安心!?食べ物情報>Q&A>1151−1200






Q.1200 前から一度誰かに聞いてみたいと思っていたことを書かせてい ただきます。以前北米に住んでおりましたときに、多分日本のハウ ス食品の系列会社だと思われるところが北米で作って売っている豆 腐をよく買って食べていたのですが、それらの豆腐は全般に賞味期 限が3−4週間先の日付になっているのを不思議に思っていました。 北米で売られている豆腐も「保存料無添加」みたいなことが書いて あり、商品としても日本で売られているのと同じ「豆腐」だと思う のですが、日本では1週間しかない期限がどうして何倍にも延長で きるのかを疑問におもうわけです。その会社のWebsiteなどを見て も、加熱殺菌している、という程度のことが書いてあるだけで日本 との違いはよくわかりません。日本でもそういう長い賞味期限で販 売できれば随分ムダが減るのではないかと思ったりしますが、もし なにかご存知でしたらお教え頂ければ幸いです。


A.日本でもそういう豆腐はあります。また、保存料を使っている 豆腐というのは、現在ではないと思います。

 賞味期限が長い豆腐は、一般に「充填豆腐」と呼ばれる種類の豆 腐です。豆腐は製造時に充分加熱しますので、いったん無菌状態に なるのですが、その後の包装までに再汚染があり、冷蔵で一週間程 度の賞味期限が普通です。

 製造後、パックに詰めて密封するまで、温度を下げないようにす ると、この再汚染を最小限にすることができます。一般の豆腐はこ うした工夫をしています。

 充填豆腐はここで発想の転換をしたもので、容器に投入と凝固剤 を入れ、密封してから加熱します。豆乳が容器に充填されてから、 豆腐になるのでこの名があります。この場合、再汚染加熱後はすで に完全に密封されていますので、再汚染の心配はありません。

 だから実際には一カ月以上、余裕で日持ちすると思います。

 充填豆腐をきれいに固めるためには、凝固剤としては一般の硫酸 カルシウムや塩化マグネシウムではなく、グルコノデルタラクトン という物質を使うのが普通です。この物質は加熱により酸性になり、 その結果豆腐を固めるので、充填豆腐は表面を洗わずになめてみる と少し酸っぱいです。また、充填豆腐は凝固方法が違うので、なめ らかで弾力のある、固めのヨーグルトのような感触になります。

 このあたりの好き嫌いの問題があって、すべてが充填豆腐にはな らないようです。また、木綿豆腐は充填豆腐では実現できません。


Q.1199 生卵の殺菌について

 ニュージーランドに在住しています。卵を生食したいのですが、 サルモネラ菌の問題があるので温泉卵にするなどしています。冷凍 した卵黄を解凍して納豆や丼物に使いたいのですが、冷凍でも加熱 と同じく殺菌効果はあるのでしょうか?ちなみに、こちらでは日本 と同じように常温で卵は売られています


A.まず、ニュージーランドの養鶏において、サルモネラの汚染は どれくらいかというのが気になります。また、当地ではサルモネラ による食中毒はどれくらい発生しているのでしょうか。

 ほとんどないような状態でしたら、心配することはありません。 食中毒が多発しているようなら、生卵は食べるのを避けた方がよい ですね。

 サルモネラは加熱することで殺菌できます。しかし、卵は半熟く らいの加熱だと、内部まで殺菌できるような温度にならないことが あるので、注意が必要です。

 冷凍することでサルモネラの繁殖は抑えることはできます。しか し殺菌効果はありませんので、解凍後は注意してください。


Q.1198 アメリカ、カナダにおいて、ペットフードが原因で十数匹の犬 猫が死亡する事件が起こっています。原因は特定できてませんが、 中国産小麦が疑われ、農薬のアミノプテリンが少なくとも40ppm検 出されたとのことです。中国では、小麦にアミノプテリンを使用し ているのでしょうか?


A.アメリカでは大騒ぎになっているようですね。現在のニュース としてはこんなところです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 北米で毒物の混入したペットフードによって犬と猫、十数匹が急 死し、メーカーが6千万食の回収に乗り出す騒ぎとなっている。

 米食品医薬品局(FDA)は30日、原料の中国産小麦グルテン に化学物質メラミンが含まれていたと発表した。人間用の食品に使 われたグルテンにも混入がなかったかどうか、引き続き調べている。

 ペットフードは、カナダのメニューフーズ社が製造。グルテンの ほか、死んだ猫の腎臓からもメラミンが検出された。メラミンは合 成樹脂の原料で、アジアでは肥料としても使われるが、ペット食品 への含有は禁じられているという。

 ただ、23日にはニューヨーク州当局が「殺そ剤のアミノプテリ ンを製品から検出した」と発表している。メラミンの毒性があまり 高くないこともあり、原因物質はまだ特定されていない。

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20070331i302.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 まだ詳細は不明ということですが、中国から輸入の原料に、何か 問題のある物質が入っていたということが疑われています。

 アミノプテリンは殺鼠剤に含まれるそうです。メラミンは肥料に 含まれます。そういう、管理のいい加減なものを輸入してしまった ようですね。中国のことですから、何が起こっても不思議ではない とはいいながら、ちょっと心配になります。

 問題のペットフードは日本には入ってきていないそうです。アメ リカやカナダ在住の方以外は心配することはありませんが、中国産 食品の評判をまた落してしまいました。


Q.1197 トランス脂肪酸の事が気になっております。体に安心して頂け る油を教えて下さいますか。悪玉コレステロールについてもお聞き したいのですが。宜しくお願いいたします。


A.普通の油を普通に使っていれば、心配することはありません。 脂肪、とくに飽和脂肪酸の多いものを摂りすぎるとよくないことは 知られています。トランス型の脂肪酸というのは、植物油脂に多い 不飽和脂肪酸の異性体で、これもやはり摂りすぎるとよくないとい う話です。

 大量の食物を食べ、脂肪も当然ながら摂りすぎている一般のアメ リカ人については、摂りすぎが警告されています。

 日本人の脂肪摂取量からすると、ごく一部のアメリカ人なみの人 を除いて、心配する必要はないというのが日本政府の見解です。私 もそう思います。

 「悪玉コレステロール」については、他をあたってください。


Q.1196 子供が小麦アレルギーなのですが、「たんぱく加水分解物」と 表示されているものに対しては大丈夫なのでしょうか?この情報が 参考になるか分からないのですが、自分の子供の場合は、小麦粉そ のものに対してはアレルギーが出るのですが、お醤油に入ってる小 麦成分は問題ないようで、一般に市販で売られているお醤油を使っ ています。


A.「たんぱく加水分解物」の原料として小麦が使われることは、 可能性としてはありますが、実際にはそう多くないと思います。小 麦粉のタンパク質はグルテンが主成分ですが、グルテンはそのまま でよく使われますので、それを分解して使うことはあまりありませ ん。

 余談ですが、小麦のたんぱく質はグルタミン酸を非常に多く含み ます。味の素が発明されたとき、グルテンを分解してグルタミン酸 を作ったくらいです。名前が似ているのは偶然ではなく、グルテン にちなんだ名前なんですね。

 「たんぱく加水分解物」になった場合、もとのタンパク質がアレ ルギーの原因となるほど残っていることはあまりないのではないで しょうか。ただ、醤油などの醸造品では、完全に分解しているとは 思えませんので、アレルギーの原因になることが多いです。

 醤油が大丈夫でしたら、「たんぱく加水分解物」について心配す ることはないでしょうね。

 ところで、醤油なら問題ないというのなら、小麦アレルギーが本 当かどうかを疑う余地があります。どんな症状かはご質問からはわ かりませんが、一度他の医者の意見を聞いてみられてはいかがでし ょうか。


Q.1195 妊娠中、授乳中にアスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物 入りのガムやミントの粒を大量に摂ってしまいました(例えばフリ スク1日3-4箱など)。この化合物は人間の身体で分解されない、胎 児への蓄積がある、フェニルケトン尿症発症の危険があるなどいわ れているようですが、大丈夫でしょうか。生後1年経ちましたが、 今後成長における影響などありますでしょうか?


A.「生後1年経ちました」で思わずコケるところです。フェニル ケトン尿症は遺伝病なので、食べ物のせいで発症したりしません。 新生児のときに問題になるもので、病院では必ず検査しています。

 そのときにフェニルケトン尿症という診断が出なかったら、その 後に発症する可能性はありません。今さら何を言っているんですか。

 アスパルテームに「L-フェニルアラニン化合物」という表示をし ているのは、フェニルアラニンというアミノ酸を含んでいるから注 意しなさいということなのですが、フェニルケトン尿症の新生児が アスパルテームを含んだ飲み物や食べ物をとるわけがありませんの で、よけいな表示の代表的なものです。

 そもそも、この話はアスパルテームをどうしても悪くいいたい一 部の「反添加物」屋さんの流したデマです。要するに真っ赤な嘘と いうやつです。こういう嘘を流して得意になっている人の言うこと を真に受けていると、そのうちひどい目にあいますよ。


Q.1194 豆腐について教えてください。我が家は、大手ドラッグストア で豆腐を購入しています。いつでも、スーパーより格安で購入でき るからです。しかし、安いので、何か体に悪いものが使われている のではないかと心配になっています。内容は、絹ごしは充填豆腐、 木綿はカット豆腐です。気になっているものの、しっかりと表示を 見たことは無いのですが、遺伝子組み換え大豆不使用とのことです。 製造元が、関東のセンターのようなので、大量生産、流通の関係で 安価に提供されているのか、原材料でコストを下げられているのか、 いかがなものなのでしょうか?栄養的にも、あまり期待できないで しょうか?


