安心!?食べ物情報>メールマガジンバックナンバー>130号


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--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
-------------------------------------130号--2002.05.05------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「ペットボトル・卵・卵殻カルシウム(Q&
A)」「アクリルアミド」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 ずいぶん引っ張りますが、水道水に関して、再度の反論をいただ
きました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 再度のメール投稿となりますが、水道水についての投稿に反論さ
せて頂きます。

 まず、新潟での肝臓ガン発生率が高いとの事ですが、ニュースソ
ースは何なのでしょうか?また、河川を水源とする水道水を摂取す
ると発生率が高くなる、とは「肝臓ガン」のことでしょうか?

 それであれば、大問題ですよ。大都市ではそのほとんどが河川を
取水源としているはずですから。仮にそうであれば、河川(湖沼)
と地下水を水源とするそれぞれの自治体数を提示していただけませ
んか?全国標準(平均?)のデータもお願いします。

 そして、水道水の水源を汚しているのは我々です。家庭からの雑
排水で河川や海洋汚染が進んでいるのは周知の通りと思います。浄
水器で防衛するのは結構だと思いますが、安全と財産を守ってもら
う権利を主張するばかりで、汚染を国の問題とするのは、都合が良
すぎるのでは?

 マルチについては、メーカーが利用する件数は少ないはず。製造
しなければならないコストとリスクを考えればお分かりと思います
が、マルチを行うのは第三次産業でしょう。(メーカー勤務ですの
で、擁護します。)

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 もう一つ、同様のご意見です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 新潟県の肝臓ガン発生率が異常に高いとの指摘がありますが、そ
れと農薬との因果関係がさっぱりわかりません。そもそも、肝臓ガ
ンの95%はウィルスが原因といわれているのではなかったでしょ
うか。その他の原因としては長期間の飲酒などがあげられています。
仮に一年間に肝臓ガンで亡くなられる方を4万人(かなり多めに見
積もって)とすると、ウィルス以外で亡くなるのが2000人と考
えられます。この人達が仮に全て農薬などの影響で肝臓ガンになっ
たとしても人口の0.0016%の割合にしかなりません。たった
の6万3千人に1人の割合です。実際はこう単純には行かないでし
ょうが、もっと冷静に判断するべきではないでしょうか?新潟で肝
臓ガンが多いからと言ってすぐに米どころだから農薬だろうと考え
るのはあまりにも短絡的です。

 インターネット上の健康食品メーカーや個人のホームページには
意図的になのか無知であるためになのか、非常に不正確な情報がた
くさんあります。一歩下がって本当なのかどうかよく考えるべきで
しょう。

 私個人的には、たばこを吸わないで吸っている人にも近づかず、
交通安全に気を付けた方がよほど長生きできると思いますがどうで
しょう?

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 だんだん難しくなってきますね。一度まとめてみたいので、水道
水に関するデータをお寄せいただけませんか?サイトの中で、デー
タを整理して、水道水コーナーでも作ってみたいと思います。

 こんどは前々回のアレルギー表示の話に関連して。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 先日の安心食べ物情報にアレルギー表示のことが載っていました
が、うちは5歳の息子が食物アレルギーがあって、生後6ヶ月から
卵、乳、大豆、小麦を完全に抜いた食事を与えてきました。

 2、3年して、少しづつ食べても痒くならないものが増えてきた
ので、今では卵、乳の入った加工品も食べられるようになりました。
ただ、許容量が完全になくなった訳ではないので、卵焼きや牛乳を
ごくごく飲んだりすることはできません。それと医者からの指示で
アレルギーを再発させないように、毎日同じ食材を続けてとるのは
なるべく避けるようにしています。

 小麦を摂るのも1日おきにするようにしています。以前は食品は
ほとんどアレルギー専門店で買ったものでしたが、最近は市販のも
のでも大丈夫になってきました。それで今回の表示は本当に助かっ
ています。他にもうちと同じくらいの症状で市販品が食べられるよ
うになった方がたくさんいらっしゃるとおもいます。

