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--安心!?食べ物情報---Food-Review----------------------------
-------------------------------------106号--2001.11.18------
--〔今週の内容〕--------------------------------------------

「いただいたメール」「BSE・蜂蜜(Q&A)」「缶詰」

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--〔話題〕--------------------------------------------------

 こんなメールをいただきました。私の返信を引用します。> の部
分がいただいたメールからの引用です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

> ステンレス鍋についての質問です。
>
> WHOがステンレス鍋は重金属を使っているので、良くないので
> はないか?と発表した。というのを聞きましたが、本当なのでし
> ょうか?
>
> また、肉ジャガやカレー等沢山作ってそのままステンレス鍋に入
> れっぱなしというのは、やっぱりまずいのでしょうか?

 そういう話は私はまだ知りませんでした。重金属といっても、普
通、ステンレスに使われているのはニッケルとクロームです。18-8
ステンレスというのは、18%のニッケルと8%のクロムを含むので
したね。

 クロムと言えば六価クロムは毒性が強いので有名です。そういう
ことが関係あるのでしょうか。

 私は以前、アルミが危険だ、という人に、それならステンレスに
もクロムが含まれているが大丈夫なの?などと冗談を云ったことが
ありますが、お話が本当だとすると、案外あたっていたのかも知れ
ませんね。

 でも、常識的に考えて、それほど毒性が強いとは思えないのです
が…。

 あいまいな答で申し訳ありません。また調べておきます。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 気になって調べているのですが、どうも見当たりません。どなた
かご存じの人がいましたら、教えてください。

 (英文で検索すればあるかもしれませんので、英文を読める人は
ぜひ調べてみてください。→私のところに英文をまわしてこないよ
うに!)

 調べているうちに、以下のような文を見付けました。なかなか上
手な文ですので、勝手に引用します。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 悪質な詐欺まがい訪問販売のひとつに、「ホームパーティー商法」
というのがあるのをご存知でしょうか?

 「ご家庭で無料で料理教室を開いてあげますからお友達を集めて
下さい。できたお料理はただで試食していただきます。」などとい
う誘いで家庭に主婦などを集め、調理の実演をします。

 そのときに使用した鍋類を、1セット20〜50万円などという
実際の価値の10倍以上の値段で言葉たくみに売りつけるというも
のです。ステンレス製の単なるナベを売りつけるわけですが、その
際に「ホーローからは有害物質がでる」とか「アルミ鍋を使うとア
ルツハイマー病になる」とか「鉄鍋はカラダキすると有害物が発生
する」などといったデタラメをならべたてます。集まった人たちの
健康を求める気持ちを悪用して、異常に高いステンレス鍋を売りつ
けるという悪徳商法です。

 このような商法が横行しており、社会問題にもなっているほどで
すので、この手のセールスマンの言葉を聞いたことがある人の数は、
かなり多いと思われます。そしてこのようなデマの部分だけが一人
歩きしている現状です。

http://www.fujiware.com/FPE/Q&A1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 実は私はこの商売をやっていた人を知っています。単なる主婦の
アルバイトですが、口のうまい人がやると、結構儲かるらしいです。

 鍋に20万円もだせる人がいる、というのも驚きですが、自分の
金で買うのですから、私などが文句を言う筋合いではないですね。

 ついでに、「悪徳商法」で検索してみると、いろいろなサイトが
見つかります。もちろん、業者側が「悪徳」と名乗るわけがありま
せんから、みんなそれを批判しているサイトです。主なところを紹
介しておきますから、ごらんください。

「悪徳商法と消費者被害」
http://www.law.co.jp/okamura/aktoku/aktk.htm

「悪徳商法マニアックス」
http://www6.big.or.jp/~beyond/akutoku/
(ここ自体、あやしげなサイトです。^^;)

「悪徳商法お断り!!」
http://homepage1.nifty.com/marin/

「悪徳商法リサーチ」
http://www.biwa.ne.jp/~maeba/

--〔Q&A〕------------------------------------------------

 「安心!?食べ物情報」では、みなさんからの質問を常時受け付け
ています。質問の宛先は

why@kenji.ne.jp

です。いつでもどうぞ。

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Q.10月18日に安全宣言がなされました。検査結果についての質問
ですが、全例陰性だったということはBSEに感染している牛はい
ない、ということでしょうか。それとも発症した牛はいなかった、
ということなんでしょうか。潜伏期にある牛についても検出できる
のでしょうか?