A.そういう心配をしながら安い豆腐を買うというのはいかがなも のなのでしょうか。安い豆腐でよい、という割り切り方ができない のであれば、違うものにした方がよいように思います。

 ただ、どれをとっても似たようなものであることは事実です。販 売価格を決めるのは基本的には製造コストですが、利益のとり方は 販売政策によって違うので、安い=粗悪とは限りません。

 食べてみておいしいですか?おいしいと感じられたらそれでよい です。そうでないのなら、安ければおいしくなくても買うの?とい う疑問があります。

 「遺伝子組み換え作物不使用」は流行のようなものです。調査報 告ではまず信用できないですし、どうでもよい表示の代表のような ものです。


Q.1193 先日、13歳の子供がカビの生えていたメープルシロップを食べ てしまいました。以前、下の子もカビの生えたぶどうやみかんを食 べてしまったことがあります。そういう私もゴマせんべいが少しか び臭いと思いつつ、食べてしまったことがあります。下の子はそれ が原因かどうかはわかりませんが、次の日に下痢をしました。食べ た時に苦いと思ったそうです。上の子は何ともありませんでした。 私は食べて直後に腹痛がありました。発がん性のことが心配でなり ません。どの位の頻度と量をとると、将来がんになったりするので しょうか?よろしくお願いいたします。


A.基本的にカビの生えたものは食べない方がよいです。下痢をし たのなら、関係あるかもしれません。

 ガンについての心配はちょっと被害妄想的ですね。人間は一定の 率でガンで死にます。だから将来のことはわからないのですが、今 から心配していてどうしますか。「杞憂」という言葉がありますが、 まさに杞憂だと思います。

 ガンになるかどうかは、個人の問題としては誰にもわかりません。 ガンにならなくても(他の死因で)早く死ぬ人もいれば、ガンにな っても長生きする人もいます。

 大切なのはガンになるかどうかということではなく、いかに生き るかということです。子供の場合は人生はまだまだこれからです。 楽しいこともあるでしょうし、世の中のためにがんばることもして もらわねばなりません。死に方の心配などしている場合ではないと 思いますよ。


Q.1192 娘がエビが大好きでよく買います。天然の小さなエビで、酸化 防止剤の二酸化硫黄とか、亜硝酸Naとかを使ってない現地で急速冷 凍などど言われてる商品を買うようにしてます。ですが、海老フラ イには小さすぎるので大きな天然エビを買おうと思うのですが、酸 化防止剤の二酸化硫黄とかが使われてい物ばかりです。確かに黒ず んでしまっては美味しく見えない、と言うのもわかります。

 この手の薬品は家庭での調理の際、取り除く方法はありますか? 流水で流せばほとんど残留しないとか、火を通せば大丈夫とか、何 か方法がありましたら教えて頂けますようお願い致します。

 山菜の水煮にもよく使われていますが、それも火を通すと大丈夫 だと何かの本で読んだ記憶があるのですが、覚えておりません。宜 しくお願い致します。


A.二酸化硫黄、または亜硫酸塩などと書かれていますが、同じも ので、エビなどには黒変防止剤として使われています。

 生産地と最終製品になる段階でと2回、使われることが多いそう です。したがって、最終製品に表示していなくても、全く使われて いないのではない可能性はあります。

 害があるのかどうか、という点ですが、以下のデータをごらんく ださい。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

亜硫酸ナトリウム(結晶)、(無水)

使用基準

えびのむきみ、冷凍生かに(むきみ):0.10g/kg未満

安全性

ADI:0〜0.7mg/kg/day

毒性 急性:

マウス 腹腔 LD50 950mg/kg
マウス 静注 LD50 175±6mg/kg
ウサギ 経口(SO2として) LD50 600〜700mg/kg

http://www.city.yokohama.jp/me/kenkou/eiken/food_inf/data/Additive_back/sanka_01.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ウサギに二酸化硫黄として、半数致死量 600〜700mg/kgという数 字になっています。これはかなり大きな数字で、それほど毒性が強 いものではないと思われます。

 ADIというのはこのくらいまでは全く害がないとされる量です。 体重50kgの人なら、35mgがその量です。基準の最大量を含むエビを 食べたとすると、350gを毎日食べ続けると危険ラインに到達するこ とになります。

 実際には基準値を下回っていること、350gという量の多さ、エビ を毎日食べることは考えられないこと、ADIはかなりの安全率を 見込んだ数値なので、それを少し越えたからといって実害はないこ と、などを考えると、ほぼ無害なものと考えてよいと思います。

 また、亜硫酸は天然にも存在する物質で、あらゆる食べ物に微量 含まれています。上記の毒性評価では、これも考慮する必要がある のですが、結局、大して変わりません。それほど神経質になる必要 はない、というのが結論です。

生鮮食品及び加工食品中の天然由来の亜硫酸含有量
http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/food-db/food-index.html


Q.1191 冷凍マンゴーで、皮をむいてダイス状にカットしているものが、 冷凍食品と販売されているものもあれば、冷凍果実と販売されてい るものがあります。両者共基準が違うはずですが、なぜ販売の仕方 が違うのでしょうか?冷凍食品で販売されない場合は、大腸菌群の 基準がありませんが、これは生で食しても大丈夫なのでしょうか?


A.加工しない果実をそのまま冷凍したものと、果実を原料にした 冷凍食品の違いはどこか、という問題なのでしょうね。

 一般論としては、以下のとおりです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

Q6 冷凍果実の表示についておしえてください。

A6 「単なる冷凍、あるいは単なる切断等を行った果実の冷凍品」 であれば、JAS法では、「生鮮食品」に分類されるため、名称と原 産地(輸入品は原産地の国名)を記載します。

 食品衛生法では、生鮮食品に分類される果実について表示義務は ありません。ただし、かんきつ、バナナについては、「単なる冷凍、 あるいは単なる切断等を行った冷凍品」であっても、食品衛生法に 基づき、添加物を使用した場合はその旨を表示する必要があります。

 また、食品衛生法でいう「冷凍食品」に該当する場合には、「冷 凍食品」に必要な表示事項を記載します。

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/tekisei/faq/faq_reisyoku.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「カットしただけ」なら、冷凍果実の扱いになるようです。皮を むけば冷凍食品の扱いになるのでしょうか。このあたりは微妙です ので、私にはよくわかりません。

 冷凍果実は生鮮食品として扱われるため、大腸菌群の基準はあり ません。すべての生鮮食品にもありませんので、冷凍果実だけを心 配するのはおかしいと思います。

 大腸菌群が怖くては生鮮食品は食べられない、というのが正しい のです。


Q.1190 オーストラリアにおいしい麺がなくて、困っています。卵殻で 作るかんすいの作り方を教えてください!


A.かんすいというからには中華麺(ラーメン)のことなのでしょ うね。卵殻を使ったという麺はありますが、正しくは中華麺とは言 えません。小麦粉とかんすいを使ったものが中華麺で、卵殻とかん すいとは全く違いものだからです。  かんすいのアルカリが小麦粉に作用して、独特のコシが出ます。 そのかわりにカルシウムを多く含む材料を入れ、麺を固くするのに 卵殻が使われているのです。  正確には卵殻ではなく、卵殻から作った酸化カルシウム(?)だ ったと思います。業務用に市販されています。 キユーピー卵殻製品(カルホープ及びタマゴカルシウム) http://www.kewpie.co.jp/company/corp/business/business_01.html  こういうのが手に入ればよいのですが、自分で作るのは卵殻を焼 くのでしょうか。そのあたりは私にはよくわかりません。  中華麺の手作りについては、以下のページあたりを参考にしてく ださい。 手打ちらーめん作りの材料 http://homepage1.nifty.com/odamonta/tyuuka/material.htm 手打ちラーメンの作り方 http://homepage1.nifty.com/odamonta/tyuuka/method.htm

Q.1189 料理番組で「きのこは水洗いすると風味が落ちるので、洗わず に使うとおいしい」と言っているのを何度か聞いたことがあります。 しいたけやしめじ、ナメコ、まいたけ、えのきなどいろいろなきの こが売られていますが、すべて洗わなくても心配はないのでしょう か?農家をやっている親戚の仲間で、きのこ農家の人が「しめじに 薬をまかないと全部ナメクジに食われてしまう」と言っていたそう です。

