安心!?食べ物情報>食べ物情報(10)その他の話題>BSE(狂牛病)

トップページ
Index

宮沢賢治の童話と詩 森羅情報サービス
宮沢賢治の童話と詩が読めるサイトです。

ここは「禁煙サイト」です。喫煙中の閲覧はご遠慮ください。
2004/10/17
2003/12/28
2003/10/12
2003/01/25
2002/12/01
2002/05/19
2002/01/12
2001/12/09
2001/11/25
2001/10/21
2001/10/13
2001/10/07
2001/09/30
2001/09/23
2001/09/16
質問・意見などをお寄せください。
お名前
メールアドレス
<メッセージ>

食べ物情報(10)その他の話題

BSE(狂牛病)

詳しい情報は以下のリンク集から、見てください。 http://homepage2.nifty.com/mirepoix/kyougyu/index.htm
http://www1.odn.ne.jp/koyama/bse.htm
http://www.geocities.co.jp/NatureLand-Sky/2572/klink.html


2004/10/17

 BSEの検査体制の見直しも、いよいよ煮詰まってきた感じです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 国内のBSE対策について厚労省と農水省は15日、食用牛の全 頭検査から生後20カ月以下の牛を除外する見直し案を、食品安全 委員会に諮問した。両省は年明けにも答申を受け、来春以降に新基 準を施行するが、厚労省は全頭検査を望む自治体に3年間は費用を 全額補助する方針で、実際には全頭検査体制が続く。
(毎日新聞) - 10月15日19時23分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041015-00000103-mai-pol
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 このニュース、最後の一文がポイントです。そのあたりを以下の ニュースでは詳しく紹介しています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 生後20カ月以下の若い牛を牛海綿状脳症(BSE)検査から除 外する政府方針に対して、全国の都道府県のうち過半数に当たる2 5道府県が全頭検査を自主的に継続する意向であることが、共同通 信が実施した緊急調査で16日分かった。

 「未定」の21都府県の多くも大勢に追随する可能性が高く、日 本の全頭検査は当面実質的に継続となることが確実な情勢だ。消費 者の不安を背景に、自治体が慎重な姿勢であることを裏付けた。

 調査は、厚生労働省と農水省が全頭検査の緩和を盛り込んだBS E国内対策の見直しについて内閣府の食品安全委員会に諮問した1 5日に実施。県内に食肉処理場を持たない福井県以外の46都道府 県が回答した。来春ごろの実施とみられる国の全頭検査緩和と同時 に、若い牛を検査除外にするという自治体はゼロだった。
(共同通信) - 10月16日12時48分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041016-00000071-kyodo-bus_all
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 共同通信あたりが「緊急調査」で、「こちらの県では全頭検査を やめるのか?」などと聞いてきたら、やめると答える根性のある担 当者はいないでしょうね。

 そこで決定はされるがその決定は行われない、ということに落ち 着きそうです。

 この玉虫色でもって、アメリカからの牛肉輸入を再開するために、 どういう議論にしていくのか、どうも私にはわかりません。この先 に双方が納得する結論があるのでしょうか…。

 アメリカ側から見ると、こんな議論が多数派のようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 カナダ食品検査庁(Canadian Food Inspection Agency)は、BSE 全頭検査が食品安全対策として効果の高いものではなく、カナダの 畜産業界に必要な措置ではないとしている。

 現在の検査は、初期段階のBSE 検出について信頼性が低く、多く のBSE 発生国、国際獣疫事務局、国際チームなどは健常な牛に対し とちく場で検査を実施することを推奨していない。このため、カナ ダは全頭から危険な部位を除去しており、これが人の健康を守る上 で最も効果的な手段であると考えている。

 しかし、全頭検査を行えば国際市場に出荷できるという現実が問 題を複雑にしている。以前に全頭あるいは多くの牛の検査を行って きた多くの政府機関は、現在、科学に基づく人の健康に対するベネ フィットがないことから、そのアプローチを再考している。一部の 国が不合理で過剰な対応をしているが、国際社会はより合理的で正 当な対応に移りつつあるとCFIA はしている。

http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/2004/foodinfo-21_2004.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ここで「国際市場」と言われているのも、「一部の国が不合理で 過剰な対応をしている」と言われているのも、日本のことです。

 食品の世界では日本はすでに超大国なのですね。日本に輸出でき ることが「国際市場への進出」なわけです。その超大国が国民感情 を理由に、他国からは理解できない無理を通そうとしている、とい うのがアメリカ側から見たところなのでしょう。

 BSEについて、家畜の感染症という観点と、人間への感染とい う観点の二つを分けることが必要だと思います。まず、家畜の感染 症としては、つぎのようなところです。
( http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsvs/05_byouki/prion/pf150.html  などを参照)

(1)BSEはヒツジのスクレイビーという病気がエサを通して牛 に感染したと言われているが、確証はない。

(2)BSEの感染実験では、発症した牛の脳0.01グラムを食 べた牛でも感染することが確認されている。

(3)BSEのヒツジへの感染実験では、遺伝的に感受性の強いグ ループと抵抗性のグループがあり、前者へは容易に感染するが、後 者には感染しない。

(4)ブタへの感染実験では、経口投与では感染しない。脳内接種 では感染するので、感受性はあるが実際には感染しないと考えられ る。

(5)ニワトリへの感染実験ではいっさい感染しない。感受性もな いと考えられる。

(6)イギリスでも2003年以降、ほぼ終息状態になってきてい る。

(7)日本での弱齢牛からの非典型BSEの発見は、BSEの自然 発生を示唆しているのかもしれない。

 次に人間への感染では、こんなところでしょう。

(1)人間へのBSE感染については、まだよくわからないことが 多いが、イギリスでの新型ヤコブ病の発生は峠を越え、最悪でも数 百人、たぶん200人程度の発症となるようだ。

(2)BSE発症数や牛の流通・消費の実態から、日本で新型ヤコ ブ病が発生する可能性は非常に小さい。(おそらく一人未満)

 ということで、検査見直し派の意見は次のようなものです。

・危険部位の除去などで安全対策はすでに充分なので、全頭検査の 出費は大きすぎる。

・検査しているから安全、というのは誤解である。そのためにも一 度検査をやめて国民に説明すべきだ。

 それに対して検査継続派はこんなところでしょう。

・検査しているから安全というわけではないが、国民を安心させる ためにも検査体制の継続は必要だ。

・弱齢牛からBSEが検出されたように、検査体制の継続は新たな 情報をもたらす可能性が高く、できる限り継続すべきだ。

 結局、「国民」をどうとらえるのか、ということです。マスコミ はともかく、一般国民はそれほど神経質にゼロリスクを求めている わけではないと思うのですが。

 しかしマスコミを通じて報道されたとたんパニックが再来するの を何としても避けたい、というのが関係者の本音でしょう。

 「全頭検査しているから安全というわけではない」のなら、それ ははっきりとしないといけないです。そのうえで、「許容できる程 度には安全」だと説明できるわけですから。普通の人はこのあたり で納得すると思うのですが、いかがでしょうか。


