安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>138号


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--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
-------------------------------------138号--2002.06.30------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「安息香酸ナトリウム・果汁飲料(Q&A)」
「安息香酸」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 今回もいただいたメールを紹介します。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 「安心・食べ物情報」をいつも読ませていただいています。
135・136号で中国の農薬のお話が載っていたので、ちょっと恐くな
りながら読ませていただきました。

 で、中国も含めて、東南アジア各国から輸入される食べ物の検査
状況を調べたいと思い、厚生労働省の輸入食品監視業務のHP 
http://www.mhlw.go.jp/topics/yunyu/tp0130-1.html
を見てみました。たくさんの検査対象があったのですが、それだけ
要注意ということなのだろうと勝手に判断しています。→この判断
は正しいですか?実際のところはどうなんでしょう?で、実際アジ
ア各国からの輸入品ってかなり多いので、非常に恐いような気がし
ます。

 と思っていろんなHPを見ていたら、東京都の「食品衛生の窓」
には、TBHQとか日本に許可されていない添加物が使用されてい
るので注意されたいというものまで見つかりました。
http://www.kenkou.metro.tokyo.jp/shokuhin/tuutishokuhin020530.pdf

 外国からの輸入品が増えるにつれ、こういったことまで気をつけ
ないといけない世の中になったのですね。

 こういった外国の添加物についての情報はどこで見る事ができる
のでしょうか?もし、ご存知でしたら、お教えください。日本のは、
あちこちで検索することができるのですが‥

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以下は私からの返信です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 厚生労働省は結構情報公開していますね。現場での検査というの
も大変なものだと思います。

 輸入農産物の検査では、いちばん気をつかっているのは害虫です。
これは自分で繁殖してしまうものですから、当然といえば当然です。

 消費者向けの食品衛生については、なかなか眼が行き届かないと
ころがあったと思います。

 とくに中国産のものには警戒を強めているようです。中国自身も
これでよいと思っているわけではないでしょうから、外交ルートな
どを通して、国内での規制などを要求していくことになると思いま
す。これは政治家の出番なんですけれど、外交能力と消費者寄りの
センスとの両方をもった政治家がほとんどいないのではないか?な
どと考えるとちょっと心配です。

 食品添加物については健康上の被害はないと思います。外国で許
可されているのは別に間違いではないのです。輸入国の規制を守ら
ない中国側に責任があると思っていたら、日本でも同様の事件が発
覚してしまいました。

 そろいもそろって、デタラメなものです。こういうデタラメがば
れてきて、全体がきちんと対応できるようになるのに、まだずいぶ
んと時間がかかると思います。

 添加物については、
http://www.fcg-r.co.jp/additive/
に日本で許可されていないものまで含めた情報があり、だいたいの
ことはわかります。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.保存料として使われている安息香酸ナトリウムの安全性につい
て教えていただければありがたいです。

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A.安息香酸ナトリウムについては、以下のページの「清涼飲料水」
をみると、「ダイエットコカコーラ」のところにでてきます。
http://www1.odn.ne.jp/~cak40870/kakou-hajime.html
説明ではこう書かれています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 保存料として安息香酸ナトリウムが使用されています。安息香酸
ナトリウムは酸型保存料といわれるもので、pHが酸性になるほど抗
菌力が強くなる添加物です。

 保存料は,腐敗の原因となる菌の増殖を抑制するために用いられ
るもので、食品の保存性を向上させたり、食中毒の発生を抑える上
で重要な食品添加物です。ADIは,0〜5mg/kgで安全性に問題はあり
ません。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 安息香酸ナトリウムそのものの情報は以下のページをごらんくだ
さい。
http://www.fushimi.co.jp/ba1.html

 昔は醤油などによく使われていましたが、このごろはあまりみか
けなくなった保存料です。コカコーラが使っているのには驚きまし
た。

 食品より化粧品でよく使われています。「パラペン」という表示
があるものは保存料としてこの添加物を使っています。

 化粧品、とくにクリーム類は腐りやすいので、添加物が必要です。
パラペンの量を間違えて、カビをはやしてしまった例などがありま
す。

 パラペンは「指定表示成分」になっていて、使うと表示義務があ
りました。そこでパラペンを使わない「無添加化粧品」がはやりま
した。

 でもいまでは指定表示成分だけでなく、全成分を表示することに
なりましたので、「無添加化粧品」というのは意味がなくなってし
まいました。(パラペンを使わない「無添加化粧品」では、表示義
務のない保存料を使っていたのです。)

(訂正:「パラペン」はパラオキシ安息香酸のエステルで、安息香
酸ナトリウムとは違います。勘違いしてメールを出してしまったよ
うです。おわびして訂正します。)
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Q.柑橘類などで果汁飲料を生産する際、皮はどうするのでしょう
か?少し前に発売されていたグレープフルーツジュースで、「ブラ
ウン製法」というのを売りにしていたものがありました。「皮を絞
らず、果実を半分に切ってグレープフルーツ絞りで絞るようにして
製造する」という内容でした。

 つまり裏返してみると、果汁飲料というのは、通常「皮ごと」絞
って製造されると言うことなのでしょうか?

