安心!?食べ物情報>食べ物情報(10)その他の話題>水道水

トップページ
Index

宮沢賢治の童話と詩 森羅情報サービス
宮沢賢治の童話と詩が読めるサイトです。

ここは「禁煙サイト」です。喫煙中の閲覧はご遠慮ください。
質問・意見などをお寄せください。
お名前
メールアドレス
<メッセージ>

食べ物情報(10)その他の話題

水道水

 水道の水源は普通、河川水を使いますが、一部では地下水などを 使用しているところもあります。また、河川水でも、普通は表流水 といって、川を流れている水ですが、川の地下にも水の流れがあり、 川の地下にパイプを通して取水することもあります。これは伏流水 といいます。

 私の住んでいる町で、一番中心部に供給している浄水場は、この 伏流水を使っているので、おいしい水として知られています。町に はいくつもの浄水場がありますので、どの地域にこのおいしい水が 供給されているか、見せてもらいましたが、境界はあいまいでした。

 というのは、水道管というのは、送出口は浄水場のところにあり ますが、反対側の末端というのがないのです。どの水道管も、必ず 他の水道管につながり、いきどまりにはならないようになっていま す。

 そのため、境界のあたりでは、どの浄水場から来た水かはわから ないのです。そしてその水道管の全体に、浄水場からポンプで圧力 をかけているため、蛇口をひねると水が出てくるようになっていま す。

 普通の表流水を取水すると、まずしなければならないのが、濁り をとることです。これは水に溶けているのではない、泥などの粒子 を沈殿させることにより、濁りをとります。

 このとき、だいたい「硫酸バンド(硫酸アルミニウム)」や「ポ リ塩化アルミニウム」という薬品を投入します。これは凝縮剤と呼 ばれ、細かい粒子を集めて、大きな粒子にすることで、早く沈殿す るようにするのです。

 アルミニウム化合物なので、「アルミニウム有害説」の人はこの ことを批判していますが、別に問題があるわけではありません。

 沈殿が終ったら、こんどはそれより小さな、沈殿しない分子を何 とかしなければなりません。そこで「濾過」ということをします。

 これは砂などの濾過剤の層に水を通すことにより、細かな粒子を 濾過剤に吸着させるわけです。最近、普及してきた、「高度処理」 では、活性炭を使って吸着をより効率よくしています。

 これらの過程で、有機物を食べる微生物が繁殖してきます。これ は実に重要なことで、水から物理的に除去できない有機物が、微生 物の体内に取り込まれ、生物体として水から分離できるのです。

 水の中の有機物の種類も様々ありますが、それを食べる細菌が必 ず繁殖してきます。鉄分が多い水だと、鉄分を食べる細菌なんかも あるんだそうです。

 先程の活性炭も、単に吸着するだけでなく、活性炭の細かな隙間 が微生物の良い住処になっている、ということです。

 水道水の話題で、いつも問題になるのは、塩素処理です。水道水 と塩素は切っても切れない関係があります。法律では1リットルあ たり、0.1ミリグラム以上の塩素が、水道水に残っていることが 義務づけられています。

 このことが水道水が細菌汚染に関して安全であることの根拠にな っています。悪徳商法で、水道水に試薬を入れて、「こんなに汚れ ていて危険です」などといって浄水器などを売りつける業者があり ますが、あれはこの残留塩素と反応する試薬を使うのです。

 つまり、すべての水道水はこの試薬に反応するわけですから、だ まされてはいけません。

 浄水器も個人の趣味として使うのは良いのですが、水道水がその ままでは飲用には耐えない、というのは誤解です。

 外国へ行って水道水を飲むときも、残留塩素があって、硬度がそ れほど高くなければ、そのまま飲んでも大丈夫なんだそうです。

 浄水器の水や、汲み置きの水では、この残留塩素がなくなってし まっています。そのため、速やかに細菌が繁殖してきますので、こ れらの水を長時間たってから飲むのは、極めて危険です。

 よく、「○○の水」というような、有名な泉の水なんかを、遠出 して取ってきて、お茶やコーヒーに使っている人がいますが、あれ は危険です。生の湧き水は現地では最高に美味しいものですが、ポ リタンクに入れて持って帰るような性質のものではありません。

 ということで、浄水場では最後の段階で塩素を投入しています。 ところが、ほとんどの浄水場では、その前の段階で、有機物を分解 するために塩素を投入しています。「中間塩素」とかいうそうです が、この塩素と有機物が反応した結果、トリハロメタンができてく る、ということです。

 高度処理では、この中間塩素の代りに、オゾンを使用することが 多いようです。オゾンは酸素原子3個でできた分子で、余分な酸素 原子によって、有機物を酸化、分解します。ようするに塩素化合物 ではなく、酸化物ができるわけです。

 トリハロメタンの生成量は、高度処理では有意に下がります。日 本一まずい、と言われた大阪の水道水も、既にすべて高度処理水に かわりました。インターネットで見かけたのですが、何と北海道の 北見市でも導入されているとか。

 北見などといえば、広大な自然ときれいな水、と思いがちですが、 水源の川は有機物が非常に多く、濁った川なんだそうです。熱帯の 川も、大量の有機物を含んで濁っているのが普通ですが、寒いとこ ろでは、有機物の分解のスピードが遅くて、やっぱり濁ってくるよ うです。

 トリハロメタンについては、Q&Aの欄に書いたとおりなのです が、水道水の安全ということからすると、もう一つ、クリプトスポ リジウムという原虫があります。

 この原虫は人や家畜などの糞尿で原水が汚染された場合、水道水 に混入することがあります。やっかいなのは、塩素殺菌に対して耐 性があることで、原水が汚染された場合、水道水に入ってくること は避けられません。

 幸いにして、普通の人では、クリプトスポリジウムに感染しても、 最悪の場合下痢をする程度ですので、あまり悪質なものではないよ うです。エイズ患者や免疫抑制剤を飲んでいる人では、危険なこと があるそうですが、そんな人が生水を飲むのは、常識的に考えても あり得ないです。

 さて、沈殿・濾過・殺菌を終った水道水は、配水池から、ポンプ で圧力をかけて、水道管に送り込まれてきます。

 水道管の仕組みは上記のとおりですが、水道管から水中に、サビ などが出てくることがあります。特に水が水道管に滞留する夜中に でてきますので、朝一番の水は飲まないようにした方が良い、とい うことです。飲用や調理には、しばらく流してからの水を使うよう にしましょう。

 水の美味しさは、温度によって違います。水道水を冷蔵庫で冷や すだけでも、ずいぶんと美味しくなります。飲み屋で、ミネラルウ ォーターの瓶に水道水を入れておく、というのはよく聞く冗談です が、案外それも美味しいかも知れません。

 水道水は地域的なものなので、すべて同じ、というものではあり ません。地域によって、かなり差がありますので、ご自分の地域の 水道水について、調べてみてはいかがでしょうか。聞きに行くと案 外親切に教えてくれるものです。(インターネットで公開している 自治体もたくさんあります。)


★このページのトップへ★