2003/12/28

 先日のカナダに続いて、アメリカでもBSEが発生したようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 米農務省は23日夕(日本時間24日朝)、BSE(牛海綿状脳 症)の感染が疑われる牛1頭が米国内で初めて確認されたと発表し た。牛はすでに処分され、肉はワシントン州内の食肉処理に運ばれ た。同省は回収作業を進める一方、飼育農場を閉鎖、感染経路の特 定を急いでいる。また、組織標本を英国に送って確定検査を依頼し、 国際獣疫事務局(OIE)にも経緯を通報した。

 ベネマン農務長官は同日の緊急会見で「米国の食物供給の安全性 には自信がある。人間へのリスクは極めて低い」と述べた。米国内 で危険性が指摘されている食物供給網を狙ったテロの可能性につい ては否定した。

http://www12.mainichi.co.jp/news/search-news/893772/82a82r82d-0-17.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 発生場所がカナダに隣接しているワシントン州なので、カナダか ら来た牛である可能性もあるようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

【ワシントン26日時事】米農務省の主任獣医師ロナルド・ディヘ イブン氏は26日の電話会見で、BSE(牛海綿状脳症、狂牛病) 感染牛の出生場所の確認作業について「極めて複雑だ」と指摘、 「数週間ないし数カ月を要することがあるほか、特定できない場合 もある」との認識を示した。調査は「多くの州に拡大する可能性が ある」という。

 同氏は具体的な出生場所について、「カナダで生まれたと推測す るのは時期尚早だ」と指摘したが、その可能性を完全には否定しな かった。ワシントン州にはカナダから多くの牛が輸入されており、 BSE感染牛も同国から移動してきた可能性が出ている。 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031227-00000115-jij-bus_all
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 今のところ、発生の概要はこれ以上にはわかりません。なにしろ アメリカは日本の20倍以上、一億頭近い牛がいるところです。し かも大規模経営で個別の管理がされているわけではないので、問題 の牛の生まれた場所もわからない状態のようです。

 日本などはさっそく、アメリカからの牛肉輸入を禁止する措置を とりました。当のアメリカ政府の反応はちょっと鈍いようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 米国でBSE(牛海綿状脳症)感染の疑いがある牛が見つかった 問題に関連し、米農務省は24日、BSE感染牛でも、病原体が蓄 積しやすい脳や脊髄(せきずい)などの危険部位を取り除けば、肉 を食べても「安全」とする見解を明らかにした。感染牛の食肉部分 は流通させてかまわないとの方針を示したとみられる。これに対し、 米国消費者連盟(285団体、会員約5000万人)は同日、「公 衆衛生上の脅威への農務省の対応は、十分とは言えない」と反発。 感染が疑われる牛の肉を食用にしないよう強く要望した。

 同省動植物検査局のデヘイブン首席獣医官は同日の電話会見で 「感染した動物の肉であっても、危険部位が取り除かれていれば、 人間が消費しても安全だ」と述べた。ベネマン農務長官も、感染を 疑われる乳牛の肉が食用に処理されていたことに関し「科学的には、 処理された肉が感染していたり、健康上問題だということはないは ず」と述べた。

 この政府見解に従えば、BSE感染牛の食肉を回収する必要はな く、実際、米国に感染牛の食肉の流通を禁止する法的枠組みはない。 今回、業者が処理肉を自主的に回収したのは「念には念を入れての ことだ」と説明している。

http://www12.mainichi.co.jp/news/search-news/893772/82a82r82d-0-9.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 BSE発生当時のイギリス政府の対応を思い出します。イギリス ではその後、BSEは猖獗をきわめ、人への感染が疑われる事態に なり、大騒動になりました。

 アメリカ人の反応も、それほど大きくはないようです。今後アメ リカでイギリスのように破滅的なBSEの拡大がおこるとも思えま せん。だからイギリスの轍を踏むとは限りませんが、私はアメリカ 政府はちょっと甘く見ているのではないかと思います。

 人間に予想されるリスクは確かにそんなに大きくありません。日 本やドイツのようなパニックを起こす必要はないのですが、いくら のんびりしたアメリカ人でも、はたしてこのままですむかどうか…。

 日本人の反応も、今までのところ思ったほど大きくないようです。 アメリカ産牛肉もまだ売られているところが多く、特に消費者に避 けられているということもないそうです。マスコミが一生懸命煽っ ているので、この先どうなるかはわかりませんが。

 輸入禁止は実は日本側にも大打撃を与えそうです。食品業界や外 食産業などはアメリカ産牛肉なしではやっていけないのが実状です。 オーストラリアからも輸入していますが、アメリカがだめならオー ストラリアから、というほど簡単にはいきません。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 BSE(牛海綿状脳症)感染が確認され、米国からの牛肉輸入が 全面禁止されたことを受け、外食チェーンが加盟する日本フードサ ービス協会(本部・東京都)は26日、都内で緊急会議を開き、輸 入再開に向け政府や米国当局に働きかけを強めることを確認した。

 会議で、ある焼肉チェーン幹部は「輸入が再開されても、またB SE発症例が出たらすぐ禁止されるようでは安心して商売が続けら れない」と、恒久的な安全対策を求めた。同協会の横川竟会長(ジ ョナサン会長)は「冷たいようだが、影響が出る企業はメニュー変 更や新業態の開発を考えてもらうしかない」と述べ、自助努力を求 めた。

 輸入再開の条件について、横川会長は「政府が求める全頭検査を 米国が受け入れる可能性は低い」と分析。妥協案として、日本向け の輸出肉の検査場を設け、その検査を通過した肉は輸入できるよう にすることを求める方針を明らかにした。

http://www.mainichi.co.jp/news/flash/keizai/20031227k0000m020122001c.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 アメリカからすれば、日本でも先にBSEが発生しているじゃな いか、と言うでしょう。日本側からだと、日本では全頭検査をして いるから、と答えるわけです。そういう手だてをとれるかどうか。

