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Q.1600 ナッツのカビは素人に分かるものですか?検疫されて安全なも のが輸入されているのでしょうか?

 昔からかみ応えのあるものが好きで、中でも胡桃やアーモンドは 味もおいしいのでよく食しています。くるみパンやお菓子作りの材 料、おつまみアーモンドなど。 それと今のアーモンド流行のなか で、高カロリーなのにダイエットに効くと聞いたので、最近は今ま でよりカロリーを気にせずたくさん食べるようになりました。買う のは安価なおつまみようのアメリカ産ばかりです。アーモンド一袋 に1粒たまに渋い腐ってる?アーモンドがあり、3回ほど当たりまし た。普通ローストアーモンドのなか身はクリーム色ですが、それは 硬さは同じですが、薄茶色で、かじるまで分からないので口にして しまったのです。渋くて渋くてまずいので、全部飲み込んではない のですが、かびてたのか心配です。カビだと同封の他の粒にもうつ ってる?ただ味はその1粒だけまずいものでした。食してしまった 場合は、どうすればいいのでしょうか?本当に取り留めのない話で 申し訳ございませんが、情報がございましたらお聞かせください。


A.ナッツ類はある程度乾燥したものですので、直接カビが生える ということはあまりないと思います。

 カビ毒の一種であるアフラトキシンについては、輸入時に検査さ れているので、汚染が見つかったものは輸入できないようになって います。

 したがって、よほど保管状態が悪いもの以外は、カビの心配はな いと思います。

 ご質問の件では、味がかなり悪くなっているということから、含 まれる脂肪が酸化したものではないかと思います。

 アーモンドは酸化に強く、数年程度では酸化しないのですが、加 工した後、保存状態が悪ければ、そういうものが出てきても不思議 ではありません。

 幸いにして酸化のひどいものはとても食べられるような味ではな いので、口に入れても、吐き出してしまいます。いったん口に入っ たとしても、その程度では大丈夫でしょう。もちろん、飲み込んだ りしてはいけません。


Q.1599 はじめまして、ひとつ質問をさせてください。私は3ヶ月にな る妊婦です。

 先週、家で冷麺の麺を湯がき終わり、流し台でざるに上げている と、うっかりシンクにこぼれてしまい、あわてて排水溝にかかって いない部分を拾い上げて(もったいないと思い)もう一度熱湯で3 分程湯がき直してから食してしまいました。 今では本当に馬鹿な 事をしてしまったと反省しています。その後も特に症状もなく過ご していますが、後からもしもバイ菌がいたら、、排水溝にかかって いた部分も、、、と思うと胎児への影響など、不安になってしまい ました。どうかご回答よろしくお願いいたします。


A.バイ菌、少し幅広く言うと微生物の害でしたら、心配すること はありません。

 既に何も影響は出ていないのですから、結果は明らかですね。

 不安定な時期ですから、あとから気になるということだと思いま すが、これは無意味な心配です。

 微生物は生き物ですので、3分も茹でていたらみんな死んでしま います。また、微生物が胎児に影響するというのは、もしあれば母 子ともに危険な状態ですので、あり得ないことです。

 人間の消化器官の中には微生物が存在します。しかし、本当の体 内、血液などには存在しません。もし血液中に微生物がいるような 状態になれば、敗血症と言ってすでに生命が危険です。そんなこと になっているかどうかは考えるまでもありません。

 こんなに長時間茹でたら、麺の方は茹ですぎなのでしょうが、そ れはまた別問題です。とりあえず食べられれば問題ないです。


Q.1598 大豆から自家製豆腐を作ろうと調べていたら、ネット上の情報 で、家庭では100℃以上の高温にできないので危険だというサイト がありました。

http://www.toyoshinpo.jp/tofu/739

また、大豆自体も取り過ぎるとよくないというサイトもありました。 よく言われるイソフラボンの摂り過ぎではなく、豆乳は血管をもろ くするというのです。

http://blogs.yahoo.co.jp/momotarou3169/37951031.html

健康食の代名詞のような大豆ですが、本当に諸外国ではあまり食べ られていないのでしょうか。


A.ご紹介の最初の方のサイトは見覚えがあるな、と思いました。 以前のQ&Aにも紹介されたものです。そこで私はこんなことを書 いています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 豆乳にはこのような欠点もあるということです。市販されている ものはこのあたりをクリアーしていると思いますが、「豆乳だから 安心」とか、「豆乳は体によい」とか思い込むのもよくないという ことだと思います。

260号(2004.10.31)より

http://food.kenji.ne.jp/review/review260.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この件について、専門的な知識は持っていませんが、この記事に 反対する情報もありませんので、家庭で作るのは難しいと思ってよ いでしょうね。

 二つ目の方はトンデモ系のサイトです。文章はわりとまともです ので、見分けるのは難しいと思いますが、根拠のない妄想と考えて よいと思います。

 「大豆だからよい」「大豆はよくない」などという論はあまり意 味はありません。特に欧米諸国では大豆はなじみが薄いものなので すが、健康問題とは関係ないと思います。

 ちなみに、大豆のことを「ソイビーンズ」と英語で言いますが、 これは「ソイソース」の原料の豆という意味です。「ソイ」は醤油 のことですので、英語圏では大豆より醤油の方が先に知られていた ということがわかります。

 外国でなじみが薄いことと、その食品の価値とは関係ありません。 大豆を食べることが問題ということはありませんが、どんな食品に もそれなりの注意が必要なことも間違いないです。


Q.1597 牛のたたきをお客様に提供するときでもユッケ同様に扱わなけ ればならないのでしょうか?


A.普通「牛肉のたたき」というと、牛肉のかたまりの表面をあぶ って、火が通った状態にして、中身は生のままのものですよね。食 中毒に関連する微生物は牛肉の表面にいると考えられますので、と りあえず問題はないと思います。現に、今でも普通に売られている のではないでしょうか。

 ユッケの場合も、ミンチにする前に牛肉のたたきのような加工を して、表面を殺菌してから使うことを求められています。

 ユッケは「生肉を」「ミンチにして」食べるという、とても筋の 悪い食べ物です。誰が考えたのかは知りませんが、一般的に言って 食べるべきものではありません。

 所定の加工をすればよいことになっていますが、実際に完全に汚 染を取り除くのは難しく、調理中に汚染することもあり得ますので、 ユッケはどんな場合も食べない方がよいと考えています。


Q.1596 水出し麦茶をプラスチック容器で作って飲んでいるのですが、 洗っていてもだんだん容器の内側にシミのようなものが出てきます。

 通常のスポンジでは落ちませんし、熱湯消毒しても、若干落ちや すくなる程度の効果しかありません。爪でこするとこそぎ落とせま す。紙ヤスリ使ったら、容器の方に傷が付くのでダメでした。

 最終的に、激落ちくんだと比較的楽に落とせることがわかり、そ れで定期的に掃除しています。

 これはやはりカビでしょうか?それとも水垢でしょうか?


A.メールに写真がついていて拝見しましたが、これは「水垢」と 言われるやつだと思います。「カルキ」とか言う人もいるようです が、別に塩素とかではなくて、炭酸カルシウムが主成分の、水中の ミネラル分がたまったものです。

 酸性にすると取れます。「激落ちくん」は電解の酸性水のことと 思いますので、これで落ちるのも納得です。

 「水出し麦茶」が普通においしく飲めるというのも、やはり水道 水がおいしいからです。沸騰させなくても飲める水が出てくるとい うのはありがたいですね。


Q.1595 妊娠2か月です。普通の色のじゃがいもを切り1日冷凍したら 少し黒くなっているところがありました。急いでいたのでそのまま 揚げてフライドポテトにしました。食べてみるとヨウ素のような苦 味のある味がしました。急いでいたので食べてしまって後で心配し てます。胎児に影響はありませんか?


A.じゃがいもを冷凍するときは普通茹でてからなのですが、生の ままで冷凍したのでしょうか?

 冷凍することでいろんな変化が起こります。おいしく食べること ができないような変化も多いですが、別に毒になるようなことはな いと思います。

 「胎児への影響」はつい考えてしまうでしょうが、余計な心配で す。心配することはないと思いますよ。


Q.1594 先日スーパーで、ボイルした小エビをパックで買いました。数 日して料理しようと冷蔵庫から出してみると、その中の2つのエビ が青紫色に変色しているところがありました。すぐにその2つは捨 てたのですが、あとのを捨てようか食べるべきかと迷っています。 何か害になるようなものなのでしょうか?


A.エビカニ類は変色しやすいので、冷凍で売られているものは変 色防止剤が使われていることが多いのです。でも、やはり保存状態 によっては変色は避けられません。

 ご質問は「ボイルエビ」ですので、調べてみましたが、やはり同 じような現象のようです。以下はズワイガニの例ですが、こう説明 されています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

ボイル「ズワイガニ」の肉質部が緑変していた。

ヘモシアニンの酸化又はタンパク質が酵素分解されてメラニンに変 化したものと推定した。

http://www.pref.aichi.jp/shokuhinkensa/soudan/suisanbutu/ebi.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 普通は「黒変」なのですが、ボイルしたものは「緑変」するので しょうか。このあたりはよくわかりません。

 単なる変色ですので、別に毒ということはありません。でも、保 存状態はよくないということができると思います。


Q.1593 アメリカの大手ファーストフードでピンクスライムの使用をや めると発表がありましたが、そのピンクスライムとはいったいどう いうものなのでしょうか?大手の食品産業が使っていると言うこと であからさまに悪いものではないでしょうが、ネットで見てもあま り信頼できそうな情報が見あたりませんでした。


A.以下のニュースにあったものですね。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 米ファストフード大手マクドナルドは27日までに、ハンバーガー の牛挽肉に使用していたピンクスライム≠ニ呼ばれる添加物を使 用した加工肉を今後使用しないことを発表した。この加工肉の使用 については、テレビ番組「フード・レボリューション」の人気英国 人シェフ、ジェイミー・オリバー氏が昨年放送された番組の中で批 判しており、このほどのマクドナルド社の決断に大きく影響を与え たものと見られる。また同問題については、その他のドキュメンタ リー番組や米紙ニューヨーク・タイムズなどでも長年にわたり疑問 視されていた。

 問題となる加工肉は、通常食肉として使用されない部位の牛挽肉 に水酸化アンモニウムを加えることにより、サルモネラ菌などの病 原菌を撃退するほか、味を良くするため調整したもの。2001年 より米食肉加工大手のビーフ・プロダクツ社により製造、納入され ており、米農務省(USDA)は、病原菌の撃退効果があり安全で あるとして、同加工肉の使用を許可していた。

 オリバー氏は番組で「この種類の肉は通常、犬や鶏のえさとして 与えるもの。アンモニアを加えた肉を子どもに食べさせたい人間は いない」と批判し、話題を呼んだ。

 しかしマクドナルド社は、ピンクスライム≠フ使用を停止する 決断は、世界の牛肉原料使用基準に適合させたものであり、オリバ ー氏の発言とは関連がないとしている。

 同じくファストフード大手のタコベルおよびバーガーキングも既 に、同様の加工肉の使用停止を発表しているとのこと。

http://www.dailysunny.com/2012/01/31/nynews013-4/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これに対して、こんな続報もあります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 米農務省(USDA)は、通称「ピンクスライム」と呼ばれるこ ともあるアンモニア水で防腐処理された加工肉について、学校給食 で使用されるに当たっても安全性に問題はないとの見解を示した。

 オンライン新聞のザ・デーリーは先に、水酸化アンモニウムで一 部防腐処理された牛肉3200トンが今春に学校給食として出され ると報じていた。

 米農務省は声明で「USDAが購入する牛ひき肉はすべて、最高 の食品安全基準を満たさなくてはならない」と指摘。牛ひき肉の安 全基準は過去数年でさらに厳格化しており、「われわれが安全に自 信を持つ肉しか市場には流通していない」と説明した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120312-00000028-reut-int
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「ピンクスライム」という名前はどうもニュースの中で紹介され ていた「有名シェフ」などによるネガティブキャンペーンでつけら れたもののようです。「スライム」というのは例のゲームの中に出 てくるやつでしょうね。

(1)アンモニア処理をした肉で、アメリカでは正式に認可されて いる。

(2)実際には1社しか製造していない。

(3)「有名シェフ」などの活動家によるネガティブキャンペーン にあっている。

 という背景のもと、ファストフード大手が使用をやめたというこ とです。

 「世界の牛肉原料使用基準に適合させた」というのは、認可され ているのがアメリカだけである、ということでしょう。

 アンモニアは日本でも食品添加物に指定がありますが、内容は以 下のようなものです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

アンモニア

 水素と窒素より合成法で製造される。特有の臭気を持つ無色の気 体である。凍り豆腐の製造で、湯で戻すときの軟化膨潤性を保つ目 的で使用されていたが、アンモニア臭が残るので、現在は“かんす い”に代替えされ、使われていない。

http://daijiten.radishbo-ya.co.jp/outline/105.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以前は「高野豆腐」に使われていました。肉に使ってもよいとい う指定はありませんので、日本では食品衛生法に違反します。

 したがって、日本のマクドナルドでは使っていないはずです。

 アンモニアで処理しているというのは、細菌対策とともに、粘り を強くして結着剤のような効果を持たせる意味があるのではないか と想像しています。特殊な処理であるのは間違いありませんが、特 に有害ということではないと思います。

 安全性という面からは、「有名シェフ」よりUSDAを信用して おいた方がよいでしょうね。

 でも、アメリカ流の合理主義は時にやりすぎと批判されます。こ れなどもその一例と言えるものだということでしょう。


Q.1592 最近、ペット(犬)同伴も可能なカフェやレストランが増えて きましたが、この営業許可は、どのようにして許可されているもの なのでしょうか?私の記憶では、盲導犬などの動物以外はレストラ ンなど食べ物を食べるところでは許可されなかったと思いますが・・・

 猫カフェはどうかと思っていましたが、こちらは、缶やペットボ トルなど容器に入ったままのものを販売しているとのことで、飲食 店には当たらないというようなことを伺いました。

 最近、法律がゆるくなったのか、それとも解釈の仕方をうまくし てすり抜けた営業方法なのでしょうか?


A.私も不思議に思っていましたが、「ドッグカフェ 許可」で検 索すると、こんな情報が見つかりました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 昨今のペットブーム等により、愛がん動物が単なるペットとして ではなく、伴侶動物として人の生活により重要な役割を果たすよう になってきていることもあって、客席に愛がん動物を同伴すること を認める飲食店等が現れてきております。

 こういったいわゆる「ドッグカフェ」においては、愛がん動物を 同伴することによって食品衛生上の危害が発生することのないよう、 通常の飲食店等と比較しより厳格な衛生管理を行う必要があります。

 そこで、愛知県では、いわゆる「ドッグカフェ」における食品の 衛生確保を図るため、『いわゆる「ドッグカフェ」に対する衛生指 導要綱』(以下「指導要綱」という。)を本日付けで制定し、各保 健所において統一的で効率的な指導を行うこととしましたので、お 知らせします。

 なお、指導要綱に規定した主な事項については、下記のとおりで す。

○いわゆる「ドッグカフェ」である旨を掲示し、次の設備を設置す ること。

・調理場・客席間の区画
・客席内に手洗い設備
・愛がん動物用食事の調理等を行う設備及び愛がん動物専用の食器 の洗浄設備

○愛がん動物に食器、椅子・机等に触れる等の非衛生的な行為をさ せないこと。

○利用客はブラッシングを行わないこと。

○食品取扱者は愛がん動物に触れないこと。

○営業許可申請書にいわゆる「ドッグカフェ」である旨を記載する

こと。

http://www.pref.aichi.jp/eisei/webpress_dogcafe.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これは愛知県の情報ですが、都道府県単位でこういう許可が行わ れているようです。

 つまり、ドッグカフェとして許可を申請すると、通常の飲食店よ りは厳しくなるようですが、普通に許可されるというわけです。

 一般の、ペットを連れていない客は想定されていないでしょうか ら、ある程度のリスクはあるものの、ドッグカフェにくる客なら許 容できるはずという理屈ですね。

 我が家でもベッドの上に犬がのさばっていたりして、衛生的には 非常に問題ありなのですが、それより犬が可愛いということが勝つ ようですので、私も文句は言わないようにしています。


Q.1591 甘味料のソルビトールについて一つ質問させていただきたいの ですが、ソルビトールというのは普通の食品から多量に摂取した場 合では、健康障害等はでないのでしょうか?。別のサイトでは、健 康食品や薬から多量に摂取した場合、健康障害がでるという話を聞 いたのですが?。


A.ソルビトールといわゆる「糖アルコール」の1種です。ブドウ 糖にアルコール基がついたものです。甘みは砂糖より少ないのです が、独特の清涼感があり、また粘りけのある食品と相性がよいので、 佃煮などにもよく使われます。

 腸から吸収されにくいため、低カロリーなのですが、その分大量 に摂取するとお腹がゆるくなる、いわゆる緩下作用があります。

 「タピオカ入ダイエットココナッツミルク」という商品に、ソル ビトールが大量に使われていたということで、以下のような注意が 出されています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

「D−ソルビトール」を多量に添加した食品について

 標記については、平成15年8月22日付け事務連絡にて貴職よ り情報提供を受けたところですが、当該食品については、食品衛生 法第4条第2号に該当すると思料されるので、適切な対応方よろし くお願いします。

(参考)

・ ソルビトール摂取量と緩下作用との関係

論文1(緩下作用を示す量)

ソルビトール・シロップ : 20〜30g
結晶ソルビトール : 約50g

論文2(最大無作用量)

0.24(女性)0.17(男性)
0.30(女性)0.15(男性)

平均値:0.22(単位:g/kg・体重/day)
0.22×52.6kg(平均体重)=12g/day

・当該品を1缶摂取した場合のソルビトール摂取量
当該品6検体を検査した結果 平均値:110g/kg

260g×110g/kg÷1000g=28.6g
(当該品の原材料配合表によると1缶あたり25g添加)

 であるので、当該品には最大無作用量の平均12g/dayをは るかに上回っている。

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syokuten/030826/index.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 このように、数十グラムを一度に食べると、確実に下痢をするよ うですね。でも、これは一般には毒性とは言わないと思います。

 この特徴はキシリトールなどの他の糖アルコールにも共通してあ りますが、普通はこんなに大量に食べないため、問題にはなってい ません。

 それ以外に、特に健康被害があるという情報はありません。食品 添加物の中では特に安全なものの一つです。

 健康被害が出るという情報についてはよくわかりませんが、よく あるのは保存料の「ソルビン酸」と混同される間違いです。ソルビ ン酸もそれほど毒性の強いものではありませんが、こちらは保存料 ですので、ソルビトールと同じほど安全ではありません。

 名前が似ているのは、同じナナカマドの実から発見されたためで す。このことから、両者とも自然に存在している物質であるという こともわかります。

 ちなみに、「蜜入リンゴ」の蜜の正体はこのソルビトールです。 したがっておいしいリンゴをあまり大量に食べると、お腹がゆるく なると思われます。


Q.1590 韓国食品を現地より取り寄せたのですが、賞味期限がないので
すが?製造年月日は印字されているのですが、日本はとてもきびし
いですが、韓国はどうなのでしょうか?


A.食品の表示は国によって違います。韓国では賞味期限表示では なくて、製造年月日表示なんですね。

 日本も少し前まではそうでした。国際的には様々な理由があって、 賞味期限表示の方が普通で、その傾向に沿って日本も賞味期限表示 に変更しています。

 ただし、製造年月日表示の場合は、賞味期限は期間表示になって いるはずです。たとえば、「品質保持期限1年」などと書いている と思います。製造年月日+期間で賞味期限の年月日が計算できます。

 正規の輸入品でしたら、輸入業者が賞味期限を書いたラベルを貼 っているはずです。それがないということは、直接取り寄せたので しょうが、これはもうすでに普通の商品の購入とは違います。日本 の法律の保護を受けられないのは仕方ないです。このあたりが気に なるようでしたら、正規の輸入品を買う方がよいでしょうね。

 なお、こういうことは日本が厳しいとか、韓国がいい加減とかい うことではなくて、国によって制度が違うというだけのことです。


Q.1589 お味噌汁のおわん(プラスチックかぬり)で冷凍ご飯を温め容 器が変形し、その温まったご飯を食べてしまったのですが、人体と 胎児に影響はありませんか? 妊娠13週目で2歳の子供と一緒に 食べました。知人の家でいただいた後に、歪んだ容器が捨ててあっ て心配です。量は2人でお茶碗1杯です。

 ペットボトルから出されたカビ入りのお茶も飲んでしまいました。 ペットボトルにカビが付着してるのも、後でわかりました。これも、 人体と胎児への影響を教えてください。


A.お椀の材質がわからないですが、基本的に食品用の商品には規 制があり、安全性が保証されています。もちろんこれは普通に使っ たときの話で、お椀を食べたりするのは別の話になります。でも、 変形した程度なら別に問題ないと思います。

 通常より余分にお椀の表面の成分が溶け出ているかもしれません が、元々毒性の低いものですし、量的にもたいしたことはないはず です。

 ただ、お椀で冷凍のご飯を温めたというのはよくないですね。加 熱するときは加熱用の容器が必要です。食器は普通、直接加熱する ようには作られていません。

 それから「ペットボトルのカビ」ですが、たぶんカビではないと 思います。お茶の成分から沈着してくるものがあり、それを見間違 えたのではないでしょうか?

 カビは養分を必要としますので、単なるお茶ではなかなか生えて こないと思います。

 最後に、いつも言うことですが、心配しすぎが一番危険です。人 間はそれほど弱くできていませんので、注意するものはするとして、 出産まで心安らかに過ごすことが肝心と考えます。


Q.1588 現在妊娠7ヶ月後半で27週目なんですが、リステリア菌につい て教えていただきたいのです。冷蔵庫に保管してあったヨーグルト (開封済み)が賞味期限を2週間も過ぎていました。それを食べて しまいました。

 リステリア菌は長期保存のものに繁殖しやすいと知り、大丈夫か なと不安になってしまいました。

 妊娠中、パルメザンチーズも少しですが、食べてしまいましたし、 すし屋でサーモンも食べてしまいしました(スモークサーモンでは ありませんが)、ローストビーフも食べてしまいました。

 食べてしまったものは仕方ないとは思うのですが、血液検査か何 かしてリステリア症にかかっていないか調べてもらったほうがいい でしょうか?(抗生物質を服用すれば胎児に影響を与えないらしい のですが。。)

 もし調べるとしたらどのくらいの期間内で調べてもらったら正し い結果が得られるのでしょうか?