 また、自家製できのこを原木栽培している人たちの話では、季節 によってはしいたけに白い糸のような虫が大量につき、水にひたし ているとウジャウジャ出てくるらしいです。ということは、その虫 を発生させないように市販のしいたけは薬を使ったりしているので はと考えてしまいます。

 一度生協に質問したところ「そんな話聞いた事ない」というお返 事でしたが、何かすっきり出来ずにいます。


A.きのこの病気や害虫については、以下のページに詳しく掲載さ れています。案外いろんなものがあるのですね。ただし、結論は以 下のようになっています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 きのこ栽培では、シイタケに限らず、使用登録のとられた農薬が ほとんどないこと、農薬の使用は健康食品としての大きなイメ−ジ ダウンになること、きのこが農薬を吸収する性質があるため食品安 全性の面からも問題があることなどの理由で、農薬に頼った害菌、 害虫の管理はできない。各種の生態を利用した耕種的防除を行うべ きであり、それには、防除しようとする種を明確にすることが必要 である。

http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/nourin/ringyo/fukyu/fukyu12/fukyu12f.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これを読む限り、一般に農薬の使用が多いということはないと思 います。

 きのこ類には、しいたけのように自然環境に近いところで栽培さ れているものと、工場の中で生産されているものがあります。

 しめじ(ヒラタケ)を栽培している工場を見に行ったとき、一番 印象に残っているのは、巨大な圧力釜でした。栽培前の菌床を滅菌 するためのものです。こうしていったん無菌にしておいて、栽培す る菌だけを植えるのです。

 よく考えると、きのこもカビの一種です。だから、実際問題とし て、他のカビをやっつけてきのこには害のない農薬というのはでき ないのではないか、などとも思います。

 ナメクジ用の農薬なら、使用できそうですが、そういう風にして 露地で栽培されたものがどれくらいあるかはわかりません。普通に 市販されているものは露地ではないと思います。


Q.1188 友人が酵素玄米を紹介してくれました。普通の玄米とは違うら しいのですが、HPを見てもよくわからなかったので、一体どういう ものなのか教えて頂けませんか?


A.私もよく知らなかったのですが、以下のような記事をみつけま した。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 長岡式酵素玄米とは、玄米を小豆、塩と一緒に特殊な高圧力釜で 炊くことによって発酵させ、有機ゲルマニウムの発生した健康のパ ワーあふれる玄米ご飯です。

 炊いた酵素玄米は保温ジャーで一定の温度を保ちながら、日に一 度かき混ぜ空気を入れてやります。そうすることにより発酵が促進 され、半永久的に腐ることもないそうです。

 味は、もちもちしたお赤飯のようで、とてもおいしいです。炊き たてもおいしいのですが、3日くらい発酵させた頃から体にとても いいご飯になっていきます。発酵が進めば進むほど、体にいい成分 も増え、食感はさらにもっちりとしてきます。

 酵素玄米を食べるには、まず講習会に参加し炊き方を習う必要が あります。難しい炊き方をするわけではないのですが、洗い方や静 電気の分解作業などもありますし、火をつけてからも、タイマーで 25分、13分、15分、50分と計りながら、具合を見て火の調 節をしなければなりません。

 それらをきちんと守らず、我流で適当に炊くと、ちゃんと酵素や ゲルマニウムが発生しなかったり、発酵があまり進まなくなること があるそうなのです。そういう理由で、自然食酵素健康の会では、 発案者の長岡先生直伝を正しく行ってもらうために、講習会は必須 になっています。

http://homepage3.nifty.com/plan100/kousogenmai.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 どうも宗教的な団体が普及活動をしているようですね。講習会と か専用の圧力釜とか、ナントカ商法の類かもしれません。

 宗教的なことについては論評する立場にはありません。しかし、 この記事を読むと私としてはとても気持ち悪くて食べられたもので はないな、と思います。

 「発酵」と「腐敗」は区別できない現象です。玄米ご飯の腐った ものにたとえどんな御利益があるとしても、私は避けて通りたいで す。

 そういえば納豆だって大豆の腐ったものではないか、といわれそ うです。確かにそうには違いないんですけれどね。


Q.1187 お忙しいところ失礼します。Q&Aにて天然酵母とイーストにつ いて読ませていただきました。おっしゃる意味はわかりましたが、 ただ、市販のドライイーストなどは化学物質などでつくられており、 天然酵母は乾燥してるという意味では天然ではないかもしれません が、素材は天然のもので添加物も入ってません。そういう意味では、 天然酵母の方がドライイーストよりは体に良いのではないのでしょ うか?


A.そういう誤解をする人が多いので、「天然酵母」などという言 葉は使わないでいただきたい、ということです。

 「市販のドライイーストなどは化学物質でつくられて」という部 分が全くの事実誤認です。イーストというのは英語で酵母のことを こういうので、「ドライイースト」は酵母を乾燥させたものそのも のです。

 生イーストは糖蜜などの中に酵母を固めたもので、いずれも酵母 そのものを扱いやすくしているだけです。

 もし、人工の化学物質で酵母と同じ働きをするものを作り出せた ら、それこそ世紀の大発明です。そんなことができるわけがないこ とにご注意ください。

 「酵母」と「イースト」と同じものを別の名前で呼ぶことで、違 う種類のものと誤解させる、詐欺のテクニックの一つです。

 もちろん、酵母にもいろんな種類があります。パンを作る酵母も お酒を作る酵母も、生物としては同一種ですが、それぞれ目的にあ ったものを選抜しています。

 「天然酵母」の中には、野生酵母をそのまま使っていて性能の悪 いものもあれば、市販のパン用酵母と変わらない性能のものもある ようです。後者の方がどちらかというとタチが悪いですね。中身は ほとんど同じなのに、名前だけ変えるのはインチキというものでし ょう。

 前者(野生酵母)は違うといえば違いますが、わざわざ能力の劣 る酵母を使う人の気が知れないというところです。

 自分で野生酵母を培養して使う、という話もあります。全くの趣 味の世界ですが、そういうのは悪くないと思います。ただし、衛生 面からはかなりのリスクを伴う行為ですので、少し覚悟はいります ね。


Q.1186 1歳の子どもが誤飲してしまいました。梱包材に使われるもの だと思いますが、1cm×4cmくらいの長細い形、白くて表面はザラ ザラしたものです。水に濡れるとすぐにしぼみながら解ける性質の ものです。これは発泡スチロールでしょうか?環境ホルモンになる ものなのでしょうか?

 もう一つ。それに青いペンで色が塗ってありました。手に付いた ものを水で洗うと落ちました。水性か油性かどちらか分かりません。

 口に入れていたので取り出してみると、口の中は青くなり、梱包 材は長さが半分くらいに溶けていました。口の中は濡らしたガーゼ でふき取りました。

 以上の2つですが、どのようなものを食べてしまったのでしょう か?心配です。よろしくお願いします。


A.水に溶けるということですから、発泡スチロールではありませ ん。プラスチックで水に溶けるものというのはありませんので、最 近出ている生分解性のものだと思います。

http://www.ej-p.co.jp/series/index.html

 このページにはいろんなものが出ているので、どれが該当するか はわかりませんが、いずれにせよセルロースやでんぷんなどを利用 した、生分解性のものでしょう。

 プラスチックだったとしても、別に飲み込んで害があるわけでは ありません。固まりのまま飲んでしまって喉をつめたりはしそうで すが。

 これらの生分解性の梱包材も同じく害というほどのものはありま せんし、水に溶けるのでしたら詰まる心配もないわけです。

 塗料は水で落ちるのでしたら水溶性でしょうね。また、塗料では なく、梱包材が水に溶けたときにそういう色になるのかもしれませ ん。

 飲んでしまった後に、特に異常がなければ、心配するだけ無駄と いうものです。何か異常があれば医者に見せる、異常がなければそ のままで大丈夫、こんなところでよいと思います。


Q.1185 最近、よく酵素の話を聞くようになりましたの。酵素は人の体 内で作られるものとの認識でしたが食物酵素の話題を目にするよう になりました。食物酵素は例えば野菜の場合、どの程度まで(日数、 保存状態、枯れ具合等)有効に働くのでしょうか?そして人の体内 (消化器官)に入って腸内に至っても作用しつづけるのでしょうか? 又本によっては腸から吸収されて作用するような文を見ますが(コ ラーゲンのごとくそのまま吸収されるとの宣伝に似た感がする)ア ミノ酸に分解されて吸収されるなら分かりますが。2番目に、酵素 が産生主から離れて独自に腸内で活動するのでしょうか?3番目に、 酵素は熱に弱いと聞きますが、冷凍、乾燥、塩漬けなどの場合、酵 素の働きは持続されているのしょうか?


