安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>131号


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--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
-------------------------------------131号--2002.05.12------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「マイナスイオン・抗生物質・自然塩(Q&
A)」「BSE問題に関する調査検討委員会報告」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 「卵殻カルシウム」について、情報をいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 卵殻カルシウムは未焼成だとアレルゲンだとみなされると思いま
す。従って、材料に含まれていて全量の5%以下であっても表示が
必要。

 一方、焼成卵殻カルシウムはアレルゲンではないとみなされ、材
料に含まれていて全量の5%以下であれば表示義務はないので入っ
ていてもわからないでしょう。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「卵」という文字が入っているから、アレルギー表示はしなくて
よいと思いますが、違っていますか?


 つぎはこんなメールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 中国産はやめておいた方がいいということですが、子どもが農薬
アレルギーの為、無農薬のものしか食べられません。

 納豆の有機栽培大豆使用のものは、たいてい中国産大豆となって
いますが、信用できる品質なのでしょうか。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以下は私の返信です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 有機栽培大豆で、その大豆が中国産ということなのでしょうか。
中国での有機栽培というのは、あまり聞かないですが、ちゃんと認
証を取っているのなら、大丈夫と思いますよ。

 こんなニュースもありました。

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ヤマダフーズ 有機大豆を輸入

 ヤマダフーズ(秋田・仙北郡)は、黒龍江省で契約栽培した納豆
用有機栽培大豆の輸入を始めた。

 第一弾として約140トンを輸入し、今後合計1,000トンを輸入する。
http://www.chinawork.co.jp/e-kigyou/2-c-0002.htm
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 今、中国自体の信用がもう一つですので、何となく変な気がしま
すが、有機栽培をしているところもあるのですね。

 問い合わせてみて、認証の実態を教えてくれるかどうか、ちょっ
と興味があります。一度、メーカーに聞いてみてはいかがでしょう。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ところで、よく読んでみると、「農薬アレルギー」と言われてい
ます。農薬でアレルギーを起こす、ということが実際にあるのでし
ょうか?

 ご存じの方はぜひ教えてください。

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--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.マイナスイオンはアルカリイオンとはちがうのですか?> 例え
ば、アルカリイオン水を加湿器に入れるとマイナスイオンになると
か?

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A.アルカリイオンというのは、カルシウムとかナトリウムとかの
陽イオンのことですよね。

 今話題のマイナスイオンというのは、どうもそれとは違うようで
す。

 滝壺の近くでマイナスイオンが多い、などという話からすると、
どうも水が激しくぶつかって水滴になり、マイナスに帯電する、と
いうイメージのようです。

微小な水滴+マイナスに帯電した粒子

ということなんでしょうが、詳しいことはわかりません。

「市民のための環境学ガイド」
http://plaza13.mbn.or.jp/~yasui_it/

というサイトでも取り上げられていますが、どうも謎が多いようで
す。

 電器メーカーの製品では、電圧をかけて空気中の分子を帯電させ
たりするようです。

 ハウスダストなどはプラスに帯電しているものが多いので、マイ
ナスに帯電している粒子を発生させることで、それを取り除く、と
いう説明は納得できるんですが、それ以上の人体への効果について
は、どうもよくわかりません。

 何となく気持ちがいい、という気はしますけれどね。

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Q.抗生物質はどのようにして蜂に与えるんですか?

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A.私もミツバチの飼育については、詳しく知らないのですが、エ
サに混ぜて与えるようですね。

 ミチバチというのは、花の蜜を勝手に採って来るだけかと思って
いましたが、ちゃんとエサ箱もあって、花粉などのエサも与えるよ
うです。

 なかなか飼育方法が見つからなかったのですか、
http://www.matsuronet.ne.jp/bee-bee/_private/niwasaki.htm
のページにミツバチの飼い方が紹介されていました。

 やっぱり病気やダニが出て、結構大変のようです。

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Q.糖尿病の原因は自然塩のニガリだとか。膵臓のインシュリンを
作る細胞が、ニガリの凝固作用で徐々に硬化していくことが判明し
たそうです。糖尿病の人が喉が渇き、水を多く飲みたがり、尿が多
く出るのは、水でニガリを少しでも早く薄めて体外に排泄したいと
いう、機能低下した膵臓を守る防衛装置が働いている体の反応から
とのこと。また、日本人の 99.99%は自然塩で作った味噌、醤油か
ら塩分を摂っている。全員軽い膵臓障害、糖尿病にかかっていて毎
日少しづつ進行してると断言できるそうです。真偽はどうでしょう
か。

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A.元の情報はこれらしいです。
http://www.global-clean.com/sio_index.htm

 どういう根拠でこういう説を言っているのか、以前にメールをい
ただいた方に聞いてみたのですが、波動を測ったとかいうことでし
た。

 波動というのはご存じかも知れませんが、この手の妄想のチャン
ピオンです。

 今まで、「自然塩」が良くて、「精製塩」が良くない、という論
調が多かったのですが、ここでは「自然塩」を批判しています。面
白いのは、「精製塩」批判派が取り上げてこなかったことですが、
食品産業で使われている「粗塩」を自然塩と同じだ、としているこ
とです。

