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--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
-------------------------------------126号--2002.04.07------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「アルコール・磁気活水装置・牛乳(Q&A)」
「アレルギー表示」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 今回はこんなメールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 食べ物の話ではありませんが、先日、カップヌードルなどの容器
から環境ホルモンが溶け出すという話を耳にしました。厚生省等の
評価では、熱湯なので溶け出さないということになっているそうで
すが、これに天ぷら油を一滴垂らすと、環境ホルモンが溶け出すと
いうことです。私は専門家ではありませんので詳しいことはわかり
ませんがこれは本当でしょうか?

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これについては、以下のページに書いたことがあります。
http://www.kenji.ne.jp/food/qanda/qa161.html

 ご質問の件に関しては、

(1)水では溶け出さないが、油脂では溶けだすことがある、とい
う面からは、そういう言い方もできるでしょうね。

(2)何が溶け出すかというと、カップの材料であるポリスチレン
の、重合していない不純物である、スチレンモノマー・スチレンダ
イマーなどです。

(3)これらの物質は環境ホルモンのリストからは削除されたよう
です。

(4)したがって、全体としてはこの言い方は成り立ちません。

 ということになると思います。

 「環境ホルモンのリスト」というのは悪名高いもので、実は有害
である、という根拠に基づいて作られたものではなく、何となく噂
にあがっているものを環境省が「研究のため」リストにしたものに
すぎません。

 したがって、このリストに載っているというだけで有害、という
ことではないのですが、リストからはずされたというのは有害では
ない、というはっきりとした根拠があった、ということなのでしょ
う。

 最近、「食品安全庁」などというような話が新聞によく出ていま
す。

 食品関係の役所が農水省・厚生労働省などの多岐にわたるた、食
品の安全を管轄する一つの役所にまとめよう、ということです。実
はこれはFDAという、アメリカの食品・薬品を管理する機関をイ
メージして言われているようです。

 FDAは国連機関であるWHO/FAOと並んで、もっとも権威
がある機関ですが、日本版FDAを作ろう、ということだと思いま
す。

 私は役人(高級官僚)を一人も入れずに、民間の研究者だけで構
成し、最大限の責任と権力を持たせるのなら賛成ですが、今の日本
でそういうことが可能とは思えません。

 どうせ役所が焼け太りして、仕事を増やすのに成功するだけだと
思います。「環境ホルモンリスト」のようなことをやってくれても
うれしくありませんので、こういう話にはやっぱり反対してときた
いと思います。

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--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.アルコールについてご質問です。

 私は、強くはないのですが、お酒が好きです。百薬の長とも言い
ますよね。確かに、お酒を飲むと、(飲み過ぎなければ)心身共に
リラックスし、緊張をほぐしてくれるように思います。特に非常に
仕事で疲れたときなど、一杯やるの格別です。一日の疲れが吹っ飛
ぶようにさえ感じる。麻痺しているだけかも知れませんが。。。。

 しかし、このリラックス効果は確かにあると思いますし、これを
求めてお酒を飲むのだと自分では思います。

 しかし、反面、毒物に近い毒性を持つ物質とも聞きました。この
お酒との付き合い方、正しく付き合うには、どのような物がよろし
いのでしょうか。よく健康診断などに行くと、『一日日本酒一合、
ビール大瓶一本、週一日休肝日』などといわれます。その程度でい
いのでしょうか。

 しかし、毒物なら取らないほうが良いわけで、これも当てはまら
なく思います。私もだんだん中年も深まってまいりましたので、健
康には、ちょっと気を使っています。

 アルコールにあまり強くない人が、長期間のみ続けるとガンにな
るとの話も聞いたことがあります。

 ちょっと取りとめもなくなってしまいましたが、正しいお酒との
上手な付き合い方などございましたら、お教え願えないでしょうか。

 それともあくまでも毒物は、『百害あって一利なし』なのでしょ
うか。

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A.お酒についてはかなか難しいですね。私も好きな方なんですが、
このごろは飲む量がうんと減ってしまいました。若いころは結構飲
んだんですけどね。