A.まず酵素はタンパク質です。酵素=タンパク質というわけでは ありませんが、酵素は必ずタンパク質であることには違いありませ ん。

 したがって、食品に含まれる酵素も、タンパク質として栄養源に なります。酵素のまま(=タンパク質のまま)吸収されるというこ とはありません。

 食物に含まれる消化酵素が消化器官内で酵素として有効に働くと いうことはありそうです。ダイコンやパインアップルなどが酵素を 多く含む食品として有名です。

 酵素がその働きをするには、タンパク質としての立体構造がカギ になり、立体構造が崩れてしまうと働かなくなります。酵素が働く とよくない場合は酸や加熱によって、タンパク質を変性(立体構造 を破壊する)させ、酵素としては失活させます。

 たとえばお茶の葉は大量の酵素を含んでいて、収穫後すぐに自分 で発酵していきます。発酵したものは紅茶になりますので、緑茶と して飲むときはすぐに蒸したり煎ったりして酵素の働きを止める必 要があります。

 野菜が冷蔵庫に入れておいても溶けてきたりするのは、自己消化 酵素が働くからです。酵素というのはそういう意味でやっかいなも のです。

 加工や長期保存されたときは、酵素はもう失活していると考えて よいと思います。また、基本的に食品に酵素の働き(この場合は消 化酵素)を期待するのはお門違いというものです。食品に含まれる 酵素は食品の品質維持のためにはむしろ邪魔になるものだという認 識の方がよいのではないでしょうか。


Q.1184 質問1 水田に枯葉剤と同類の成分が入った除草剤が、水田や 林に使われました。なぜ、行政は水田の枯葉剤の成分を調査しない のでしょうか。

質問2 平成9年にラジコンヘリで有機リン農薬の空中散布が、始 まりました。その年に日本の自殺者が1.7倍になりました。化学 物質過敏症の人は分かるのですが、水田の近くは、有機リン農薬の 濃い空気をみんな吸っています。有機リン農薬はサリンと同類であ り、神経ガスです。日本のコメは世界一の有機リン農薬米です。本 当にこの国の空気は安全なのでしょうか。自殺者の多くは鬱病にな っています。サリンは元々ドイツ軍が使用した神経を犯す毒ガスで す。有機リン農薬は、神経ガスであり、脳の酸素を奪い事は、動物 実験で立証済みです。世界一の有機リン農薬使用国家に、全く農薬 被害者がいないのは何故なのでしょうか。


A.こういう質問は「農薬ネット」あたりがふさわしいのですが、 私なりに書いてみます。

 「枯葉剤」というのはなんでしょうね。一般に「枯葉剤」という ものが売っているわけではないでしょうが、やはりこれはベトナム 戦争のときにアメリカ軍が使ったという薬剤のことでしょう。

 除草剤を空中散布して、ジャングルを枯らそうとした、乱暴な作 戦でした。一定の効果はあっても、熱帯のジャングルを甘く見てい たと思います。

 ということは、「空中散布した除草剤」を俗に「枯葉剤」と言っ ているわけですから、「除草剤に枯葉剤と同類の成分」というのは 当たり前の話です。

 また、除草剤も農薬ですから、当然農薬の登録をしており、審査 もされています。だから質問1は質問の前提が違っていると思いま す。

 農薬の空中散布が始まった年に日本の自殺者が増えた、というの は因果関係としては無理があります。農薬中毒者が増えたというの なら、急性毒性の問題とも考えられますが、自殺者との因果関係な ら急性ではなく、慢性の毒性を考えているはずです。ということは 同時におこった事象であれば、農薬の空中散歩は自殺者の増加に関 しては完全に無関係です。

 少しでも吸い込んだら、すぐに自殺したくなるような薬品があれ ば別の話ですが、そういうのはSFの世界の話です。

 結局、「世界一の有機リン農薬使用国家に、全く農薬被害者がい ない」という部分だけが事実をそのまま記述されていると思います。 何故か?というと、いくつか理由があげられます。

(1)有機リン農薬がそれほど強い毒性を持っているわけではない。

(2)日本の農家ではこれらの農薬を適切に使用している。

(3)被害が出るような汚染がおこらないよう、市場の監視も有効 に機能している。

 こんなところでしょうね。以上は私がそう考えているというので はなく、「何故か?」という質問の答えとしては、こんなことが考 えられるということです。事実かどうかまでは保証しませんので、 ご了承お願いします。


Q.1183 有機農業についてですがなぜ遺伝子組換え作物がダメで突然変 異育種のものが認められるのでしょうか?とにかく「自然」を重ん じる人たちからしたら「放射能」を浴びせたり、化学薬品を使った 突然変異育種なぞ嫌ってもいいはずなのに。無知の結果ですか?結 局有機とは雰囲気や情緒で決められているのでしょうか?


A.有機農業は高尚な理論によって組み立てられたものではなく、 一つのビジネスモデルとして考案されたものです。ここではいかに 消費者にアピールするかが最も大切なことになります。

 「遺伝子組み換え作物」がよい悪いではなく、話題になっている ものであるから、アピールするポイントになる、という判断が働い ているわけです。

 また、一般育種ならOKというのも、単にそれらの内情が知られ ていないというだけの話です。そもそも遺伝子組み換え作物も、馬 鹿な企業が独占を企てたりしなかったら、同じように認めてもらえ ていたと思います。

 決して「雰囲気や情緒」でそうなっているのではないです。あえ て言えば「商魂」ですね。

 これは有機農業を批判して言っているのではなく、こういう商魂 たくましい有機農業が育って行ってほしいと考えています。

 ただ、こうした商売に利用された方は迷惑だというのも事実です。 このあたりが洗練されていって、他に迷惑にならないアピールをで きるようになることが望ましいのですが、元々が「反近代」的な思 想を背景にしていますので、難しいところがあります。

 斉藤美奈子さん風に言えば「有機農業は商魂と疑似左翼思想の結 合である」というところでしょうか。こんなことを言っていては応 援にならないですが…。


Q.1182 毎朝、パン食にしています。最近、イーストフード無添加と書 いたパンもあり、イーストやイーストフードは、添加物で、天然酵 母は自然のもので、添加物ではないから毎日食べるには、天然酵母 の方が体にいいと思い、天然酵母の乾燥した物を購入し、1日かけ て発酵させてパンを作っています。が、これは私の勝手な思い込み でしょうか?

 それと、時が重なったからかどうかわからないのですが、天然酵 母の種を発酵させて、パンを作りだしてから、去年の梅雨前位から 家の中の台所の木製の家具が、ほとんどかびて、廊下の木の壁も白 いカビが異常に発生しました。他の部屋もかびが、発生しやすいよ うに思うのです。白いほこりのような、綿のようなふわふわとした ようなかびです。今までこのような事はなかったのですが、たまた までしょうか?

 カビの発生と関係はあるのでしょうか?教えて下さい。よろしく お願いします。


A.「天然酵母の方が体にいい」というのは単なる思い込みです。 残念ながら、「イースト」と「天然酵母」は同じものです。

 「イースト」というのは酵母の英語 yeastをそのままカタカナ表 記したものです。また、「天然」というのもおかしな話で、乾燥し て売っているのに天然のはずがありません。動物園の虎を「野生」 というようなものです。

 違いは一般にパン用に選抜された酵母が「イースト」として市販 されているのに対して、野生酵母から育てたものを(取得元は不明 ですが)同じように市販するとき、「天然」というインチキ表示を したということです。一般に天然酵母として売られている方が能力 は低いと思います。

 自分で酵母を培養してパンを作る方法もあります。この場合でも、 培養する元の酵母は市販の「生イースト」などの方がよいのではな いでしょうか。「天然酵母」は名前からしてインチキと思いますの で、私はおすすめしません。

 イーストは酵母のことで、いわば原料ですが、「イーストフード」 は複数の成分で構成される食品添加物です。名前のとおり、酵母の 栄養剤と考えるのが基本です。酵母も生物ですので、「炭水化物を アルコールと二酸化炭素に変える」といっても、ビタミン・ミネラ ルなどはやはり必要ですので。

 ただ、このイーストフードにパンの品質改良剤が含まれていたり したので、問題となった経緯があります。現状ではほとんど問題と なるようなものは含まれていませんので、イーストフードという食 品添加物を使用したものも、イーストフードは使用せず、他の成分 で補ったものとでは安全面では違いはありません。品質としては安 直でない分、イーストフードを使用していない方をすすめたい気も しますが、必ずしもイーストフードを使用しないものが品質がよい というわけではありません。

 酵母とカビは違うのですが、実は同じ種類の生物です。酵母にと ってよい環境はカビにもよいのかもしれません。でもこのあたりの 関係は私にはよくわかりません。


Q.1181 こないだなまこを買ったんですがぶよぶよでとても食べれそう にないので店に持って行って聞いてみたのですがわからないようで 誰かわかる方教えて頂けないでしょうか??