 それとも国産だから安心して何もしなくてもいいでしょうか?い まさらなんですが、どこに相談すればいいのか分からなくて。どう かアドバイスお願いいたします。


A.リステリア症については、以下の説明をごらんください。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 リステリア症は、リステリア( Listeria monocytogenes:LM) という細菌によって引き起こされる感染症です。リステリア症では、 発熱・筋肉痛、ときには吐き気や下痢といった胃腸炎症状を引き起 こすこともあります。これらの症状だけのこともありますが、さら に、神経系統まで感染が広がると、頭痛、首が硬くなる、昏迷、ふ らつき、痙攣等が起こることがあります。リステリア症では、髄膜 炎・髄膜脳炎・敗血症を起こすことがあります(侵襲性リステリア 症)。

 リステリアに感染した妊娠女性は、軽いインフルエンザのような 症状を示すことがあります。リステリアの菌血症となると、急激な 発熱に筋肉痛、関節痛、頭痛、背部痛を伴うこともあります。発熱、 悪寒、頭痛、軽いめまいや胃腸炎症状などが見られることもありま すが、感染しても何の症状も見られないこともあります。それでも、 おなかの中のこども(胎児)は、大きな影響を受け、胎児の感染か ら早産、新生児の髄膜脳炎・敗血症あるいは胎児の死亡・死産を引 き起こすことがあります。妊娠女性の感染から、流産・早産・死産 などとなるまでの期間は、数日から数週間です。妊娠女性の感染か ら、流産・早産・死産などの重篤な結果になりやすい時期は、通常 の妊娠期間を三等分すると、最後の3番目の時期です。これは、妊 娠26-30週でリステリアなどに対する妊娠女性の細胞性免疫が低下 することが影響していると考えられます。

 新生児の感染は、出生前に子宮内で、あるいは出産時に膣内で起 こることがあります。感染した胎児や新生児の致死率は、20-30%で す。

 リステリア症の妊婦の報告222人分を集めての、Mylonakisらによ る調査研究があります(参考文献8)。

 191人のリステリア症の妊婦の症状について、症状なしが29%、発 熱が65%、インフルエンザ様の症状が32%、腹痛あるいは背部痛が21 .5%、頭痛が10.5%、嘔吐あるいは下痢が7%、筋肉痛が4%、のどの痛 み4%でした。

 リステリアに汚染された食物を食べてから、6時間-10日間で発熱 や胃腸炎のような症状が出る場合もありますが、髄膜炎・髄膜脳炎 ・敗血症などのリステリア症(侵襲性リステリア症)の重い症状が出 現するまでには3-70日間かかります。重い症状が出るまでの時間の 長さは、患者の健康状態やリステリアの菌株の種類、菌の量などに 左右されるものと思われます。

 リステリアに汚染された食物を食べることによってリステリアに 感染し、リステリア症になる可能性があります。しかし、通常、リ ステリアに汚染された食物を食べても、リステリア症になる可能性 はたいへん小さいです。リステリアに汚染されたものを食べても、 何の症状もなければ、何の検査も治療も受けなくてよいでしょう。 しかし、自分がリステリア症になりやすい人たちに属し、リステリ アに汚染された食物を食べて2か月以内に発熱等具合が悪くなるよ うなことがあればすぐに医療機関を受診して、リステリアに汚染さ れた食物を食べたことを医師に相談した方が良いでしょう。

http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/eiken/idsc/disease/listeria1.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 妊婦は一般人よりリスクが高いとされていますが、元々それほど 高いリスクではありません。今のところで気づいて、今後注意して いけば充分ではないでしょうか。

 ここにも書かれているように、何か心配があれば、診察時に医師 に相談しましょう。

 こういうリスク情報は、何も心配せずに、偏ったものやリスクの 大きいものを食べてしまう人に対して発信されています。本来、そ のような心配があまり大きくない人の方がそれに敏感に反応してし まうのは皮肉なことですが、広く一般大衆に向かって発信する以上、 仕方ないことです。

 ご質問者のような人には、そういう細心の注意は大切なことです が、あまり振り回されないように注意しましょう、というのが私か らの意見です。


Q.1587 5歳の息子にフィッシュオイル(EPA.DHA)の液体2gをヤク ルトの中に混ぜて飲ませています。昨日飲みかすの付着しているヤ クルトの容器を洗おうとしたら、所どころ容器がドロドロに溶けて 穴があいていました。ブラスチック容器の悪い成分を一緒に飲んで しまったのではないかと心配しています。いつもはヤクルトにフィ ッシュオイルを入れてよくかき混ぜてからすぐにのませていました。 なぜ容器は溶けてしまうのでしょうか?また、溶けるまでの時間は どのくらいかかるのでしょうか?


A.ヤクルトの容器については、以下の説明をごらんください。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 モノマーにゴムを混ぜて重合すると、耐衝撃性が優れた半透明の HIPS(ハイインパクト ポリスチレン)になります。主にVTRのカ セット、TVやOA機器のハウジングに使用されています。食品分野で は、乳酸菌飲料容器のほとんどがこのHIPSでほかに、トレー、使い 捨てコップなどに使用されています。

 このように種々の用途に使用されるポリスチレンも耐熱性や耐油 性には優れているとはいえません。電子レンジに使用する容器には 適していませんし、溶剤や食用油を入れるとことは避けてください。

http://www.jhospa.gr.jp/contents/pt_4_1.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 つまり、もともと油脂を入れてはダメだ、ということです。この 材質は元々油には溶けるのですね。短時間だと気づかないでしょう が、今後はヤクルトの容器に油は入れないことです。

 飲んでしまった分は、心配しても仕方ないです。特に毒というわ けではないので、心配することはないのですが、もし何か症状があ ったときは診察を受けるようにしましょう。たぶん症状は何も出な いと思いますが。


Q.1586 普段、添加物などを気にして食べないようにしているものがい っぱいあるのですが、体によくないのはわかっていても、どうして も気になる味があると味見だけと口に含んで捨てているのですが、 薬の舌下吸収というものを聞いたことがあります。ただ口に入れた だけでも添加物など、体に吸収されてしまうのでしょうか。また糖 分やたんぱく質、脂質などのカロリーも吸収されるものなのでしょ うか。


A.いくつか誤解があるようです。まず、薬と食品は全く違うもの です。薬についての知識は基本的に食品には当てはまりません。

 舌下錠という薬があって、こんな風に効くそうです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 舌下錠は、舌の下、または歯ぐきと頬の間に入れて溶かして使用 するお薬で、とても溶けやすくできています。このお薬は、口腔内 の粘膜よりただちに吸収されて、血管に入り全身に運ばれて作用す るため、効果の発現が1〜2分ととても早いのが特徴です。

舌下錠は飲み込んでしまうと、お薬の成分が胃で分解されたり、 肝臓で代謝されたりして、効かなくなったり、効果の発現に時間が かかり、即効性がなくなったりします。

http://www.ntt-east.co.jp/kmc/forum/k_04.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 このように、口から直接吸収される薬もありますが、それはそう いう風に加工されていて、吸収されやすい形で薬に成分が含まれて いるのです。

 食品でも、そういう成分はあると思いますが、例外的だと思いま す。そもそも、薬と違って、食品を口の中に長く留めておくという ことは普通しないですし。

 糖質、たんぱく質、脂質などの基本的な栄養素は、高分子ですの で消化器官で分解されてからしか吸収できません。

 一番大きな誤解は、食品添加物に対する理解です。食品添加物は 食品と違って、安全性を評価され、安全であると確認されているも が基本です。

 既存添加物といって、安全性が確認されていないものもあります が、これらは天然物で、安全性については一般の食品と変わらない だろうとされています。

 安全性については、一般の食品より、食品添加物の方が高いとい うことです。もちろん、用途や用法が正しいとしての話ですが。

 食品添加物の害について、いろいろ害があると書いている本やサ イトはたくさんありますが、まずインチキと思って差し支えありま せんので、無視してください。

 したがって、食品の安全性を考えるなら、最も重要なものは、食 中毒です。食中毒には微生物による感染性のものと、化学物質によ る中毒があります。

 化学物質といっても、食品添加物ではなくて、フグ毒や毒キノコ などの天然の毒物です。これらには最大限の注意を払うできです。 食中毒が怖いから刺身が食べられない、という人がいても、私は間 違ってはいないと思います。ましてや牛肉を生で食べるなどという のは以ての外です。

 食品添加物を多用した食品は、あまり美味しくない、という意見 には賛成です。だから美味しいものを食べるように選択するのはよ いのですが、食品添加物の味が感じられると考えるのはやはり誤解 だと思います。

 調味料系の食品添加物は味がわからなければ意味がありませんが、 それ以外の食品添加物は、味がわかるほどは使われていません。食 べて味がわかるようなものは調味料系以外はありませんので、そう 感じること自体、気のせいではないかと思います。


Q.1585 生レバーの記事でふと不思議に思ったのですが、ユッケ、レバ ーに放射線照射という手はないのですか?照射量は増えるでしょう が、最近問題になっている馬肉やヒラメの寄生虫にも使えないもの でしょうか。なによりヒラメの食中毒は衝撃的で、もし養殖魚全体 に広がれば、刺身や鮨も安心して食べられないわけです。


A.もちろん、そういう解決策はあると思います。というより、生 の肉を安全に食べようと思えば、ほとんど唯一の対策です。

 放射線照射は安全性の高い技術ですが、照射そのものは放射線源 を扱うため、どこでも、誰でもというわけにはいかない技術です。 そのために簡便なX線源を使う技術などがあればよいと思ったこと もあります。

 今すぐ実現するのはいろんな意味で難しいと思いますが、いずれ は現実のものとなる時代も来るのではないでしょうか。

 ただし、肉を生で食べることに、それほどの価値があるのかどう かは疑問です。生のものを食べること自体、安全面からはやめてお いた方がよいのは確かですし、伝統的な食文化とはあきらかに違う、 ある意味悪趣味に食文化だと考えています。

 そういう意味で、刺身も含めて、あまり生食文化が広がるのは賛 成ではありません。


Q.1584 あるハム会社のウインナーソーセージを子どもに食べさせまし た。世界大会で賞を取ったとかで品質自体はいいらしいのですが、 腸詰の腸は、コラーゲンではなく天然腸を売り物にしています。羊 のプリオン病のリスクを、心配しないで食べさせてもいいのでしょ うか。


A.これは案外微妙な問題ですね。

 羊腸は主にオーストラリアあたりから来ています。BSEが発生 していないところですので、問題はないということになっています。

 しかし、ご指摘のように、羊にも自然のプリオン病である、スク レイピーという病気があり、世界各地で一定の率で発生しています。

 オーストラリアの羊でも、スクレイピー感染羊が混じっている可 能性はあるということです。

 スクレイピーは古くからある病気ですが、今までスクレイピーが 人に感染したという例は知られていません。

 BSEが当初人には感染しないだろうと考えられていたのは、こ の例があったからです。しかし、BSEが人に感染するとすれば、 本当にスクレイピーは感染しないのか?という疑問が出てきます。

 したがって、完全に安全ということは言えないのではないか?と 思います。異常プリオンがあったとしても、除去する技術の開発も されているようです。

プリオン分解酵素による天然ケーシングの浄化法
http://www.fa-navi.jp/patent/details/000125064.html

 とはいえ、実際には感染する可能性は限りなく低く、ほとんど問 題にするに足らない程度です。普通に食べていて問題ないは思いま す。

 完全に安全とはいえない、ということと、ほとんど危険性はない、 ということとは別に矛盾しません。私たちは元々、「完全に」など ということがない世界に住んでいるのです。

 ちなみに、牛の腸で作るのがボロニアソーセージ、豚の腸がフラ ンクフルト、羊の腸がウインナです。豚のプリオン病というのは聞 いたことがないですが、乳牛や羊毛用の羊と違って、長期に飼育す るものがほとんどないのが理由なのかもしれません。


Q.1583 今日、千葉産の山芋をご飯に掛けて食べたのですが、食事が済 んでから喉がすこし痛くなり、放射能が心配になりました。大丈夫 でしょうか。


A.放射線は大量に浴びれば死んでしまうこともある、恐ろしいも のです。しかし、現在食品で問題になっている量は、そんな大げさ なものではなく、ごく微量の放射性物質が含まれているという程度 です。

 したがって、食べてすぐに自覚症状が出るということは絶対にあ りません。

 ご質問の件は「放射能」とは無関係です。

 ごく微量の放射線による健康被害については、わかっていないこ とが多いのですが、実際に被害があるかどうかが議論の対象になっ ています。調査しても大規模な調査でも、被害があったかどうかが わからないのです。

 つまり、もし被害があったとしても、その程度は非常にわずかで、 ほとんど問題にするようなことではないとわかっている、と言って もよいのです。


Q.1582 今年初めて落花生を栽培しました。予想以上に沢山収穫出来た のですが、後の始末が難題で、ネットで調べて一応湯がいたり炒っ たりしてみました。沢山なので冷蔵庫に入らず茹でた物をそのまま 置いて置く内ヌルヌルしたり、殻に黒い斑点が出来たりしてしまい ました。斑点はカビではないのかと思いすぐ空を剥いて豆だけにし て冷蔵庫に入れました。落花生のカビは大変恐ろしい菌だと書かれ ていたので不安になりました。中の豆は薄ピンクの綺麗な物でした が、やはりカビが浸透してたら気持ちが悪いし・・せっかく沢山収 穫して捨てるのももったいなくてどうすればいいかと思案しており ます。


A.落花生を茹でて、そのまま保存しておいたのですね。茹でた落 花生というのは、煮豆や枝豆と同じようなものなので、保存してお けるものではありません。

 生のまま、乾燥させておけば、ある程度は持つはずです。あわて て茹でたりしたのが失敗だったと思います。

 茹でてすぐ冷凍しておけばよかったのですが、既に腐敗が始まっ ているようですので、これはもうあきらめるしかないです。

 カビの毒がどうとか、そういう問題ではなくて、茹でたものをす ぐに食べなければ、腐敗してしまうという、簡単な話です。


Q.1581 ステーキ食中毒の件に関しまして、レアとは中まで加熱してあ る状態だと認識しています。焼き色はつかなくても熱が通っている から大丈夫かと思っていましたが、加減の問題(肉の大きさや余熱 時間)でしょうか。滅多に口にすることはありませんが。


A.ステーキでレアというと、こんな感じになると思います。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 表面は焼けているが、中は生の状態で肉色が鮮紅色で肉汁が多い。

http://www.e-2929.com/mametisiki/yakikagen.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 表面は焼いているし、中も暖かくはなっていますが、火が通った とは言えない状態です。この状態では、内部は細菌が死ぬ温度には なっていないと思います。

 「火が通った」というのは、たんぱく質が熱によって変性した状 態になることです。細菌もたんぱく質からできていますので、細菌 が死ぬ状態でもあります。

 通常は細菌は肉の表面についていて、内部にはありませんので、 この状態でも大丈夫なのですが、何かの原因で内部まで細菌が侵入 していれば、レアステーキで食べるのは危険があります。

 前回紹介した「ハラミ肉」の場合、元々表面についていた病原性 大腸菌が、解凍・整形の間に内部にも入ってしまったのではないか? と想像しています。ハラミ肉はロース肉と違って細い肉です。ロー スなら単に輪切りにするだけですが、ハラミ肉はステーキ用に成形 していたのではないかというのが私の想像です。

 実際にどうしていたのかはわかりませんが、現実に食中毒が起こ っているので、どこかに原因はあったはずと思います。その状態で も、中まで火が通る焼き方をしていれば、食中毒は防げたはずです。


Q.1580 ある国会議員のブログに『現在販売されている食肉は本当は生 でも大丈夫な品質だ。だが、もし食中毒があると困るので加熱用と 書いている。その肉をさらにトリミングすれば生で食べられる。全 て検査に合格している。』とありました。これは本当ですか?もし そうなら なぜO157など食中毒がおきるのか?


A.これは少し悩ましい問題ですが、現在の時点でその話を訂正し ていないのなら、どうも困った国会議員です。

 「酒家えびす」の事件が起こった当時、農水省の官僚がそのよう な主張をしていたのは事実ですが、ご存じのとおり、10月から新 しい生肉の衛生基準が施行され、生で食べる肉については厳しい処 理基準が設けられています。

 つまり市販の牛肉は、「生食でも大丈夫な品質」ではなかったの です。

 詳しくはこのメールマガジンのバックナンバーをご覧ください。

601号「生食用基準」
http://food.kenji.ne.jp/review/review601.html

609号「生肉の衛生基準」
http://food.kenji.ne.jp/review/review609.html

621号「生食用肉の基準」
http://food.kenji.ne.jp/review/review621.html

 この他にも時々出ていますので、時系列を追って読んでいただく とよいと思います。


Q.1579 ステーキチェーン店で食中毒がでました。ステーキと言えば表 面を焼いてあれば病原性大腸菌は死ぬので大丈夫なはずなのに。以 前あったペッパーランチのようにステーキとは名ばかりで結着肉だ ったのでしょうか?


A.このニュースの件ですね。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 エムグラントフードサービスは11月15日、「ステーキハンバグ& サラダバーけん鵜野森店」管轄保健所の検査結果について発表した。 同社が展開する同店に10月23日・24日に来店した2組(計5人)の客の うち4人に下痢や腹痛等の症状が起きていた。

 行政および医療機関による検査の結果、3人からO-157感染による 体調不良であることが判明。管轄保健所は調査の結果、感染経路が 同店であると判断、11月8日〜10日までの3日間、営業停止の行政処 分を下した。

 管轄保健所が実施した検査結果によると、同店従業員への検便検 査は全員が陰性、施設および設備のふき取り検査は陰性、食材の検 体検査結果は陰性。同店からの他の発症者は、現段階では報告され ていないという。

 発症した客の喫食状況を照合した結果、カナダ産ハンギングテン ダーを使ったハラミカットステーキの調理過程に原因がある可能性 が高いと想定。同商品の安全基準を満たす仕込み、保存、調理マニ ュアルが策定されるまで販売を自粛、さらに同商品のレア状態での 提供は自粛するとしている。

http://news.mynavi.jp/news/2011/11/16/104/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 原因とされる「ハンギングテンダー」というのは、牛の横隔膜に ついている肉で、いわゆる「ハラミ肉」です。

 バラ肉と似ていますが、こちらは枝肉には含まれない「内蔵肉」 で、いわゆるホルモンと呼ばれているものの一種です。

 結構大きな塊の肉ですから、ステーキ用に切ったものだと思いま す。これを「レア状態」で出したのですね。

 通常、細菌は肉の表面にしかついていないとされていましたが、 今度の「生食用基準」をつくるときに、ある程度内部まで侵入する ことを確認した、と言っていました。

 レア状態では、表面のみしか加熱していないので、この内部の菌 が原因になったのではないでしょうか。

 家庭でも、飲食店でも、中まで色が変わるくらい焼けば、まず問 題ないと思います。


Q.1578 先日我が家で起こった出来事なのですが、ポリエチレンででき た蓋(直径18センチ)が『蒸かしかん』の水を入れるところに入って いることに気づかず、サツマイモを蒸かして食べてしまいました。 蒸かしかんを洗う時になって入っていたことに気づき・・・・ポリ エチレンでできた蓋は沸騰したときに溶けたようで穴がたくさんあ いている状態で固まっていました。ポリエチレンは、蒸発?気体? になった時に毒性に変わったりしないのでしょうか?(環境ホルモ ンはでないと聞いたのですが)サツマイモを通して体内に入ったと き、害はないのでしょうか?教えていただけますでしょうか?一歳 の息子にも食べさせてしまい、私も食べ、まだ授乳しているので、 障害などでないか心配です。


A.このところ似たような質問が多いので、ここでは繰り返しませ ん。この質問の少し下に書いていますので、参考にしてください。

 「環境ホルモン」について、補足しておきます。

 しばらく前に騒がれた「環境ホルモン」ですが、その後この話が どうなったかということです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 現時点では内分泌かく乱作用の観点から、規制的にリスク管理を 行うことが必要な化学物質として該当するものはないと考えられる。

http://www.env.go.jp/chemi/end/extend2005/01.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これは環境省が「SPEED'98」と呼ばれる化学物質のリストを作っ て研究を進めてきた結果をまとめたものです。

 一般に「環境ホルモン」と言うとき、この「SPEED'98」のリスト に載っている物質を言うことが多く、ご質問の「環境ホルモンはで ないと聞いた」というのも、具体的にはポリエチレンがこのリスト に載っているかどうかを指しています。

 ところが、このリストに載っていた全部の物質が「内分泌かく乱 作用」=「環境ホルモン作用」がなかったのです。

 一応、研究は進めるとか言っていますが、実質的には「SPEED'98」 は破棄されています。

 つまり、「環境ホルモンはなかった」のです。これからはこの言 葉は忘れた方がよいですね。


Q.1577 今回もお答えいただきましてありがとうございました。市販肉 の病原性大腸菌汚染率というデータが感染症学会のものであってそ れをみると市販枝肉はあまり菌自体はいないようにも書かれていま した。

 そこで質問なのですが 焼き肉屋で 生肉をつかんだ箸でたべて はいけないとかそれが原因でO157になったとかありましたよね。生 肉をつかむ→その器具でひっくりかえす その器具でさらにもりつ けたらとした初めに器具についた菌は どうなっていますか?

 肉自体はひっくり返す時に菌がついた器具でひっくりかえしたと しても焼いているので大丈夫として 器具はそんなに加熱されてな いから菌はついたまま、その器具でもりつけることは いくら食べ るとき違うはしでたべても 盛り付けた時点でもう菌が肉について る気がします。

 家庭でも 生肉をつかんだ箸でいためて そのはしでもりつけた ら肉は焼けていても 箸は大丈夫なのかなあと。。。

 間接的 と 二次感染 の違いがわかりません。。。肉からほか の食品を菌で汚染することは どこまでをいうのでしょうか?

 まな板に付いた菌から さらにほかの食品をそのまな板で切るこ とで菌が移るのは二次感染ですよね?

 では 焼くのに使った器具で盛り付けるのは二次感染ですか?初 めに生肉をとる器具 ひっくり返す器具 とりわけるはし 食べる はしここまでわけてやるべきでしょうか?


A.二次感染というのは、一度食中毒が起こり、その患者から菌が さらに他の人に移っていくというイメージではないかと思います。

 食中毒菌が元々あった食物から、他の食物に移って、その結果食 中毒になるというのはよくありますが、それは感染経路の問題であ って、二次感染というのとは違います。

 さて、生肉をさわった器具で食べるのはよくない、というのはそ のとおりです。生肉をつかんだ箸でサラダをとるというのはよくあ りません。

 生肉をつかんだ箸で、他の肉を取って焼く、というのは問題あり ません。

 要は加熱の前と後で使い分けるということです。

 家庭でもまな板や包丁に気をつけるべきですが、「加熱する前の 肉や魚を切った後に、同じ道具で生で食べるものを切らない」とい うことです。

 生で食べるものというと、普通野菜ですが、魚も刺身で食べると きはそうですね。

 焼肉の場合で言うと、鉄板や網が加熱の現場です。そこに肉を乗 せるときと、焼いた肉をとりあげるときとで、違う道具を使うとい うことで充分と思います。

 それから、病原性大腸菌のような重大な食中毒菌は、検査しても めったに見つかることはありません。生肉についているのはごく稀 なことです。だからこそ、食中毒事件は運悪く起こるとも言えます。 そして、それが運が悪かったと思う人は何度も被害を受ける、とい う仕組みです。

 「当店の肉は食中毒菌検査で合格しています」などというところ は間違いなく危ないです。検査で食中毒をなくせるなら、苦労はあ りません。


Q.1576 今回の病原性大腸菌の話、私も放射能やBSEよりも怖い問題、す ぐそこにある危険として考えています。感染源が不明というのは、 牛肉だけではなく他からの感染の可能性があるということでしょう か?


A.食中毒事件が発生したときは当然発生原因を調べます。複数の 患者が出たときは共通して食べたものを探します。また、サンプル が残っていれば、そこから患者と共通の菌が出てこないかを探しま す。当然、従業員が保菌していないかも調べます。

 これらを調べた結果、特定の原因食が判明しなかったときは「感 染源は不明」となります。

 ただし、このことと一般的にどこから菌が来たのかわからない、 というときとでは、少しニュアンスが違うと思います。病原性大腸 菌は牛が保菌していますので、牛肉由来であることはまず間違いあ りません。

 大腸菌は腸内細菌ですので、長時間外界で生存していないとされ ていました。しかし今年のヨーロッパの大規模食中毒事件では、も やしのようなものに付着して、長時間生存していることがわかって きています。

 そういう意味では必ずしも牛が直接原因ではないのかもしれませ んが、一次的な原因はやはり牛だと思います。また、住居などの通 常の環境で大腸菌が長時間生存したりはしませんので、肉などを直 接さわる場所(台所)以外を警戒する必要はないと思います。(食 中毒が発生した後は別問題です。)


Q.1575 ある学者がテレビでうかっと食品の放射能汚染のことを話して 袋叩きにあったことは、まだ記憶に新しいですが、食品の放射能汚 染はどこまで真剣に考え、どこから無視していいのでしょうか? またそもそも、全く放射能汚染されていない食品(というのはあり ますまいが)は絶対安全と言い切っていいのでしょうか?