 実際、醸造用に使われている塩は、家庭用の精製塩とは違います。
価格が安い業務用の塩というのは、輸入の天日塩をそのまま使って
います。

 このままでは純度が低く、不純物があったりしますので、それを
もう一度精製して、塩化ナトリウムの純度をあげて食卓塩にするの
です。

 また、いわゆる自然塩の大半は、この精製塩にニガリ分を添加し
たものです。塩化ナトリウムの純度でいうと、「自然塩」と「粗塩」
とは似たようなものになるので、ここで言っていることにはそれな
りの根拠はあると思います。

 でも、ニガリの害については、何度も繰り返して書いていますが、
具体的な証明は一切なし。インターネットではすべての発言が自由
ですから、別に批判する気もありませんが、私も自由に言わせても
らえば、これはやっぱり妄想ですね。(証明なしで申し訳ない)

(複数の方からのメールに対する返信から作成しました。元の返信
とはそれぞれ少し内容が違います。)

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「BSE問題に関する調査検討委員会報告」
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 「BSE問題に関する調査検討委員会報告」というのが、農水省
のホームページに出ています。
http://www.maff.go.jp/soshiki/seisan/eisei/bse/bse_tyosaiinkai.pdf

 いつものことですが、PDFファイルなので、私がテキストをコ
ピーして、HTMLファイルにしてみました。
http://food.kenji.ne.jp/bse.html

 これ、結構手間なんですよね。PDFファイルは印刷するもので
あって、読むものではないでしょう。ネット上のゴミですから、何
とかしてほしいものです。

 長大な文書なので、一部を引用します。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 今日食をめぐる状況の変化はあらたな局面をもたらしている。B
SE、O157をはじめとする新興・再興感染症、ダイオキシン、
内分泌かく乱物質、遺伝子組換え食品、大規模食中毒など、食品の
安全性をめぐる新しい問題が、近年、次々と発生している。これら
の問題は経済の国際化が進展する中で、世界同時的、多発的に発生
していることも今日的な特徴である。こうした今日の食品の安全性
をめぐる深刻な問題は従来の食品の安全に関する認識では対応でき
ない困難さを抱えている。

 微生物やプリオンのような新しいハザードに関するリスク評価は、
実験的にハザードの濃度・量を変化させて、それらに由来する健康
への悪影響を知ることができる農薬や食品添加物などの化学物質の
リスク評価に比べて、ずっと難しい。こうした今日の食品の安全性
をめぐる深刻な問題から、食品の安全を確保し、消費者の健康をい
かに保護していくかは重要な課題になっている。

 沖縄サミット、ジェノバサミット等、近年の先進国首脳会議でも
食品の安全性の問題が国際的に共通した重要なテーマとして取り上
げられてきた。

 今日、食品の安全性は「農場から食卓まで」のフードチェーンに
おける一貫したシステムによって確保されなければならないことが
明らかにされてきている。

 また、コーデックス委員会は、今日的な食品の安全性確保のため
のシステムとして、「リスク分析」の手法の採用が各国で必要であ
ることを提言している。

 しかし、日本では、今回のBSEの国内発生の経過の検証でも明
らかになったように、特に行政において今日的な食品の安全性確保
の課題への認識が希薄であり、有効な措置を採れなかった。その背
景として食品の安全性確保のための組織体制や法制度が不備であっ
た等の問題も存在する。同時に、消費者の健康保護を優先せず、生
産の振興や保護に重きを置いた政策は、結果として生産者や事業者
への甚大な打撃となって返ってくることとなった。

 BSEに関する問題を調査検討してきた結果、問題は単にBSE
への対応にあっただけではなく、食品の安全行政全般に共通した問
題であることが明白になったのである。ここに、食品の安全性の確
保に関する基本原則を確立し、食品の安全性を確保するための法の
制定と組織体制の整備、既存の関係法令の抜本的な見直しを行い、
リスク分析手法の採用を始めとした今日的な食品安全のための社会
システムを確立することが不可欠となっている。

1 食品の安全性の確保に関する基本原則の確立
(1) 消費者の健康保護の最優先

 食品の最終消費をするのは消費者である。消費者は安全な食品を
十分な情報を得た上で、選択できることを保証される権利をもって
いる。そのためには、消費者が意思決定に参加し、意見を表明し、
情報を提供されなければならない。食品の安全性の確保に関する基
本原則として、消費者の健康保護が最優先に掲げられ、このような
消費者の安全な食品へのアクセスの権利が位置づけられなければな
らない。

 こうした消費者の権利を保障するために、生産、加工、流通、販
売を含む、農場から食卓までのフードチェーンにおいて携わるすべ
ての事業者は食品の安全性の確保および正確な情報の提供に関する
責務を有する。