 この質問は私が答えられなかったのですが、読者の方から回答をいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 いつも役に立つ情報をありがとうございます。

 なまこの件です。

 これは専門家が少ないと思うので直接の返答にはなりませんが関 連情報を送っておきます。以下は私の経験なので具体的な数値がな く申し訳ありません。間違いや反論がありましたら是非教えてくだ さい。

 なまこが消化しやすいという話は有名ですよね。海中から活きた なまこを引き上げると水分が出て小さくなるほかに、数時間で自己 消化でどろどろに溶けていきます。これを新鮮な状態に近いまま食 べるには消化酵素の失活しかありません。通常の方法は酢でpHを下 げること。熱湯で酵素を壊すことです。

 酢でしめたものは歯ごたえがありプリプリしておいしいとも言え ますが歯の悪い人に食べにくいぐらいの硬さです。熱湯にくぐらす ときは漬ける時間と温度の程度が難しく、さっと通せば酢でしめた ものと同程度の歯ごたえ、さらにだんだん柔らかくなり、これを通 り越すと今度はプリプリではなくゴムのような弾力になっていきま す。

 以上をもとに「ぶよぶよ」という表現を判断すると溶けていない ところから見てたぶん熱湯をくぐらせてあり(ブランチング)、そ の程度がいつも食べている時の様子と違っているのではないかと思 います。熱湯が適度に通ってとてもやわらかいか、熱湯に漬けすぎ てゴム状になっているのではないでしょうか。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------


Q.1180 切ったたくあん(手作り)の皮の部分に白い粉がふいてきました… これはもう食べない方がいいのでしょうか?


A.カビかどうかははっきりしませんが、保存しておきた漬物の表 面に変化があったときは、もう食べない方がよいと思います。味も よくないでしょうし。


Q.1179 生うどんに同梱されていた脱酸素剤(エージレス)を、うどん をゆでる時に一緒にお湯の中に落としてしまい、しばらく気づかず 茹でてしまいました。途中で取り出したのですが、そのままうどん を茹で、食べてしまいました。現在妊娠2ヶ月で初期の段階なので、 胎児に影響がないかとても心配です。大丈夫でしょうか?


A.脱酸素剤の中身は使い捨てカイロと同じで、鉄の粉です。鉄が 空気中の酸素と結びついて、酸化される(サビる)ことを利用して います。カイロの方はこのときに出る熱を利用するのですが、脱酸 素剤は結果として酸素を消費してなくしてしまうわけです。

 食べるものではありませんが、もし食べても、単なる鉄ですから、 何ということもないです。おそらく吸収しませんし、もし吸収でき れば貴重な栄養源になります。

 その上、袋のままで湯に入れたのでしょうから、鉄にはふれても いないはずです。心配する理由はどこにもないと思います。


Q.1178 はたけしめじについて教えてください。はたけしめじは人にも ペット(犬)にも良いと数日前に知りました。皮膚病に悩む愛犬に 飲ませてやりたいのですが、大型犬でサプリを必要量長期間飲ませ るととても高価になります。そこで質問です。生のはたけしめじを 自分で乾燥させ粉末にして、犬に与えたら害があるでしょうか?市 販のサプリははたけしめじの中から犬に有害な成分を除去したりし ているんでしょうか?


A.「高価なサプリメント」のうたい文句をあまりまともに信用し てはいけません。とりあえず話半分で聞いておいてください。こう いう話が眉唾なことが多いのは、「あるある」の事件でもわかった とおりです。

 特に食べ物で病気が治るというのはほとんどあり得ないことです。 「医食同源」というのは、食べ物に気をつかうことも大切ですよ、 という意味であって、食べ物とクスリが同じ価値であるということ ではありません。

 もし、普通の食べ物に、病気を治すことができる成分が大量に含 まれていた場合、その食べ物を食べて病気が治ることより、その食 べ物が原因で病気になってしまうことの方が多そうです。どんな薬 でも、日常的に無制限に飲んでよいわけはありませんので。

 あとは趣味の問題です。何となく健康によさそうな雰囲気を楽し むためだったら、高価な健康食品の方が気分が出るでしょうね。こ れは別に品質や使い勝手がそれほどよくなくても、ブランド品のバ ッグを持っている方が気分がよいのと同じことです。

 わざわざ高価な健康食品に手を出す気がしないのであれば、そう いう宣伝文句も無視するのがよいと思います。


Q.1177 お尋ねしたいのですが、はちみつは1歳になったら、みんな一 律にホントに大丈夫なんでしょうか?


A.一歳未満の赤ちゃんには与えないでください、というときはだ いたい一歳近くになったら大丈夫だと思います。まし一歳前後でも 危険だったら、二歳未満とか三歳未満に…と言うでしょうね。

 つまり、はじめから安全率は見込まれているのです。一歳くらい になって、大人と同じものが食べられるようになったら、大丈夫な のではないでしょうか。

 離乳前や離乳食を食べている期間は、与えてはいけないです。こ のころは胃の中の状態が大人とは違うので、ボツリヌス菌の胞子は 簡単に胃を通過してしまい、腸で繁殖をする可能性があるのです。

 ボツリヌス菌は猛毒の毒素を作ります。ごく微量でも命にかかわ るので、たいへん怖いです。原因ははちみつだけとは限りませんが、 はちみつが最も要注意とされています。


Q.1176 家庭科の学習で出た質問なのですが、マーガリンとバターでは 熱を加えるとどちらのがとけやすいのでしょうか?そしてその理由 はなんでしょうか??


A.バターやマーガリンが溶けるというのは、固体から液体になる ことです。脂肪分はその脂肪酸の組成により、この温度(融点)が 違います。バターの融点はだいたい一定ですが、マーガリンの方は 製法によって硬い(融点が高い)ものから、柔らかい(融点が低い) ものまで作れます。したがって、どちらが溶けやすいかということ に一定の答えはありません。

 市販されているマーガリンは、比較的融点の低い、ソフトタイプ が多いので、一般的にはマーガリンの方が溶けやすいといってもよ いでしょうね。

 脂肪酸の種類や融点については、また勉強してみてください。


Q.1175 一晩、ふきんを漂白剤につけおきしておきました。朝、見てみ ると家族のものがりんごジャムを食べた後のスプーンを間違ってそ の中に入れてしまっていてそのままになっていました。接触した部 分のふきんはイカ墨のように黒くシミになっておりスプーンについ た部分も黒くなっていてなかなか取れませんでした。この黒いもの はどういう変化でこうなったのでしょうか?


A.ステンレスは塩素には弱いのですよね。ステンレス製の食器な どには塩素系漂白剤は使ってはいけないそうです。

 わが家ではステンレス製の流しの汚れを塩素系漂白剤でとったり していましたが、あれもいけないのでしょうね。

 この変色は要するにサビのようなものだと思います。回復方法は 以下のように書かれていました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

(1)できるだけ目の細かなクレンザーでこすり取る。 (2)還元剤(ハイドロサルファイト、シュウ酸※)にて処理

http://jsda.org/w/04_yakud/8seiketsu_52.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------


Q.1174 現在妊娠中です。先日、ミートソースを温める際、お皿にいれ てラップをかけレンジに入れました。しばらくしてみてみると、ラ ップが皿の中に落ちてしまいミートソースの上に浮かんでいました。 なんとなく変な味がするなと思いながらも最後まで食べてしまった のですがあとから、そのラップの臭いをかいでみると、シンナーの ような臭いがぷんぷんしていました。

 かなり溶けてしまったようで、後からとても後悔しています。ち ょうどその時期は脳や心臓が作られていて、一番奇形因子の受けや すい時期だと聞いたので不安で仕方ありません。

 なお、そのラップの原料はポリエチレンとポリプロピレンで、そ のほかに添加物として脂肪酸エステルと書かれています。

 胎児に影響はあるのでしょうか。


A.もう何度も書いていますが、食品包装用に使われるプラスチッ クは、かなり安全性の高いものです。食べるものではありませんが、 別段問題になることはないと思います。

 ポリエチレンはエチレン、ポリプロピレンはプロピレンが重合し た高分子です。どちらも高分子のままでは生理的に活性がなく、単 なる異物として体内を素通りしていきます。まれに存在する重合し ていない単体でも、どちらも極めて安全性の高いものです。

 残る心配は添加剤ですが、脂肪酸エステルというのは要するに油 脂と同じものです。グリセリンに3つの脂肪酸がエステル結合した ものが脂肪酸エステル=脂肪です。食品添加物として脂肪酸エステ ルという場合はグリセリンの3つのアルコール基のうち、一つだけ に脂肪酸が結合しているものをさしています。

 モノグリセリドなどとも呼ばれ、食品添加物にも指定されていて、 安全性には問題ないとされています。基本的には油脂の仲間です。


Q.1173 スーパーでパック入りのえのきたけを買いますが、たまに鮮度 が落ちて茶色っぽくなっていてにおいも悪いことがあります。食べ ても大丈夫でしょうか。きのこ類のパックには賞味期限が記載され ていません。理由を教えてください。


A.きのこ類も野菜と同じく、生鮮食品の扱いで賞味期限はないの でしょうね。

 生鮮食品には基本的に賞味期限をつけませんが、加工してパック したものについては賞味期限をつけるのが普通です。

 野菜などは賞味期限はなくても、見た目で判断できますので、そ れでよいわけです。

 見た目に問題なくて、臭いも普通であれば、別に問題ないと思い ます。そうでなければ、賞味期限とは関係なく、劣化しているとい うことです。

 日付より見た目です。イヤな臭いがするようでしたら、もう食べ ない方がよいと思います。普通のものと見た目や臭いが変わらなけ れば、自分の責任ですが、食べてみるのもよいでしょう。


Q.1172 乳製品と御酢は食べ合わせが悪いのですか?酢の物を食べた後 にヨーグルトを食べて気持ちが悪くなり吐いてしまいました。


A.これは別に食べ合わせというものではないと思います。ヨーグ ルトは牛乳が乳酸発酵したものですから、乳酸によって酸性になっ ています。

 普通のお酢は酢酸が主成分ですから、やはり強い酸性になります。

 いっしょに食べたからといって、特に問題はないはずですが…。


Q.1171 フランスパン等の保存法として麻の袋が良いと聞きましたがど うなのでしょうか?また、そのまま麻袋に入れるのか、紙に包んで 麻袋に入れるのか、どちらなのでしょか?