A.福島の原発事故は広い範囲に被害を出し、未だに完全に終息し ていない深刻なものでした。

 しかし、一般人の被曝ということに限定して考えれば、直接の健 康被害は全くなかったと言えると思います。間接的な被害、例えば 避難生活による体調の不良などはたくさんありますので、健康被害 がなかったとは言いにくいのですが、被曝による直接的なものはな かったというのが事実です。

 食品については、外部からの被曝よりも体内に入ってからの被曝、 いわゆる内部被曝の方が影響が大きいとされていますが、今のとこ ろ健康に影響があるようなレベルではありません。

 例えば、NHKの報道では、以下のような話がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 今回、NHKが行った調査は、全国7家族(福島2家族を含む) の1日分の食事をミキサーにかけた7日分、合計49サンプルの放 射性セシウムを測定するもの。サンプルは9月中旬に集められ、測 定は首都大学東京の福士政広教授が、ゲルマニウム半導体検出器を 用いて高い精度で行っている。

 その結果、放射性セシウムが検出されたのは5サンプルで、7家 族中5家族のそれぞれ1日分だけが検出された。検出されたのは、 北海道、福島須賀川、東京江戸川と目黒、大阪で、数値は全て10Bq /kg以下。福島郡山と広島では検出されなかった。

http://www.foocom.net/secretariat/media/5084/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 キログラムあたり10ベクレル以下なら、通常の検査では検出限 界以下となるレベルです。

 問題となるのは検出限界(20〜30ベクレル/キログラムくら いのことが多い)より2桁ほど上の数値になったときでしょうから、 上記の検査はサンプル数は多くないものの、福島県を含めた全国的 に、現在食べているものがどの程度の放射性物質を含んでいるかの 指標になると思います。結論は問題なしの一言です。

 また、ときどき基準値以上の放射線量になって、出荷停止になる 食品(きのこなど)が報道されていますが、それをそのまま食事に 使ったりしても、結果はほとんど変わりません。

 私たちは一種類の食品だけで暮らしているわけではないので、一 部の食品の値が高くても、全体はほとんど影響を受けないのです。

 現在はマスコミの注目が集まっているので、何だか大変なことの ように意識されがちですが、そのうち他の事件が起これば、簡単に 忘れられてしまうだろう…というのが私の予想です。

 そういう風潮とは関係なく、実態の把握や放射線量の低減に努力 されている人々には経緯を表しておきますが、その努力の結果とし て、私たちの安全性はかなりのレベルで守られていると言ってよい 現状です。


Q.1574 冷凍の魚の包材について質問させていただきます。誤って沸騰 したお湯のなかに魚の包材も少し入れてしまいました。丁度印字は されてないところだったのですが、明らかに溶けた形状になったの で、気になりました。

 そのあとお湯を入れ替えて料理して食べてしまったのですが、後 から心配になってしまいました。外袋はポリエチレンの表示のみで でした。こういう場合は、食してもなんの問題はないのでしょうか? 今後のために教えてください。


A.ポリエチレンは代表的なプラスチックです。プラスチックは巨 大な分子で、生分解性が悪くて、ゴミになって埋め立てたりすると、 長い間分解されないので困ります。燃やすしかないのですが、これ は生物がプラスチックを分解できないからです。

 私たちの身体も、プラスチックを分解することはできませんので、 もし食べてしまっても、そのまま出てきます。したがって、基本的 にすべてのプラスチックは毒性的に言うと無害です。(喉に詰めた り、物理的にケガしたりするかもしれませんが。)

 懸念材料としては、プラスチックは基本単位となる分子が重合し てつながっているのですが、重合しきれずにいる分子が溶け出てく る場合、その分子の毒性が問題になります。また、各種の添加剤や 不純物も問題になります。

 このため、食品包装用の資材は、すべて食品用として作られ、検 査に合格したものを使います。

 また、ポリエチレンの基本単位はエチレンで、無害と言ってよい 物質です。添加剤もポリエチレンで使われることはまずありません。 不純物なども問題ない範囲であると確認されているはずです。

 ということで、問題ないというのが結論になります。


Q.1573 米の代わりに小麦を炊いて食べる人もいると思いますが、その 場合はほとんどが国産小麦であろうと推測してますが、海外産小麦 も一般人が購入して食べることができるのでしょうか。それとも、 輸入小麦は製粉会社へ行くだけでしょうか。


A.小麦を炊くというのはやる人がいるのでしょうか?大麦はご飯 に混ぜて「麦ごはん」にしますが、小麦を炊いたものというのは聞 いたことがありません。

 ご質問のように、もし小麦を炊いている人がいるとすれば、国産 の小麦を農家から直接分けてもらうか、自分で小麦を育てるかした のでしょうね。

 通常小麦は小麦粉に加工されます。輸入小麦も国産小麦も、いっ たん製粉工場に入って、小麦粉として出荷され、使われていきます。

 通常の流通ルートに乗った小麦はすべていったん小麦粉になりま す。輸入小麦を一般人が直接買うのはほぼ不可能だと思います。

 しかし、小麦を炊くと何になるのでしょうか。不思議です。


Q.1572 海に流された放射能の関係で魚介類は実際食べても人体に問題 はないのでしょうか?


A.以下に紹介するのは、「煽り派」で有名な週間現代のサイトに ある、魚の検査結果を地図に表示しているものです。

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/9547?page=2

 ここに出てくる数字は、5月初旬の福島近海のものです。ヨウ素 とセシウムの値が出ていますが、ヨウ素はすでにほぼなくなってい るので、セシウムのみ参考にしてください。

 この時からかなり時間がたち、数値は変わってきているはずです。 減ってきているとものが多いと思いますが、そのあたりはよくわか りません。遠くの地域では拡散により少し増えているでしょうね。 それでもここに出てくる数値より大きくなることはないと思うのが 常識的な判断です。

「政府の言う「暫定基準値」など、なんの指標にもならない」と書 いていますが、意外と低い数値だったので、くやしくてそう書いた のだと思います。

 このあたりでは現在漁業はされていなくて、調査のためにとった 魚なのでしょうが、食べて被害が出る状況とは思えないです。

 事故現地から遠いところの海でとれたものは、まず心配ないです。 事故地域でさえ、サンマなどの回遊してくる魚では問題ないはずで す。

 現場近くで定着している魚はそれほど大きな値ではないとはいえ、 食べない方がよいと思います。かんしかしそもそもそのあたりでは 漁業はおこなわれていません。食べることは不可能です。


Q.1571 イソプロピルメチルフェノールの危険性を調べているのですが、 あるところでは環境に優しく人体にも優しいと書かれていますが、 ほかのところでは危険性が大で皮膚を腐食させるなどと書いていま した。どちらを信用すればいいのか迷っています。


A.イソプロピルメチルフェノールで検索すると、たくさんのサイ トが出てきます。この中から判断をするわけですが、この程度のも ので迷ってしまうようでは、判断力に問題ありです。

 端的に言って、「皮膚を腐食させる」などはトンデモ情報です。 実際に使われている実態から考えれば、そういうことが起こってい るはずがないことくらいわかりそうなものです。もし、わずかでも 被害が発生していれば大ニュースですよ。

 このあたりは「茶のしずく」事件でよくわかったと思います。あ んなわかりにくそうな因果関係でも、きちんと究明されたのは大し たものだと改めて思います。

 さて、ネット上には情報があふれていますが、個々の情報にはそ れぞれの価値があります。価値の高い情報もあれば、マイナスの評 価をしなければならない情報もあります。それを見分けるのは私た ち自身でしかあり得ません。

 そのためには、情報の価値は以下のような点で計るべきと思いま す。

(1)説明が具体的で納得できるものなのか。抽象的な観念や同義 反復的な説明を行っていないかをチェックしてください。

(2)ネット上で同一の表現がたくさんある場合、必ずネタ元があ ります。こういう情報は金儲けの手段として流布していることがほ とんどですので、要注意です。

(3)そのサイトはどんなところか?

・企業のサイトでは情報提供を主な目的としているのか、金儲けを 目的としているのかを見分けてください。商品を販売するためのサ イトは商品を売るために都合のよいことを書いているので、割り引 いて考える必要があります。もしかしたら詐欺師が書いているのも もしれません。

・個人のサイトでは、その人の主張が全体的に同意できるかどうか も大切なことです。一つだけではわからなくても、他の記事も合せ て読むとある程度見えてくるものです。ある種のイデオロギーでは、 大衆に不安を持たせることが重要ですので、必要以上に不安を煽る ことがあります。

・公的な機関のものはある程度信用してよいですが、Wikipediaな どは必ずしも信用できる情報ばかりとは限りません。「知恵袋」的 なところも玉石混淆です。

・便所の落書きサイトでも、重要な情報を拾うことができますが、 こちらはさらに平均レベルが下がりますので、熟練が必要でしょう ね。


Q.1570  保育園に努めている調理師です。離乳食でパンがゆを、作るの ですが、パンの材料の中に、蜂蜜が、入っているようなのですが、 パンで一度焼いて、離乳食で、トーストで焼き、野菜スープで、加 熱してから出しますが、微量に、蜂蜜が、入っていて加熱を、十分 にしていますが、乳児に出すことは、危険ですか?


A.蜂蜜は一歳未満の乳児に与えてはいけないことになっています。 稀にボツリヌス菌に汚染されていることがあるからです。蜂蜜中で は中毒を起こすほど増殖できないので、大人なら問題ないのですが、 乳児では体内で増殖する可能性があるのだそうです。

 ただし、これは蜂蜜を「生」で与えてはいけない、ということで す。普通蜂蜜は生というかそのまま食べますので、特に言わないわ けですが、ご質問のようにパンに入っているときは、蜂蜜を入れた のがパンを焼く前か後かで話が変わってきます。

 ご質問では蜂蜜を入れてからパンを焼いているようなので、問題 はないと思います。パンを焼く温度は200度前後で、缶詰の殺菌 温度(120度程度)よりかなり高温ですので、ボツリヌス菌を死 滅させるのには充分と思います。

 ボツリヌス菌(の芽胞)は100度程度では死なないので、普通 に調理する加熱だけではたぶんダメです。したがって、加熱調理す るものでも、普通は蜂蜜は使わない方がよいでしょうね。


Q.1569 マクロビについて お聞きしたいと思います。基本的には、食 事方法であったり、食事治療の一環だと思いますが、

「玄米を主食、野菜や漬物や乾物などを副食とすることを基本とし、 独自の陰陽論を元に食材や調理法のバランスを考える食事法である。」

 もう少し 具体的に教えていただければと思います。特に陰陽論 とはどういうことでしょうか?


A.「陰陽」論は古代中国思想の中心的なものです。その集大成が 「易経」です。人間がものを知るには、まず分類するところから始 めるわけですが、すべてのものを陰陽に分けるところからスタート するのですね。

 もちろん陰陽の二種類だけでは世界を記述するのには不足します ので、陰陽の組み合わせを作っていきます。易の世界では陰陽を6 つあつめて、2の6乗=64の「卦」を作っています。

 こういう考え方を今から4000年ほど前に完成させたというの は実にすごいことです。易は天文(暦法)、医学(漢方)と並んで 古代中国文明の精華だと思っています。

 ただし、あくまで古代思想ですので、近代科学とは整合性があり ません。根本的な違いは、「実験による証明」というシステムを持 っていないことです。

 近代科学のよいところは、多様な意見があったとしても、実験で 決着をつけられるということです。

 それが科学の進歩を保証してきたシステムです。私たちはついそ れを当たり前と思いますが、歴史的に見ればそうではありません。

 古い時代の思想は、いくら優れたものであっても、検証のシステ ムを持っていないのです。古えの聖人がこう言った…。これがすべ てなのですね。

 そういう意味では、「陰陽」に科学的な根拠はありませんので、 マクロビが陰陽を本当に語ろうとするなら、古代の聖典に典拠を求 めるしかないのです。しかしそういう聖典は存在しないようです。

 マクロビの「陰陽」は単に2種類に分けるだけの原始的なもので すが、その根拠は定かではありません。マクロビの創始者は明治の ころの日本人ですので、おそらく感覚的に適当に言っただけと思い ます。

 このように、科学的な精神に則れば、マクロビに限らず、科学的 な事実に基づかない、食べ物に関する「思想」はすべて迷信のレベ ルです。

 こんなものを真に受けても、ロクなことがないと思いますので、 私はいつもそういうものはインチキである。と断言しています。

Q.1568 Q.にたいするA.は、どなたがされているのでしょうか?Q.no. は忘れましたが、日本人が健康と肥満に対して優等生とは、何を根 拠におっしゃっているのか理解できないので、教えていただけます か?現状の日本人の健康は、医学的見識から見たらどうなのでしょ うか?世間一般の考え方が、上記の優等生と思われるのでしょうか?


A.もちろん、私が個人で書いています。この問題で質問が来ると いうのは予想していませんでしたが、答えは「先進国で最低の肥満 率」と「世界最高の平均寿命」です。

 どちらも天下周知の事実と思っていましたが、人によってはそう でもないのですね。

 肥満率については、次の表がわかりやすいです。

http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2220.html

 日本の肥満率が先進国の中では飛び抜けて低いことがわたります。

 「日本人は肥満率に関しては世界の優等生である」というのは、 疑問の余地のない事実です。このためもあって、日本食がもてはや されたりしていますが、日本風の食事をとっても、量が多ければ話 にならないことに気づくべきでしょうね。

 健康に関しては、やはり数値として比較しやすいのは平均寿命で す。以下の図は平均寿命と医療費をプロットしています。

http://twitpic.com/58r6ny

 日本は平均寿命が最も高いのですが、医療費はかなり少ないこと がわかります。これを以て、「健康についても世界の優等生である」 と言っています。

 どちらも、解釈や考え方の問題ではなく、単純な事実ですので、 議論の余地はありません。いったいどうして、このことに関して疑 問を感じられたのか、私の方が聞いてみたいです。もしかして、何 かとんでもないことを信じていませんか?


Q.1567 長年親の代から、ぬか漬けを食べ続けています。胡瓜や茄子が 自分の家で、採れる、春から秋までですが。冬期間は漬けるのは休 みます。身体によいと聞いては居ますが、いかがでしょうか。

 ぬか漬けの中へ卵の殻を入れて、野菜を漬けると、カルシューム が倍増するという、本を見まして殻を混ぜています。これなどはい かがでしょうか。2点についてお伺いします。よろしくお願いいた します。


A.「身体によい」というのは具体的な効果を期待されているので しょうか?

 キュウリやナスのぬか漬けを食べて、何かの効果を期待するとい うのは無理でしょうね。美味しく食べられればそれで充分と考える べきところです。

 自家製の野菜をぬか漬けにして食べるというのも、現代ではかな り贅沢なことになっています。そういう意味ではうらやましい環境 です。

 一般論としては、塩分の取りすぎはよくないとされていて、ぬか 漬けも食べすぎてはいけない、などという人もいると思います。あ まり神経質になりすぎる必要はないと思いますが、もし医者に止め られるようなことになったら、やはり我慢した方がよいのでしょう ね。

 卵の殻でカルシウムというのは馬鹿げた話です。分析すればカル シウムは増えているかもしれませんが、そのことに大した意味はあ りません。もちろん、それで美味しくなるのならそれでよいのです が。

 カルシウムの摂取にはそれに適した食べ物があります。牛乳の一 杯でも飲んだ方がよいです。


Q.1566 市販のおそばに、入っていた大根おろしの袋をおいておくと、 膨らんでパンパンになりました。これはなぜですか?


A.食べ物が変化するときは、時間と温度によってその変化の度合 が変わっていきます。ご質問には時間も温度も書かれていませんの で、ちょっと推測のしようがありません。

 一般的に言って、袋が膨れてくるというのは、内部の圧力が増加 してくるからです。一番多いのは、微生物の繁殖により、ガスが発 生している場合です。

 しかし、大根おろしが簡単に発酵するかはちょっと疑問がありま すので、違う原因なのかもしれません。

 冷凍やそれに近い温度になったとき、内部で水が蒸発して、袋が 膨れることがあります。冷凍食品を下手に保管すると、膨れてくる やつです。こういうことが起こったのかもしれませんね。

 実際に起こったことの原因を究明するというのは、案外難しいも のです。そこに至る経過や、最終的な状態の確認などから入ってい くわけですが、やはりその品物をよく観察するところから始めてみ てください。


Q.1565 高吸水性高分子が園芸・観葉植物用に着色され「クリスタルカ ラーボールゼリー」などの名称で販売されていますが、この園芸・ 観葉植物用の高吸水性高分子を利用して野菜を栽培(水耕栽培?) した場合、食品上の問題はありますでしょうか?化学物質や着色料 など・・・


A.土の代わりに高分子吸水体を使うので、やはり「水栽培」の一 種なのでしょうね。

 高分子吸水体は紙おむつなどにも使われています。特に害はない と思います。

 野菜を水栽培で作ることも可能ではありますが、家庭で簡単にで きるものでもないのでは?と思います。本来の目的は観葉植物など に使用することでしょう。

 野菜が難しいのは、肥料を多く必要とするからです。うまく液肥 などで補給してやればできるのでしょうが、素人には難しいのでは ないかと思います。

 できた野菜には特に問題はないでしょう。美味しいかどうかは別 問題ですが、挑戦してみるのも悪くはないかもしれません。


Q.1564 冷凍野菜と缶詰野菜の安全性について、

・冷凍野菜と缶詰野菜、どちらの方が栄養価、製法に関して安全と 言えるのでしょうか?

・缶詰の表示に記載が無ければ、食品添加物は使用していないので しょうか?薬品を使っている場合、加工助剤であれば表示しなくて も良いのですか?

・とうもろこしの缶詰も、みかん缶詰のように薬品を使って製造さ れているのでしょうか?

・とうもろこしのホールコーン冷凍にも、何か添加物は使用されて いますか?

・冷凍野菜は、多くが中国製です。様々な意見がありますが、中国 野菜そのものの安全性はどうなのでしょう?

・バナナや柑橘類は残留農薬が気になりますが、冷凍野菜は製品に した後の農薬や添加物の散布は無いのですか?

・冷凍野菜でも、しっかり洗ったりすべきでしょうか?農薬が多用 されている場合、表面ではなく内部にしっかり取りこまれています か?


A.冷凍野菜にも、単に野菜を冷凍させたものもありますが、ご質 問のものは調理済みの冷凍野菜なのでしょうね。

・冷凍よりも缶詰の方が保存性には優れていると思います。缶詰を 開けるより、冷凍が溶けてしまう方が簡単ですし。

・どちらの方法でも、通常の家庭で調理したものより安全性が高い のは間違いありません。何しろ専門家が工場で作っていますので、 家庭とは比較になりない衛生レベルです。

・加工助剤は表示されないこともあると思います。個別の商品に何 が使われているかというようなことはよくわかりません。

・中国産冷凍野菜は日本向けに特別に栽培し、専門の工場で加工さ れたものです。特に問題はありませんし、国産より安全かもしれま せんね。全く違う意味での問題はあるのですが、それはこの質問と は関係ないと思います。

・冷凍してしまった後にはどんな処理もできないでしょう。包装さ れて、箱に入って、冷凍庫の中にいるのですよ。また、冷凍で流通 するものに保存性を高める薬品というのは無意味ですから絶対にし ません。

・生野菜ではありませんので、冷凍野菜を洗うことに意味はないで す。


Q.1563 いつも、読まさせていただいています。ところで、質問ですが、 放射線も「電磁波」の一種なのではないでしょうか?ということは、 あまりにピリピリしすぎな気がします。私たちの回りは、携帯電話 をはじめ、パソコン、多くの家電製品、床壁天井の中は配線だらけ、 電場や磁場に囲まれています。健康診断ではX線撮影、CT撮影、バ リウム撮影。

 知り合いから下記のような情報メールが来ました。ほんとうかな あ?と思い、いろんな分野の人に聞いています。とりあえず読んで みて下さい。いかがなものでしょうか?