 上記のフードチェーンにおいて、行政は一貫性かつ透明性をもつ
管理体制を確立する責務をもつ。

 このため、食品の安全性に係わる関係法において、その法目的に
消費者の健康保護を最優先し、消費者の安全な食品へのアクセスの
権利を定めるとともに、その目的を達成するための、予防原則に立
った措置も含む行政及び事業者等の責務を定めるなどの抜本的な改
正・見直しが必要である。

( 2 ) リスク分析手法の導入

 科学技術の進展により様々な科学的知見が明らかになってくるに
したがい、食品の安全性は「シロ」か「クロ」かで論ずることが不
可能となってきている。食品の安全には「絶対」はなく、リスクは
「食品中のハザードが存在する結果として生ずる健康への悪影響の
確率とその程度の関数である」とされるにいたっている。

 コーデックス委員会は、こうした今日の食品の安全性をめぐる考
え方に基づき、リスク分析の手法を各国が採用するべきだとしてい
る。

 リスク分析とは、消費者の健康の保護を目的として、国民やある
集団が危害にさらされる可能性がある場合、事故の後始末ではなく、
可能な範囲で事故を未然に防ぎリスクを最小限にするためのシステ
ムである。すでに、EU及び加盟諸国においては、消費者の健康の
保護を最優先し、食品安全の確保のためのシステムとして、リスク
分析を法に位置づけて導入している。

 リスク分析は「リスク評価」「リスク管理」「リスクコミュニケ
ーション」の三つの要素からなっている。

 リスク分析の構成要素、リスク評価・リスク管理・リスクコミュ
ニケーションを具体的に制度化する必要がある。また、全過程にお
いて透明性が確保されると言う視点が重要である。

 リスク評価は利害関係から独立して客観的に行われる必要がある。
リスク評価は専門の科学者によっておこなわれる。

 リスク管理は、消費者をはじめとしたすべての関係者と協議しな
がら、消費者の健康保護を第一の要素とし、その他有用性、社会的
な影響等の要素を総合的に考慮して、適切な政策・措置を決定・実
施する過程として位置づけられなければならない。リスク管理は透
明性をもつと同時に、採用された政策の結果は常にモニタリングさ
れ再評価されなければならない。

 BSE問題とそれに引き続いて明らかになった虚偽表示問題は、
食品の原材料の追跡・検証が可能になるようなシステムを必要とし
ている。トレーサビリティは最終商品から原材料へと追跡可能なシ
ステムである。遺伝子組換え食品においてもトレーサビリティが課
題となっているが、今日、食品の安全性の確保のためにトレーサビ
リティは、フードチェーン全体を通じた全ての食品に適用されるべ
きシステムである。また、リスク管理における重要な手法として位
置づけられなくてはならない。

 リスクコミュニケーションは、リスク分析の重要な要素として位
置づけられなければならい。リスクコミュニケーションはリスク評
価、リスク管理の普及、広報としてのみ行われるのではなく、リス
ク評価・リスク管理の過程にも求められる。とりわけ行政は、消費
者をリスク分析のパートナーとみなし、消費者とのリスクコミュニ
ケーションを重視し、情報の公開と提供、参加と対話を強めるべき
である。リスクコミュニケーションは、リスク評価、リスク管理の
過程においても重視して位置づけられなければならない。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この前にBSEの歴史や日本での対応の検証などがあり、最後の
提言の部分です。詳しくは読んでもらうしかないので、ぜひご一読
ください。

 私のサイトのは読みやすいですよ。でも、コピーの過程で間違い
があるかと思いますので、元のサイトもできればご確認ください。

 私の感想は、なかなか立派な文章だな、というものです。中身も
しっかりしていますし、まず文句をつける気がしないですね。

 検証の部分では、農水省の対応の誤りを鋭く指摘していて、マス
コミはその部分ばかり注目していますが、提言は行政の擁護でも、
単なる批判でもなく、新しい食の安全という概念を提起しています。

 たぶん初めてだと思いますが、委員会の審議の全過程を公開して
行ったとか。これはなかなか偉いです。報告のできが良いのも、そ
れと関係がありそうです。

 この部分、さっと読んでも何となく通りすぎてしまいますが、ぜ
ひ、じっくり読んでいただきたいと思います。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 「BSE問題に関する調査検討委員会報告」いかがでしたか?

 文章がもう少しやさしかったら、という気もしますが、さすがに
このメールマガジンのように書いたら、「委員会報告」としては格
好がつかないでしょうね。

 「微生物やプリオンのような新しいハザードに関するリスク評価
は、実験的にハザードの濃度・量を変化させて、それらに由来する
健康への悪影響を知ることができる農薬や食品添加物などの化学物
質のリスク評価に比べて、ずっと難しい。」

 新しい時代の安全性評価が求められているのですが、それはリス
クゼロを追求するということではないんだ、われわれは安全である
か、安全でないか、という二者択一の単純な世界にはもう住んでい
ないんだ、ということだと思います。

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