加工業者名と所在地を明記すること
を義務付けているが、業者は加工場の廃止届を保健所に提出し、県
漁連があらためて許可を申請するため、偽装販売業者名は商品に記
載されないという。

http://www.kahoku.co.jp/NEWS/2002/08/20020830J_16.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この冬は韓国産のカキでずいぶん食中毒が出ています。一応「生
食用」のカキでしたが、基準がだいぶ違うようです。それを大量か
つ計画的に宮城産に偽装して販売していた事件がありました。

 犯罪をおかした業者によって多大の被害をうけた漁協側なのです
から、追放するのだと思っていたら、救済に走るとは…。

 これでその業者が生き残るようでしたら、自浄能力なしと判断し
てよいと思います。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 私は関西なので、無登録農薬事件はあまり報道されているのを見
ませんでした。このところようやく、全国的なニュースになってき
たようです。

 これで三週つづけての記事になります。他にも日本ハムとか松茸
から農薬とか、いろいろありますが、そちらはまたそのうちに…。

 それから米の偽装発覚というのもありました。その町の市長が経
営している会社だそうで、これはちょっと笑えました。

 食品業界がモラル最低だったことがよくわかります。雪印事件の
裁判でも、ずいぶんひどい業界の実情が明らかになってきているよ
うです。

 それに加えて農業の現場でもこういう不正が堂々と行われていた
のですね。脱税なんかはみんなやっていますが、農薬まで不正をし
ていたとはずいぶんひどい話です。やっていたのは一部の人だけで
しょうが、問題は決して一部だけではないと思います。

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