 焼き肉などで使う内蔵肉もアメリカからの輸入が多いのです。な んとか輸入再開できる口実をアメリカ側でつくってほしい、という のが本音だと思います。

 しかし、日本のような全頭検査をアメリカが採用するとは思えま せん。玉虫色で結着するしかないでしょうね。半年も輸入禁止を継 続すれば、日本の方がもたないような気がします。

 こういう話になると、やはり国産比率を高めなくては、というこ とを考えます。確かにそのとおりなのですが、言うのは簡単でも、 実際には難しいのはご存じのとおりです。

 日本で牛を飼っている人はしばらく儲かってしまいそうです。日 本のBSE騒ぎで損した分を取り戻せそうですね。でも、この儲か った金を明日の生産拡大のために使えるかどうかが別れ道だと思い ます。

 BSEが牛の固有の病気として、世界的に定着してしまう可能性 が強いと私は思っています。BSEにかかりにくい牛の選抜である とか、BSEになりにくい育て方とか、そういう努力の積み重ねで、 共存を計っていくしかないのかも知れません。

 そういう意味で、日本の全頭検査はアメリカなどから見ればクレ ージーかもしれませんが、貴重な情報を私たちにもたらしてくれる ものと思います。


2003/10/12

 久しぶりにBSEの感染牛が発見されたニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 厚生労働省は、きょう開催した専門家会議(座長=品川森一・動 物衛生研究所プリオン病研究センター長)で、茨城県の食肉処理場 に持ち込まれた肉牛1頭は非定型的なBSE(牛海綿状脳症、狂牛 病)に感染していたことが判明したと発表した。

 専門家会議は、国立感染症研究所が5日までに実施したウエスタ ンブロット法、病理組織学的検査、免疫組織化学的検査の結果を精 査した結果、BSE感染牛と判断した。ウエスタンブロット法によ る検査結果については、異常プリオン蛋白(たんぱく)を検出した が、糖鎖パターン、プロテアーゼ耐性は、これまで確認されたBS Eのものとは異なっていたという。

 病理組織学的検査、免疫組織化学的検査の結果は陰性だったもの の、異常プリオン蛋白(たんぱく)を検出したため、BSE感染牛 と判断した。

 BSEに感染した牛は、今回の発覚で国内8頭目。

 同肉牛は2001年10月に生まれたオスのホルスタイン種。9 月29日に茨城県の食肉処理場に持ち込まれた。(ロイター)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20031006-00000051-reu-bus_all
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これは今までの7頭とは全く違った症例です。まず、感染の時期 が違います。今までの感染牛はほぼ同じころに生まれた牛で、生後 すぐに感染の原因となるエサを与えられたことが原因だったと考え られています。

 しかし今回の牛はそのころにはまだ生れていなかったのです。し たがって、全く別経路からの感染ということになります。

 それと、非常に若い牛であることや、症状などを見ると、どうも 今までのBSEとは少し違うもののようです。

 3歳未満の牛に全頭検査しても意味がない、と私は思っていまし たが、それでもまじめにやっていた結果、思わぬものを発見してし まったみたいです。

 BSEは「伝達性」の病気ですが、決して伝染病ではありません。 自然発生する可能性があるのです。

 イギリスのBSEについても、ヒツジのスクレイビーが感染した という説の他、牛のなかから自然発生したという説もあります。

 ひょっとするとそういう新事実の発見につながる事件ではないか、 という気がします。

 この牛の肉はすでに焼却されています。私たちの食べる肉に危険 があるという話ではないことはご承知のとおりです。

 しかしまじめに検査し、まじめに判定しているのだなあ、とあら ためて感心してしまいました。


2003/01/25

 しばらくぶりにBSE感染牛が2頭、たてつづけに発見されまし た。いままでの5頭につづいて、6頭めが和歌山、7頭めが北海道 で見つかっています。いずれも北海道生まれの牛で、いままで見つ かった牛と同じ時期に生れた牛だそうです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 和歌山県内の食肉処理場で解体された乳廃牛(6歳11か月)が 19日、厚生労働省のBSE(牛海綿状脳症=狂牛病)全頭検査で、 国内6頭目の感染牛と確認された。

 厚労省などによると、この牛は1996年2月10日に北海道標 茶町で出生したメスのホルスタイン種で、99年から和歌山県粉河 町の牧場で飼育されてきた。今月15日に和歌山市内の食肉処理場 に持ち込まれ、17日になって起立障害を起こしたという。

 同省によると、これまでの5頭の感染牛の出生地は、北海道3頭、 神奈川県1頭、群馬県1頭とばらつきがあるものの、出生日は95 年12月5日―96年4月4日までの約4か月間に集中していた。 6頭目もこの間に生まれていた。

 また、過去の5頭はいずれも、全国農業協同組合連合会(全農) 子会社の「科学飼料研究所」高崎工場で製造された代用乳が与えら れていたことが判明している。ただし、BSEの感染源とされる肉 骨粉が飼料などに使われた事実は確認されていない。

http://www.yomiuri.co.jp/kyougyu/200301/ky20030120_01.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この代用乳について、続報があります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 さらに、この感染牛には過去5頭と同じく、全国農業協同組合連 合会(全農)子会社の「科学飼料研究所」高崎工場(群馬県高崎市) が製造した代用乳が与えられていたことも20日、確認された。

http://www.yomiuri.co.jp/kyougyu/200301/ky20030121_01.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 こんどは7頭めの牛の報道から。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 北海道内で解体された乳廃牛(6歳9か月)が23日、厚生労働 省のBSE(牛海綿状脳症=狂牛病)全頭検査で、感染牛と確認さ れた。国内の感染牛は、今月19日に和歌山県で見つかったのに続 いて7頭目。今回の感染牛も、出生日がこれまでの6頭と同時期だ った。過去6頭はいずれも同じ工場が製造した代用乳が与えられて いたことから、農水省では、7頭目にも同じ代用乳が与えられてい なかったかどうか、確認を急いでいる。7頭のうち5頭は北海道生 まれ。

 厚労省などによると、この牛は、1996年3月28日に北海道 湧別(ゆうべつ)町で出生した雌のホルスタイン種で、98年から 網走市内の牧場で飼育されてきた。

http://www.yomiuri.co.jp/kyougyu/200301/ky20030123_41.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 6歳を過ぎて、いよいよ廃用になる乳牛が多くなってきます。こ の時期に生まれ、例の代用乳を飲んだ牛からはまだもうしばらくB SE感染牛が見つかりそうですね。

 他の時期に生れた牛だったら衝撃の発見ですが、いまのところは 驚くニュースではありません。最終的にはどれくらいになるかわか りませんが、十〜数十頭くらいは覚悟しておいたほうがよいのかも しれません。