 ポストハーベスト農薬がついた柑橘類も、そのまま皮ごとジュー
サーにかけられると思うと、非常に怖い気がするのですが、どうな
のでしょうか?

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A.グレープフルーツではそんな搾り方をするのですね。外国のこ
とはよくわかりませんが、日本でのみかんジュースの作り方は教え
てもらったことがあります。

 みかんを搾る機械は皮ごとつぶしてジュースをとるやり方と、針
のようなものを中に入れて、果汁だけを抜き取るやり方とがありま
す。

 後者を「インライン搾汁」といっています。今ではある程度の規
模の工場ではほとんどこの方式になっていると思います。

 皮ごと搾ると苦みが出て、あまりおいしくないのですね。インラ
インでは果汁が空気にふれることが少ないので、かなりよい果汁が
とれます。

 また果皮の表面に何かついていても、あまり影響をうけないので、
それもメリットですね。

 1個ずつ針をさして、周りから押しつぶすと、果汁は針をとおっ
て出て行きます。残りはそのままパルプをとる工程に送られるとい
うわけです。

 外国から輸入してくるジュースは生で輸入して国内で搾っている
のではないと思います。濃縮ジュースとして入ってきているはずで
す。

 だから、ジュースはポストハーベストとは関係がありません。あ
れは生で船便で送るためにするからです。

 オレンジ類は似たような装置でしぼるのだと思います。グレープ
フルーツのように大きな果実では、インラインは無理なのかもしれ
ませんね。

 単に押しつぶすより、果肉の部分にだけ圧力をかけるので、果皮
はあまり痛まないのでしょう。この方が苦くなくてよさそうです。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「安息香酸」
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 Q&Aで安息香酸のことがありました。安息香酸が自然界にも存
在するという情報がありましたので、とりあげてみます。国立医薬
品食品衛生研究所の検査結果です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

生鮮食品中の安息香酸含有量

食品名 安息香酸(μg/g)平均値±SD(μg/g)試行数 n
穀類
 精米    ND 〜3.2 2.2±1.4 3
 米ぬか    ND 〜1.0 0.5±0.4 3
 大麦    2.4〜4.4 3.4±1.0 3
果実類
 みかん    ND〜1.5 0.6±0.3 3
 マンゴー   0.6〜1.3 1.1±0.4 3
 パパイア   0.4〜1.1 0.8±0.5 3
 キウイ    0.3〜0.9 0.4±0.3 3
 メロン    2.1〜4.8 3.8±1.2 3
野菜類
 ニラ     7.6〜8.7 8.1±0.6 4
 チンゲンサイ 0.8〜1.1 0.8±0.2 3
 玉ねぎ    0.1〜0.5 0.3±0.3 4
 ミニトマト  ND〜0.6 0.3±0.3 3
 きゅうり   0.5〜1.4 1.0±0.4 3
 おおば    3.3〜7.7 5.7±2.2 3
 ブロッコリー 3.2〜7.3 5.4±2.8 3
 みつば    ND〜3.0 1.2±0.7 3
 ピーマン   ND〜4.3 0.7±1.3 15
 オクラ    0.2〜2.4 1.3±0.6 3
 かぼちゃ   ND〜3.6  2.3±1.1 3
 きゃべつ   0.2〜1.9 1.1±0.6 3
 れんこん   ND〜1.1 0.8±0.5 3
きのこ類
 しいたけ   2.1〜8.0 5.1±2.3 3
 マシュルーム 0.3〜3.8 3.1±1.6 3

http://www.nihs.go.jp/hse/food/food-db/2-1.htm
(不検出のものなどは省いています。)
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これに対して、食品添加物についてはつぎのような基準になって
います。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 安息香酸ナトリウムは、菓子の製造に用いる果実ペースト及び果
汁、キャビア、しょう油、シロップ、清涼飲料水並びにマーガリン
以外の食品に使用してはならない。

 安息香酸ナトリウムの使用量は、安息香酸として、
キャビア                1kgにつき2.5g以下、
果実ペースト及び果汁並びにマーガリン  1kgにつき1.0g以下
しょう油、シロップ及び清涼飲料水    1kgにつき0.60g以下

http://www.fcg-r.co.jp/additive/data/0028.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 食べ物から検出される量は数ppm程度ですから、食品添加物の
基準値の百分の一程度です。しかし食べる量を考えると、これは明
らかに普通の食べ物からとっている量の方が多いですね。

 同じサイトでは亜硫酸、亜硝酸の検査結果も出ています。
http://www.nihs.go.jp/hse/food/food-db/food-index.html
から入れますので、ごらんください。