 アルコールの毒性については、急性アルコール中毒で死ぬ人が後
を絶たないことから考えても、明らかです。

 あんなものを今、発明しても、絶対に販売は許可にならない、な
どという話を聞きましたが、本当だと思います。

 でも、少量の毒物が身体にはプラスに働く、というのはよくある
ことというか、薬なんかはたいていはそうなので、必ずしも絶対に
悪い、というわけではないと思います。

 また、酒以外でも身体によくないものはたくさんありますし、私
たちはいちいち安全性を検査されたものばかり食べているわけでは
ありません。

 身体によいものも、悪いものも、取り混ぜてとっていて、今くら
いの寿命だったら、まずそんなものじゃないか、と私は思っていま
す。

 したがって、酒をやめる必要があるとは思いませんが、やっぱり
飲み過ぎはしないようにしたい、というところですね。

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Q.最近知人から磁気活水装置なるものの必要性の話を聞き、購入
を勧められました。小さな強力磁石の効能はすごいとか。でも28
万円もする代物。水道水に含まれる有害物質の除去装置は多種販売
されていて、簡単なものでも気休めにしている我が家です。説明に
よると、磁気の作用で「生きた水」になるとか。水のクラスターが
小さくなり、お茶や食事が美味しくなる。その他良さを訴えていま
した。

 やはりマルチで販売者の収入が高くなるようにしているので効能
は定かでないのでしょうか。調査のほどよろしくお願いします。

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A.別に調査とかしたわけじゃないんですが、それ、間違いなくイ
ンチキですよ。

 原価2800円、売価28万円、粗利益率99%、というやつです。

 しかもマルチ商法だということですから、まもなく事件になって、
新聞沙汰でしょうね。

 とにかく、絶対に「買ってはダメ」です。

 お住まいはどちらですか?私は日本のほとんどの地域では、浄水
器自体不要と思います。

 したがって、「磁石」を取り付けただけの、効果のない「浄水器」
を売っても、実害がないのが救いです。

 簡易浄水器(蛇口につけたりする、小さなやつ)はほとんどの場
合、そこで雑菌が繁殖したりするので、かえって有害です。

 本格的な浄水器も、メンテナンスが悪いとやはり同じことになっ
てしまいます。

 ということで、ほとんどの場合は浄水器自体、やめた方がよいと
思います。どうしても、というときは、信頼のできるメーカーの、
数万円くらいするものを買い、使用説明書どおりにメンテナンスし
ながら使ってください。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「アレルギー表示」
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 この4月から、「アレルギー物質を含む食品に関する表示」の制
度が始まっています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 アレルギー患者にとっては、自分の食するものの中に、自分が反
応するアレルギー物質を含むのかどうかを判断し、選別できるよう
に情報提供が行われていることが重要です。今回食品中に特定原材
料を含む旨の情報提供を「アレルギー物質を含む食品の原材料表示」
(以下「アレルギー表示」という)によって行うにあたっては、実
際のアレルギー発症数、重篤度等に差異があるため、省令で法令上
表示を義務付けるものと、通知で表示を奨励するものとに分けるこ
ととなりました。

 省令で定められる品目に、小麦、そば、卵、乳、落花生の5品目
(以下「特定原材料」という)が挙げられ、通知で表示を奨励する
品目に、あわび、いか、いくら、えび、オレンジ、かに、キウイフ
ルーツ、牛肉、くるみ、さけ、さば、大豆、鶏肉、豚肉、まつたけ
、もも、やまいも、りんご、ゼラチンの19品目(以下「特定原材
料に準ずるもの」という)が挙げられています。

http://www.mhlw.go.jp/topics/0103/tp0329-2b.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 まず、アレルギーの原因となる食品を指定していますが、2段階
に分けられています。

 必ず表示しなければいけない、というものは

   小麦、そば、卵、乳、落花生

の5種、表示を奨励するもの(必ずしもしなくてよい)は

  あわび、いか、いくら、えび、オレンジ、かに、
  キウイフルーツ、牛肉、くるみ、さけ、さば、大豆、
  鶏肉、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン

の19品目、ということです。果物なんかも多いですね。

 特に前者については、必ず表示する、ということですが、「消費
者がその食品を使用しているかどうかを判断できる」ということが
主眼ですので、「味噌」や「豆腐」のように大豆からつくるのがあ
たりまえ、という食品に「大豆」の使用を表示する必要はない、と
いうことです。

 この辺は微妙な問題で、「枝豆」については「枝豆(大豆)」と
書け、とあります。枝豆が大豆であることを知らない人がたくさん
いる、という想定なんでしょうね。

 また、「パン」や「チーズ」などもそうですが、パンに卵を使っ
たときは、小麦の表示は不要だが、卵の表示は必要、となっていま
す。

 キャリーオーバーなどでごく微量の場合も、表示は必要というこ
とです。醤油を調味に使ったら、必ず「小麦」という表示がいる、
ということなのでしょうか。醤油を使った食品を原材料にした加工
品、ということになると、だんだんと含有量が減ってきますし、加
工者に使っている、という意識もなくなっていきます。

 これを防ぐために、加工原料となる食品や添加物に関しても、流
通段階での表示が義務づけられています。

 生協にいたころ、よく「この商品は卵を使っていますか?」とい
うような質問があったのですが、今回はこれを全面的に表示によっ
て解決しよう、ということだと思います。

 ところで、指定された品目をみると、「奨励する」に指定された
食品に、高価なものが多いのが眼につきます。あわび、いくら、ま
つたけ…。

 ごく微量しか使っていないのに、誇大に宣伝する、というか包装
に大きく表示することは、今までは良くないとされていましたが、
アレルギーは微量でも表示が必要ということですから、これを利用
して「まつたけ含有」などとやるところが出てきそうですね。

 数μg/g程度でも表示しろ、ということですから、百万分の1
(0.000001)より多く含んでいたら、大きな顔をして表示してよい
ことになります。1トンの食品をつくるのに、数グラムも入れれば
よいのですから、まつたけ1本で足りそうです。

 ともあれ、アレルギーというのは非常に個人的なものですので、
どの程度の使用量でどういう症状が出るか、人によって違います。

 今回の表示に関しては、アレルギーを持つ人が自主的な判断がで
きるように、という趣旨ですから、表示してあるから食べてはいけ
ない、という意味ではありません。

 メーカーの側からすると、この表示によって、たとえ自社の製品
でアレルギーがおこり、重大な結果が出たとしても、表示さえして
あれば免責される、ということでもあります。

 表示も見ずに食べて、アレルギー反応が起こっても、それは消費
者の側の責任だ、ということになりますので、メーカーとしてはこ
れは歓迎してもよいというか、自主的に表示に取り組んでよいこと
なのではないでしょうか。

 例によって、検査体制も違反したときの処置も、頼りないもので
すが、案外普及するかも、というのが私の感想です。

 アレルギーの症状を持つ人には朗報だと思いますが、表示するこ
とによって、リスクに対する責任を消費者が負うことになる、とい
う面を強調しておきます。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 ちょっと気を抜くと、すぐに週末になってしまいます。学校関係
なんかは忙しい季節ですね。

 我が家も上の子が就職して、今東京で研修中。自衛隊での訓練が
あったりして、社会人一年生も結構大変のようです。

 読者数が急に増えて、たくさんいただいたメールも、少し落ち着
いてきました。

 代わりに韓国語のメールが多く来るようになっています。なぜ、
こんなものが来るのかわからなかったのですが、私の宮沢賢治に関
するサイト「森羅情報サービス」が、まるごと韓国の大学のサーバ
ーにコピーされていて、そこにメールアドレスが書いてあるのです。

 ac.krというドメインなので、大学のものだと思います。抗議し
たいのですが、日本語でメールを出しても、読んでくれないでしょ
うし、どなたか韓国語に翻訳してくれる人はいませんか?

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--発行--渡辺--宏------- URL http://www.kenji.ne.jp/food/
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