A.伝統食品にはそれに適した伝統的な保存方法があることが多い のですが、これもその一種でしょうね。本物のフランスパンと麻袋 という組み合わせはイメージ的にもなかなかよいです。

 ただし、別に特別な効能があるというわけではありませんので、 裸でおいておくよりはよい、ということだと思います。

 普通はそのまま入れるのでしょうが、紙でつつむのもお好みでし ょう。見た目からいうとそのままの方がよいような気がします。


Q.1170 電子レンジについてですが、

(1)使用中、電磁波の漏れによる健康への影響について  初期の頃には、電磁波の漏れによる問題が取りざたされたことが ありましたが、最近では製品の質が良くなったと思われるので、そ うした問題はないのでしょうか。

(2)調理への影響について  電子レンジはガスなどの加熱による調理と異なり、電磁波で水の 分子を振動させることによって加熱するわけですが、ガスなどの加 熱の場合と違って何か健康に害を与えるような問題が調理された食 品に生じないものでしょうか。


A.電磁波は金属の箱は通過できません。前面の窓ガラスはどうか というと、以下のような仕掛けになっているそうです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 電子レンジは、電波が物質中の水分に吸収され、物質を発熱させ る原理を応用して食品を暖める機械です。食品に吸収されなかった 電波は、電子レンジ内部の金属に当たって反射を繰り返しながら、 食品に到達できる時を待ちます。ところが電子レンジの前面ドアは、 電波を透過させてしまうガラス面ですから、なんの工夫もしなけれ ば電子レンジ内部で反射しながら暴れ回っていた電波が、ガラスを 透過してどんどん外に飛び出して来てしまうことになります。

 そのような事態を防ぐため、ガラスの奥には細かい穴がたくさん 開いた金属製のプレート(パンチングメッシュプレート)が設置さ れています。この穴は電子レンジ内部の様子をうかがい見るためだ けにあるものではありません。特定のパターンで配置することで、 電波同士を干渉させ、反射させて電波漏れを防いでいるのです。さ らにプレート自体とガラス面に電波吸収材を用いることで、電波/ 電磁波の漏れを最小限に抑えています。

 理屈としては、波止場にあるテトラポットなどの「消波ブロック」 によって、波の勢いを減衰させることとまったく同じです。また、 自動車やオートバイの排気音を低減させる「サイレンサー」にも、 同じ原理と構造を用いているものがあります。

http://www.tdk.co.jp/techmag/knowledge/200505/index.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 もちろん、完璧というわけではありませんから、厳密に言うと漏 れてくる電磁波ゼロではないでしょうが、普通に存在するレベルま で弱まっていれば、何も問題はないわけです。実際に電子レンジの 電磁波による事故というのは聞いたことがないです。

 電子レンジの電磁波は加熱することはできますが、物質の性質を 変えるほど強いエネルギーを持っているわけではありません。

 電磁波のエネルギーを上げると、波長が短くなっていきます。最 も短いガンマ線になると、直接浴びれば死んでしまいますから、非 常に危険です。

 しかしガンマ線で処理した食品も特に危険とは認識されていませ ん。比較の問題からいうと、電子レンジのマイクロ波で何か問題が おこることはないと思います。


Q.1169 中国にアメリカのくるみとゆうのがあります。調べても、普通 のくるみしかのっていませんが、外側の殻が、つるっとしていて、 蚕の形で、からは、ぎんなんのようにつるっとした薄茶色です。中 味は、普通のくるみです。中に、ふたつ実が入っています。それは おにがわで、半分に区切られているのです。中国にしかなく、行っ たらかうのですが、先日友人が買ってきてくれて、食べていたら、 一つ味が変なので、はきだしたのですが、少しは飲み込んでしまい ました。栗でも、ときどき変な味がするのがありますが、ナッツは、 アフラトキシンと言うカビ毒があるそうですが、とても心配です。 このクルミは、丁寧に、すべて割りやすいように殻を一部割ってく れています。見た目は、他のと同じようでかびの胞子が飛んでいる ような、もこもこしたかんじはなく、でも少し、くるみとくるみの 間のおにがわと、もしかして実も他のより、色が黒かったと言うか、 濃かったような気もします。カビ毒のアフラトキシンを食べたので しょうか?大丈夫でしょうか?


A.本当にアメリカ産のくるみかもしれませんね。アメリカ産くる みを中国で加工するということがあるそうです。

 すぐに吐き出したのなら心配ないのではありませんか。味が変っ た原因はよくわかりませんが、そういうことはときどきあると思い ます。

 アフラトキシンの味がどんなのか知りませんが、味がわかるほど 存在することはないと思います。気にしても仕方ないですよ。


Q.1168 ラーメンに使われているかんすいが、良くないと聞きましたが、 一方では気にしなくて良いとも聞きます。本当はどうなのでしょう か?妊婦や胎児、乳幼児に対する影響が気になっています。


A.かんすいとは何か、ということですが、要するにアルカリ剤で す。小麦粉を練るとき、アルカリにしておくと、色が黄色くなると ともに、独特の粘りが出るのです。これが中華麺の特徴です。

 アルカリが強いので大量に食べてよいものではありません。ラー メンが消化がよくないと言われるのは、主にこのアルカリのためで、 お酒の好きな人は酔っぱらってからラーメンを食べて、ひどい目に あったという経験のあるひとも多いでしょう。

 小さな赤ちゃんでは胃酸の働きが弱いので、アルカリのものはあ まりよくないような気がします。しかし、「影響が気になる」とい うときはたぶん慢性的な影響のことを考えていると思いますが、食 べ物でそんな影響のあるものはめったにありません。

 一番怖いのは栄養の偏りだと思います。かんすいがよくない、と いう宣伝は主にラーメンを売っているところが多く、自社の製品を 売るための宣伝文句という範囲を越えません。信じるも信じないも 自由ですが…。


Q.1167 半年前に賞味期限が切れたベーコン(圧縮パックのような包装 で未開封)をたべてしまいました。ちょっと酸っぱかったのですが 大丈夫でしょうか?また何かを食べたり飲んだりしたら症状が抑え られるようなものはないですか?


A.さすがに半年もたてば味は変っているでしょうね。真空パック されていて、腐敗などはそれほど進んでいなかったようですが。

 こういう場合、食べてしまってから大丈夫でしょうかもないもの で、別に症状がでなければ何ということもありません。文面からは たぶん何も症状がないと思いますが、いかがでしょうか。

 賞味期限についての私のおすすめは、悪名高い2ちゃんねるのも のですが、以下のスレッドです。

賞味期限をぶっとばせ!
http://food7.2ch.net/test/read.cgi/food/1166491076/

 いろいろととんでもないものを食べた報告がありますが、みんな 意外と真剣にチェックしています。食べた後にひどい目にあったり もしていますが、いずれにせよ、笑ってすませられるようなものば かりです。

 症状がでたら対症療法、でなかったら心配なし、シンプルなもの です。そもそも、食べてしまってから心配しても仕方ないですよね。


Q.1166 小麦粉の製法についてもう少し詳しく知りたいです。本当に、 漂白してないんですか?ふすまのこととか。


A.質問の仕方はもう少し整理していただきたいところです。小麦 粉の製法などはメーカーのサイトに行くと、いろいろと解説されて います。まずそういうところを訪問されることをおすすめします。

 漂白については、小麦粉に漂白剤を使用している例は現在ではな くなったと認識しています。過去にはもちろん使用されていたこと があるのですが、このあたりは技術の進歩の問題です。

 問題を大きくとりあげたいときに、過去の事例だけを出して、そ の後の進歩を無視するのはよくあるデマ宣伝の方法です。今でもそ ういう表現をしているサイトもありますが、そういうのは基本的に 信用できないと考えてよいと思います。


Q.1165 食品そのものの物性もあると思いますが、例えば、めんつゆな どの液体製品に「アルコール」を添加して微生物の増殖を防ぐ場合、 どの程度(%)添加すれば効果があるのでしょうか?