 代用乳については極めて怪しくなりました。実はイギリス産の肉 骨粉を使っていた、ということならかえって安心なのですが、未知 の感染ルートが存在する可能性があるのが氣味の悪いところです。

 メーカーはウェブサイトで以下のように主張しています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

株式会社 科学飼料研究所

BSE(牛海綿状脳症)に対する当社製品の安全性について

 わが国で3頭のBSE感染牛が発見されたことに係わり、当社の 「代用乳」についてさまざまな報道がなされておりますが、事実は 以下のとおりであり、BSEの発生原因とは何らの関係もない安全 で高品質な代用乳であることを確信しております。

1.当社が製造する牛・豚用代用乳および豚用人工乳には、過去一 度も肉骨粉を使用しておりません。

2.「牛用代用乳」の原料に使用していた血しょうたん白は、米国 産の豚由来のもので、米国農務省の輸出証明書に基づき国の動物検 疫所の許可を得たものを使用してきました。

3.「動物性油脂」は、BSE防疫上安全であることから農水省の 平成13年10月1日付け通達においても、規制品目から除外されてお ります。さらに当社では、OIE(国際獣疫事務局)基準に合致し た原料を使用しております。

4.当社の製品は、飼料安全法ならびに行政当局の指導を遵守し、 徹底した製造・品質管理のもとに製造しております。

5.牛用代用乳と豚用代用乳・人工乳は、それぞれの専用ラインで 製造しております。

 当社は、行政が全力を挙げて取り組んでいるBSE発生原因の早 期究明に対し積極的に協力しております。

http://www.kashiken.co.jp/jpn/bse/001.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この文は3頭めが発見された時点で書かれたようです。文の内容 は疑うところはないのですが、6頭めまで同じ代用乳を飲んでいた わけですから、ちょっと旗色が悪くなってきています。

 この文のとおりに作られていた代用乳が、未知の原因によってB SEの感染源になっていたとすると、ちょっと大事かもしれません。

 東大の吉川教授という人が【感染症論から見たBSE】という文 を公開しています。
http://www.eco-online.org/support/BSE/report020115/page1.shtml

 これはなかなか説得力のある論考です。人へのリスクはだいたい 以下のようだそうです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

英国
 BSEウシ 75万頭
 vCJD 500〜1300人 

EU高汚染国
 5千〜6千頭(食用に回ったのは3千〜4千頭)
 vCJD ? 

日本は?
 7〜10頭
 vCJD  0.005〜0.007人 

http://www.eco-online.org/support/BSE/report020115/page5.shtml
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 日本人でvCJDを発症する可能性はイギリス滞在経験者のほうが高 いだろうとのこと。散発型のCJDは日本でも年間100人くらい 発症しているので、そういう事例が加わったとしても1%発症率が あがったことになるだけだそうです。

 牛から人への感染ルートが爆発的に拡大するか、人から人への感 染ルートが維持されているか、どちらかの場合にしか感染症として 流行することはない、という論理です。現状は牛から牛への感染ル ートの遮断に成功しているという状況判断がその前提にあります。

 BSEのように潜伏期間が長い病気では、過去におこった感染が あとで出てきます。そのため、まだ感染ルートがあるかのように見 えます。だからもう感染ルートは遮断された、という見解はもっと もなのですが、はたしてそれで正しいのかどうか、ちょっと心配な ところはあります。

 全体として、非常に参考になると思います。ぜひご一読ください。


2002/12/01

 しばらくBSE関連のニュースがありません。世間では早くも忘 れはじめているようです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 牛、豚、鶏肉など食肉の卸値が全面高の展開となっている。気温 の低下とともに鍋物の具材としての需要が高まっており、牛肉はB SE(牛海綿状脳症、狂牛病)問題発生前の水準を大きく上回って いる。昨秋と打って変わって食肉の最大の需要期である年末に向け、 先高観も強い。卸段階の動向をみる限り食肉のBSEショックはほ ぼ終息したといえそうだ。

 13日の東京都中央卸売市場食肉市場(東京・港)では、高級飲食 店などが仕入れる和牛去勢A4規格の枝肉卸値が1キロ2120円と前 週の平均値に比べ3.7%上昇。主に焼き肉向けの夏場の需要が一巡 した10月上旬と比べると17%高い。一般の飲食店や家庭料理に使う 交雑種去勢B3規格も10月上旬比16%高。いずれもBSE問題発生 直前の昨年9月上旬の水準を約10%上回っている。

http://health.nikkei.co.jp/bse/child.cfm?i=20021114bs015bs&c=0
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 どうもマスコミが伝えるような不況という感じのしない話ですね。 不況ネタが大好きなのはいつものことですが、実態はまた違うよう です。

 肉の値段が上がったのは結構ですが、買い取って冷凍している肉 はどうなっているでしょうか?こっそりと売りに出るなどというこ とはないのでしょうね。そんなことをしたらそれこそたいへんです。 でもないとは言い切れない気がします。

 東京都が災害用に備蓄している非常食も賞味期限切れになると援 助物資に使われているとか。北朝鮮へもプレゼントしたらしいです が、件の肉もどこに押しつけるのかとても気になります。

 肝心のBSEの発生状況ですが、全頭検査の結果は以下のような 数字になっています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

症状を呈する牛 生後30ヶ月齢以上 その他の牛      計 
陰性 陽性    陰性 陽性   陰性 陽性    陰性  陽性 
3,629  2  562,617 37  790,955  58 1,357,201   97 
    ※       ※

(※のところに2頭ずつBSEと診断された牛が含まれます。)

http://www.mhlw.go.jp/houdou/0110/h1018-6.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 一年間で135万頭。まずはご苦労さまでした。

 BSEの人への影響では、イギリスでの変異型CJDの発生状況 がわかりました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

1995   3 
1996  10
1997  10
1998  18
1999  15
2000  28
2001  20
2002* 13 
--------
合計 117

*( 2002年11月4日現在 ,次回は2002年12月2日に公表予定) 

http://niah.naro.affrc.go.jp/disease/bse/cjd_uk2.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 2000年をピークにはっきり減り始めていますね。BSEは1992年 ころにピークがありましたから、8年遅れにピークがきたことにな ります。

 変異型CJDがBSEが人に感染したものだとしたら、この後は BSEのように減少していくはずです。トータルの患者数は全世界 で200人に到達しない可能性があります。まあ、希望的観測には 違いありませんが…。

 さて、農民の側からはこんな動きがあるそうです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 農民運動北海道連合会(道農民連)などは十六日、札幌市中央区 の共済ビルで「BSE(牛海綿状脳症)訴訟支援する会」の結成集 会を開いた。道内の酪農家らによる「BSE損害補償を求める会」 の国家賠償請求訴訟を支えていく。