(以下略)


A.この後、電磁波有害論がいくつか書かれていましたが、私には よくわかりませんので省略させていただきました。

 「電磁波」と「放射線」は全く違う概念です。放射線の一つであ る「γ線」は電磁波でもありますが、放射線が電磁波に含まれるの でも、電磁波が放射線に含まれるのでもありません。

 電磁波は「光(可視光線)」や放送や通信に使われる「電波」の 総称です。周波数によってその性質も大いに違います。

 周波数の低いところでは、電波として通信に使われます。可視光 線はかなり周波数が高く、さらに高くなると紫外線、X線、γ線と よばれ、高エネルギーのため、有害なものになっていきます。

 ご質問にあげられていた、電気毛布などの場合、交流電源の50/ 60ヘルツの非常に低い周波数の電磁波で、人体に影響が出る可能性 はないと思います。(あったとしても非常に低レベルで、騒ぐほど ではありません。)

 電磁波が人体に有害である、という説もありますが、放射線と同 列に扱うような有害さではありません。放射線の方は一定以上浴び れば確実に死にます。(可視光線や紫外線くらいでも、猛烈な高出 力のものを浴びれば熱によって死にますが…。漫画で「殺人光線」 などというのがありましたね。)

 放射線には、α線、β線、γ線、中性子線などがあります。この うちγ線は前述のとおり、電磁波の一種です。いずれも、非常に高 エネルギーで、衝突した原子を電離する力があります。

 数シーベルトの放射線を一度に浴びれば確実に死ぬそうです。そ れに対して、100ミリシーベルト以下でははっきりとした被害は出 ません。また、私たちはいつも年間数ミリシーベルト程度の放射線 を浴びているので、この程度では全く問題はありません。

 だから私も現在の放射能騒ぎは騒ぎすぎと思います。しかし、電 磁波と同列に語れるほど甘いものではないです。

 つまり、電磁波の害(?)を心配するくらいなら、他にもっと心 配するものがあるだろう、ということです。すべての電磁波有害論 が完全に否定されているわけではありませんが、まじめに心配する に値する有害論は存在しないと思います。


Q.1562 今日、グルメカタログギフトで申し込みしていた商品が届いた のですが、チーズケーキセットが常温で届いたのです。この暑い中、 配達車(冷蔵車ではない)に夕方まで積まれていて、受け取ったと きには箱が温かくて・・・ 

 カタログを再度見てみると、賞味期限は常温で15日と書かれてあ りました。寒い時期ならともかく、7月で車内はもっと気温も高い のに・・・気持ち悪くて食べる気もしません。

 時間も18時過ぎていたので問い合わせもできず。常識で考えて クールで送ってくるものだと思うのですが、いかがなものでしょう。


A.チーズケーキというと、普通は冷蔵されているというイメージ がありますよね。でも、カタログに「常温」と書いているのですか ら、常温で配達されてきても不思議ではありません。

 一般に、冷蔵や冷凍が必要な食べ物は、温度が高いと微生物が繁 殖して腐ってしまうか、アイスクリームなどのように物理的に溶け てしまうというものです。

 たとえば、牛乳は普通冷蔵されます。これは常温だと急激に腐敗 してくるためです。ところがロングライフ牛乳というのがあって、 常温で半年ほど大丈夫というのです。違いは殺菌方法とパッケージ で、完全に殺菌することによって常温でも日持ちするのです。

 たぶん、このチーズケーキもそういう商品なのだと思います。念 のため、メーカーに確認してみるのもよいでしょうが、「常温」と 表記されている以上、そういう答えが返ってくると思います。

 常温といっても、あまり温度が高いのは好ましいことではありま せん。しかし、配送中に温度が上がった程度で悪くなるような商品 は常温と表記できないものです。

 それから、こういう日持ちの良さはある程度美味しさを犠牲にし ていると考えた方がよいのも事実です。一般的に、日持ちしない食 品で、できたての新鮮なものが一番美味しいという印象があります。

 ただし、この商品が美味しくないというつもりはありません。メ ーカーはいろんな努力をして、美味しくて扱いやすい(そして安価 な)商品を開発しています。

 カタログによれば、まだ充分食べられるはずですので、一度味を 見て、美味しく食べられるかどうか確かめてみられてはいかがでし ょうか。


Q.1561 塩干商品など消費者が加熱して食べる商品の一般生菌数、大腸 菌群等の管理基準はどうなものでしょうか?教えて下さい。


A.非加熱で食べる食品では菌数の基準がありますが、加熱用の食 品だと基準というのはありません。

 刺身用の冷凍魚介類だと1グラムあたり5万個以下である必要が あります。逆に言うと、この数値だと生でも食べられる=菌数が充 分に少ないということです。

 加熱して食べる場合はこの2桁くらい上でも問題ないと思います が、絶対値よりも通常の製造時よりも多い菌数になっていないかを チェックするのが品質管理としては現実的と思います。

 それには、まず通常の製造時の菌数を知っておくことからはじめ、 自主基準が必要であれば、そこから決めていくことになります。

 また、大腸菌群は一旦加熱殺菌したものであれば、再汚染の指標 となるものです。生から干したものではなかなか陰性にならないと 思いますが、一度茹でてから干したものだと陰性であるべきです。

 このあたりも、商品の種類によって結構違うので、一概には言え ないところです。


Q.1560 南米ペルーからハーブ茶を輸入するため各種、キャッツクロー、 エルカンプリ、チャンカピエドラ等のハーブ・ティバックの二酸化 硫黄の残留値を検査しました。 

 全て、30ppm以上でしたが、輸出元は二酸化硫黄は使用してい ないとのこと。自然ハーブをそのまま収穫し、天日で1週間ほど乾 燥させていたそうです。

 はたして、自然のハーブには二酸化イオウが多く含まれるものな のでしょうか。また、日本に輸入できるように二酸化イオウを減ら す方法はあるのでしょうか。


A.ハーブなどから二酸化硫黄が検出されて輸入できなかったとい う情報はよく出ています。この場合も、漂白のために添加している のだと思います。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 日本では使用が禁止されている食品添加物や使用基準の定めがあ る物質の含有には注意を要します。例えば過去に以下のような違反 例があります。

・酸化エチレン(指定外添加物殺菌剤)のシナモンへの使用

・二酸化硫黄(漂白剤)の乾燥ハーブへの過量残存

・アフラトキシン(カビ毒)の検出(チリパウダー、唐辛子、ナツ メグ、ターメリック)

・プロフェノスホスの検出(クミン)

・EPNの検出(レモングラス)などがあります。

 また、海外では香辛料に放射線照射による殺菌を認可している国 もありますが、日本では原則禁止です。残留農薬基準(ポジティブ リスト制度)にも注意が必要です。

http://www.jetro.go.jp/world/japan/qa/importproduct_01/04M-010834
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 二酸化硫黄を減らす方法というのは知りません。あったとしても、 減らせばよいという問題ではないと思いますし…。

 添加しているという証拠はありませんが、もし本当は添加してい て、輸出元が「使用していない」というのであれば、事態はちょっ と深刻です。これは生産工程が管理できていないということを意味 しています。場合によってはもっと恐ろしいものが出て来たりする かもしれません。

 おそらくこのままでは輸入できないでしょうから、生産工程や生 産地から、もう一度見直した方がよいのではないでしょうか。


Q.1559 卵焼き製品について質問ですが、出荷前には一般生菌が二乗以 下もしくは0だったのに客先での検査で無限大と言うクレームを受 けました。大腸菌は0です。このようなことは、ありえるのでしょ うか。教えてください。もし、一般生菌の繁殖曲線もしくはグラフ 等があれば送ってください。また、どのくらいの一般生菌数であれ ば安全なのか教えてください。


A.卵焼きを製造後、常温で放置すれば、細菌はいくらでも増えま す。「無限大」というのは検査しても数えられないほど増えてしま ったということです。当然腐敗していますので、菌数を数えること 自体、もう無意味です。

 このような状態になったとき、製造後どのような状態であったか が問題です。主には包装と保管温度でしょう。今回のみ、こういう ことが起こったのだとすると、その保管方法に破綻があったという ことなのです。

 具体的には、密封包装が破れていた、とか、冷蔵していなかった、 とか、殺菌されていなかった、とかです。

 今までも販売していたとすれば、何らかの方法で菌の繁殖を防い でいたはずです。ご質問でこの点に触れられていないのですが、ど ういう商品なのでしょうね。もし、

 後の方の質問には、お答えしかねます。食品メーカーとしてどう いう認識をしているのかがまず問題ですね。


Q.1558 今回は燻製について質問させてください。最近は燻製ブームで、 自宅で燻製をやる人も増えてきたみたいです。先生の著書を読み返 してみて、燻製についての危険性もかかれていました。それで以下 の質問のさせてください。

1.燻製の時に出る煙はホルムアルデヒドなどの有害物質が含まれて いると思われますが、木材の種類や温度の管理を変えれば木酸酢の ように有害物質を低減できるのでしょうか?

2.燻製された食品(ベーコンやウインナーや鰹節など)には、ホル ムアルデヒドなどの有害物質は残留しているものなのでしょうか? それはごく微量なのでしょうか?燻製するときの煙が危険であって、 食品そのものはそれほど問題視するものではないのでしょうか?も し残留していたとしても、半数致死量や一日摂取許容量を越えたり はしないのでしょうか?

 自分でネットで見ていたら、個人の方のサイトでたんぱく質に作 用するときにホルムアルデヒドなどはなくなると書かれていたもの もありました。専門家やメーカーなどのサイトにはそういった情報 はなかったと思います。

3.仮に残留していたとして、唾液に含まれる酵素で発がん性物質は 無毒化されてしまい体には影響はないと考えていいのでしょうか? 唾液・酵素・発がん性物質のキーワードで調べてたら、よくかんで 唾液を分泌すると発がん性物質を無毒化する酵素が出てきて無毒化 されるという説が多数のサイトで見かけられました。先生の著書に もそのようなことが書かれていました。

 うちでは燻製もバーベキューもしませんが、ウインナーやベーコ ンは大好きで人並みには食べています。どんなものにも危険性はあ ると考えていますが、できるだけ安全なものを食べさせたいと思っ てます。

 参考になるサイトなどもありましたら教えてください。よろしく お願いいたします。


A.燻製という調理法を現代になってから考えて、燻製した食品を 販売しようとしたら、たぶん危険だといって禁止になると思います。 これは燻製だけではなくて、他にもたくさんあると思います。

 現代に要求される安全性はそれほど高くて、伝統ある調理法でも、 その要求を満たしているとは限らないのです。

 ただし、歴史的に長く食べられてきたものでもあり、燻製した食 品を食べるのが危険だというほどのものではありません。

 ポイントは、燻製などの伝統的調理法をありがたがっている人に 対して、実は近代的な調理法よりも危険性がありますよ、と指摘し ているということです。

 燻製を自分で作ったり、燻製食品を食べたりするのが悪いという つもりはありません。危険をともなってこそ美味しいというものも あります。

 木酢液なんかでもそうですが、伝統的なものには結構危険なもの があります。また、伝統的な食品といっても、近代的な工場で作ら れているものは、新しく開発された方法で、安全に作れるようにな ったりしています。

 伝統的なものを有り難がる、反近代的な思考はわからないことも ないのですが、そこに大きな誤りを含んでいるというのが私の意見 です。

 その上で、燻製の危険性は美味しさのスパイスくらいに考えて、 遠慮せずに食べるのがよいと思います。もちろん、少しでも危険な ものはイヤな人は、避けた方がよいです。

 質問は1、2、3と分けて書かれていますが、あえてそれにはお 答えしません。現実的な危険はないけれど、伝統的な調理法の危険 性については留意すべきである…という程度にお考えください。

 特に自分で燻製を作ったりしている人は、その危険性を充分理解 してからにした方がよいと思います。その上でやはり燻製が好きだ ということなら、やめろというつもりはないですが。


Q.1557 5月より手作り酵素(発酵促進剤として乳酸菌の粉を使用)を 作っていましたが、先日アルコール臭を発生しました。見た目と匂 いでおそらく産膜酵母が繁殖したためだと。今は産膜酵母を取り去 り(完璧ではないとおもいます)冷蔵庫で保管してあります。この 酵素ドリンクは飲料しても良いのでしょうか?体の為に作ったもの ですがこの状態で健康に良い物なのでしょうか?アルコールになっ てしまったのでしょうか?


A.何のことかわからなかったので、「手作り酵素」で検索してみ ると、自然の菌で発酵させた飲み物を作るのですね。作り方はかな りワイルドで、ちょっと手を出すのには勇気がいります。

 普通、野菜が腐ってしまったら食べないですよね。それをあえて 飲み物として飲むというのですから、すごい話です。

 皮膚についている常在菌も使うと書いているサイトもありました。 世界中の保健当局が、手を洗いましょうとキャンペーンしている意 味をご存じないようです。

 要するにどういう微生物が関与しているのかわからないわけです ので、これを飲む勇気があるのなら、産膜酵母が出ようが、アルコ ール発酵しようが、あまり関係ないのではないでしょうか。

 健康のためにどうかは知りませんが、安全かどうかと聞かれたら、 安全とは言えないというのが答えになると思います。あとはご自分 の判断ですね。


Q.1556 食べ物情報を読んで、生肉について腑に落ちなかった部分が解 決されて、だいぶんすっきりしました。ところで、生食用の肉とし ては馬肉の出荷実績がありますが、なぜ馬肉だけなのでしょうか。 生食用の馬肉を出荷していると畜場では同じようにして牛の生肉を 出荷しないのでしょうか?


A.基本的には需要があるかどうかの差だと思います。

 もちろん、牛肉にも生食の需要があったから、今回のような食中 毒事件が起こったわけですが、韓国系料理店などで普通の肉を生で 出すことを先にやってしまったため、市場的には需要とならなかっ たのだと思います。

 馬肉の場合、「馬刺し」という伝統的な食べ方があり、また馬刺 しを食べる地方も限られているため、生食用の施設を運営する需要 があったということです。

 馬の方が体温が高いので安全だ、などと言われますが、それはあ まり重要な要素ではないと思います。

 ただ、牛が病原性大腸菌を持っている率がかなりある以上、これ から生食用の食肉処理場を作って運営するのは、リスクが大きすぎ るので、不可能ではないでしょうか。

 そうであれば、やはり牛が病原性大腸菌を持っている可能性が高 いから、というのが本質的な違いと言えるのかもしれません。

 どうして魚の刺身を食べているのに、牛肉の生食は危険と言われ るのか?という理由も同じです。コレラ並の毒性を持った病原性大 腸菌が出現し、牛が保菌している状況になった以上、牛肉を生で食 べるのはどんな場合でも非常に大きなリスクを伴います。


Q.1555 1歳の子供に重層を使って蒸しパンを作ろうと思っております。 重層は子供が口にしても大丈夫なのでしょうか?出来ることなら与 えない方がいいのでしょうか?


A.重曹(炭酸水素ナトリウム)そのものの毒性はほとんどなくて、 医薬品に使われたりするくらいです。

 また、蒸しパンに使うとき、重曹が分解してできる二酸化炭素の 力でパンを膨らませるわけです。したがって、できあがった蒸しパ ンには重曹は含まれていないはずです。

 もし、たくさん入れすぎて重曹が残っていたら、臭いがするので すぐにわかります。

 重曹の害としてはこの臭いが最大です。臭いが気になるようでし たら美味しくないですよね。美味しく食べられれば問題はないとい うことでよいと思います。


Q.1554 うちの父はわたしが朝食にパンを食べるのを見て、よく「粉も のを食べると早死にする。米を食べろ」と言うのです。しかし、実 際にこんなことってあるのでしょうか? であるなら、粉もん王国 の関西は平均寿命が短いことになりますが、そんな話は聞いたこと がありません。

 ちなみに父は夕食は焼酎で酒の肴代わりに夕食のおかずをたいら げ、それだけでは飽き足らず、飲んだシメに粉ものの代表格、イン スタントラーメンを食べております。これでは早死にを自ら招いて いるようにも思えますが、どうでしょうか?


A.関西というより大阪は「粉もん」で有名ですが、小麦粉の消費 量は意外と少なくて、全国平均以下なんだそうです。

 それはさておき、昔は「米を食べると早死にする」などと言った そうです。米が不足していて、アメリカから輸入が始まったころの 話です。

 その後、米が余る時代になって、話が逆転したのでしょう。いず れにせよ、根拠などない話です。

 お酒とインスタントラーメンは笑うところですね。お前が言うな! というやつです。

 結論としては、私は好きなものを食べるのが一番だと思っていま す。できるなら少しバランスを考えて、同じものばかりは食べない というのがお薦めするところです。


Q.1553 ピュアという老人相手の健康食品の会社があります。姑が、10 年ばかりそれやそれに類似する会社の会に通い詰めています。

 決してよくない会社であることは理解していますが、旅行にいく わけでもなく、他に楽しみのない姑の娯楽費用としてずっと見逃し ていて、

 ピュアで買った(買わされた)ものをもらって食べたり、あまり に量が多すぎたり、不審なものは捨てたりしています。

 このたび、「鳳凰の精」というローヤルゼリーのカプセルをもら い、あまりにも高級な 風情なのでネットで調べてみると59800円で した。本人宅、兄宅のものもあり3箱は買った模様です。一日にカ プセルを8〜12錠飲むと書いてあり、あまりの量に唖然としていま す。原材料の産地も記されていません。でも値段が値段なもので捨 てるのを逡巡しています。

 私が人に相談されたなら、「飲まない方がよい」「少しの量を気 の向くときにのめばいいのでは」と言うと思うのですが、パッケー ジには「全国ローヤルゼリー構成取引協議会会員」ともあります。 この協議会はどのようなものなのでしょうか? 何か品質の監視機 能でもあるのでしょうか?

 この類の健康食品の会がなくなれば、姑はきっと一気に老け込む とは思います。ご意見や分析をいただければ嬉しいです。


A.なかなか難しい話ですね。こういう話を聞くと、健康食品にと って最も大切なことは効果があることではなく、安全であることだ と改めて思います。

 ローヤルゼリーについては、公正取引規約があり、問題の商品は その「公正」マーク付きですので、それほど問題はないと思います。

 しかしこのマークは使用しているローヤルゼリーに関してのもの なので、他の成分について何も保証してくれるわけではありません。

 その他には漢方やハーブ系の原料を配合しているようで、少し心 配ですね。もし食べてみて、何か効果があったときは、直ちに使用 をやめるべきです。健康食品は効果があってはいけません。効果は ないけれども、何となくの雰囲気を味わうのが健康食品の醍醐味と いうものです。

 たとえば「痩せ薬」で、使用しても効果がないものはよいのです が、時折本当に痩せてくる、効果のあるものがあります。その場合 はまず有害な医薬品が含まれていて、健康を害する(害している) というのが常識的な判断です。

 4個×180包という包装ですから、常識的に考えて一回4個を 食べるものではないでしょう。それを一日2〜3回なのでしょうか。 私も何だか多いように思います。高価なものだからと、少しずつ食 べるようにして、何も影響が現れないのを確認しながら使うとか、 どこかに隠しておいて、忘れてくれるのを待つとか…。

 この手の老人向けの商法は詐欺商法には違いないのですが、世の 中には無料や100円でもらえるものだけ持って帰るというしたた かな老人もたくさんいて、案外共存しているようなところがありま す。でも、長くつきあっていると、このような高価な商品を買わさ れてしまうので、やはり近づかない方が賢いのですが…。


Q.1552 いつも勉強させていただいております。先生の著書やこちらの ホームページなどで木酸液や竹酸液は無害ではないとあり、なるほ どと思っていました。

 私は減農薬などが気に入っていて生協の宅配を二つ使っているの ですが、先日特に減農薬に力を入れている生協に木酸液の使用につ いて質問してみたところ、産地によっては使用していると回答を得 ました。農薬や資材として履歴を書いていない農家さんもかなりい るようで、実際に使っていると答えた数よりもっと多いと思います。

 これらの木酸液などは生協の回答では、土壌改善と防虫のためが 多いそうです。

 ここからが質問なんですが、たとえば木酸液を使用して作った野 菜があるとします。農薬ではないから残留農薬のようにチェックし たりはしないと思います。手元に来るまでにホルムアルデヒドなど の有害物質がどれだけ残っているか分かりませんが、上記の野菜か ら木酸液を減らすとしたらどういったことに心がければいいですが? 水でよく洗い流せばたいていのものは落ちたりするのでしょうか?

 今現在の作物から木酸液や竹酸液を排除することは不可能なので、 家庭で簡単にできる方法などがあれば教えてください。

 残留農薬などももしかしたら水洗いでそれなりに落ちたりするの でしょうか?先生のサイトをみて、最近天然・自然だから安全って いうのはすべて信じてはいけないんだと考えさせられました。だか らといって石油系原料のものを多用したいとも思いませんが。天然 ・自然から加工してなおかつ科学的根拠をもってこの範囲であれば 安全であるという裏づけのあるものを使いたいと思う今日この頃で す。昔から使っているから安心というのはなんの根拠もない迷信な 気がします。

 長くなりましたが、先生のご意見をお聞かせください。


A.木酢液には危険な成分が含まれていることがあるので、使用し ない方がよいというのが私の意見ですが、使用した場合の残留につ いてですね。

 実は詳しいことはよくわかりません。何しろ成分そのものが不明 ですので、何がどのように残留するというようなデータもないと思 います。

 だから安易な使用は問題だという話になるのですが、実際に使用 してみた場合でも、野菜から有害な成分が検出される可能性はあま りないのではないかと思っています。

 もともと木酢液は木材から出る揮発性の成分を集めたものです。 そういう成分ですので、野菜の表面に残留しにくいのではないか、 というのが根拠です。

 ただしこれはあくまで私の想像に過ぎませんので、実際にはわか らないとしか言いようがありません。したがって、おっしゃるとお り、安全だという根拠にはなりません。

 そしてこの安全性の問題に答えるのは、木酢液を使用している人、 または販売している人のはずです。一般の農薬はメーカーがそのた めに苦労しています。

 一般の農薬については、残留していても洗えば少しは減るのかも しれません。しかし元々残留量はごく少ないので、その必要はない はずです。おまじないとして何か儀式をやるというのは、心の平安 のためには有効ですので、必要な方はいろいろとやってみればよい と思います。


Q.1551 賞味期限がどこまでの猶予をもたせているのか教えていただき たくメールさせていただきました。よく 消費期限は守るべきで  賞味期限は多少の劣化はあっても即座に食べられなくなるわけでは ないから大丈夫といいますよね。

 乾きものやお菓子など まあ確かに多少期限がきれても大丈夫そ うなものはわかるのですがたとえば 即席みそ汁やインスタントの ラーメン、豚汁など 具に汁けがあったりするものは大丈夫なので しょうか?

 缶詰やレトルトなどもよく2年くらい過ぎていても大丈夫だとか いいますが あれはレトルト殺菌されているからですよね。インス タントの豚汁やラーメンの具も レトルト殺菌されているんでしょ うか?

 主人は大丈夫だといって 数か月すぎたくらいのものならラーメ ンでも 豚汁でも 具が乾燥した状態でないのに平気で食べようと します。 本当に大丈夫なのか教えてください


A.一般的には賞味期限をつけるとき、ある程度の余裕は見ていま すので、賞味期限が過ぎてもすぐに食べられなくなるわけではあり ません。

 ご質問の商品は、即席みそ汁、インスタントラーメン、豚汁とい うことですが、「具が乾燥していない」ものは小さな包装に入って いるはずです。こういうものは包装してから加熱殺菌していて、賞 味期限内は大丈夫なようになっています。

 インスタントラーメンは麺の方が油の酸化が進むので、半年くら いの賞味期限になっています。「具」はおそらく大丈夫と思います が、「数か月すぎた」状態だと、麺の方が心配ですね。

 それから、食べられるかどうかの判断で一番大切なのは、見た目、 香り、味などの感覚的な要素です。要するに食べておいしいような ら問題ありませんし、どこかおかしいと思ったら食べないことです。

 賞味期限はメーカーが「このころまでは大丈夫」と保証している 期限です。しかし実際に食べられるかどうかの最終的な判断は、食 べる時の感覚によるのが正しいのです。

 だから、こういう質問を、自分以外の人に聞くのは実は間違って います。その食品を目の前にしている、自分だけが正しい判断がで きます。

 ご主人が平気で食べているようなら、彼の責任で大丈夫と判断し たということです。

 家族としては心配でしょうから、賞味期限の切れたものは食べる な、と圧力をかけるのは当然と思います。でも、言うことを聞かな いようでしたら、あきらめるしかないですね。お腹を痛くしても自 己責任だとつきはなしてやってください。


Q.1550 ワインビネガー中(未開封)に白っぽく見える結晶のようなも のが浮いているのが見つかりました。伝統的な製法で製造されるワ インビネガーが低温で保存されると、商品中に含まれる酒石酸が結 晶化することがあると聞きました。25度前後で保存しても消えなか ったのですが、そういうものなのでしょうか?低温で結晶化したも のであれば、温度が上がると溶けると思うのですが。結晶化したら 溶けないものもあるのという事でしょうか?


A.酒石酸という名前は「酒石」を作るからなんだそうです。「白 っぽく見える結晶」が酒石ですね。よくガラス混入と間違えられた りします。

 酒石酸水素カリウムが結晶の本体で、低温で保管すると結晶しや すいそうですが、いったん結晶したものは元に戻りません。

 蜂蜜が結晶したら、温めてやれば元に戻ります。でもあれは厳密 に言うと「結晶」ではありません。主成分の糖分が固まっているだ けです。

 普通化学の世界で言う「結晶」は、常温でなくなったりしないも のです。花崗岩の中にはたくさんの結晶があります。あれは花崗岩 がゆっくり冷えるときに成長してきた結晶です。こういうのはお湯 につけてもなくなりません。

 「酒石」もこのような結晶だという理解でよいと思います。ガラ スと間違えるのも無理はありません。ワイン屋さんは苦情になると 困るので、「ワインのダイヤモンド」と呼んで欲しいらしいですね。


Q.1549 今回の原発事故の関連です。放射性物質の対策として、天然の 粗塩、梅干、味噌や醤油などの発酵食品がいいとネットにありまし た。これもトンデモ記事の一種でしょうか?