A.たとえば醤油の場合はこんな濃度のようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 しかし、実際のしょうゆ製造では、発酵熟成後「火入れ」などの 工程があり、ここでアルコールの揮散が起きることがあります。ま たアルコールの量は香味にも影響しますから、常に一定に保つこと も必要です。こうしたことから、しょうゆでは、一般に防かびの目 的でアルコールが添加されることが多いのです。

 ちなみに当センターで行ったJAS品の市販品検査で、こいくち しょうゆ・本醸造・特級の例では、そのアルコール濃度は、2〜3 %の範囲にありました。これは、しょうゆのかび防止に効果がある とされる、研究報告の濃度と一致しています。

http://www.cfqlcs.go.jp/administrative_information/
public_relations_magazine/kouhousi/question_and_answer_of_food/qa15.htm

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 醤油はもともと保存性のよいものですが、長期間保存するために は、この程度のアルコールを含んでいる必要があります。そうでな いとカビ(産膜酵母)が発生してきます。

 このアルコールは加熱すると蒸発してしまいます。加熱せずに使 うときも使用量が少ないので、味が変わったり酔っぱらったりする 心配はありません。

 めんつゆなどでは同じような効果を期待するのは難しいかもしれ ません。だからほとんどの商品が開封後要冷蔵の扱いになっている と思います。この場合、アルコール添加の必要はあまりないと思い ますが、いかがでしょうか。

 醤油にアルコール添加が必要なのは、一般に開封後も冷蔵されな いという前提ですので。


Q.1164 「魚醤油」は「食品衛生法」に基づいて製造されているのでし ょうか?


A.すべての市販されている食品は食品衛生法に基づいていなけれ ばなりません。だから質問の答えはイエスです。

 ただ、食品衛生法に食品の製造方法まで決められているわけでは ありませんので、製法に関してのことなら答えはノーということに なります。

 人間が何を食べるか、また国民の食文化というようなレベルのこ とになると、法律は何も決めていません。法律以前の問題なのです ね。

 とにかく、何を食べても自由です。販売するのも自由ですが、あ まりに問題のある食べ物が流通するのを防ぐために、守るべき衛生 基準を決めたのが食品衛生法だと思います。

 昔はメチルアルコール入りの酒などが売られていて、被害が多発 しました。こういうのを自由と言われてもこまりますから、やはり 規制は必要なわけです。


Q.1163 ブドウ糖果糖液糖についてなのですが、清涼飲料水等に使われ よくないというのはわかっているつもりでしたが、今日主人と話し ているときに、病院でも点滴でブドウ糖が使われているだろう、と 言われ、?・?・?になってしまいました。

 双方の違いについてわかりやすく教えていただけないでしょうか。


A.「ブドウ糖果糖液糖」がよくない、というのはどこから仕入れ た情報なのでしょうか?これは間違っています。

 「ブドウ糖果糖液糖」はデンプンを加水分解してできるブドウ糖 に転化酵素を働かせて作ります。

 デンプンはブドウ糖がたくさん集ってできています。酵素で分解 していくと水飴ができます。水飴はブドウ糖が二つくっついたもの です。さらに分解すると単独のブドウ糖になるわけです。

 この変化は食品として炭水化物を食べたとき、私たちの体内でも おこることで、ごく自然な現象です。結果としてできるブドウ糖は 炭水化物の基本単位で、私たちの最も大切な栄養源です。

 できたブドウ糖のままだと甘さが不足するので、一部を果糖に変 え、ブドウ糖と果糖の混合物にしたものが「ブドウ糖果糖液糖」で す。

 ブドウ糖を果糖に変える「転化酵素」というものがあります。こ の酵素はブドウ糖を果糖に変え、果糖をブドウ糖に変えます。結果 としてブドウ糖がブドウ糖と果糖の混合物になるわけです。

 果糖はブドウ糖の異性体で、化学式では同じものなのですが、立 体構造が違います。名前のとおり、果物の甘さの主成分です。また ハチミツの主成分でもあります。そしてブドウ糖と果糖が結合した ものが砂糖です。

 果糖は砂糖より甘いので、「ブドウ糖果糖液糖」は砂糖と同程度 の甘さを持ちます。また、果糖の甘みは低温ほど強く感じられるこ ともあって、冷やして飲む飲料にはよく使われます。

 だから「ブドウ糖果糖液糖を使用した飲料水が(全体として)よ くない」と評価するのはよいのですが、「ブドウ糖果糖液糖がよく ない(危険な)ものである」というのは間違っています。ブドウ糖 や果糖に害があるのなら、私たちは生きていくことができません。

 医療用に使われるブドウ糖は転化酵素を働かせる前の、ブドウ糖 ばかりの状態です。甘さは劣りますが、栄養的には同じことです。

 いずれも生命にとって最も重要な栄養素ですので、毒性などが問 題となるものではありません。


Q.1162 ヨーグルトに金属製のスプーンは禁物」という記事が下のとこ ろに掲載されています。 http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/
2006/12/14/20061214000016.html

「ヨーグルトを食べるとき、金属製のスプーンを使うと乳酸菌を殺 してしまうため、プラスチックや木製のスプーンを使った方がよい。」 と理由が書かれてありましたが、今までそのような話を聞かされた ことはありません。

なにがご存じのことがありますか?


A.これは私も初耳です。

 ヨーグルトは乳酸菌の働きによってできるものですが、ヨーグ ルトを食べるのは生きた乳酸菌を摂取するためではありません。だ から別に乳酸菌が死んでもかまわないと思うのですが…。

 金属製スプーンで乳酸菌が死ぬ理由はぜひ知りたいですね。常識 的に考えてあり得ないような気がしますが。


Q.1161 塩素系の漂白剤の混じったお茶をのんでしまったみたいなので すが、胎児への影響はありますか?妊娠8週目です。当日は胃がム カムカしたかんじでしたが、その後は何も症状はありません。とて も心配しています。


A.塩素系漂白剤は食べると危険ですが、毒性としては急性の毒性 になります。食べたときに何事もなかったのであれば、心配するこ とはありません。

 体内に入った塩素は食塩(塩化ナトリウム)から摂った塩素と同 じようにふるまいます。私たちは日常的に塩素を大量に摂取してい るわけですから、蓄積されて害があるとは思えません。

 もし、症状があるようでしたら、医者に相談してください。


Q.1160 10月はじめに作った、いちぢくの自家製ジャムを密閉容器にい れて冷凍でなく、ただ冷蔵庫で保管していたところ、今月になって、 大量のカビがはえているのを発見しました。捨てるのももったいな い気がして、カビを取り除き、もう一度煮なおしました。気のせい か、少し舌がざらつくように思うのですがそもそもカヒの下の部分 というのは、別に害がないものですか?カビそのものは、きれいに 取り除いたのですが、何だか気になります。やっぱり、捨てたほう が良いのでしょうか?


A.捨てた方がよいです。カビが生えた時点で、食べ物としてはア ウトであると考えられます。

 カビの種類が特定できないため、カビ自身が毒のあるものかもし れません。また食品もカビが生えるような状況では、もう食べるの に適さないようになっていると考えた方がよいです。

 ジャムはもともと保存性のよいものですが、ジャムの保存性は砂 糖の保水力に依存します。砂糖の濃度が十分高いと、砂糖が水をつ かまえてしまうため、微生物の利用できる水分がほとんどなくなっ てしまいます。このため、長期間保存できるわけです。

 カビが生えたということは、砂糖の量が足りなかったのでしょう。 残念ですがあきらめるしかないと思います。

Q.1159 今日、貝を食べたら舌やのどがピリピリしたんですが・・・ヤ バイんでしょうか??


A.「麻酔性貝毒」というやつでしょうか。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

麻酔性貝毒

 中毒症状−−食後30分で口唇、舌、顔面のシビレ、手足にも広 がる。軽症の場合は、 24〜48時間で回復しますが、重症の場 合は、運動障害、頭痛、嘔吐、言語障害、流 涎等の症状が現れる。 麻痺が進行すると呼吸困難で死亡することがある。

http://www1.kaiho.mlit.go.jp/JODC/SODAN/faq/kaidoku.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 どうもヤバそうですね。でもこんなメールを書けている時点で、 ギリギリでセーフだったのではないかとも思います。いずれにせよ、 こういう場合は迷わず医者に行ってください。


Q.1158 最近血圧の高めな方に、と言う乳酸菌飲料が出ていますので、 私も少し高いので、飲んだら平均血圧が少し下がりましたので、常 用していますが(血圧は毎日管理しています)少し不安ですので、教 えてください。


A.こういう食品はある程度の効果があったというデータがないと 許可にならないようになっています。したがって全く無意味という わけではないのでしょう。

 しかし医薬品ではありませんので、あくまで気休め程度に理解し てください。治療を受けるほどではないが気になる、ということな らそれでよいのです。しかし現に高血圧のクスリを飲んでいる人が、 クスリをやめてこういう食品にする、などというのはどう考えても よくないと思います。

 治療を受けている人は医者に相談してほうがよいでしょうね。あ くまで食品なので、クスリを飲んでいる人がこういう飲料を飲んで も、別に影響はないと思いますが。

 あとはお金の面、味なども考慮して、自分でよいと思えば続けれ ばよいと思います。でも、本当に心配なら治療を受けるべきです。


Q.1157 味覚嗅覚障害についてお教え願います。数年程前から味覚も嗅 覚も全く感じられなくなったそうなのですが、食べ物にて改善は出 来ないのでしょうか?亜鉛の物を食べるといいと聞いたことがある のですが、具体的な食べ物って・・・?あと、サプリメントにもあ りますが適度に取った方がよいのでしょうか?