 損害補償を求める会によると、原告団のうちまず、宗谷管内猿払 村の池田毅嘉さん、帯広市の伊沢満州男さんの二人が年内にも、国 家賠償請求訴訟を札幌地裁に起こす。さらに準備が整い次第、他の 酪農家らも訴訟に加わり、最終的には百人規模になる見込み。支援 する会の代表には北海学園大経済部の山田定市教授らが就任した。

http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20021117&j=0022&k=200211163462
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 私はこういうのはどうかしていると思います。何でもお上が悪い のだったら、江戸時代の農民と同じじゃありませんか。

 いや、江戸時代の農民のほうがもっとしっかりしていたと思いま す。政治的な背景もあるのでしょうが、こういうのは農民にとって は恥さらしだと思います。

 最後はちょっと明るいニュースです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 農研機構・動物衛生研究所と明治製菓は二十日、牛海綿状脳症 (BSE)の原因となる異常プリオンたんぱく質を強力に分解する、 新たな酵素を発見した、と発表した。BSE感染牛を処理した器具 が異常プリオンで汚染されても、この酵素で消毒でき、と畜場など での器具による感染を防げる。二〇〇三年四月の実用化を目指す。

 今回、新たに見つかったのはバチルス属の土壌細菌の一種が作り 出す、たんぱく質を分解する酵素。これまでにも異常プリオンを分 解する酵素はあったが、強力に分解する酵素は見つかっていなかっ た。

http://www.nougyou-shimbun.ne.jp/back/news/topnews/topnews02021121.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 こういう研究が進んで、BSEが過去の病気だといえるようにな ればいいですね。科学の進歩に期待したいです。


2002/05/19

 先週、久しぶりにBSEの話題を書いたら、発信の日の朝刊に4 頭目のBSE感染牛が発見された、という記事が載っていました。

 このメールマガジンは毎週日曜日の朝(6時頃)に発信するよう に、まぐまぐに予約しています。予約するのは前日の夜のこともあ りますが、たいていその日の早朝です。

 その日の朝刊が来るころに予約していましたので、見事に入れ違 いになってしまいました。

 今回のBSE感染牛の発見については、今までの中では一番騒ぎ が小さかったように思います。ちょっとは冷静になってきたかな、 という感じですが、マスコミが今年になってから、政治ネタばかり やっていますので、大臣が変なことを言ったりしないかぎり、あま りネタにはならないようですね。

 厚生労働省のホームページでは、つぎのような報告になっていま す。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

平成14年5月13日

牛海綿状脳症(BSE)確定診断の結果について

 平成14年5月13日に開催した「牛海綿状脳症の検査に係る専 門家会議」において検討した結果、下記の牛はBSEであるとの結 論を得ましたので、お知らせします。

 なお、この牛の食肉、内臓等、当該牛に由来するものは、すべて 焼却処分とするため、市場には流通しませんので、念のため申し添 えます。

       記

〔検体を採取した牛〕

処理年月日: 平成14年5月10日

性別: 雌

品種: ホルスタイン

月齢: 73ヶ月

飼育地: 北海道白糠郡音別町

スクリーニング検査実施機関: 釧路保健所

確認検査実施機関: 帯広畜産大学

【注】当該牛の地元に対する取材には、十分御配慮をお願いします。

http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/05/h0513-3.html

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 1996年4月に生まれた牛だったようです。最初の牛が同年3月、 2頭目と3頭目は同年5月、ということです。

 今までの四頭は、見事に同じ時期に生まれた牛です。この頃に生 まれた牛は乳牛以外はもう生きていません。

 乳牛は搾乳を続ける限り、毎年子牛を生みます。人間だと母乳が 出ている間は妊娠しないものですが、牧場で乳を搾っている牛はた いてい妊娠中なんですね。

(2002.05.26追記)読者の方から、授乳期間中でも妊娠する、という 情報をいただきました。

 生まれた子はメス牛だと基本的に乳牛として育てられます。オス 牛は昔は育てなかったそうですが、今では去勢されて肉牛として飼 育されます。

 肉牛になった牛の飼育期間は、だいたい18ヶ月前後、2年は超 えないので、1998年中にはみんな牛肉になってしまっています。

 乳牛の方は3〜4歳くらいから搾乳をはじめ、5〜6産くらいは とる、と昔教えてもらいましたが、乳量の増加にともない、だんだ んと短くなっている、ということです。

 同じ時期に生まれて、まだ現役の乳牛もいるわけです。そして、 これから順次、淘汰されていきます。

 牛にも個体差があって、乳量の少ない牛は1〜2産でもう乳牛と してはクビになります。この場合は乳を搾らなくなってからしばら く、肉牛用のエサを与えて、肥育しなおし、肉牛として出荷します。

 こういう牛の肉は普通の肉として通用するそうですが、同時期の 牛ではそうした出荷も終わっています。

 5〜6産もした牛は、もう肥育してもまともな肉はとれませんの で、搾乳を終わった段階で出荷されて、一番安物の牛肉になります。 こうした牛の枝肉を見せてもらったことがありますが、本当にやせ ていて、普通のものとは感じが違いました。

 こういう肉は店頭に並ぶことはなく、全部加工用にまわる、とい うことです。

 今、BSEの影響で、この廃用牛の出荷が滞っている、というニ ュースもありますが、同時期の牛はそろそろ廃用の時期にきている のでしょうね。

 今回の牛は異常が発見されてと畜場に持ち込まれています。死ん だ牛は肉にはできませんので、症状が重くて回復しない、と判断さ れた牛は、そのままと畜場に持ち込まれます。

 こうした牛は別の受け入れ場所があって、獣医が診察してからと 畜されます。今回の件ではこの診断にあたった獣医師が自殺すると いう、いたましい事件が起こっています。

 牛が立てなくなる、という病気は珍しくもありませんし、BSE が普通の診断で判断できるのなら、特別の検査体制をしく必要もな いのですから、責任を感じることなんかない、と私が言ってもはじ まりませんが、まことにお気の毒なことでした。

 まだ、もう少しBSE感染牛は発見されると思います。その結果 次第で、特定に時期におこったものなのか、その後も継続して感染 が続いているのか、ということがわかります。前者であってほしい、 とは思いますが、どうなるのでしょうか。

 人への感染の可能性ですが、イギリスでのvCJD(BSEからの 感染ではないかと疑われている変異型ヤコブ病)の感染者数は2002 年3月末の時点で、117人とのことです。今後の予想では最大14万人 という予想がありましたが、下方修正の必要が出てきたようです。