【梅のクエン酸のキレート作用について 】  キレート作用がある物質は、カルボニル基(-C=O)を持ち、 前述している通り医学界でも薬として使われており、強いキレート 薬は、キレート効果が強い代わりに当然、化学物質としての副作用 (毒性)も強い。

 しかし、クエン酸は、キレート作用としては、中程度の力(カル ボニル基-C=Oを3つ持っている)を発揮し、長期に使用すれば、 キレート効果としては、強いものと同じ位の力を得られる。この効 果を活用されたのが、牛尾盛保博士で、放射能被ばく者に放射性物 質を体内から除去するため、梅を活用されていました。(文献内容: 広島で放射能にかかり、20年間白血球が減少し続け、ほとんど死 にかけていた婦人に、梅干し療法を試みたところ、半年ほどで、す っかり元気になってしまったと報告しています。)

 キレート効果を目的とした薬はあるが化学物質なので、天然のも ので、人体に無害で、また、天然のものの中では、最高の除去効果 が見込めます。さらに、風邪や雑菌(大腸菌)の予防や、血液中の 疲労物質(乳酸)の分解などにも効果的に働きかけるので、今回の 被災者に対して、多面に有効なものである。


http://www.dentousyoku.or.jp/2011/03/post_133.php
 より

他にも⇒
http://debuneko.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-3960.html
 などなど

渡辺さんのご意見をお聞かせください。よろしくお願いします。


A.私は別に専門家ではありませんが、トンデモ説とそうでないも のくらいは見分けられると思っています。

 逆に、質問された方に、こんな説明を聞いて納得されているので すか?と聞きたいくらいです。私のところに聞いてくださったので すから、おそらくそうではなくて、単に確認だけだと思いますが。

 そこで私の答えは、こんな説明はインチキに決まっているではな いか!というものです。

 どこがツッコミどころというのではなく、妄想に生きる人の香り がただよっていると思いませんか?

 一般的な見分け方は、「事実から述べているか」「理論(屁理屈) から述べているか」です。

 「こういう事実があったがそれはなぜか?」から始まっているも のは、正否に関わらず拝聴する意味はあると思います。

 ご質問のものは「キレート作用がある物質は…」から始まってい ます。更にさかのぼっていくと、「キレート作用でこんな効用があ る…」という話になっていき、どこまで行っても具体的な事実には たどりつかないはずです。

 もし、私の認識が間違っていて、どこかに根拠となる大規模な疫 学研究でもあるのなら、話は変わってきます。興味があるなら調べ てみてください。

 私の勘では調べるだけ無駄というところですので、簡単にトンデ モと決めつけていますが、こういう態度は正しくないのかもしれま せん。でも、騙されてしまうよりはましだろうと考えています。


Q.1548 妊娠中なのですが、スーパーで売られていたスモークサーモン を50g程昨日食べてしまいました。後で妊婦は食べない方が良いと 知り、心配でたまりません。今後は気をつけたいと思いますが、既 に食べてしまった今、取るべき対策等はありますでしょうか?


A.どうしてスモークサーモンが妊娠中に食べてはいけないのでし ょう?理由をご存じですか?

 もし、医者などからそう言われているのなら、この質問はそちら にした方がよいですね。

 一般的な話なら、以下のような注意事項があります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ナチュラルチーズ、肉や魚のパテ(生の肉類や魚類)、生ハム、 スモークサーモンなどの食品を妊娠中に摂取することによって感染 の危険が高まるリステリア菌食中毒に注意してください

<リステリア菌の特徴>

○冷蔵庫に保管していても増殖し、乳や食肉を主原料とした調理済 み冷蔵食品が原因となる可能性が高いです

○高濃度の食塩にも抵抗します

<リステリア菌食中毒の症状>

○妊娠中は、一般の人よりもリステリア菌に感染しやすくなります

○赤ちゃんや妊婦にも、急激な発熱・筋肉痛などとともに敗血症 (化膿と細菌の血液内感染を伴う重篤な全身感染症)や脊髄膜炎を おこし、死亡率が高いです

<リステリア菌食中毒の予防>

○すぐに食べられる乳加工品、魚介類、肉類を使った食品等は、そ の食品の中心部が74℃以上15秒以上の加熱をしてください

○本菌汚染の可能性のある食品は、冷蔵保管、塩蔵保管を信頼しな いでください

http://www.pref.shimane.lg.jp/kenou_hoken/topics/listeria.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この注意事項は当然食中毒を心配してのことです。確かに、妊娠 中に食中毒というのもつらいですからね。

 だから用心してくださいということですが、食べた結果として食 中毒にならなかったら、別にどうということはありません。

 食べれば必ず害があるというのではなく、あくまで食中毒がおこ る可能性を言っています。その可能性はそれほど大きなものではな いので、まずたいていは大丈夫なものです。(あまり油断してはい けませんが)

 そして、一番問題なのは、妊娠中にこのようなことが心配になる、 心の持ちようです。人間というのは案外丈夫なものですので、落ち 着いて暮らしていてよいのです。 


Q.1547 「生アーモンドを発芽させて食べた方が良いのか?」という質 問です。

 生のアーモンドはサルモネラ菌などの事を考慮し良くないことは 知っていましたが、発芽玄米のように生のアーモンドを発芽させて 食べる方が酵素をたっぷりと摂ることができ体に良いという記事を ネットで見つけました。本当に体に良いのでしょうか?


A.現在、「生のアーモンド」はほぼ市販されていません。生のよ うに見えても、実際には殺菌されています。これはご指摘のサルモ ネラ中毒を防ぐためです。したがって、「生のアーモンド」を食べ ても特に危険というわけではありません。

 発芽させると、もやしなどと同様、新しい栄養素(ビタミン)が できてきたりするメリットはあるのかもしれません。また味もおい しくなると言っている人もいますね。

 逆に発芽したものに毒があるという話も聞きませんので、発芽さ せたものを食べておいしければ、それもよいと思います。

 ただし、「酵素」はたとえ発芽時に増えていたとしても、私たち はその酵素を利用できるわけではありません。酵素はタンパク質で すので、分解してアミノ酸として吸収されるだけです。

 したがって「酵素を撮るから体によい」というのは単なる誤解で す。


Q.1546 3年ぐらい前に、「味噌は冷凍室での保存が可能か」について 質問したものです。おかげさまで、ほとんど発酵が進まなくなり、 長期間の使用が可能になりました。

 今回、変な記事を見つけたので、再度メールいたしました。ご存 知でしたらすみません。

豚にコンビニ弁当を食べさしたら奇形が生まれるようになった。
http://www.mynewsjapan.com/reports/262

 読んでみたら、九州の話でした。この出版社の背景を知らないの ですが、仮にこの現象が事実としても、「弁当に危険なものが入っ ている」と言う結論にするのは間違いなように私は思うのですが、 どう思われますか?

 本文では、添加物のせいと言う書き方になっていますし。どっち かというと、味の濃すぎるものを食べさせたという事実の方が、原 因の気もします。

 渡辺さんのご意見をお聞かせください。よろしくお願いします。


A.ご指摘の本は西日本新聞に載った記事をもとにしたものです。 2004年に発行されていて、当時からトンデモな内容で話題になった ものです。

 私のサイトのトップページに検索欄があります。そこに「西日本 新聞」と書いて検索してみると、この件に関する記事がいくつか出 てきます。
http://www.google.com/search?q=西日本新聞&as_sitesearch=food.kenji.ne.jp

 内容に評価については、ご指摘のとおりです。この「現象」すら 印象的なものでしかなく、確認のための質問にも答えることはでき なかったようです。

 つまり、「豚に奇形が生まれた」という現象自体、でっち上げの 可能性が高いと考えています。(「奇形が生まれた」という事実は あっても、それが異常なことだという検証はされていません。奇形 というか出産時の異常は一定の率で起こるものです。)

 「公表するとパニックになる」とか言って、事実関係の確認を拒 んでいますが、単なる逃げ口上でしょう。

 また、その原因を「添加物」に持っていくのは、はじめからそう 主張したかったということだけです。

 あまりのトンデモぶりに、相手にしても仕方ないと思っていまし たが、いまだに売っているのですね。恥知らずな点では大したもの です。


Q.1545 ドライフルーツのプルーンの袋入りを買って、冷暗所に入れて いたのですが、先日袋がぱんぱんにいっぱいに破裂しそうなくらい 膨らんでいました。購入後1ヶ月くらいで、賞味期限は5月半ばで す。原産国はチリで、添加物は、Potassium とSorbate Sorbic Acid が、保存料として使われています。

 他に買っておいた、もうひとつの袋は膨らんでいませんし、今ま で何度もプルーンは買いましたが、袋が膨らんだ事はなく不安です。

 ガスのようなものが発生したのでしょうか?食べないほうがいい ですか?


A.袋が膨らむというのはガスが発生したからです。どんなガスか というと、通常は二酸化炭素です。

 元々果物についている酵母が働いて、糖を二酸化炭素とエタノー ルに分解します。パンが膨らむのも、ビールの泡も、同様にしてで きた二酸化炭素が原因です。

 食べてもたぶん害はないですが、こういう発酵したものは味も変 わっているはずですから、食べる意味はないです。

 「Potassium とSorbate Sorbic Acid」ではなくて、「Potassium Sorbate」と〔Sorbic Acid」で「ソルビン酸カリウム」と「ソル ビン酸」が使われています。酵母にも効くはずなのですが、何かの 事情で、濃度が不足したのでしょうか。


Q.1544 カルシウムこんにゃくに対するご回答ありがとうございました。 その中で一点だけ再質問します。こんにゃくのカルシウムは、凝固 剤に由来するものとのことですが、「5訂日本食品標準成分分析表」 によると、こんにゃく100g中のカルシウム量は、原料の精粉で、 57mg、板こんにゃく(精粉)43mg、板こんにゃく(生芋) 68mg、糸こんにゃく75mgとなっています。凝固剤は何か記 載がありませんが、原料と製品で大差なく、凝固剤に由来するとの 考え方と矛盾しているのではないでしょうか?


A.なるほど、一見おかしいですね。でも、答えは「使用量」なん です。

 前回紹介したサイトでの、こんにゃくの作り方はこんなものです。

「コンニャク粉に30〜50倍の水を加えてかき混ぜ、糊状とし、 コンニャクの5〜7%の水酸化カルシウムを50倍の水に溶かした 液を凝固させて作る。」

 まず、原料のこんにゃく芋から直接作ることは少なく、普通は精 製した「こんにゃく粉」を使います。これはほぼ純粋のグルコマン ナンですので、ミネラル分はほとんど含まないと思います。

 さらに30倍以上薄めますので、たとえこんにゃく芋をそのまま使 ったとしても、こんにゃく芋由来のカルシウムは100グラムあた り最大で2mgというところでしょう。こんにゃく粉で作るとほぼ ゼロです。

 また、ご指摘の各種類での微妙なカルシウム量の差は、凝固剤の 使用量によっていると思います。

 ということで、計算してみると矛盾しないのではないかというの が私の回答です。


Q.1543 もち米を蒸して味見をしたところ、薬品のような苦味がして口 の中が刺激を受けてひりひりした感じになりました。店側にさめた 蒸し米をもって行きましたが、味はなんともないから検査はしない といわれました。口の中のヒリヒり刺激感は夜まで続き、夜中に軽 い腹痛、あくる日は朝と夕方に下痢でした。次の日に別のメーカー のもち米を蒸して味見したところ前回ほど強烈ではありませんが、 すこし同じような味を感じ、口の中が同じようにヒリヒリしたよう に感じました。これはいったい餅米の何に反応したのでしょうか?


A.「さめたときには異常がない」「他のもち米でも少し異常があ る」ということを考えると、もち米ではなくて、蒸し器の方で、何 か揮発性のものが出ていたように思います。

 蒸すときはどのようにされましたか?

 一部でも残っていれば、分析は可能と思います。消費者センター のようなところに相談すれば、何かわかるかもしれません。


Q.1542 こんにゃくのカルシュウム含有量について教えてください。凝 固剤に水酸化カルシウムと炭酸ナトリウムを用いた場合でカルシウ ムの含有量が大幅に変わるのでしょうか?また、水酸化カルシウム を用いたこんにゃくを「カルシウムこんにゃく」と表示してもよい のでしょうか?


A.こんにゃくの凝固剤は以下のところで紹介されています。

凝固剤別 こんにゃくの作り方
http://park14.wakwak.com/~aozora_saien/sub07_konnnyaku.html

 こんにゃくに含まれるカルシウムはほとんどが凝固剤由来のもの です。したがって、炭酸ナトリウムで固めたこんにゃくにはカルシ ウムはほとんど含まれていないと思います。

 水酸化カルシウム(消石灰)由来のカルシウムは栄養的な価値は 低いので、カルシウムを摂取するのに、こんにゃくは推奨される食 品ではありません。

 「カルシウムこんにゃく」と言うのはたぶん勝手ですが、あまり 意味のあるものではなく、優良誤認という批判を受ける恐れが大き いです。したがって私としてはお薦めできません。


Q.1541 無洗米について質問します。味・安全性の点で無洗米を認めよ うとしない夫を、何とか説得したいと思っています。しかし、私自 身も、この2点において今ひとつ自信が持てません。味は好みがあ るとしても、安全性については全く問題ないのでしょうか。そもそ も、どうして無洗米なるものが出現したのでしょうか。抵抗無く利 用していきたいと思っていますので、どうか宜しくお願いいたしま す。


A.無洗米は炊飯時に米を研ぐという作業をしなくても済むように 開発されたものと思います。第一のメリットはこの利便性です。米 のとぎ汁を出さないというのが第二のメリットですね。

 このメリットを訴えて、一定のシェアは持つようになっています が、当初予想された、全面的に無洗米化するということにはならな かったようです。

 昔と違って、それほど神経質に米を研ぐ人も少なくなっています ので、案外普及しなかったというのが私の感想です。

 こうしたものが登場するのは、もちろん商品の差別化を目指した 企業努力です。何の必要があるのだ?と言われつつも、新しい商品 を開発していくのが企業の普通の姿です。

 無洗米について、国民生活センターから、報告が出ています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 無洗米についてアンケート調査を行ったところ、無洗米利用経験 者のうち、6割の人が洗米等手を加えて炊飯していた。現在無洗米 には統一した定義はなく、米を洗米したときのとぎ汁は無洗米でも 濁りがあり、目視による濁り具合で無洗米と精白米を簡単に見分け ることはできなかった。また、2割の人は無洗米についての情報が 不足していると感じていることが分かった。

 品種の表示に関しては、米は品種によってDNAに特徴があるため DNAについて調べたところ、テストの過程で標準米と比較して識別 バンドの出方が異なる銘柄がみられた。現在のJAS法の判断は帳簿 等の資料で行っているとのことであるが、「品種」についてはDNA 分析が可能となってきており今後、第三者でも認証可能となるよう 科学的品種判別法を確立し、JAS法の判断の根拠とすべきである。

 無洗米と精白米のおいしさの差を調べたところ、炊飯直後では無 洗米と精白米においしさの差はみられなかったが、1kg当たりの平 均価格は無洗米の方が平均で52円高く、洗米等の上下水道料金を含 めても無洗米を使う方が費用がかかることが分かった。

 環境性について、無洗米は家庭で洗米しなくても利用できるので 米のとぎ汁による環境負荷はない。しかし、製造工程で製法によっ てはぬかの処理(利用)する際に電力等を使用しておりCO2排出と いう形で一定の環境負荷が発生しており、それらの情報については 公開されるべきである。

http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20020606_1.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 あまりパッとした評価ではないですね。それから、一つの話題と して、こんな話もあります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 最大手は東洋精米機で、91年から「糠で糠を取る」「水は1滴 も使っていない」を看板にして、研がずに炊ける「BG米(無洗米)」 製造装置の販売事業を開始。同社によると現在無洗米工場は子会社 のトーヨー食品や米穀卸向けに39箇所あると言う。この「BG米」 がほかでもない問題になっているのだ。東洋精米機は「BG米」の 製造装置について徹底した秘密主義を取っていて、どのような工程 で無洗米が作られているのか、当事者の同社の一部の関係者以外、 誰も知らないときている。この秘密主義がさまざまの疑問、不安、 不信を生んでしまっている。

http://www.j-rice.info/datakan/musenmai.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 こういうことも、無洗米がもう一つ普及しなかった原因かと思い ます。

 安全性については、所詮お米には違いないので、別に問題はない でしょう。より加工度が高いため、精米後は通常の白米より鮮度が 落ちるのが早いという可能性はあるかもしれません。


Q.1540 検査時のショハツ菌が10の2乗でしたが、10℃で10日放 置したところ、10の2乗でした。このような場合何が考えられま すか?教えて下さい。


A.サンプリングの方法がわからないので、詳しくは言えませんが、 以下の記事が参考になると思います。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

□食品会社で品質管理を担当するものです。

 通常当社自主検査では初発、24時間後、48時間後の細菌検査をす ることが多いのですが、通常、時間の経過とともに菌数が上がる所、 逆転(時間の経過ごとに菌数が減る)することが多々あるのです。

 検体をとる際の部位や培地の温度も菌数に影響があると思います ので、そういう結果になる場合がまれにあるということは考えられ るのですが、逆転した結果になることが当社では頻繁にあり、それ は一般生菌数、大腸菌群の検査どちらにも見られます。

■10℃で保存ということですが、この条件下では一般細菌数は急激 には増加しないと思います。初発の菌数は3乗から4乗くらいでは ないかと思うのですが、これにかかる係数は誤差と考えて差し支え ないと思います。

 例えば初発6×10**3(十の3乗と読んでくださいね)とし て、保存品が3×10**3ならば、これはサンプリングによる誤 差である可能性が高いです。

http://oshiete.goo.ne.jp/qa/1440792.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 引用した部分以外も読んでみてください。また、以下のページも 参考になると思います。(このサイトは細菌検査に関して非常に役 に立つ記事が多くあります。)

http://www.jarmam.gr.jp/situmon/seikinsuu.html

 結論は10℃程度ではそれほど一般生菌数は増えないということ なのではないでしょうか。

 一般生菌数というのはすべての細菌を見ているわけではなく、 「ある一定の条件下で発育する中温性好気性菌数」を調べています。

 温度が低かったり、空気が遮断されていたりすると、その間はこ ういった菌はあまり増殖しません。

 一般生菌数では出てこない、低温細菌や嫌気性の細菌は増えてい る可能性はあるのかもしれません。


Q.1539 酒粕(米、こうじ、醸造アルコール)を先月たくさん買ってし まいました。賞味期限11年11月11日と書いてあります。冷蔵庫の野 菜室に入れていましたが少し白い点が全体に出てきました。これは かびなのでしょうか?毎日沸かして飲んでいますが大丈夫でしょう か? 


A.以下の記事をごらんください。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

□酒粕の表面が白く粉をふいたようになっていますが、大丈夫です か?

■酒粕が熟成する過程で表面に白い斑点(黄色みを帯びることもあ る)を生じます。これは酒粕中のアミノ酸の一種である「チロシン」 が結晶化したものですので、食べても問題ありません。

□酒粕の色がピンク色・黄色ですが、食べても大丈夫ですか?

■酒粕は熟成する過程で次第に色が濃くなります。これは、酒粕の 特質によるもので、食べても全く問題ありませんが、熟成が進んで 味が濃くなっていますので、やや量をひかえめにご使用していただ いた方がよいと思います。 また、さらに熟成が進みますと、酒粕 がお味噌のような褐色になったりしますので、この場合は漬物にご 利用いただけます。

1. 熟成による着色・・・発酵で造られたアミノ酸がデンプンと反 応し、褐色色素を造ります。

2. 空気による着色・・・デンプンが空気に触れ淡黄色に着色。袋 の中の空気に触れ色づくことがある。(炊飯器のご飯が次第に黄色 になるのと同じです。)

3. 光照射で着色・・・アミノ酸が光酸化で赤褐色の色素になるの と、麹菌や酵母菌が造る酸物質が光酸化により色素になり色づく。 陳列棚で蛍光灯の光に晒され色づく。(透明な部分の多い袋の場合 は起こりやすい。)

http://www.sakekasu.com/faq.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 おそらく「チロシン」でしょうね。タケノコの水煮に白くついて いたり、味噌が一部白くなったりするのも同じものです。

 チロシンはあまりおいしいものではないので、食べるときは取り 除いた方がよいと思いますが、食べても全く問題ありません。


Q.1538 半生の手打ちうどんを13分湯がく時、うどんと一緒に入って いた防腐剤をうどんと一緒うっかり湯がいてしまい、そのうどんを 食べました。大丈夫でしょうか?


A.製品の袋に入っているのは「防腐剤」ではありません。乾燥剤 か脱酸素剤です。

 袋の中の空気が減って圧縮されたようになっていたら脱酸素剤で、 そうでなければ乾燥剤です。

 半生うどんですので、おそらく乾燥剤と思いますが、乾燥剤なら シリカゲルでしょうね。脱酸素剤なら使い捨てカイロと同じような ものなので、主成分は鉄です。

 どちらにせよ、食べられませんが、うどんと接触したからといっ て害になるようなものではありません。

 普通に食べられたのなら、何も問題はないと思います。


Q.1537 ミネラルウォーターの基準が日本と海外では違うようですが、 海外のミネラルウォーターは加熱殺菌していないものが多いようで すね。個人的には加熱殺菌してあった方が安心して飲めるのですが、 大丈夫なのでしょうか?また日本の法律は加熱殺菌していない海外 のミネラルウォーターの販売を許しているのでしょうか?