 それと、今回の表示について、食品の5%未満に含まれる原材料
は以前は表示の義務が無かったのです。それで、あるポテトの加工
お菓子に少量の脱脂粉乳が含まれていて、表示をみて大丈夫と親が
判断して、それをアレルギーのある自分の子どもに与え、激しいア
ナフィラキシー状態で命を落としそうになった方がいらしたのです。
この様なことが他にも何件もあって今回の表示のきっかけになった
のです。

 例えば大豆について、一番アレルギー反応を起こしやすいものは
大豆油です。醤油、味噌、豆腐や納豆は食べられても、大豆油はだ
めな方もたくさんいます。

 お菓子の表示に使用している油の種類が書いてあるととても助か
ります。今でも大豆油以外の食用油が使ってあるものを買っていま
す。

 それで表示を奨励するもの19品目についても、値段が高いもの
が多いとおっしゃっていましたが、そうではなくてアレルギーを起
こしやすいものなのです。

 今は食べられるようになったけれども、体調によっては(疲れて
いるときや、風邪をひいているときなど)できれば摂らないほうが
よいものがあります。

 また、食物アレルギーのある方だったら必ず表示を見てから食べ
ると思うので今回の表示は本当に助かっているのです。

 このようなことは実際食物アレルギーの人でないとわからないこ
ともあると思いますが、参考までにうちの子の場合をお知らせいた
しました。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「値段の高いもの」云々は私の単なる感想というか、話のネタで
すので、気にしないでくださいね。

 実際、アレルギーというのは本人にとっては深刻なのですが、個
人的なことなので、今までは社会的には対応していませんでした。

 今回のアレルギー表示はそういった意味で大きな改革であったと
思いますし、メーカーも隠すことではなく表示することで自分を守
るんだ、という共通の認識はあると思います。

 そういう意味で、これから定着していく過程では、逆に書きすぎ
る、という問題もあるように思います。工場の中で大豆を使った商
品を作っていたら、全部の他の商品にも「大豆を含む」と書いてし
まうとか…。

 この辺は、判断が難しいですね。

 ただ、「生後6ヶ月から卵、乳、大豆、小麦を完全に抜いた食事
を与えてきました。」というのには、少し驚きました。

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--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.何故ペットボトル入り牛乳はないのですか?ペットボトルだと
何か問題があるのですか?

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A.ペットボトルは光と空気を通しますので、牛乳には使わないと
思います。お茶やジュースに比べて、牛乳はとても保存の難しいも
のなのです。

 そのうち、牛乳を保存できる新しい材料ができたりするかも知れ
ませんが、今のところ、内側をポリエチレンでコートした紙パック
がほとんどです。

 ビンも最近、改良されているそうですが、私はやはり紙パックに
は及ばないと思っています。

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Q.卵について質問です。卵には水溶性卵白と濃厚卵白とあります
よね。一般的に水溶性卵白が多いと『古い』と考えられていますが、
『月齢12ヶ月以後の鶏の卵』や、『夏場水をたくさん飲むから』、
等聞いたことがあります。どれも正しいのでしょうか?

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A.卵白は本来の姿では、ちょっと不透明で、どろっとした,いわ
ゆる濃厚卵白の状態です。

 時間の経過とともに、PHが変化して、徐々に透明で流動性の高い
ものに変わっていきます。

 この経過は鮮度低下の度合いを現している、ということは本当だ
と思います。

 私も生協で仕事をしていたときは、卵を持って行って、よくそん
な説明をしたものでした。

 この鮮度低下の度合いは、卵によって違いがあるのも事実です。
先程の話で、卵を持っていくとき、新しい卵はもちろんなんですが、
姿形を見て、一番よさそうなのをカンで選んで行きます。

 私はちょっと小ぶりで、形の整ったものを選ぶようにしていまし
た。(ミカンの美味しいのを選ぶのと同じ要領だったりして…。)