 新しい予想はいくつもあって、どれも信用できる、というほどで はないのですが、最大5万人、最小で 200人、ということが出てい ます。

http://square.umin.ac.jp/massie-tmd/bsecjd.html

 現実はこの間の値になるのですが、最小の方に寄った数字になる と思います。理由は上記のサイトの意見を見てください。

 18万頭以上の感染牛を出したイギリスでの数字です。日本に単純 にあてはめると、最大1人、最小0人、おそらく0人に近い数字、 ということになります。こんな予想は別にあてにはなりませんが、 当初言われていたよりも影響は少なく見積もれそうなので、私とし ては良かったかな、と思います。

 イギリスでも30ヶ月齢以下の牛については、検査せずに流通させ ているそうです。まだまだBSE感染牛が出ているイギリスでもそ んなことですから、日本で全頭検査を続けるのは無駄なような気が します。

 全頭検査を取りやめて30ヶ以上の牛だけの検査に切り換え、余っ た費用で廃用牛の買い取りと検査を実行する方が良い、と私は思い ます。

 本当は廃用牛は買い取るのではなく、普通に出荷させて検査する べきなのですが、現状を見ると、農家の方でそういう判断はできか ねるようです。ひたすら風評被害を恐れているようなので、この際 札束で顔をひっぱたいてやる必要があるという考えです。


2002/01/12

 久し振りに「狂牛病 その後」です。

 先週、回転寿司屋に行ったのですが、すごく混んでました。正月 だから当然なんでしょうが、やっぱり狂牛病の影響なのかな、など と思いました。

 で、今週、牛丼店をのぞいてみたら、結構混んでました。以前ほ どではないかもしれませんが、ようやく騒ぎも落ち着いてきたよう な気がします。

 そんな中、こんな記事が…。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 廃用牛の捨て牛は昨年12月28日に埼玉県で3頭、今月7日に は熊本市で6頭が発見された。熊本市の牛には「能なしタケベ」と 武部勤農相を中傷したり、「小泉HELP」と小泉純一郎首相に助 けを求めたりする落書きがあった。

 乳牛は脂肪分やカルシウムを補給するため、狂牛病の感染源とさ れる肉骨粉類を餌に混ぜて与えていた例が多いとみられる。4〜5 回出産すると乳量が落ちるため、農家は「廃用牛」として食肉処理 場に出荷するが、高齢の牛には病原体の異常プリオンが蓄積しやす く感染の危険性が高い。国内で発見された3頭の感染牛はすべて廃 用牛だった。

 感染牛が出ると牛の価格が下落するため、農家は廃用牛の出荷を 自粛する。食肉処理場も一定期間閉鎖しなければならないため、多 くの自治体が農家に出荷を控えるよう求めており、農水省によると 、昨年12月時点で推計4万4000頭の廃用牛が全国で滞留して いる。

 飼い続ければ餌代がかさみ、場所をとるのでほかの牛も飼えない。 体重500キロの廃用牛は狂牛病発生以前なら10万円の値がつく 時もあったが、今は5000円程度という。処理場までの輸送費を 考えれば赤字だ。こうした事情が「捨て牛」の背景にある。

http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/disease/2002-1/0109-1.html

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「捨て牛」の状況は深刻みたいです。確かに困っているのは事実 なんでしょうが、「捨てる」というのは良くないですね。

 マスコミではすっかり悪者になっている農水省とその大臣ですが、 この間の状況では、私はこうした行為に走る生産者の方が悪いと思 います。

 「(牛の肉骨粉を牛に与えてはいけないという)行政指導を知ら なかった」と言う農家がある。それは恥ずかしいと思わないのか。

 というのは大臣の発言ですが、私は今こそ、畜産農家はこのこと を考えてほしいと思っています。

 対策の方はつぎのようなことが報じられています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 農水省は、食肉処理場に出荷される前に酪農家のもとで死亡した 「へい死牛」のうち、生後24カ月以上の全頭について、狂牛病 (牛海綿状脳症=BSE)検査を実施する方針を固めた。すでにサ ンプリング調査が行われているが、検査を厳密化し、狂牛病の感染 実態を把握することが狙い。今後、酪農家側に協力を求め、2月中 にも実施したい意向だ。

 同省衛生課によると、全国のへい死牛は毎年約16万頭で、うち 生後24カ月以上の牛は約7万5000頭と推計される。

http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/disease/2002-1/0106-1.html

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 牛の個体識別を行う農水省の総背番号制事業が、狂牛病(牛海綿 状脳症)対策として02年から本格化する。今年度内には、すべて の乳牛・肉牛約453万頭に、バーコードと識別番号が書かれた耳 標を両耳に装着する方針だ。全国47都道府県には、県と畜産関係 団体で構成する推進協議会が設置され、すでに33都府県で計17 5万頭分の耳標が発注されたという。

http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/disease/2001-6/1230-2.html

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 何だか農水省が焼け太りしていますね。「役所の不手際」→「マ スコミが批判」→「最大限の対策を講じる」→「役所の予算と仕事 が大増加」

 お役人と権益団体の一人勝ち、といったところです。でも、役所 の責任だと言ったんだからしょうがない…。

 狂牛病の余波はいろんなところに及んでいます。その中から2つ 拾ってみました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 当社では原料の鶏肉はタイ産、中国産を使用しておりますが、欧 州での狂牛病の影響から鶏肉の需要が増し、供給不足からこれらの 鶏肉の相場が高水準で推移しておりました。

 さらに日本国内での狂牛病の発生により、一層、牛肉代替として 鶏肉の需要増に拍車がかかり、タイ国産・中国産ともに前年比17 0〜180%と大幅高騰となっております。

 鶏肉加工品では鶏肉が原料コストの大半を占めますが,当社はこ れまで価格を維持すべく企業努力に取り組んでまいりました。しか しながら、11月度の直近相場は前年比200%を超え、また今後も この価格水準は継続すると見込まれており、やむなく価格の改定を 決定いたしました。

http://www.ajinomoto.co.jp/ajinomoto/press/2001_12_03_ffa.html

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 鶏肉業界は長い間、低価格で苦しんできましたが、去年から急に 儲かっているようです。畜産というのは儲かるときは本当に儲かる んです。こちらの方面にはご同慶のいたりです。