A.「清涼飲料水規格基準」には以下のように殺菌について書かれ ています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

3.ミネラルウォーター類は、容器包装に充てんし、密栓若しくは 密封した後殺菌するか、又は自記温度計をつけた殺菌器等で殺菌し たもの若しくはろ過器等で除菌したものを自動的に容器包装に充て んした後、密栓若しくは密封しなければならない。

 この場合の殺菌又は除菌は、その中心部の温度を85℃で30分間加 熱する方法その他の原水等に由来して当該食品中に存在し、かつ、 発育し得る微生物を死滅させ、又は除去するのに十分な効力を有す る方法で行わなければならない。

 ただし、容器包装内の二酸化炭素圧力が20℃で98kPa以上のもの 又は次の基準に適合する方法で製造するものにあっては、殺菌又は 除菌を要しない。

    

a.原水は、鉱水のみとし、泉源から直接採水したものを自動的に 容器包装に充てんした後、密栓又は密封しなけらばならない。

 

b.原水は、病原微生物に汚染されたもの又は当該原水が病原微生 物に汚染されたことを疑わせるような生物若しくは物質を含むもの であってはならない。

 

c.原水は、芽胞形成亜硫酸還元嫌気性菌、腸球菌及び緑膿菌が陰 性であり、かつ、1mL当たりの細菌数が5以下でなければならない。

 

d.原水には、沈殿、ろ過、曝気又は二酸化炭素の注入若しくは脱 気以外の操作を施してはならない。

 

e.採水から容器包装詰めまでを行う施設及び設備は、原水を汚染 するおそれのないよう清潔かつ衛生的に保持されたものでなければ ならない。

 

f.採水から容器包装詰めまでの作業は清潔かつ衛生的に行わなけ ればならない。

g.容器包装詰め直後の製品は1mL当たりの細菌数が20以下でなけ ればならない。

http://www.kfha.or.jp/anotherwindow/seiryouinryousuikikakukijun.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 殺菌をしないものも認めているのですね。製造側としては無殺菌 の基準を満たしてもやはりリスクがありますので、日本ではほとん どが殺菌されていると思います。

 ヨーロッパでは無殺菌のものを作っていますが、話を聞くとなか なか大変そうです。人口密度の高い日本ではあまり現実的ではない ようですね。

 また、まれに事故などもありますので、やはり殺菌されたものを 飲んでいるほうが安心です。


Q.1536 いつも勉強させて頂いております。

 先日見た新聞にて、トリインフルエンザ拡大の記事がありました。 殺処分となる今回の措置に、養鶏場業者のコメントに「食用卵とし ての出荷は諦めた」というようなコメントがありました。待ち時間 の間に見ただけの新聞でしたので、どの新聞だったか記憶にありま せん。

 お尋ねしたいことは、汚染の有無に関わらず、対象となった卵は 食用以外の使い道があるのかと云うことです。

 考えすぎなのかもしれませんが、食用としての出荷、というニュ アンスがよくわからないのです。良くも悪くも自分の責任で判断し たい性格なので、もし、他の使い道があるのなら知りたいと思いま した。ご存じでございましたらご教授下さいませ。


A.「食用卵としての出荷は諦めた」というのは「食用卵以外で出 荷する」と読めますね。

 インフルエンザに関連しては、卵は食用にできないということで はなくて、「移動を禁止」されるわけです。だから養鶏場のある場 所で利用する分にはかまわないということになります。

 ただし、養鶏場に加工設備があるわけではありませんし、消費地 から離れた場所にあるのが普通ですので、実際にはこの段階で卵を 利用するのは難しいと思います。

 卵はある程度日持ちしますので、移動禁止の解除を待って、出荷 するということなのではないでしょうか。その際、通常の生食用の 卵としては売りにくいので、加工用として出荷するのだと思います。

 以下はそんなことが実際にあるというニュースです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 鳥インフルエンザの発生で、半径10キロ内の移動制限区域内に ある農場からの卵の出荷が再開された。鶏に異常がないことなどを 確認したうえで27日にJA宮崎経済連を通じて1戸が、28日に は新富町の採卵農家など4戸が約70トンを出荷した。

 約20万羽の採卵鶏を飼育する新富エッグシステム(新富町)で は28日、約20トンがトラックに積み込まれ、マヨネーズの原料 として佐賀県に向けて出発した。通常は生鮮卵として出荷されてい るが、2例目が発生した23日以来出荷できない状態が続いていた。

http://mainichi.jp/area/miyazaki/news/20110129ddlk45040539000c.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------


Q.1535 たくわん漬けを作ろうと、大根を干したのですが一週間ほどし て、表面にピンク色で、粉状の、カビ?のようなモノが繁殖?して いるのを発見しました。大なり小なり30本全ての大根に発生して います。これって、もう、廃棄するしかないのでしょうか? 過去 三年間たくわん漬けを作ってきましたが、始めての経験です。


A.大根の変色については、以下のような記事がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

大根の内部が変色している原因として、次のことが考えられます。

青灰色(アザのような斑点)

冬場に低温(5℃前後)で流通している大根が、家庭で常温保存さ れた場合(12〜20℃)

青色

大根の老化に伴う「青あざ病」と呼ばれる生理現象

ピンク色

品種の遺伝的な影響を受けて赤みがでる *赤色の二十日大根(ラディッシュ)等を掛け合わせた品種の場合

薄青色(筋状)

大根の組織に含まれるアントシアン色素が発色した場合(品種特性)

http://bell.coop-kobe.net/qa/2008/05/_08_6.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 しかし、ご質問の場合、見た目にカビのようだということですの で、たぶんこれは当てはまらないでしょうね。

 カビだとすると、落とせば食べられるという意見の人もいますが、 私はやはり食べない方がよいと思います。

 カビの生えたものは食べないという原則は守った方がよいと、改 めて申し上げます。


Q.1534 昼に、市販の生ラーメンやうどんなど麺類を食べることが多く、 一応、同じものは続かないようにしているのですが、1年トータル すると、それぞれ一定の量を食べることになります。

 それで、生ラーメンのスープには、「動物油脂」を使っているも のが少なくないのですが、「動物油脂」のBSE安全性について、 ご意見や有用な情報はございますか。

 小さい子どもにも食べさせていたので、ふと気づきちょっと心配 しています


A.今どきBSE安全性を気にする人もいるのだな、というのがご 質問への率直な感想です。

 以前は確かに心配されたこともありましたし、イギリスでは現実 に被害が出た大問題でした。

 しかし、現在の日本でBSEが安全を脅かす可能性はありません。 理由は以下のとおりです。

(1)BSEが発生していない。

 日本、オーストラリア、アメリカともに現在BSEが発生してい る事実はありません。

(2)危険部位は流通していない。

 牛の脳や脊髄などは流通していません。したがって、危険部位を 食べることは不可能です。

(3)BSEの感染率は低い。

 イギリスでは百万頭以上の牛を、脳なども含めて食べたわけです が、結局感染した人は200人に届きませんでした。2010年にも新 たに4人の感染が確認され、まだ完全になくなったわけではありま せんが、今後終息していくことが予想されます。
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/document/vcjd_table.htm

 BSEには「種の壁」があって、簡単には人間に感染しません。 脳などの危険部位を食べなければ、たとえBSEに感染した牛の肉 を食べても、人間に感染する可能性はほとんどありません。

 これらの条件を合わせると、全く問題にならないほど低い危険性 しかありません。ということで、ご安心してくださって結構です。 念のため、日本獣医師学会が行った、「牛海綿状脳症公開講演会」 から、「BSEと食の安全性」という記事を紹介しておきます。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsvs/05_byouki/bse/bse-ozawa.html

 ご質問の「動物油脂」ですが、脂っこさを出すのが目的でしょう から、普通に考えて豚の脂肪でしょうね。牛の脂肪は高価ですし、 鶏の脂肪だと液体ですのであまり意味がありません。

 動物油脂を使わないラーメンのスープとなると、美味しくないで しょうから、使っていて当たり前と思います。。

 豚だとするとそもそもBSEとは無関係です。たとえ牛の脂肪だ としても、上記の理由(脂肪は危険部位ではありません。)により、 問題はありません。


Q.1533  お米と一緒に保管していたミカンにカビがはえていました。残 ったお米はまだ沢山あるのですが食べても大丈夫でしょうか?

 お米は精米した状態で保存できる米クーラーに保管しています。 みかんは2個ザルにいれてそのまま米クーラーの中にいれていまし た。入れていたのはたぶん4日くらいです。

 カビはミカン1個とザルについていて、もうひとつのミカンには カビがついていませんでしたが処分しました。

 お米はまだ沢山あり(20kg以上)処分はもったいなく思います。 また、お米には見た目やにおい等の変化はなく問題無さそうに思い ます。

 小さい子供もいるので少し心配なのですが、食べても問題ないで しょうか?


A.どうし「米クーラー」にミカンを入れたのでしょうか?

 昔はバナナを米びつに入れたりしましたが、あれは未熟なものを 熟成させようとしたのです。ああいう密閉されたところでは熟成と いうか、老化が進みやすくなりますので、ミカンを入れるのは不適 当と思います。

 カビの生えたものを食べないというのが原則です。ミカンはあき らめた方がよいですね。カビの生えていない方は私なら食べてしま いますが。

 米にもカビがついていたら、その部分は捨てるようにしてくださ い。カビがついていない部分は普通に食べても大丈夫と思います。

 カビの生えたミカンと同じ場所にあったというだけで捨てるのは あまりにもったいないですので。


Q.1532 今回はてんさい糖につきご教示頂きたくお願い致します。黒砂 糖については白砂糖に比べ成分面ではどちらもそれほどの違いはな い、ということは分かりました。

 でもてんさい糖は砂糖大根が原料であるため性質が違うという内 容を下記のホームページで知りました。 http://homepage2.nifty.com/chienoseikatu/n3.htm

 私は(1)血糖値の上下が緩慢、(2)体を温める、(3)オリ ゴ糖が多く含まれる という点に魅力を感じ、白砂糖はほとんど使 わずてんさい糖を使用しています。

 実際のところどうなのでしょうか。


A.甜菜から作った砂糖とサトウキビから作った砂糖に本質的な違 いはありません。ほぼ純粋な砂糖である「グラニュー糖」にまでな ってしまえば、原料による差はないのです。

 欧米では通常のグラニュー糖も甜菜から作ることが多く、補助金 つきで安く作れる甜菜糖が増えて、熱帯で作られるサトウキビ農場 が大打撃を受けた事件がありました。

 植民地支配の中から、サトウキビプランテーションを作り、植民 地が独立すると今度はそのプランテーションを経済的に追い詰める という、二重に犯罪的なことをしたわけです。

 以上は砂糖一般についての話なのですが、日本では少し事情が違 います。

 日本では「甜菜糖」というと、普通の砂糖(分蜜糖)ではなくて、 精製度の低い「含蜜糖」をイメージします。しかし、甜菜から普通 の砂糖が作れないわけではなく、わざと含蜜糖として作っているの です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 てん菜事業本部は、中斜里・清水の2つの製糖工場と、女満別種 子工場を有し、北海道の基幹作物である“てん菜”の種子生産から 砂糖の製造・販売まで一貫した製糖事業を通じて、生産者の経営安 定と地域農業発展に努めています。また、食に対する「安心や安全」 のニーズが高まる中、消費者の信頼を失うことのないよう、製品品 質向上に加えISO9001認証を取得するなど、顧客満足の視点に立っ た事業運営に努めています。

 中斜里製糖工場は、世界自然遺産に登録された道東知床の、観光 拠点として知られる斜里町の中斜里地区に位置し、斜網地区(斜里 ・網走地区)のてん菜を原料に昭和33年より操業を行っています。

 清水製糖工場は、てん菜の主産地でもある十勝平野に位置し、十 勝地区のてん菜を原料に昭和37年より操業を行っております。清水 製糖工場では、世界で唯一のてん菜含蜜糖“てんさい糖”をはじめ、 他品目の上質なビートシュガーを製造しています。

http://www.hokuren.or.jp/guide/s_tensai.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 上記はホクレンの記事です。ここにはいわゆる「てんさい糖」と 共に、甜菜から作ったグラニュー糖なども掲載されています。

 つまり、「てんさい糖」は「甜菜から作った砂糖(ビートシュガ ー)」の、特殊な一商品なのです。何しろ「世界で唯一」ですから、 非常に特殊な商品であると理解できます。

 この戦略は結構ヒットして、ご質問のような誤解を受けながら、 商品としては成功しています。昨年は不作だったため、品切れを起 したりしていましたが、それも人気ゆえのことでしょう。

 ということで、ご質問は「甜菜糖」一般ではなく、この「てんさ い糖」に関してと解釈しておきます。ご質問の中での「てんさい糖」 の利点について、私は以下のように考えます。

(1)血糖値の上下が緩慢、

 これは根拠がありません。何から作ろうと砂糖の働きは同じです。

(2)体を温める、

 これも根拠がない、と言いたいところですが、それ以前に体を温 めるとか冷やすとかいうことが馬鹿げた迷信です。

(3)オリゴ糖が多く含まれる

 これは「含蜜糖」ですので当っていると言えます。しかし不純物 に着目して有り難がるというのはあまり感心しないので、特に勧め るようなことではないと思います。

 「てんさい糖」は商品としては成功していますし、悪いものでは ないと思いますが、どうも根本的に誤解されているというのが私の 意見です。


Q.1531 増粘多糖類について詳しく教えていただきたいのですが、「増 粘多糖類が入ったものを食べ過ぎると、潰瘍性大腸炎になる」とい うのは本当でしょうか?

 どこかの掲示板で、キムチを1ヶ月以上食べ続けて実際になった と書いている人がいました。同じ食べ物を食べ続けるというのは体 に良くないと思いますが、増粘多糖類も関係があるのかどうか教え て下さい。


A.増粘多糖類といってもいろいろあります。その中で、よく言わ れているのは「カラギーナン」についてです。「カラギーナン 潰 瘍性大腸炎」で検索すると、たくさん出てきます。

 しかし、具体的な情報はほとんどなく、「〜と言われている」と いうものがほとんどです。過去にラットなどに大量摂取されて、そ ういう症状が出たという実験があったのは確かですが、その後、人 間への影響は否定されています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 げっ歯類(ラット、モルモットなど)を用いた動物実験では、カ ラギーナンの分解物が消化管に潰瘍およびがんを引き起こすこと、 またこの分解物は未分解カラギーナンから消化管で生成しうること が示されている。また未分解カラギーナンも発がんプロモーション 作用があると報告されている。なおカラギーナンをげっ歯類に皮下 注射すると炎症を惹起することが古くから知られ(カラゲニン浮腫 と呼ばれ炎症の研究用モデルとしても用いられる)、この性質が潰 瘍や発がんプロモーションに関係する可能性も考えられる。現在 IARCにおける発がん性リスク分類は、未分解カラギーナンについて グループ3(ヒトに対する発がん性は不明)、カラギーナン分解物 についてはグループ2B(ヒトに対して発がん性の疑いがある)とな っている。

 しかし、

※多くの動物実験はヒトでは不可能なレベルの大量投与により行わ れている

※カラギーナンによる発がんプロモーション作用はげっ歯類特有の 腸内細菌叢による証拠がある

※カラギーナンによる炎症はサルでは容易に起きない

などの理由から、カラギーナンによる悪影響はげっ歯類の特殊な性 質であり、ヒトでは問題ないとする考えが現在では有力である。こ れに基づきFAO/WHO 合同食品添加物専門家委員会 (Joint FAO/WHO Expert Committee on Food Additives, JECFA) の第57回会議 (2001年)では、1日許容摂取量を「特定せず」(つまり毒性リス クは事実上ゼロとみてよい)と決定した。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%82%AE%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%B3
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 何とか食品添加物の悪口を言いたい人には好まれるネタですが、 事実無根と断定してかまわないと思います。

 キムチについてはよくわかりません。売られているものの中には 増粘多糖類を使ったものがあるのかもしれませんが、症状が出たと しても原因は食品添加物ではなくて、主成分?のトウガラシの方で はないでしょうかね。

 いずれにせよ、まじめに考えるような話ではないです。


Q.1530 幼少期に、溶けて半分になった「ポリエチレン製のしゃもじ」 をキッチンで発見しました。いつのまにか、「ポリエチレン製のし ゃもじ」の熔けたものを食べさせられていたようです。「ポリエチ レンの毒性」が気になります。今までにでた症状は、耳の皮膚から 白い固形物「ポリエチレンらしきもの」を発掘したくらいです。母 の耳をみてみると、皮膚の下に白い固形物がありました。ちなみに、 母と私は、難聴です。「ポリエチレン製のしゃもじ」を食べた場合 の毒性は、どの程度なんでしょうか?


A.ポリエチレンは「熱可塑性」ですので、溶けて柔らかくなりま すが、形が変わるだけで、食べられるようになるわけではありませ ん。だからそもそも「ポリエチレンを食べて」いないと思います。

 また、ご飯の温度くらいではポリエチレンは溶けたりしません。 たぶんガスの火に直接あたったか何かしてそうなったのでしょう。

 いつも書いていますが、プラスチック類は巨大分子で、人間の消 化器官では分解することはできません。たとえ体内に入っても、素 通りするだけです。

 またポリエチレンのモノマーであるエチレンも、毒性のとても低 いもので、ポリエチレンの毒性は全くないと言ってよいです。

 耳のところの白い固形物というのはたぶん脂肪の固まりでしょう ね。こちらの方は私にはわかりませんが、とにかく、この件で心配 する必要はありません。


Q.1529 ベーキングパウダーなどに含まれている焼きミョウバンについ てお聞きします。先月の朝日新聞の記事で、週に一回のホットケー キやパウンドケーキで、幼児のアルミニウム摂取が過剰になるとい うものがありました。原因はたぶん焼きミョウバンだと思います。 過剰摂取といわれると、子供をもつ親としては不安を感じます。

 ただアルミは食品や自然界からいろんな形で摂取し続けていて、 口から入ったものの99%はそのまま排出され残り1%は腎臓を通し て尿から排出されるとありました。

 今まで、焼きミョウバンの入ったベーキングパウダーで作った食 品を食べ続けても健康被害は聞きませんし、そういったものを食す 欧米のほうがはるかに過剰摂取な気がします。健康被害が起きてな いと頭でも分かっていても、どこまでが安全な摂取量かわかりませ ん。先生はこの記事に対してどう思われますか?

 菓子や製粉メーカーなども、膨張剤と一言でくくらないで、何が 含まれているか明示して、消費者側に選ばせてもらいたいと思いま す。


A.このごろ「アルミニウムフリー」という触れ込みのベーキング パウダーの宣伝を見かけます。

 商品の差別化ということでは理解できますが、アルミがすごく有 害な物質であるかのような言い方は眉に唾をつけておいた方がよい です。

 ご存じのように、「アルミ有害説」は、20万円もするステンレ ス製鍋セットを売っている人たちが広めたもので、根拠のないデマ です。

 ただし、金属としてのアルミを無制限に摂取してよいかどうかは 議論になっており、その過程でいろんな暫定的な基準値も出されて います。

 そのことについては以下のサイトを読んでみてください。
http://homepage3.nifty.com/junko-nakanishi/zak406_410.html

 「安全基準」というものが実際には複雑な要素を含んでいて、政 治的な動きなどからも無関係ではないことがよくわかります。

 議論はいろいろありますが、ここで心配されている「被害」は実 際にはとても軽微なもので、現実的な健康被害ということを考えれ ば、無視してもよいような話だと思います。


Q.1528 次亜硫酸ナトリウムについて質問があります。今妊娠6週目な のですが、先日自分の不注意で、添加物として「漂白剤(次亜硫酸 Na)」と書いてあるお惣菜を食べてしまいました。裏面に表示がさ れていた為、気がつかず全て食べてしまったのですが、やはり胎児 への影響はあるのでしょうか?また、奇形児が生まれた例などある でしょうか?

 初めての妊娠、6週目となると心臓や神経や脳が作れらる時期で あり、大変不安です。ちなみに筍、人参、こんにゃく、蓮根が入っ ているお惣菜です。やはりそう言った物質が体内に入ると胎児へ直 接吸収されるのでしょうか?


A.どうして「次亜硫酸ナトリウム」が心配なのでしょうか?どこ かでそんな情報があったのでしょうか?

 一般には「亜硫酸塩」と表示されることが多い食品添加物です。 ワインに使われることで有名ですが、ワインに亜硫酸塩を使う歴史 は古く、フランス人に言わせると亜硫酸塩の入っていないものはワ インではないそうです。

 昔はワイン醸造時に、その上で硫黄を燃やしたという話です。日 本の食品添加物基準では、使用基準として以下のようになっていま す。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

かんぴょう:5.0g/kg未満(SO2として:以下同じ)

乾燥果実(干しぶどうを除く):2.0g/kg未満

干しぶどう:1.5g/未満

コンニャク粉:0.90g/kg未満

乾燥じゃがいも、ゼラチン、ディジョンマスタード:0.50g/kg未満

果実酒、雑酒:0.35g/kg未満

糖蜜、キャンデッドチェリー:0.30g/kg未満

糖化用タピオカでんぷん:0.25g/kg未満

水あめ:0.20g/kg未満

天然果汁(5倍以上希釈して飲用に供する天然果汁):0.15g/kg未満

甘納豆、煮豆、えびのむきみ、冷凍生かに(むきみ):0.10g/kg未 満

(ごま、豆類及び野菜に使用してはなりません)

http://www.city.yokohama.jp/me/kenkou/eiken/food_inf/data/additive_back/hyohaku_02.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「ごま、豆類及び野菜」に使用してはいけないというのは、別に 毒性とかの問題ではなく、これらに使用することで品質や価格をご まかさないようにという趣旨です。

 白ごまの方が高価なので、黒ごまを漂白して白ごまとして売る、 というようなことも昔はあったのです。

 食品添加物の基準としてはかなり多い量です。かんぴょうは0.5 %(50000ppm)も含んでよいのです。ワインだと350ppmですね。

 これほど多く含んでもよいというのは、それだけ毒性が弱いとい うことです。同じような名称の食品添加物に「亜硝酸塩」があり、 こちらは毒性は比較的強いのです。混同されることが多いというか、 わざと一緒にして攻撃する人もいますが、同列に論じる物質ではあ りません。

 ワインで数百年の歴史があることを考えると、今更毒性を気にす るほどのことはないと思います。

 以下はワインに使われている亜硫酸塩についての解説です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

・亜硫酸塩の働き

 酸化防止剤として使用されている亜硫酸塩には、ワイン醸造中の 酸化防止と、野生酵母などの殺菌作用があります。ワインは酸化に 弱く、酸化防止剤の入っていないワインは長期間保存ができません。 ワインは、製造直後は未だ十分に熟成していないお酒で、製造後に 品質が向上して行くことに大きな特徴があります。

 酸化防止剤の入っていないワインは、短期間で酸化されてしまい、 ワインとしての品質を失ってしまいます。つまり、酸っぱくなって しまうのです。

 また、ワインは発酵や熟成の途中でバクテリアや腐敗酵母が繁殖 してしまいます。これを殺菌するのが亜硫酸塩なのです。

・亜硫酸または亜硫酸塩の導入法

 数百年前は、硫黄を燃やしたガスをワイン(または、前処理)に 導入していました。この方法は現在でも使われている伝統的な方法 です。

 また、メタ重亜硫酸カリウムという薬品をワインに加えると、液 中で化学反応をおこして亜硫酸塩になり、ワイン全体によく行き渡 ります。最近は、この方法が主流になっているようです。ただし、 この場合も、ラベルには「メタ重亜硫酸カリウム」とは書かれず、 「亜硫酸塩」と表記されています。

・亜硫酸塩の安全性

 亜硫酸(塩)は、大量に、特にガスの状態で摂ったりすれば、呼 吸器系に害があります。しかし、ワインのように少量で、液体の状 態ではほとんど問題なく、大量に摂った時、喘息患者に悪影響が出 るくらいです。厚生省がワインに添加を許可しているレベル以下で あれば問題はありません(日本では350ppm以下、フランスでは450 ppm以下)。

 世界中で、数百年にわたってワインが飲まれていますが、亜硫酸 塩による悪影響は報告されていません。体重50kgの人が、毎日9リ ットルずつ90日間、ワインを飲み続けても慢性毒性の症状は起きな いという動物実験データもあるそうです。

 世界のワイン生産国では、酸化防止剤として亜硫酸塩の使用が認 められています。フランス、ドイツ、イタリアなどのEU国では、亜 硫酸塩を使用しても表示は義務付けられていませんが、日本で販売 するワインは、国産、輸入とも酸化防止剤(亜硫酸塩)を使用して いれば、表示が義務付けられています。

http://www008.upp.so-net.ne.jp/koriki/Science/Aryusanen.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 実はご質問のような心配をすること自体、あまりよいことではあ りません。人間は案外丈夫なものですし、赤ちゃんは元気に生まれ てきます。ゆったりとした気分でこの時期を過ごされることを期待 します。


Q.1527 塩化ビニール樹脂の食品包装用ラップフイルムは、人体の健康 には問題無いのでしょうか?