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A.感染そのものはわからないと思います。肉にする牛は比較的弱
齢(18〜24月齢)ですので、感染していても、まだ少ししか病原体
が増えていないと思われるからです。

 しかし、この病気の場合、病原体の数=感染力ですので、まだ発
病していなくて、検査にもかからなかったものならば、人間が感染
する可能性はないと思います。
(検査は最も病原体の多い、延髄あたりでやるようですので)

 別の角度からいえば、こうした弱齢の牛を全頭検査することの必
要性にはちょっと?がつきます。

 本当に危ない、乳牛などは、検査を通らないヤミのルートで処分
されたりして…。私は全部の牧場にいる牛を、一定の率で抜き取り
調査する方が理にかなった方法だと思います。

 今、肉骨粉を食べさせていた、と報告された乳牛について、肉用
として出荷しないように、という圧力がかかっているそうです。
(検査にひっかかるとやばいですから)

 乳牛の更新サイクルは意外と早いので、早晩、これらの牛が処分
される日がきます。そのときどうなるかはちょっとわからないです
ね。

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Q.9ヶ月になる子供がいます。半月前位に、タマゴボーロという
お菓子を食べさせてしまったのですが、その材料に使われている蜂
蜜も体に害があるのでしょうか?どうしたらいいのかわかりません
教えて下さい。

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A.蜂蜜を赤ちゃんにあげてはいけない、というのは、普通蜂蜜は
生で食べるからです。

 ボツリヌス菌の胞子が存在する可能性があるので、そういいます。

 胞子はたいへん熱に強いので、缶詰などではボツリヌス菌の胞子
を殺す温度まで加熱する、というのが目標になっています。

 お菓子を焼くときの温度は、まず間違いなく缶詰を作るときの温
度より高いと思います。

 したがって、これは心配することはないと思いますよ。

--〔食べ物情報〕--------------------------------------------
「缶詰」
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 保存食のエースだった缶詰ですが、このごろは多様化の影で、あ
まり精彩がありません。神戸の震災の直後はもてはやされたんです
けれどね。

 震災の直後の防災グッズのブームはすごかったです。今年のニュ
ーヨークでもガスマスクが売れた、というニュースもありましたが、
あんなものではありませんでした。

 生協ではカラーチラシで雑貨を売っていますが、組合員数と商品
数を掛け合わせ、一定の比率をかけると、だいたいの注文金額が予
想できます。

 私はわりとこの予想が得意だったんですが、震災の直後の注文に
はびっくりしました。だいたい、ふだんの10倍はあったでしょう
か。

 運良く?震災の週に配布して、翌週回収したところでは、(噂に
よると)100倍以上あったとか。これは実に、大変儲かりました。

 で、防災グッズには非常食としての缶詰がつきものです。缶詰は
防腐剤などは使いませんので、わりとわりと添加物は少ないものな
んですが、「非常食に化学調味料が入っているものは扱わない」と
いう担当者がいて、私は正直驚きました。非常食にそんなことを言
っても仕方ないと私は思うのですが…。

 今の缶詰は「二重巻締め法」ということで、缶の胴と蓋の部分を
重ねて折り曲げてあります。そこにゴムのパッキンが入っていて、
それで密閉しているのです。この発明は19世紀終りごろで、自動
機械で作られた缶詰は「サニタリー缶」と呼ばれ、完全な保存食と
しての地位を確立しました。

 ところで、サニタリーというのは「衛生」という意味ですが、ど
うしてこんな名前がついたかというと、それ以前の缶詰は、蓋をハ
ンダで接着していたのです。食べ物を入れてから、ハンダ付するの
は結構乱暴なようですが、最初はそんなものでした。

 上の「蜂蜜」のところにも書きましたが、缶詰の殺菌温度はボツ
リヌス菌(胞子)をターゲットにしています。だいたい、110℃
で30分以上(120℃で4分)くらいの加熱だそうで、水分の多
いものをこんな温度にするためには、当然圧力をかけているわけで
す。

 これは瓶詰めやレトルト食品にも共通です。

 圧力をかけて加熱するためには、圧力缶という装置で高圧にする
のですが、この高圧缶はかなりゴツイもので、私が見せてもらった
のは、キノコの栽培をするために、栽培容器を加熱殺菌する装置で
したが、毎回の検査証がたくさん貼ってありました。爆発の可能性
もあるからですが、ちょっとものものしいものでした。