 でも、儲かった金を使ってしまわないで、より高品質の鶏肉を生 産できるよう、研究や設備に投資してほしいところです。よけいな お世話ですが。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 狂牛病(牛海綿状脳症)問題の影響で、牛の「骨粉」で作った有 機肥料が、新年以降に大幅に不足する恐れが出てきた。牛の骨が混 じっている可能性のある骨粉の生産、輸入が10月に全面的に禁止 されたためだ。関連業界からは「肥料に使うだけなら安全なのに、 一律に禁止するのは過剰反応だ」と不満の声が上がっているが、消 費者団体などには慎重論も強く、なかなか解禁に踏み切れないのが 現状だ。

 骨粉(蒸製骨粉)は、解体処理した家畜の骨を高温高圧で処理し て乾燥させ、砕いて作る。リンを多く含む安価な有機肥料として年 間11万トンが使われてきた。肉骨粉と違ってもともと脳などの特 定危険部位は含まれず、専門家の間では「(狂牛病の病原体とされ る)異常プリオンが土を通して植物を汚染することはあり得ない」 と言われている。

http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/disease/2001-6/1231-1.html

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 これは難しい問題です。私は肉骨粉の一律無期限の使用禁止とい うのは早く見直した方が良い、と思っています。

 「有機農業」という改まったものでなくても、有機肥料を使うメ リットとリスクを考えると、使用した方が良い、と思います。


2001/12/09

 狂牛病の検査結果が厚生労働省のページで報告されています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

搬入日検査件数陽性件数陰性件数
10月18日〜10月31日 26,635件 0件 26,635件
11月1日〜11月30日 100,278件 2件 100,276件
12月1日 2,230件 0件 2,230件
12月2日 74件 0件 74件
合計 129,217件 2件 129,215件
11月合計
症状を呈する牛 生後30ヶ月齢以上の牛 その他の牛
スクリーニング検査陰性 466 43,506 56,286 100,258
スクリーニング検査陽性 0 9※ 11 20
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/bse.html

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 最初の検査で陽性だった牛のうち、※印のうちの2頭が最終検査 でも陽性で、狂牛病と判断されています。

 2頭めは群馬県で見つかっていて、北海道生まれではなかった、 ということです。案外広くイギリス産の肉骨粉が流通していた可能 性があるようです。輸入した人はわかっているのでしょうが、どこ まで調査できるか、ちょっと心配ですね。

 それでも、全国の関係者諸氏の日々の努力に、敬意を表しておき たいと思います。ご苦労さまです。

 上の表の「症状を呈する牛」というのは、と畜場に持ち込まれた とき、歩行困難とか、そういう外見でわかる症状がある牛、という ことです。全体の0.5%以下ですが、そういう状態で持ち込まれる牛 もあります。

 これは食肉にするには、生きている牛でないとだめなので、病気 が出て、症状が重いと、とにかく死ぬ前にと畜場に持ち込むからな んです。できればこういうのはやめた方が良いとは思うのですが、 飼育している側から見れば、一銭にもならないかどうかの瀬戸際で すので、やむを得ないのかも知れません。

 最初に発見された狂牛病の牛は、こうした状態で見つかったので すが、後の2頭は症状のない牛から見つかっています。検査の精度 は想像していたより良かったようです。

 生後30月以上の牛が結構多いです。乳牛なんかを廃用にしたも のだけではなくて、長期間肥育する和牛なんかが含まれているんだ と思います。最高級の和牛だと、満4歳くらいまで肥育する、とい うことがあるそうです。

 牛の体重は2歳未満で出荷される牛より少ないくらいですので、 じつにゆっくり育てるわけです。年齢の高い牛が危険だ、というこ とになると、こういうのはどうなるんでしょうか。

 1996年生まれの牛あたりに、狂牛病の原因となるもの(イギリス 産の肉骨粉)が持ち込まれた、ということはほぼ間違いないと思い ます。私ならイギリス政府の責任を追求したいところですが、あま りそういう話はないようです。

 あと数年は散発的に乳牛から発見される、という状態が続くと思 います。気になるのは、乳牛は当然、子牛を生んでいますので、そ の子牛の雄です。これは去勢されて肉牛として飼育されますので、 母親より先に市場に出てきます。

 母牛が狂牛病だとわかったときには、もう手遅れなんですが、こ の子牛も検査を受けていて、狂牛病と診断されていなければ、とり あえずは良し、としなければならないでしょう。今、見つかった牛 の子は、検査を受けていませんので、気がかりですが、今後、母子 感染と思われる例が出てくるかどうかですね。


2001/11/25

 しばらく落ち着いたかと思っていた狂牛病の話題ですが、2頭目 の感染牛が発見されてしまいました。

 今回は発病していない牛でしたが、感染は確かなようです。発病 はしていないが、感染が確認できる程度には異常プリオンが増えて いた、という段階で検査にかかった、ということのようです。

 これはなかなか難しいことだと思います。私は国の言う全頭検査 なんかあまり信用していなかったのですが、こういうものを見付け、 それをすぐに公表した、ということにはなかなか好感を持ちました。

 どうせ隠蔽するんだろう、という勘繰りが間違っていたのですか ら、ここは素直に反省しておきます。

 例の「安全宣言」ですが、あまり良い言い方ではなかったので、 かえって誤解を生んでしまったように思います。「安全宣言」を出 したのに、また狂牛病の牛が出たなんて、やっぱり信用できない、 というような意見があるようです。

 確かに、「安全宣言」がこの国から狂牛病が駆逐された、という 意味ならその通りです。この意味は、「全頭検査の体制をとったの で、今後は狂牛病に感染したことが確認できるような牛の肉が市場 に出ることはない」ということだったのです。

 だったら「安全宣言」などと言うな、というのが私の感想なので すが、それはともかく、このこと自体はウソではなかった、という ことになったと思います。

 ほとんど同じ時期に生まれ、同じエサを食べていた、ということ です。最初の1頭だけでは、偶発的な要素が多過ぎて、なかなか推 理できなかったのですが、これで事態はほぼ明らかになったように 思います。

 まず、狂牛病の感染例は、この2頭だけでは終らないだろう、と いうことです。イギリスのように増えることもないと思いますが、 今後、もう少しの感染例は見つかると思います。

 それから、エサはホクレンのもののようですが、感染源はおそら くこれでしょう。もう少ししたら、やっぱりイギリス産の肉骨粉を 使っていた…というような話が出てくるかも知れません。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 国内2頭目の狂牛病と確認された北海道猿払村の乳牛が、北海道 佐呂間町で生まれた1頭目の乳牛と同じ道内の大手飼料会社の工場 で製造された配合飼料を食べていたことが22日、関係者の話でわ かった。この飼料に狂牛病の感染源とされる肉骨粉は使用されてい ないが、工場では牛向け飼料と同じ製造ラインで、肉骨粉の入った 鶏・豚向け飼料を製造しており、混入した可能性は否定できない。 道も2頭の新たな共通点として着目している。

http://www.yomiuri.co.jp/00/20011123i401.htm

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 昨年の雪印事件といい、どうした北海道?という気がします。