 ご質問の、月齢というのは、やはりこのことに影響があります。
12ヶ月というと 360日あまりですが、本当に良い卵を生む鶏の日齢
は、200日〜350日くらいと思いますので、これは私も同感です。

 だいたい 400日くらいを経過して、まだ飼い続ける場合は、「強
制換羽」という処置をします。

 これは、しばらく絶食させると、そのストレスで羽が抜けてしま
うのです。こうすると、弱っていた産卵機能がある程度復活して、
もう少し長く飼うことができ、 700日あまりまで引っ張るようです。

 こうした鶏の生んだ卵は、やっぱり良くないので、今は以前ほど
やっていないと思いますが、1パックみんな、日付のわりに良くな
いようなときは、こういうことも疑えます。

 「夏場は水をたくさん飲むから」弱って、鮮度の落ちやすい卵と
か、ヒビの入りやすい卵とかが増えるのも事実です。

 この辺も、養鶏場によって、ずいぶんと差がありますが、まさか
鶏舎に冷房を入れるわけにはいかないので、悩みどころだと思いま
す。

 屋根に水をかけたり、巨大な送風機で風を送ったり、といろいろ
と工夫をしているのを見ました。

 水を多く飲むと、殻に水分が多く、ちょっと透明なところがある
ような卵をよく見かけます。殻が弱いと、やはり鮮度は落ちやすい
と思います。

 ただ、水→水溶性卵白という連想が働きがちですが、卵白に水分
が多いわけではないと思いますよ。

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Q.子供が卵アレルギーなので商品を裏返して何が入ってるか良く
見るんですが、「卵殻カルシウム」ってふりかけなどに入ってるの
を見ますが、なんですか?「卵」という文字に反応してしまってる
のですが。。。教えていただけますか?

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A.卵殻カルシウムというのは、文字通り卵の殻から作ったもので
す。卵の殻を粉末にしたものと思ってよいようです。

 ご質問の場合はカルシウム強化剤として使われている、というこ
とでしょう。その他、こんにゃくの凝固剤に水酸化カルシウムの代
わりに使われたりします。

 主成分は炭酸カルシウムなので、アレルギーとは関係なさそうで
すが、人によってはやっぱりダメなこともあるでしょうね。

 「焼成」と「未焼成」とがありますが、「未焼成」の方がよりア
レルギーとは関係がありそうです。

 アレルギー表示の関係では、「卵」という文字を使っているので、
別に表示する必要はない、ということですので、「卵」という文字
に反応するので、正しいと思います。

 必ずしもアレルギーと関係ある、というわけではないのでしょう
が、品質表示欄に「卵」という文字が使われていたら、卵由来の成
分が含まれている、と思った方が良いと思います。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「アクリルアミド」
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 私のサイトの掲示板に、「ポテトをフライしたものに高濃度の発
がん性物質が含まれるてるとききました。」という書き込みがあり
ました。

 調べてみると、つぎのようなニュースが見つかりました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

ポテトチップスに高濃度の発がん物質=スウェーデン研究

 [ストックホルム 24日 ロイター] ポテトチップスやビス
ケット、パンなど、世界中で数百万人が日常的に口にしている食べ
物に、がんを引き起こすとみられている物質がかなりの分量含まれ
ているとする研究結果が、スウェーデンで発表された。

 政府の食品安全機関とストックホルム大学が共同で行った研究で、
炭水化物を多く含むコメやイモ、穀物などを焼くか揚げるかした場
合、発がん物質の可能性が高いとされるアクリルアミドが非常に高
い濃度で生成されることが分かった。

 これらの食品をゆでた場合には、アクリルアミドは生成されない
という。

 研究チームは今回の発見の意外性と重要性を重視、学会機関紙で
の発表を待たずに異例の事前発表を行った。

(ロイター)

[4月25日16時11分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020425-00000291-reu-int
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ちょっと注目のニュースなんですが、この記事自体は典型的な科
学系ヨタ記事ですね。掲示板にも書きましたが、