 缶詰というのはずいぶん長く持つものですが、それでもだいたい
5年くらいが美味しく食べられる限度だそうで、賞味期限としては
2〜3年の表示になっているようです。

 これは、殺菌が必ずしも完全でないこと、無菌的な変質も徐々に
進んでいくこと、などが原因なようです。ボツリヌス菌胞子を殺菌
する方法では、すべての細菌を殺せない、ということは、ボツリヌ
ス菌より高温に耐えるやつがあるんですね。

 また、製法からしても、製造直後よりも、しばらくしてからの方
が美味しい、という缶詰が多いのです。最初はまだ味がなじんでい
ない、ということですね。半年〜一年くらいが一番美味しい、とい
う感じでしょうか。

 缶詰の作り方は、まず下調理した食品と調味材料とを缶に入れ、
脱気・密封します。この空気を抜いて圧力を下げておく、というの
がポイントです。密封にはさきほどの「二重巻締め法」が使われま
す。

 この後、さきほどの温度で加熱・殺菌します。殺菌後、急冷しな
ければいけないのは他の食品加工と同様です。

 缶詰の缶の材質は普通、ブリキです。鉄板にスズをメッキしたの
がブリキ、亜鉛をメッキしたのがトタンでしたね。

 通常の缶詰では、スズが溶けてくることはないのですが、缶を開
けたあとは、ちょっと心配です。缶詰を使う心得として、開けたあ
とはできるだけ一度に使うようにしてください。もし残ったときも
別の容器に入れ替えるのをお忘れなく。

 この件を調べていたら、「蟹缶」のナゾが解けました。どうして
蟹缶のカニ肉は紙でつつんであるのだろう?というナゾです。

 これはカニがスズと反応して、黒く変色するのを防ぐためだとい
うことです。他にも、スズや鉄と反応して変色するものがあって、
そういうものには内面塗装缶というものを使っています。

 缶詰ではありませんが、飲料用の缶では、片側にPET樹脂を塗
った鉄板を打ち抜いて、缶の胴体と底を成型する、という新しい缶
が出来てきています。こうすると、廃棄物が減るんだそうです。

 塗装に使われるエポキシ樹脂は、しばらく前に「環境ホルモン」
で話題になっていました。

 作った直後の缶詰は、外面塗装しているものもありますが、昔の
タイプのものは裸のままです。輸入してきた缶詰に紙を巻く機械を
見せてもらったことがありますが、クルッと一瞬で印刷した紙を巻
き付けていました。あの、紙で巻いた缶詰はこのごろ少なくなった
ように思います。

 その昔は、裸のままで流通したので、缶詰には中身を示す記号、
というのがあります。今ではあまり使われていないようですが、私
はこういうのは大好きですので、ちょっとだけ紹介しておきます。

 最初の2文字は材料、3番目が調理方法で、

Y:果実のシロップ漬
T:トマト漬
O:オリーブ油漬
1:綿実油漬
2:大豆油漬
S:燻製油漬
W:野菜・マグロ類の水煮
N:マグロ以外の魚類水煮
L:魚類塩水漬
C:味つけ
K:照り焼き、かば焼き

 材料の方は、

AB:アワビ/BC:アサリ/CD:トリ貝/LS:ホタテ貝
BT:マグロ/MP:サンマ/CS:サケ/SA:イワシ
AL:リンゴ/PW:白桃/MO:ミカン/OR:パイン
AP:アスパラガス/CP:クリ/BS:タケノコ

などという感じです。

--〔後記〕--------------------------------------------------

 いただいたメールには返事を書くとともに、このメールマガジン
に掲載することにしています。でも、内容によりけりで、あまりプ
ライバシーに立ち入ったり、業務的なことでは、載せられないこと
もあります。

 一部、内容を変更(隠して)したりしていることもありますので、
ご了承ください。自作自演ということはしていません。

 また、掲載不可、などはメールと同時にはっきり書いていただく
とその通りにします。掲載せよ、でもかまいません。

 ご意見的なメールはできるだけそのまま掲載するようにしていま
す。私の意見は入っていませんので、引用文の部分に関しては、私
は内容には関知しませんので、ご了承ください。

 今回の缶詰の話は、「新食品事典9 加工食品・冷凍食品」とい
う本を参考にしました。

 この秋から電車通勤がなくなって、原付で通っています。それで
今まで最低1時間はあった読書の時間がほとんどなくなって、ちょ
っと困っています。

 インターネットなんか見ている時間に本を読めばいいんですが、
本をめくるより、画面を見ている方がラクなんですよね…。反省。

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--発行--渡辺--宏------- URL http://www.kenji.ne.jp/food/
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