A.食品包装用の製品には、厳しい管理基準があり、合格したもの しか食品包装用として販売できません。使ってすぐに危険というレ ベルを考えているのなら、食品包装用と書いてあれば問題ありませ んというのが回答になります。

 おそらく、それよりもっと低いレベルの、長期的あるいは慢性的 な影響が出るかもしれない…とお考えの質問と思いますので、それ については以下に書きます。

 まず、塩化ビニルを含め、プラスチック類は非常に大きな単位で 分子がつながっている、「高分子」と呼ばれる巨大分子です。よく ゴミになれば永久に残るなどと言われるのは、プラスチック類は分 解しにくいためです。

 実際は永久に残ったりせず、やがては分解してしまうのですが、 簡単に分解しないのは微生物が持っている酵素ではすぐに分解でき ないためです。

 たとえば同じような高分子であるセルロースは、人間の胃腸では 分解できませんが、牛や馬では体内の微生物が分解してくれます。

 それらの微生物でも歯が立たないのがプラスチックというわけで す。したがって、プラスチック類は体内に入っても消化吸収されず、 そのまま素通りしてしまいます。これが第一のポイントです。

 プラスチック類の安全性を考えるとき、柔らかくしたりするため の添加剤を入れることがよくあります。この添加剤は体内に吸収さ れることが多いので、今までよく安全性が問題になったりしました。

 現在ではこれらの問題もほぼ解決し、安全面の問題はほとんどな くなっていると考えられます。これが第二のポイントです。

 塩化ビニルは他のプラスチック類と少し性質が違います。安価で 優れた特質を持つプラスチックなのですが、塩素を多く含みます。 実は塩素を含むために安価なのだそうです。

 塩(塩化ナトリウム)からナトリウムをとり、各種の化学物質を 製造する際、残った塩素を活用して塩化ビニルを作るという仕掛け です。

 塩素を含むため、焼却時に塩素ガスが出るとか、ダイオキシンが 発生するとかいう批判もあります。しかし食品包装用としての安全 性とは別次元の問題です。

 したがって、ご質問への回答は安全性に特に問題はない、です。

 塩化ビニル業界のサイトの説明
http://www.vec.gr.jp/anzen/anzen1_1.html

 蛇足ですが、プラスチックとしての塩化ビニルとは違い、高分子 になる前の、塩化ビニルモノマーは有害な物質です。これについて の安全性評価が以下のところにあります。

http://unit.aist.go.jp/riss/crm/mainmenu/VCM_summary.pdf


Q.1526 開栓前と後の保存方法を読み間違えてしまい、パスタ用トマト ソース(瓶詰)の蓋と瓶上部に白いカビらしき物が生えてました。 トマトソース自体には無かったと思うのですが、今後も使える(食 べられる)でしょうか?まだ2回(前回からは2〜3日後)しか使 っておらず、大きな瓶のため9割がた残っているんですけど。

 また、カビ菌は煮沸消毒で殺菌できると他のサイトで見たのです が、開栓後早急に全部処理出来ない場合、度々したほうがいいので しょうか?そもそも「なるべく早くお使い下さい」ってどれ位の期 間の事を指しているのでしょうか?


A.開封後は冷蔵の必要があったのですね。トマトソースの方にカ ビが生えたのなら、残念ながらカビの生えた食品は食べないのが原 則です。あきらめた方がよいです。

 しかしご質問では「蓋と瓶上部」なので、この部分を拭き取って 冷蔵すればまだ使えるかもしれません。

 ただし、目に見えなくともトマトソースも影響を受けている可能 性があります。味や臭いなど、慎重に確かめた方がよいです。少し でもおかしく感じたら、使用をやめましょう。

 別に煮沸などしなくても、栓をして冷蔵庫に入れておけば、そん なにカビは生えないと思います。それでもやがて生えてきたり、色 や臭いが変わってきたりしますが、そのときはあきらめてください。

 「なるべく早く」の時間的な意味は、そうした状態になる前に使 い切ってしまえということです。この時間は保存状態(冷蔵庫の温 度とか)によりますので、一概に言えません。開封後は自分の責任 で、食べられるかどうか確かめながら使うしかありません。


Q.1525 発色剤・亜硝酸ナトリウムについてお尋ねします。

 渡辺さんは『食の安全裏側の話―無添加ハム誕生秘話』の中で、 ハムに使われている量とはケタ違いの硝酸イオンを私たちは野菜か ら摂取している、として「実に複雑な心境」と書いておられます。

 亜硝酸ナトリウムは「アミノ酸の分解物と化合して、発癌性をも った物質(ニトロソアミン)になる可能性」があることが指摘され ていますが、私の読んだ本の中に以下のような記述がありました。

〜〜ビタミンC(アスコルビン酸)などの還元性物質を同時に添加 することでニトロソアミンは生成されない。そのため亜硝酸ナトリ ウムを使用したハムやソーセージ、タラコなどには必ずビタミンC が添加されている。ふだん食べる野菜にも、ビタミンCやポリフェ ノール化合物など、ニトロソアミンの生成を阻害する物質が豊富に 含まれているから心配する必要はない。〜〜

 類似の記載はいくつかのサイトにもあるようです。この「抑制作 用」とはどの程度のものなのでしょうか?おわかりでしたら教えて ください。


A.ご指摘のような効果は、試験管レベルでは間違いないのでしょ うが、実際に体内で起こっているかどうかはよくわかりません。

 それ以前に、「ニトロソアミンの生成」も、どの程度かはわかっ ていないと思います。

 また、ビタミンCはハムなどによく使われていますが、目的は少 し違うようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

酸化防止剤(ビタミンC)について

 酸化防止の目的で使用しています。ハム等は、空気(酸素)にさ らすと酸化されて変色し、きれいなピンク色が、やや緑がかった色 に変化してしまいます。この酸化を防ぎ、変色と風味の劣化を防止 しているのがビタミンC(酸化防止剤)です。

http://www.nipponham.co.jp/quality/knowledge/materials/index.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ところで、亜硝酸の害はニトロソアミンの生成だけではなく、亜 硝酸そのものの毒性が強いのです。野菜などに含まれる硝酸も、容 易に亜硝酸になり、被害を受ける可能性があります。

 牛が被害をよく受けることが知られています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 亜硝酸は動物に対して毒性が強い。亜硝酸は反すう家畜の消化管 内で硝酸から生成され、血液中のヘモグロビンと結合し酸素の運搬 を阻害する。

 飼料作物に対し家畜ふん尿等を多量施用すると作物体中の硝酸塩 濃度が高まり、このような飼料を飼料を家畜に給与すると中毒を起 こしやすい。 

http://oo.spokon.net/seiki/master1/kaisetu/asyousan.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 中国では人間にも被害が出ています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 新華社電によると、中国四川省の衛生当局は11日、同省カンゼ ・チベット族自治州瀘定県のホテルで8日に食中毒が発生、1人が 死亡、42人が入院して手当てを受けたことを明らかにした。患者 らが食べた朝食から許容量の数百倍の亜硝酸塩が検出され、警察は 調理師が食品添加物の亜硝酸塩を塩と間違えたとみて調べている。

 衛生当局によると、ホテルの朝食に出されためん類などの食品か ら、最高で1キロ当たり11・3グラムの亜硝酸塩が検出された。 中国国内では、許容量は1キロ当たり20〜50ミリグラム以下な どの基準があるという。朝食だったため患者らの食事の量が少なか ったが、昼食や夕食だったら被害がさらに拡大したとの指摘も出て いる。

http://sankei.jp.msn.com/world/china/101011/chn1010111909007-n1.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 中国へ行くのが怖くなるような話ですが、このように亜硝酸塩の 毒性は強いので、別にニトロソアミンの生成のみを問題にする必要 はないと考えています。

 ニトロソアミンの話は、「発ガン」というイメージを脅しに使う、 いわゆる「怖い話」です。全くのウソというわけではありませんが、 そういうリスクもある、という程度の認識でよいと思います。

 野菜の硝酸イオンの話とは別物です。


Q.1524 [キッチンかたづけペーパー]で梅を洗った時ふいて梅干しを2 キロ作ってしまいました。このペーパーは注意書きに小さな字で 「再生紙100%使用している拭き取り専用ペーパーの為調理時や 食品にふれる使用はお避けください」と書いてあるのが後で気付き ました、この梅干しは食べないほうがよろしいでしょうか?


A.この商品は「再生紙使用」なんですね。食品用として使うには、

衛生基準をクリアしなければなりませんが、再生紙の場合は難しい です。

 食品用ではありませんので、食品をそのまま包んだりしてはいけ ませんが、本来の目的である「拭き取り」に使い、その食器などを 食品用に使うことについては問題ないと思います。

 それで問題があるようなら、一切使ってはいけない商品です。ま さかそんなことはないと思います。

 一般に、食品用の用途に再生紙を使うのは危険です。回収までの 間に、どんな物質が入ってくるかわからないからです。

 どうしてそんなことをするのかと不思議ですが、「エコ」な雰囲 気を出したかったのでしょう。実に馬鹿げたことです。

 でも、ご質問の件については心配ないと思います。


Q.1523 コーヒーにフレッシュを入れていますが、その多くが動物性油 脂が問題となり、現在植物性油脂となったと聞いています。しかし 植物性でも「椰子油」であれば、動物性油脂とほとんど変わらない、 とある情報誌に書いてありました。しかしどの商品も植物油脂とだ け表意してあり、何の油脂かは分かりませんでした。そこでエコ意 識の高いであろう生協の職員の人は詳しいだろうと聞きましたが、 そもそも油脂の問題性を認識できておらず、後日調べて連絡します、 とのことでしたが、全く回答にならない回答でした。たまたま生協 の個配で注文した、メロディアンのコーヒータイムに植物油脂(パ ーム核油)と表示してありました。ここで質問ですが核油であれば、 動物油脂とは違って、安心して使用できるのでしょうか。


A.ご質問の前提に、動物性油脂は悪くて、植物性油脂が良い、と いう認識があるようですね。

 必ずしも間違っているわけではないですが、ご質問のとおり、そ れだけでは割り切れないものです。

 こういう話は「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」の区別を語って いるものです。

 動物性油脂でも、魚や鶏の脂肪は不飽和脂肪酸が多く、常温で液 体になります。

 また、植物性油脂でもパーム油などは飽和脂肪酸が多く、常温で 個体になります。

 だから「動物性油脂」と「植物性油脂」という区分けはほとんど 意味がありません。

 脂肪を大量に撮る人だと、飽和脂肪酸が多い油脂は避けた方がよ いのですが、普通の日本人の食生活だと、脂肪酸のバランスはほと んど問題ありません。

 だからあまり細かく気にする話ではないことはご理解ください。

 ご質問の「パーム核油」はパーム油に似ていて、常温で個体の脂 肪です。普通の植物性油脂だと、見た目も単に「油」ですから、コ ーヒーフレッシュには使えません。

 この用途には当然、乳脂肪がふさわしいのですが、その代用品と して、植物性油脂から作ったものもあります。

 普通の植物性油脂だと、「水素添加」といって、不飽和脂肪酸を 飽和脂肪酸に変え、融点を上げる操作をします。このとき、トラン ス型の不飽和脂肪酸ができてしまうということで問題視されたりし ています。

 パーム核油なら水素添加をせずに作れるので、このごろはこれが 多くなりました。

 結局、何を使っても不安のタネはなくならないわけです。

 コーヒーに少し入れるだけのものに、何をそんなに気をつかって いるのか?という健全な精神が必要なところと思います。

 うまければ良いではないか?という答えではいけないでしょうか?


Q.1522 胚芽精米にコウジカビがはえているのに気付かずに5キロも2 人で食べてしまいました、がんにならないかととても心配していま す。どうしたらよろしですか?


A.味はおかしくなかったですか?カビが生えた米なら、味でわか ると思うのですが…。

 コウジカビと断定されていますが、理由は何でしょうか?カビの 種類を確定するのはなかなか難しいのです。

 など、よくわからないことがある上で、どうすればよいかという ことについて回答します。

 残念ながら、何もできることはありません。食べてしまったもの は仕方ないの一言です。

 急性の毒性は問題なかったわけですし、今後も継続して食べるわ けではないので、慢性の毒性についても問題ないと思います。

 問題があるとすれば、おっしゃるとおり、ガンの原因になる可能 性ですが、これは何ともわからないものです。

 ガンの原因は様々ですし、長生きすればほぼ100%の確率でガ ンになります。

 だからあまり気にせず、普通に暮らすのがよいと思います。この ことが原因でガンになる可能性など、ないに等しいと考えてくださ い。


Q.1521 娘も私もプチトマトが大好きで、ほぼ毎日食しています。最近 はとても甘いものが増え、果物の感覚で食べられますね。ただトマ トには多量の農薬が使用されるそうなのでとても心配です。

 大きいトマトは湯むきが有効なようですが、プチとまとはそうは いきません。よく洗うしか方法はないのでしょうか。

 あるサイトで「10%ほどの重層水に数分浸しておくと農薬が除去 できる」という内容を見たことがあります。この方法は実際どうな のでしょうか。

「重曹には野菜についている農薬を落とすという効果があります。 使い方としてはボールなどの容器に水を入れ、重曹を適量入れてか き混ぜます。そして野菜を作る料理に合わせてカットした後、ボー ルの中に入れて浸します。葉っぱものは3分くらい、いも類は7〜 8分、人参、大根、トマトも7〜8分といったところでしょうか。 野菜を入れたら押さえつけるようにして何度かかき混ぜるといいで す。10%程度を溶かした重曹水を作り、しばらく浸しておくだけで いいですよ。」とありました。


A.重曹で農薬を落とすという話はネット上にたくさんあります。 根拠不明だな、と思っていましたが、どうも以下のようなことが元 になっているように思います。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

どんな野菜やフルーツも農薬の心配がありますよね。

フルーツだと特にワックス!!!

何か手がベタつくぐらいワックスのかかってるフルーツもありますしね。

そんな農薬やワックスも重曹で手軽に落とす事が出来ます。

http://papinen.jugem.jp/?eid=341
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 果物の表面にはワックスというか、ロウのような成分があります。 種類によっては手がベタつくものもあります。これは自然に分泌さ れるものなのですが、「ワックスをかけている」と誤解している人 も多いのです。

 アルカリ剤の重曹でワックスを落とせることから、農薬も…とい うことになったのだと思います。ワックスと農薬の区別もつかない 人もいますので。

 実際にはアルカリで中和できる農薬はないと思います。重曹は界 面活性剤でもありませんから、水で洗うのと差はありません。

 おまけに、洗い落とさないと危険なほど農薬が残留している野菜 や果物というものが存在しているわけではありませんので、全く無 意味な心配です。

 ついでながら重曹という物質自体、農薬登録があるのだそうです。 農薬で農薬を落とす?ということになるのでしょうか。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 炭酸水素ナトリウム,つまり重曹(重炭酸曹達,NaHCO3)は現在 殺菌剤の活性成分として農薬登録が得られている。重曹には野菜の うどん粉病に対し治療効果がある。

 重曹の農薬登録が得られたとき,私は自分の耳を疑った。重曹の ような安全性の高い化合物の農薬登録など日本で得られるはずがな いと考えていたからである。通常,農薬登録の際に要求されるデー タを当局に提出すれば,重曹が発癌性試験で陽性となることは明ら かであり,登録を得られるはずはないのである。

 ラットでの慢性毒性/発癌性併合試験では通常混餌投与が採用さ れる。餌に一定量の被検物質を混ぜてほぼ一生(2年間)投与し続 けたのち剖検するのである。毒性の低い物質の場合,最高濃度に相 当する2500 mg/kg/dayが投与される。これは50 kgの成人なら毎日 125 gに相当する。毎日125 gなら食塩でも十分癌になる。

 重曹は明らかに発癌性試験で陽性となる。しかし,重曹では胃酸 過多などの治療目的でヒトに投与された事例が多く,評価可能なヒ トに対する投与例が多くあるという特殊事情により,発癌性試験が 免除され農薬登録が得られたと仄聞している。これによりヒトに対 する毒性が評価されているとみなされたからである。

http://members.at.infoseek.co.jp/gregarina/K2B.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 重曹も農薬だったと聞くといかがですか?農薬は悪くて重曹はよ いというのが間違いだったことがわかると思います。


Q.1520 添加物などもできれば避けたほうがいいぐらいで安全性には問 題ないとのことですが病気があった場合はどうなんでしょうか?

 私は小さいころよりアトピーで子供にもアトピーがでています。 アトピーは内臓が弱く解毒することができないから、とにかく毒を 入れないほうがいいと添加物などやお肉なども抗生物質をつかった りしてるから食べないほうがいいといわれ極力やめています。

 健康な人なら大丈夫なものがアトピーだと反応していまうことは やはりかんがえられることですか?

 あと健康食品やサプリメントについてはどう考えられていますか? 今は昔ほど野菜に栄養がないから必要だという意見と過剰摂取だと いう意見があり迷わされています・・・


A.アトピーも病気の一つですから、医者でもない私が口出しする ことではありません。以下は素人の意見ですので、そのつもりでお 読みください。

 まず、お肉の抗生物質という話は誤解があります。食べ物から抗 生物質が検出されてはいけないことになっていまして、普通肉から 抗生物質が検出されることはありません。

 もちろん、違反例はないことはないのでしょうが、少なくとも一 般化して語るようなことではないです。この話はすでにこのあたり でおかしいと気付いてほしいものです。

 さらに「解毒」とか言っていますが、「毒」という一般物はあり ません。ミソもクソも一緒にする論法で、こういう脅しにひっかか ってはいけません。

 ここで言う「毒」はいわば「穢れ」に近い概念です。要するに、 「霊的に浄化する」壺を売っている人と同じことを言っているので す。

 アトピーについては皮膚科の医者で治療を受ければ間違いなく改 善します。変な情報に惑わされず、まともなお医者さんに診てもら うのが一番です。

 健康食品やサプリメントについては、個人の趣味の問題と考えて います。だから別に悪いとは言いませんが、「健康のためなら死ん でもよい!」というくらいの根性がなければ、むやみに手を出すの は考えものです。


Q.1519 レモン・りんご・ぶどう・ヨーグルト・サンポール(塩酸入り) ・粉せっけん・キンカン・パイプつまりの洗剤(水酸化ナトリウム) 入りはそれぞれ何性なんですか。お願いします教えてください!!!!!


A.宿題なのでしょうかね。本当はリトマス試験紙などを使って実 験すればよいのですが、とても簡単な見分け方を教えます。

 まず、酸っぱいものは酸性です。アルカリ性の場合は苦くなりま すので、おいしい食べ物はほとんどの場合、酸性だと思って間違い ないです。

 「水酸化」という名前がついているとアルカリ性のものです。塩 酸や硫酸が入っていたら、当然酸性です。炭酸もそうですから、炭 酸入りの飲料も酸性ですね。

 粉石けんはアルカリ性です。「中性洗剤」ならもちろん中性です が、いろんな洗剤があるので、これは研究してみてください。

 以上を考えると、質問の中のもので、アルカリ性なのは粉石けん と水酸化ナトリウム入りの洗剤です。それ以外は酸性です。

 さて、酸性、アルカリ性というのは、いったい何が違うのだろう か?というのが次の疑問になると思います。


Q.1518 フィリピン産のバナナを食べました。

 皮をむいたところ、実の一部が赤茶色に変色していて、表面だけ でなく内部にまで変色が見受けられました。一応その部分は取り除 きましたが、多少は食べてしまいました。農薬やかびによる変色の 心配はないでしょうか?

 大丈夫だとは思いましたが、2歳の子供も食べたので、急に不安 になり、質問させていただきました。


A.バナナは変色しやすいので、こういうことはよくあると思いま す。以下の説明をごらんください。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 外気温度の変化、物流の温度管理等によりストレス(何らかの原 因で十分に栄養が行き渡らない)がかかった場合、まれに果肉の一 部が木のように固くなることがあります。ひどい場合には、一部で はなくバナナ全体が木のように固化(木化)することもあります。 木化したバナナでは、果肉中のポリフェノール類が酸化し、黒く変 色します。通常、木化を起こしたバナナの多くは畑での生育中に落 下します。まれに成長しつづけた場合は、外見上から判断すること が困難である為、今回のように通常の商品に混ざり流通してしまっ たものと考えられます。

 仮に果肉がまったく硬くなっていない場合、木化以外の原因が考 えられます。この場合、輸送中の圧力や衝撃により、果肉の細胞壁 が壊れ、ポリフェノールが酸化する事により、芯付近が黒変した可 能性が高いといえます。どちらの原因だとしても、召し上がった場 合、人の健康を損なうとの報告はありません。

http://www.tottori.coop/coopqa/qa_banana.html#bn8
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 食べてよいとは言いませんが、食べても害がないものです。


Q.1517 初めまして。早速ですが小麦粉について教えていただきたいと 思います。海外(米国)産のミックス粉のイングレで”ENRICHED  BLEACHED FLOUR(BLEACHED WHEAT FLOUR,NIACIN,REDUCED IRON, LEAVENING・・・)とあります。

 「今ではほとんどの小麦粉は漂白してません」との記述に反して 上記商品は漂白していることをわざわざ謳っていると解釈するしか ないのですよね?こんなことをお聞きするのはご迷惑かとも思いま すが、何だか釈然としなくて。わざわざ漂白してると書かれると敬 遠しますよね。アメリカ人はそうではないのでしょうか?


A.これはやはり漂白しているのでしょうね。アメリカの事情など は全くわかりませんが、以下の記述を見ると、今でも漂白したもの があるのではないかと思います。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 オリバー・エバンスの「自動機械による新しい製粉方法」から 「中級粉の新工程」が生まれるまでの一世紀間、根本的な変化が起 きたわけではない。同様に、一八九〇年以降も、製粉機械には特に 基本的な改良は加えられていない。その代り、細かな、形式的な点 に関心が注がれるようになった。たとえば、いっそうきめ細かくそ して白い粉を得ることに関心が集まったり、粉を人工的に漂白する ための、精巧で複雑な装置のに大に努力が傾けられるようになった。

 この点について製粉業者は、大衆が人工的な漂白でしか得られな い、純白度の高い粉を要求したからだと主張している。その通りか もしれないが、決定的な理由は他にあった。以前は、粉は数力月の 間熟成させる必要があり、この間に、粉はその自然の色(クリーム 色)を失い、純白に変化するものと考えられていた。しかし大規模 生産では、この熱成に要求する時間が厄介な問題になった。それだ け大きな保存倉庫と、無駄な資本支出を意味するからである。

 「製粉業者は、この負担を免がれる方法を捜し求めた。彼らが発 見したのは、小麦粉の漂白と熟成を人工的に行なう方法であった」。

 それには、高圧電流を流したり塩素ガスを浸透させるという方法 がとられた。販売促進をねらった小麦粉の漂白は、世紀の転換期に フランスで初めて導入され、次いでイギリスで成功をおさめ、最後 にアメリカで大規模に実施された。漂白を数分間で済ませるキャビ ネットは机の抽出しほどの大きさもない。塩素ガスは、管を通して 吹きこまれると、回転している粉の微粒子に一瞬にして浸透し、そ のあと粉は、下の階におかれた紙袋にまっすぐ落ちていく。

http://www.isc.meiji.ac.jp/~sano/htst/History_of_Technology/article/19980627/ref2.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 漂白しなくても、時間をかければ解決する…ということで、日本 のメーカーは漂白をやめています。アメリカは産地ゆえにこの改善 ができず、今でも漂白したものが出回っているのではないかと想像 します。

 漂白そのものに別に害があるわけではないので、禁止もされてい ないのではないかと思います。

 英語のサイトを見ると、小麦粉の漂白と無漂白ということについ ての議論がたくさん出てきますので、やはり問題として認識されて いるのでしょう。


Q.1516 アフラトキシンなどのカビ毒について質問です。日本国内では ほぼ心配ないとの事ですが、海外ではどうなのでしょうか?

 過去25年間で、海外旅行を数回経験しています。当然現地で食 事をしてくるわけですが、海外で一般に出回っている食品は検査な どされて、安全が確認されたものなのですか?

 特に「バリ」では、ピーナッツを使った料理を多く食べた記憶が ありますので、そういった物が安全だったかどうかが不安です。他 に渡航した国は、タイ・オーストラリア・タヒチ・サイパンです。


A.現地に住んでいる人と同じ程度の心配はあると思います。だい たい海外旅行というのはそんなもので、ふだんの環境とは違うとこ ろに行くことに意味があるので、それは仕方ないですね。

 代わりに日本で危険なことが外国では少なくなっているかもしれ ません。そう考えると極端に心配する必要はありません。

 程度の問題として比較すれば、日本とその国との平均寿命の差く らいは危険が増すのだと思います。

 それを心配して外国に行かないという考えも、それくらいは心配 するほどでもないと考えるのも、個人の自由です。

 私は好き好んで中国に行きたがっていますので、もちろん後者の 考えです。

 食事に細心の注意を払うのは重要なことですが、アフラトキシン が怖くて海外旅行に行けるか!という開き直りも必要と思います。

 間違いなく言えるのは、後から心配しても仕方ないということで す。


Q.1515 加工食品のパッケージによく、「本品製造工場では、落花生・ 卵を含む製品を製造しています・・・」などと書いてありますが、 これはアレルギー物質のある原料を含む製品と同じ場所で作られて いる、という事を明記しているのですよね?