A.こういう障害を「食べ物で改善」しようとするのは筋の悪い考 えです。はっきり医者の領分であると考えてください。

 診断をうけ、治療に取り組むべきで、その上で食べ物について医 者から指示があれば守ればよいわけです。医者の出す指示は栄養学 からすると変なものも多いのですが、治療にとって食べ物はそれく らいどうでもよい領域なんだと私は勝手に考えています。

 とにかく、食べ物で病気になるのは案外難しいです。食べ物で病 気を直すのはもっと難しいので、あまり考えない方がよいと思いま す。


Q.1156 以前から揚げ物などの油分が多い食品を食べると胃にもたれる ので控えていたら、友人からそれは酸化した油を食べているせいだ といわれました。自分でも調べてみたら確かに良くないことが書か れていました。
http://cfqlcs.go.jp/administrative_information/public_relations_
magazine/kouhousi/question_and_answer_of_food/qa06.htm

 質問なのですが、スーパーなどで売られているお惣菜の揚げ物は、 作られてからどれくらいの時間で酸化するものなのでしょうか?

 コンビニ弁当などは酸化しないように工夫されているのでしょう か?また一度開封した食用油はどれくらいの期間で使い切るのが理 想でしょうか?


A.酸化した油がよくないのは事実ですが、酸化していない油でも 胃にもたれますよ。これは脂肪を消化するのに時間がかかるためで、 ある程度仕方ないことです。

 油の酸化が問題になる食品としてはインスタントラーメンが有名 です。インスタントラーメンの賞味期限は、この「油の酸化」がお こらない範囲として定めています。見た目に問題なくても、賞味期 限を過ぎたインスタントラーメンは食べないのが無難です。

 このことからわかるのは、油の酸化が問題になるのは数カ月から 半年くらいの時間がかかることだということです。1日程度の賞味 期限の惣菜や弁当類はまず無関係ということですね。

 ただし、製造している段階で酸化した油を使ったものなら話は別 です。そのあたりはチェックが必要ですが、普通はまず問題ないと 思います。製造現場での油の酸化度については、ご指摘のページに 定められているとおりです。この基準はだいたい守られていると思 います。

 家庭で使用している油については、同じページに以下のような記 述があります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 名古屋農林水産消費技術センターで、消費者から持ち込まれた使 用後の油39点を分析したところ、酸価が0.4を超えたものは3 点だけで、最高でも0.5以下でした。一般家庭で使用されている 油についてはまず心配ないでしょう。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 調べてみると、問題となるほど酸化のすすんだ油を家庭で使って いることはほとんどありません。常識的な油の交換時期だと、実は 酸化ということからすると早く捨てすぎているのです。

 これは見た目の劣化の方が酸化よりも早いということを意味して います。酸化しすぎた油を使い続けるという判断を普通の人がする ことはまずありません。

 ただし、開封までに時間がたったものは要注意です。見た目に変 化がなくても、賞味期限を過ぎた食用油は使用しない方がよいです。


Q.1155 半年ほど前から、飲み物を硬水のミネラルウォーターに変えま した。体に良いと聞き一日1リットルほど飲んでいます。本当に 100%体に良いのでしょうか?マイナス面はありますか?


A.そもそも「100%体に良い」ということ自体、もともと無理のあ る要求です。そんなものはどこにもありません。

 硬水系のミネラルウォーターは人によっては下痢がしやすくなっ たりします。また、ミネラルの一つとして「ヒ素」が含まれますの で、水道水と比べて健康によいとはいえないとされています。

 水をたくさん飲むことはよいことだと思います。どちらかという と軟水系の方が無難だと思いますが、水を飲む習慣は続けた方がよ いでしょうね。

 ただし、それで効果があっても「水」を飲むことがよかったので、 その「ミネラルウォーター」だけが効果があるわけではないと考え た方がよいと思います。

 また、安全面を考えると、一種類だけではなく、いろいろなもの を使っていくのがよいでしょう。


Q.1154 1年ほど前からアルミホイルを活用するようになりました。 鍋の蓋代わり(長時間煮る時)や、朝のお弁当のおかずを冷ます為の お皿代わりなどです。有害な事でしょうか?


A.何か心配なことでもあるのでしょうか?何をもって有害とされ ているのかがわかりません。

 また、選択の自由があるわけですから、心配しつつ使う義理もな いわけです。気になるのなら使わないという選択も可能です。

 ただ、有害かどうかという点については誤解がほとんどだと思い ます。ネットには怪しい情報もありますが、いろいろと探してみる とだいたい見当がついてきます。もう少し調べてみてはいかがでし ょうか。


Q.1153 以前、地域の公民館で学習会があり、講師の保健士さんから、 漬物と魚介類との組み合わせは発ガン性があるから大変危険だ、と 教わりました。でも、テレビの料理番組でも、ちゃんとした料理研 究家がこの組み合わせのメニューを紹介していたりします。漬物と 魚介類の組み合わせは、本当に危険なのでしょうか?


A.別に危険ではありません。ガンが怖くて漬物が食えるか!など と開き直るほどのことでもないです。 

 この話の根拠は、漬物によく含まれる硝酸イオンと、魚介類が古 くなったときにできるアミン類とが結合してニトロソアミンという 物質ができるということだと思います。

 このことは別にウソではないのですが、実際にそのことで発ガン がおこるのかどうかということとは別の話です。そういうことがあ る(実際におこった)という報告はありません。

 保健士さんの知識が一知半解のレベルにあるので、こういう発言 になったのだと思います。プロとしては無責任な発言ですね。

 焼魚のコゲたところを食べてはいけない、などという話と同じで、 全くのウソではないものの、無視しておけばよさそうな話だと判断 してください。


Q.1152 インスタント食品(食品添加物)の食べ過ぎによっておきる病 気は何種類ぐらいあるのですか?


A.偏食による病気には脚気や壊血病をはじめ、いろいろとありま す。インスタント食品にもいろいろありますが、中には結果として 偏食になってしまうものもあるのは事実です。これは加工度の低い インスタントラーメンなどでは要注意です。

 ただし、インスタントラーメンばかり食べて病気になったとして も、その病気がインスタントラーメンのせいだというのはちょっと 考えものです。普通に他の食品も食べていれば、絶対にそういう病 気にはならないからです。

 そういうことでなくて、インスタント食品を食べた結果として病 気になるということは基本的にありません。別にインスタント食品 でなくても、その食品を食べることによって特定の病気になるとい うことは基本的にないからです。

 病気という観点から考えると、ある栄養素の不足とか、過剰とか いうことが原因になることはあります。しかし栄養素はあらゆる食 品にそれぞれ含まれているものなので、特定の食品の不足とか過剰 とかいうこととは違います。

 したがって、「インスタント食品の食べ過ぎによっておこる病気」 はない、ということになります。「インスタント食品の食べ過ぎに よって栄養が偏る結果としての病気」ならあり得ます。しかしこれ は「偏食によって栄養が偏った結果としての病気」ということと等 価ですので、あえてインスタント食品をとりあげる必要があるのか どうかは疑問です。

 また、「インスタント食品(食品添加物)」という書き方をされ ていますが、インスタント食品=食品添加物を多用したイメージで 考えられていると思います。このあたりの概念はもう少し整理しな いと、物事が見えてこないと思います。

 インスタント食品とは何か?ということでもあるのですが、イン スタント食品が必ずしも食品添加物を多く使っているわけではあり ません。


Q.1151 最近、私を含め幼稚園児のママたちが疑問に感じている事なの ですが、缶詰のフタを開ける時、中に金属粉が落ちているように思 います。キャンベルなどのスープやコンデンスミルクなど汁を捨て ずに食べてしまうものは特別気になります。大丈夫なんでしょうか?


A.缶詰はプリキ製です。ブリキというのは鉄に錫をメッキしたも のです。鉄については健康上問題ないことは了解できると思います。 鉄をクスリにしたものまであるわけですから。

 錫については食器にも使われる金属ですので、やはり害はないと 考えてよいと思います。

 缶詰によっては中身に錫が溶けて出てくることがあります。果実 の缶詰などではこのために保存性がよくなるとそうです。そういう 意味から言っても、とりあえず害があるということは考えなくても よいでしょう。

 重金属類はほとんど有害ですが、一般の金属はそれほど害はない ので、私たちの身の回りにたくさん使われています。何でも怖いよ うに思うのは誤解です。