 多いものをひろってみると、

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

食品名 亜硫酸(μg/g)平均値±SD(μg/g)試行数 n
 青ねぎ    0.76〜64.49 19.9 ±23.1 13
 白ねぎ    7.32〜54.21 33.6 ±17.9 9
 万能ねぎ   0.39〜32.32 15.5 ±12.1 6
 わけぎ     5.55〜134.5 63.8 ±56.8 9
 玉ねぎ    5.40〜39.72 24.57±17.74 13
 小たまねぎ  54.45〜74.2 65.00±9.87 3
 切り干し大根 7.13〜10.58 8.82±3.45 3
 干しいたけ  1.31〜6.82 4.90±2.20 5
 味付のり   1.09〜14.48 6.12±5.95 3

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 亜硫酸の添加物としての基準はワインなどで1kgにつき0.030gと
いうことですから、上の数字をあてはめると30μg/g ということに
なります。基準値は上限を決めていますから、実際の添加量はこれ
以下ということになります。

 無添加ワインを販売した経験のある私ですが、ちょっとむなしく
なるような数字ですね。ねぎ類が自然にもっている亜硫酸の方が、
ワインに添加されている亜硫酸より多いということです。

 亜硝酸は硝酸といっしょに計測されています。これは体内では
容易にお互いに変化するので、そうしているようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

食品名   NO3−(μg/g)試行数(n) NO2-(μg/g) 試行数(n)

穀類
 精米     5.0± 1.3   3  4.2±1.9 3
 大麦     5.6± 1.6   3  4.0±1.0 3
野菜類
 さやいんげん 949 ± 141 3  2.1±0.1 3
 洋にんじん   193 ± 140 16 0.4±0.4 16
 ほうれん草  3,560 ± 552 9  7.0±6.8 9
 ピーマン   105 ± 43 6  0.3±0.4 6
 菊菜     4,410 ±1,455 7  6.4±3.4 7
 ターサイ    5,670 ±1,270 6  0.3±0.7 6
 チンゲンサイ 3,150 ±1,760 3  ND 3
 ブロッコリー 118 ± 64 7  2.5±3.6 7
 サニーレタ ス 1,230 ± 153 3  0.3±0.3 3
 レタス     634 ± 143 3  ND 3
 サラダ菜   5,360 ± 571 3  ND 3
 大根     106 ± 787 12 0.4±0.4 12
 きゃべつ    435 ± 215 7 0.4±0.5 7
 はくさい    1,040 ± 289 9  0.7±0.7 9
 ごぼう    2,350 ± 438 3  0.7±0.6 3
きのこ類
 しいたけ,生 454 ± 38 9  0.6±0.6 9
 えのきたけ  983 ± 93 3  4.2±0.7 3
 マシュルーム 1,836 ± 48 6  3.3±5.4 6
 本しめじ   408 ± 12 3  0.7±0.5 3
肉類
 ロースハム  6.3± 1.6   6  ND     6
 ポークソーセージ 8.8± 1.1 3  0.5±0.1 3

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------
 
 ハム類での亜硝酸の添加基準値は1kgにつき0.070gです。70μg/g
ということですから、上記のハムの数字は変に低いですね。また亜
硝酸ではなく、硝酸として検出されているのも、よくわかりません。

 それにしても野菜類の硝酸はすごい数字が並んでいます。牛の牧
草に硝酸が多く、それが原因で牛が倒れてしまうという話がありま
したが、こんな野菜ばかり食べていて、人間は大丈夫なんでしょう
か。

 野菜を食べるのが身体によいと無条件に語られていますが、ちょ
っとこれは心配なのではないでしょうか。

 数字を調べるとますますわけがわからなくなってきました。どな
たか詳しい人の解説をお願いします。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 雪印に続いて、食肉偽装詐欺事件が発覚しましたね。日本食品が
なんとアキレス腱を国産牛肉と偽っていたそうです。

 よく「すじ肉」といいますが、あれにもいろいろあります。アキ
レス腱は白くて固くて、普通の感覚からいうと「肉」とは思えませ
ん。よく煮込んでから串にさしておでん用などで売っています。

 生の状態のアキレス腱は一目で肉ではないとわかりますから、こ
の会社は段ボール箱が永久に開かれないと思っていたのでしょうか、
それともこれくらいは眼をつむっていてくれると思っていたのでし
ょうか。

 たぶん後者でしょう。こういう事件がおこったとき、もっと厳し
く検査しないといけないと言われます。でもはじめから単にお金を
ばらまくことが目的ですから、検査はしないのです。

 私も検査が必要とは思えません。解決策はこのような政府の補助
を一切やめてしまうことです。

 ところでこの買い上げて保管中の牛肉はこのあとどうするのでし
ょうね。まさか徐々に在庫量が減ってきているということはないの
でしょうが。北朝鮮あたりに行くことになればドイツと同じです。
それだけはやめてほしいと思っています。

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