 落花生などはアレルギーの他に、カビ毒が心配されますが、落花 生を含む製品と同じ工場で生産された加工食品にも、カビ毒の影響 が出る事は考えられるのでしょうか?落花生を含む製品と同じライ ンで製造された食品は食べない方が良いのでしょうか?


A.これは「安全」ということへの遠近感を間違えています。

 落花生からアフラトキシンが検出されることはありますが、検出 されたものが食用になることはありません。

 もし、検査を間違えたか何かで、アフラトキシンで汚染された落 花生が食用になったとしたら、心配すべきは落花生そのものであっ て、同じラインで製造されている他の食品ではありません。

 もちろん、そうした事態では他の食品への影響はあり得ますが、 アレルギーが問題になるぎりぎりの量の落花生から、有害となるレ ベルのアフラトキシンがもたらされる可能性はありません。

 落花生の残存量が百万分の1、その落花生中に百万分の1のアフ ラトキシンが含まれるとしたら、百万×百万で1兆分の1になりま す。

 さすがにそんな量で有害な物質はこの世には存在しません。


Q.1514 先日、実家で食べた煮物の中に2センチくらいのサランラップ が混入していました。そのラップはポリ塩化ビニリデンで脂肪酸誘 導体(安定剤)とエポキシ化植物油(安定剤)が添加物として使わ れています。

 今妊娠6ヶ月なのですが、有害物質は胎盤を通り越して胎児に影 響するということを知り非常に心配です。どのくらいの影響がある のでしょうか。

 また2歳の子供も同じものを食べてしまったのですが、はやり影 響は大きいのでしょうか。


A.家でラップ類はお使いではないのでしょうか?もしお使いなら、 無意味な心配をされています。日常的にラップに接しているわけで すから。

 そうでなくても、心配することはないと思います。プラスチック 類は生物にとっては異物ですので、体内で消化吸収できるようなも のではありません。

 添加剤を含む場合は添加剤は吸収されるかもしれませんが、量的 に害が出る可能性はないと思います。

 いつも言いますが、この手のことは心配してどうにかなるもので もありませんので、心配するだけ損です。きっぱり忘れましょう。


Q.1513 「慢性の毒性」についてお伺いします。「毎日長期間(何年も) にわたり、毒性のある食べ物を摂取」しない限り人体に悪影響を及 ぼす量の毒は蓄積されないと考えて良いのでしょうか?

 先日、カビが生えていたかもしれないチーズ鱈を10本程度食べ てしまい、(最後の1本は確実にカビが生えていたので捨てました。 同じ袋に入っていた物にもカビがあったのではないかと思います) 数日後に腐っていたかもしれない枝豆1粒を口に入れる(とても苦 くてこれはすぐ吐き出しました)という失態を続けてしまったため、 なんだか怖くなりまして・・・。

 これくらいの摂取量ならば、心配する必要はないでしょうか?


A.「慢性の毒性」といったとき、普通は蓄積性のある有害物質の ことを考えます。摂取量が急性毒性を発揮するほどではなくても、 長期間の摂取で徐々に蓄積されていき、やがて毒性を発揮するとい うイメージです。水俣病を初めとする公害による病気のイメージで もあります。

 もう一つは発ガン性物質などで、一度の暴露で被害が出る可能性 がありますが、その発現が非常に遅れてくる場合です。厳密にいう と慢性毒性ではないのでしょうが、とにかくすぐに症状の現れない 毒性というのはあるでしょう。こちらは「○年後に効果の現れる毒 物」というイメージでしょうか。マンガでは「7年殺し」などとい うワザもありました。

 ご質問の件では、一回口にしたことに対する不安でしょうから、 前者はあてはまりません。本来の意味でいう慢性毒性を心配する必 要はないと思います。

 後者の意味で心配されているのだと思いますが、これも以下の理 由で心配ないと思います。

(1)本当に発ガン性のある物質を、影響のあるほどの量摂取した 可能性はほとんどない。

 日本では最強の発ガン性物質であるアフラトキシンを生産するカ ビは繁殖しないとされています。たまたまそういう物質に遭遇して いた可能性は限りなく低いです。

(2)発ガン性物質であっても、一度の暴露で確実にガンができる というわけではない。

 ガンの原因は種々多様です。私たちはそういうストレスにさらさ れつつ生きています。体内でガン細胞ができること自体は珍しくも ないのだそうです。たいていの場合はすぐに攻撃されてなくなって いきます。

 長く生きていると、一つ一つは非常に低い確率でも、やがては発 現することもあるということです。百万回ある発ガンストレスが、 百万一回に増えたところで、影響は無視できると考えてよいと思い ます。


Q.1512 今年の3月に初めて手作り味噌に挑戦したのですが、先日蓋を 開けてみると、白・緑・黒・赤などカラフルなカビがびっしり生え ていました。味噌作り専門の方に聞くと、カビだけを取り除いて混 ぜれば問題ないと言われたので、カビだけすくい取って混ぜておき ました。

 心配だった為、カビ専門の方にメール相談をしたところ、『カビ 毒のあるカビが生えているという確率は低いかと思いますが、万が 一あれば、長期にわたって食べた場合、健康被害をうける可能性は 高くなります。ただそのカビが有害かどうかは種類が分からないと 断言はできません。多少であれば取り除けば良いと思いますがびっ しり生えているようであれば食べない方が良いと思います。』と返 答がきました。

 大量に作ったので全て捨ててしまうのはもったいないし、1歳に なる小さな子供もいる為、体に害が無いかも心配です。


A.ご質問されたカビ専門家の方の意見で間違いないと思います。

 ちなみに、味噌を作るとき、どうしてもカビが出るので、取り除 けば食べても大丈夫、とよく言われるときのカビは以下のページの ような状態です。

http://suzukikoujiya.com/gabi.html

 「白・緑・黒・赤などカラフルなカビがびっしり」はやはりちょ っとまずいですね。味噌自身も美味しくできている可能性は低いと 思います。失敗と判断してあきらめては?


Q.1511 お酒をペットボトルに入れて保存しても問題はありませんか? ペットボトル入りのお酒は見かけないのでどうなのかなと思いまし た。家庭で作った梅酒などを入れておいても大丈夫ですか?


A.これはやめておいた方がよいでしょうね。

 容器の世界もいろいろと進歩してきて、昔は使えなかった容器を 使うようになったりしています。

 しかし、その場合も必ず裏には技術革新があって、新しい容器を 開発してきているのです。適当に使っているのではありません。

 容器の目的外使用はあまりよいことではありません。せっかく手 作りするのなら、雰囲気も含めてそれなりの専用容器を準備した方 がよいと思います。


Q.1510 「有精卵」という表示や基準についてお書きになったことがお ありでしょうか。オスとメスの割合は(一箇所で飼うとして)どの くらい以上にすれば有精卵と認められるのでしょうか。


A.絶対に有精卵を産んでもらわないと困る養鶏場があります。そ こではだいたいオス1羽に対して、メスは1〜5羽くらいではない かと思います。

 有精卵でなければならないというのは、孵化させてヒナを誕生さ せるのが目的の卵です。こうして孵化したヒナが、こんどは商業的 に売られていく卵を産んだり、肉になったりするのです。

 「有精卵」ということで商業的に売られているものでは、だいた いオス1羽に対してメス10〜20羽くらいだと思います。

 私の知っているところでは、メス50羽に対して、オスを5羽、 一つの鶏舎に入れていました。

 しかし、こういう飼い方だと、オスの中で勢力争いが始まります。 1位になったオスが全体のボスになります。2〜3位くらいまでは 「コケコッコー」などとやっていますが、それ以下のオスはメスに もいじめられたりして、結構悲惨です。

 そしてボスのオスも、50羽みんなを面倒みることはできないの で、一部にはあぶれたメスが出てきます。

 ニワトリの性質上、どうしてもこうなるので、この養鶏場でも、 50羽のメスみんなが有精卵を産むわけではない、と言っていまし た。したがって、自分たちは「有精卵」という言葉は使わない、と 断言しています。

 この論法で行けば、世の中で売っている「有精卵」はすべてイン チキであると言ってよいわけです。孵化実験してみればわかること ですが、100%孵化したという実験結果はないと思います。

 ところで、食べる立場から言えば、有精卵であることに別に価値 はありません。

 したがって、「有精卵」というのは単なる聞こえのよいキャッチ フレーズにすぎず、無視するのが吉ですね。


Q.1509 「たん白加水分解物」が食品衛生法で食品添加物指定されてい ないのはなぜですか。


A.たんぱく質はアミノ酸からできています。分解してアミノ酸の 混合物にすると、アミノ酸には味がありますので、元のたんぱく質 に応じた味を呈するものができ、それを調味料として使っています。

 「エキス」などと呼ばれる、肉などを煮込んだものでも、中で同 様の分解がおこっていますが、これらは「加水分解物」とは言わな いです。

 「たん白加水分解物」は普通、塩酸などの強い酸で分解するか、 酵素を使って分解したものを言います。「加水分解」というのは、 アミノ酸同士が結合しているペプチド結合を分解するとき、水一分 子を追加する形になるからです。

 たんぱく質は天然物ですので、アミノ酸の組成は一定ではありま せん。食品添加物に指定されていないのは、一定の構成を持ったも のではないので、規定できないからではないかと思っています。

 したがって、化学的な処理をしているとはいえ、これらは食品の 扱いになります。元が食品ですし、分解してアミノ酸の状態になっ ているとはいえ、害はないだろうということなのでしょう。

 ただし、塩酸で分解したものは有害な塩素化合物ができていると いうこともあり、決してほめられたものではないと考えています。

 また、たとえば小麦のグルテンを加水分解したものは、大量のグ ルタミン酸を含みますので、こういうものを使って、「化学調味料 不使用」などというインチキな商品もできたりします。

 天然香料とならんで、食品添加物のグレーゾーンにあたるのです が、こういうグレーゾーンを完全になくすことはできませんので、 やむを得ないものがあるとは思います。


Q.1508 某お食事処が販売している商品に「栗の渋川煮」がありまして、 真空パックで常温保存可能商品です。賞味期限は製造から約六カ月 なのですが期限切れまでにはまだ時間があるのですが、最近煮汁と いうかたぶんなめたら甘いんだろうなあという感じの液体が真空パ ックのなかにしみでできていて、見た目あまりよくもなく 買った ばかりのころと比べたら明らかに栗にも張りがないというかしなび れてきたかのようにも見え、ころころしていた栗も少し平べったく なってきたように思います。

 賞味期限以内でも このような変化はあるのでしょうか?時間の 経過とともに甘味がしみだしただけなのか、それとも別に原因があ るのか、食しても問題ないのか。。。

 以前も真空とボツリヌス菌についてお伺いしましたが、レトルト ではなく真空で常温保存の商品にはどうしても敏感になってしまい ます。パックが膨らんでいるわけではない限りは大丈夫でしょうか?


A.賞味期限というのはメーカーが品質を保証する期間です。その 期間のうちにご指摘のような状態になったというのは、メーカーの 製造ミスまたは流通段階での事故だと思います。

 賞味期限内は大丈夫なように製造しているはずですが、時々そう いう事故が起こるのは仕方ないですね。

 だから、大切なのは賞味期限よりも見た目や臭いなど、人間の感 覚の方なのです。感覚的におかしかったら、食べてはいけません。


Q.1507 人工甘味料・天然甘味料について教えてください。ゼロカロリ ーを毎日150g程度食べています。使用されている人工甘味料は体 には害はありますか?天然甘味料であれば大丈夫でしょうか。1日 どの程度であれば摂取範囲内なのでしょうか、


A.具体的な「甘味料」がわかならいと、答えようがないです。甘 味料一般に通用する話ではありません。

 最も一般的にいうなら、現在食べられている甘味料は、極端に多 量に食べたりしない限り、別に健康被害をおこすようなものではあ りません。

 肥満が問題にならない人なら砂糖を使ったものがよいでしょうし、 肥満を何とかするということなら、カロリーの少ない人口甘味料も よいでしょう。

 いずれにせよ、安全かどうかというのは、全体との関連で語るも のでもあります。個別の物質の安全性を調べるのも、自分の食生活 全体について検討するのも、大切なことです。でも、伝統的な食文 化から大きくはずれない限り、何も考えずに暮らしていても別に問 題はないというのがありがたいところです。


Q.1506 1歳になりたての子供がマーガリンを食べました。量がはっき り分からないのですが、気付いたら手と口周りがマーガリンでベト ベトでした。その後、機嫌良く遊んでいました。

 2、3時間くらい経った時オエッと少し黄色っぽい痰を出しました。 それからすぐお昼寝し、起きるのと同時に嘔吐しました。マーガリ ンの匂いがしました。

 熱はありません。機嫌も良いです。ですので、病院へは行ってい ないのですがきちんと検査を受けたり、胃や腎臓…など調べてもら ったりした方が良いのでしょうか?


A.マーガリンは脂肪のかたまりといったものですから、小さな子 が直接たくさん食べると、胃で消化しきれなかったのでしょうね。

 結構ありそうな話と思います。こういう場合、戻して出てしまえ ばそれでおしまいと考えてよいのではないでしょうか。

 症状があれば診察してもらうべきですが、症状もないのに診察し ても、何も言うことはないと思います。


Q.1505 先ほど4歳になる娘とジャムを食べたのですが、残ったジャム の一部に2ミリほどの白カビが生えてました。気づかず結構な量を 食べてしまいましたが、大丈夫でしょうか?


A.大丈夫かどうかは子どもの健康状態を見るしかないです。たぶ ん何事も起こっていないと思いますので、心配するのは無意味です。

 もし症状が出ているようなら、診察を受けてください。

 一般に、カビの生えた食品は食べない方がよいのですが、もし食 べてしまったとしても、急性の症状が出てくることはまずありませ ん。

 慢性の毒性に関しては何とも言えないですが、数多くあるリスク 因子の一つとして考えられないこともないという程度のことです。 でも、避けられるリスクですので、気付いたときは食べないように しましょう、というのが私がいつも言っていることです。


Q.1504 中華材料専門店で、春雨の大きなパックを買いました。で、そ れを使った料理を食べると、私も旦那も腹痛と吐き気に襲われるの です。最初は別の原因かと思いましたが、二度目も。。。春雨自体 に、食べ過ぎるとそういうことがあるのかな、と思い、それからず っと春雨を口にしていません。

 中国産だから、もしかして。。。と思いますが、どこへ訊ねたら いいのかもわかりません。そのパックは捨ててしまおうと思いまし たが、まだ押入れに入れたままです。春雨料理を我が家で解禁にす るためにも、検査にかけてもらいたいものですが、思い違いなら、 単なる迷惑ですし。どのようにすべきと思われますでしょうか。ご 教示願えれば、幸いです。


A.春雨の原材料は「でんぷん」なんですが、中国製の春雨は「緑 豆」のでんぷんを使っています。それに対して国産のは馬鈴薯など を使ったものがほとんどです。以下がその経緯の説明です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 春雨は、もともと、約1000年前に中国で緑豆を原料として作 られた“めん”で粉条(フェンティヤオ)・粉絲(フェンスー)と 呼ばれていました。

 日本には、大正時代に輸入され、原料に緑豆でんぷんを使用して いることから豆麺と言われていました。また、その細くて透明な姿 が、春の雨の雨筋を連想させることから“はるさめ”と言う粋な名 が付けられ、それが現在の一般的な名称となりました。

 昭和初期に、緑豆でんぷんを用いた春雨について日本でも製造が 試みられましたが、技術的な問題(緑豆からのでんぷんの分離など) があり、成功しませんでした。

 昭和10年代になり、原料を国産の馬鈴薯・甘藷でんぷんを使い、 冷凍乾燥法を取り入れることにより技術面での改良がされたことで、 日本でも春雨が製造されるようになりました。戦後一時期、中国か らの豆麺の輸入がなくなったことや学校・団体・工場給食から一般 家庭へと利用者も広がったこともあり、急速に日本での生産量が増 加しました。

http://www.famic.go.jp/public_relations_magazine/kouhoushi/tokusyuukiji/products_knowledge/st48.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 このページにも書かれていますが、緑豆春雨は煮崩れしにくいの が特徴です。ただし、どうも消化が悪いということもあるようです。 春雨を食べて腹痛になったという話はときどき聞きます。

 症状などから、それ以外の原因が疑われるときは、最寄りの消費 生活センター等に持ち込んで相談してみてください。

http://www.kokusen.go.jp/map/index.html


Q.1503 お菓子の材料等に使用されている、膨張材、(ベーキングパウ ダー)の中に入っている、添加物について、毒性や危険性等につい て、教えて下さい。


A.ベーキングパウダーについては、以下の説明がわかりやすいで す。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

■ガス発生剤

□酸性剤の利用により分解し、炭酸ガスを発生

◎重曹(炭酸水素ナトリウム)

■助剤(酸性剤)

□重曹に作用して分散を助け、ガス発生の温度やスピード、さらに 生地のPHなどを調整

◎酒石酸、クエン酸、第1リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウ ム、グルコノデルタラクトン、フマル酸など

■分散剤(遮断剤)

□保存中にガス発生剤と助剤が反応しないように、薬同士を分離

◎コーンスターチ、小麦粉など

http://home.tokyo-gas.co.jp/shoku110/qas/140_s.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 このごろ、「アルミニウムフリー」のベーキングパウダーという のがネット上ではよく見かけます。

 実際には「焼きミョウバン」を含むベーキングパウダーが多いの で、それを使っていないということのようです。

 ミョウバンというのはアルミニウム化合物です。毒性はほとんど ないと考えてよいと思います。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ミョウバン(硫酸アルミニウムカリウム)の、ラットにおける急 性経口毒性(急性LD50)は、4300mg/kgです。ちなみに食塩のLD 50は 4500mg/kgなので、食塩と同程度の毒性があると言えます。食 塩でも大量に食べると死ぬのです。

http://red.sssvvv.net/archives/17877.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ミョウバンの毒性は低いといわれており、口から入ったものはほ とんど胃腸からは吸収されません。しかし大量では嘔吐、下痢を起 こします。30gの内服で死亡した例があります。保管には気をつけ て下さい。ラベルをはってきちんと区別して置くよう注意しましょ う。

http://www.yama-yaku.or.jp/guest/soudan/078068.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「30gの内服で死亡」というのは実態がよくわからないのですが、 LD50の値から考えると、赤ちゃんならあり得るのかもしれません。 もちろん、この量だと食塩でも死んでしまうでしょうが。

 「アルミニウムフリー」というとき、何となくアルミニウムが健 康によくないというイメージを使って、商品の差別化をはかってい るわけですが、アルミニウムは結構いろんな食品(野菜とか)に含 まれていますし、「アルツハイマーの原因」というのは今や都市伝 説の類です。騙されないようにしてください。

 通常の使用方法で、目的どおりに使っているのなら、毒性などを 心配する必要はありません。


Q.1502 魚の調理時における油の酸化について気になっています。脂肪 酸をバランス良く摂るためにDHA・EPAなどn-3系の脂肪酸をなるべ く摂りたいと思っているのですが、酸化しやすく、過酸化脂質とし て体内で悪い働きをすると聞きました。

 最近圧力鍋を購入し、ミネラルなども豊富に接種できるとのこと で、骨まで丸ごと食べられるように高圧で20〜30分加熱調理し ています。高圧状態だと鍋の内部は最高で128度だということで す。長時間の加熱は油の酸化を進行させるそうですが、煮たり焼い たりという従来の調理法と比べて、高圧調理はそれ以上に良くない ということはあるのでしょうか?また、干物や塩漬けなど魚が加工 された場合DHA・EPAはどうなってしまうのでしょうか?

 調理時にビタミンEを添加したり、食べるときにビタミンCを摂 取することで酸化が抑えられるとも聞きますが、酸化を防ぐ効果的 な食べ方などもありましたら教えてください。


A.大変な知識をお持ちで、私などに聞くことはないように思いま すが、とりあえず私の感想は以下のようなところです。

 部分的に起こること、実験で試験管の中で確かめられたことと、 現実世界で起こることは自ずと様相が変ってきます。

 「不飽和脂肪酸は酸化されやすい」「酸化された脂肪酸は毒性が ある」いずれも間違っていないのですが、片方で私たちは普通に焼 いた魚を食べ、天ぷら油を何度も使っています。これはどういうこ となのでしょうか?

 加熱によって過酸化脂質ができるとしても、その加熱時間内にで きる過酸化脂質の量は健康を脅かすほどではないのです。

 一般に、家庭で使って捨てるときの天ぷら油の状態は、過酸化脂 質を測定する限り、まだ食べられる程度しか変質していません。

 それでは、どうしてまだ使える油を捨てるのかというと、色や香 りが悪くなってくるからです。

 私たちがものを食べるとき、無意識のうちに見た目、臭い、味な どを私たちの感覚で調べながら食べています。

 過酸化脂質ができていても、微量であれば別に問題はありません。

 健康に害があるほどの過酸化脂質ができる前に、まず臭いがおか しく感じられると思います。

 長期間の保存試験をするとき、必ず「官能検査」という項目があ ります。人間の目や舌や鼻で調べるわけです。分析数値が基準を超 える前に、官能検査でアウトになることも多いのです。

 要するに、その食品が美味しく食べることができるなら、まず問 題はない、ということです。

 例外は食中毒菌で、これが問題視されるのは、まだ官能的には問 題ないところで、食中毒が発生してしまうからです。

 だから官能検査に頼りすぎてもいけないのですが、ご質問の過酸 化脂質などは美味しく食べることができるのなら、問題ないと思い ます。人間の感覚というのは本当によくできていますね。


Q.1501 抗生物質不使用の豚肉が売られていますが、これは抗生物質を 使ってい育てられたお肉に問題があるから区別して売られていると 考えてよいのでしょうか。問題があるとしたらどのような問題です か?


A.「差別化」という言葉をご存じでしょうか?商業の世界ではご く一般的な言葉です。要するに自分の売っている商品が、他とは違 うことをどうしてアピールするか?ということです。

 各メーカーは懸命にそのアピールポイントを考えて宣伝するわけ ですが、その中に禁じ手とされているものがあります。

 さも自分のもの以外は害がありそうなアピールをすることです。

 「無添加」とか「無農薬」とかいうのは、そういうことで、そう うたっていないものは害があることをほのめかしているわけです。

 悪質な行為なので、こういうキャッチフレーズ自身を疑ってくだ さい。

 抗生物質は食品からは検出されてはいけないことになっています。 したがって、使っている、いないに係わらず、豚肉から抗生物質が 検出されることはありません。あれば食品衛生法違反です。

 しかし、飼育中に使用することを禁じているわけではありません。 食品としての肉に残留していなければよいのです。

 抗生物質は体内に長くとどまるものではありませんので、出荷前 には使用をやめればよいわけです。

 牛乳だと、乳牛が病気になっても、抗生物質を使うと牛乳に出て きます。これはなかなか困った問題なのです。

 抗生物質を使わずに育てるというのは、それが本当だったら、評 価できる努力ではあります。しかしその分リスクも大きいので、何 とか高く売ろうとして、「差別化」しようとして宣伝するのでしょ うね。

 別に悪いものではないですから、そういう宣伝文句が好きならそ れに乗ってもよいです。しかし実際問題としては何もありがたいも のはありません。普通の豚肉と同じです。

 育て方がよくて、味がよかったりするかもしれませんが、本当に おいしいものなら、それが「差別化」してくれますので、抗生物質 云々の宣伝は不要かと思います。