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見出し=ポテトチップスに高濃度の発がん物質
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内容=炭水化物を多く含むコメやイモ、穀物などを焼くか揚げるか
した場合、発がん物質の可能性が高いとされるアクリルアミドが非
常に高い濃度で生成されることが分かった。
 これらの食品をゆでた場合には、アクリルアミドは生成されない
という。
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 ということで、見出しが記事の内容を正確に示していない。この
後、見出しの部分だけが一人歩きして、件の書き込みになったので
すから、ポテトチップスのメーカーは損害賠償を提訴してもよさそ
うです。

 また、短い記事ですが、濃度に関する数字が全く示されていませ
ん。他のニュースにも見当たりませんので、まだどのような濃度な
のか、もう一つよくわかりません。(情報がありましたら、教えて
ください。)

 アクリルアミドも記事の中では「発がん物質の可能性が高いとさ
れる」なのに見出しでは「発がん物質」ですから、いい加減なもの
です。

 「発ガンの可能性がある」というランクは黒に近い灰色、という
感じなのでしょうかね。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 グループ1:ヒトに対して発ガン性を示す。

 グループ2A:ヒトに対しておそらく発ガン性を示す。

 グループ2B:ヒトに対して発ガン性を示す可能性がある。

 グループ3:ヒトにたいする発ガン性について分類できない。

 グループ4:ヒトに対しておそらく発ガン性を示さない。

http://home.att.ne.jp/sea/pill-110/cancer.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 1が黒、2Aが限りなく黒に近い灰色、2Bが黒に近い灰色、3
が白に近い灰色、4が白ですか。

 こういう言い回しは科学者がよく使う言い方で、一般常識とはか
なり違います。4なんか自信なさそうな言い方ですが、これで自信
を持って白だ、と言っているのです。

 「学会誌での発表をまたず」というあたりにも、フライングの感
じがありますし、このままうやむやになってしまうかも知れません。

 アクリルアミドは電気泳動法などという科学実験の世界ではおな
じみの化合物だということで、古紙の再生などの際にも使われてい
ます。

 毒性はかなりあるらしく、産業事故なども報告されています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 牛の中毒が最初の兆候だった。その後、環境専門家の調査でアク
リルアミドが小川と井戸に漏出していたことがわかった。当初、一
部の建設労働者に現れた症状についてはごく一般的な説明がなされ
た。アクリルアミドは神経系に作用する。共通の症状として、手や
足の麻痺、刺すような感覚がある。アクリルアミドは、がんのリス
クを高める場合もある。

http://www.jicosh.gr.jp/Japanese/country/sweden/topics/acrylamide.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 パンの耳(中身ではないのは「後記」をみてください。)でも危
険、というのは今更なあ、という気もしますが、やはり気になるこ
とではあります。

 炭水化物を高熱で調理したものには必ずできる、ということです
から、逆にそれほど高濃度だったり、高い危険があるとは考えられ
ない、ともいえます。 

 今のところ、こんな話もあります、という程度です。このメール
マガジンで警告を出していた、とか、ポテトチップスは危険だと言
っていた、などというデマを飛ばさないよう、お願いします。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 先週の記事のなかで、

「缶詰やレトルト食品の加熱条件は、このボツリヌス菌の芽胞が死
ぬ条件をターゲットにしています。120度・4分くらいですので、
それより加熱の強い、オーブンで焼いたパンのようなものなら、た
ぶん大丈夫だと思います。」

と書きましたが、

「オーブンで焼いたパンでも、水分があるため、内部は100℃前
後だと思いますが。」

という指摘をいただきました。元ネタがお菓子のメーカーの見解だ
ったんですが、一般的なものを、とパンを例にあげたのが間違いだ
ったようです。確かに、ビスケットとパンでは水分の状態が違いま
すね。

 ということで、お詫びして訂正します。

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--発行--渡辺--宏------- URL http://food.kenji.ne.jp/
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