 前回のQ&Aのときも書きましたが、私たちが普通に食べる牛肉 は、主にホルスタイン去勢牛の弱齢のものです。その辺の事情を、 もう一度書いておきます。

 乳牛は毎年、子供を産みます。(生まなければ乳は出ません)そ の子が雌であれば、普通はそのまま育てて、乳牛にします。雄の場 合は、半年くらい飼育してから、去勢して、約一年肥育し、肉とし て出荷されます。この段階では、たとえ危険なエサを食べていたと しても、発症することはないようです。

 実際、ヨーロッパでは30月齢以下の牛は検査もしない、という のが普通です。

 これが最も普通の国産牛肉です。だから、「全頭検査」というの はちょっと過剰反応気味です。問題は乳牛の方です。

 乳牛は5〜6産くらいとって、廃用になります。もちろん、固体 差もあって、早くに廃用になった場合は、肥育しなおして、肉牛と して出荷することもありますが、普通は肥育の効果が見込めないの で、そのままの状態で出荷されます。

 乳牛全体の頭数が多いので、こうした廃用牛の出荷数は多いので すが、とても食べられるようなものではないので、全部加工用にま わることになります。

 枝肉になったのを見ても、すぐにわかるほど違いますので、この 廃用牛の肉を消費者が買うことはまずありません。また、レストラ ンなんかでも使いません。

 それでは何に使うのか、というと、いろいろな加工食品やエキス の原料になるわけです。加工食品には「ネズミ」だの「ミミズ」だ のを使っている、などというウワサが絶えませんが、おそらくそん なものの方が高価でしょう。

 とすると、やっぱり牛肉そのものより、加工食品の方がやばそう な気もしてきますね。これから、1996年に北海道で生まれた乳牛が 順次廃用になっていきますので、こうして検査にひっかかる牛はま だ出てきそうです。

 私としては、ちゃんと検査をしている限り、検査にひっかかった 牛が出る、ということに一々過剰に反応することはない、と思いま す。出るものは出るのですし、騒ぐことによって、廃用牛を通常の 出荷ができず、闇のルートができてしまったりすることの方が怖い ですね。

 狂牛病の件について、もう少し補足情報を。

 イギリスでの新型ヤコブ病の発症例は思ったほど増えていません。 当初は右肩上がりにしばらく増加すると思われていたのですが、今 年ははっきり頭打ちの傾向です。

 最初は数十万人と予想した人もあったのですが、どうも最終的に は1000人に達しないようです。

 また、この新型ヤコブ病が、狂牛病とは直接関係ない、という論 文も提出されています。これはヤコブ病全体の発症例が増えていな い、ということに関係あるのですが、私としては事実関係を含め、 詳しいことはわかりません。

 とりあえず、人に対する狂牛病の影響は、当初よりは少なく見積 もれるかな、という情報が出てきているようです。

 それから、肉骨粉を禁止してから、数年たつイギリスで、まだ世 界最大の発症例が出続けています。急激に減少していますので、肉 骨粉が原因であった、という可能性は高いのですが、どうもまだか なり長期にわたって、なくなってしまうということはなさそうです。

 この原因に「ダニ」による媒介、ということも可能性はあるよう です。牛から牛への水平感染?ということで、私は牧場の土に病原 体の異常プリオンが残っている、という話は聞いたことがあったの ですが、どうもこのダニを通して、という説の方が説得力があるよ うです。

 イギリスで起ったような、爆発的な流行ということは、もうない と思いますが、他の病気と同じく、これからはそういう病気もとき どき発生している、という環境の中でやっていくしかないようです。

 だから牛肉を食べない、というのも一つの判断と思いますし、気 にしても仕方ない、というのもそれはそれで結構だと思います。少 なくとも、牛の脳を食べる、という習慣を持っている人は、やめた 方が良いとは思いますが…。


2001/10/21

 先週は時間がなくて、1日早く発信してしまいました。それで今 回は続報ということになります。

 東京での狂牛病騒ぎですが、その検査方法についての違いをまと めてみました。

エライザ法:最初に陽性が出たやり方。一般にこの方法は抗体を使 用して、その反応を見ます。一番の問題は、プリオンというたんぱ く質はとの動物でも持っていますので、そのまま試験すれば、すべ て陽性になってしまう、ということです。

 そこで、正常プリオンは分解し、異常プリオンだけがのこった状 態を作り、異常プリオンを検出する、ということになります。この 正常プリオンをきちんと分解できないと、狂牛病ではない牛も陽性 反応がでてしまうわけです。

 高感度な方法、と一部で報道されましたが、感度が高いわけでは なく、間違いが多く発生する方法だと思ってください。

 私は鶏のサルモネラ検査のとき、このエライザ法の検査を見せて もらいましたが、この時も問題のサルモネラ・エンティリティディ ス(S.E.)だけではなく、他のサルモネラ属(無害なものも多い) の細菌にも反応するので、ときどき陽性反応が出てしまうようでし た。

 スクリーニングの方法としては、悪くはないのですが、これで陽 性になって、はじめて本当の検査がはじまる、と思った方がよいと 思います。この段階で騒いでも仕方ない、ということです。

ウェスタンブロット法:これも抗体反応を見るところでは、基本的 に同じ方法です。違いは、正常プリオンを分解した後、クロマトグ ラフィーにかけて、異常プリオンと思われる部分に対して抗体反応 を見る、ということです。手順は複雑になりますが、正常プリオン に反応してしまう可能性がうんと低くなります。

 東京での騒ぎは、この方法で狂牛病ではない、と確認されたわけ です。ヨーロッパの検査でも、こちらを使うのが普通だということ です。

 問題は、最初の千葉のとき、エライザ法で陽性になったのに、ウ ェスタンブロット法では陽性にならなかった、ということです。最 も正確な病理診断で狂牛病と確定したわけですから、この方法に疑 問を持つのは当然、ということになります。

 この方法を開発した会社の意見では、どうもこのとき、やり方が まずかった、ということが原因のようです。

 全頭検査では、投入する労力も膨大になり、専門的すぎる方法で はうまく機能しないことが考えられますので、日本の全頭検査はエ ライザ法を使うことになっています。

 信頼性の低い方法ですが、誤って狂牛病と判断することはあって も、狂牛病を見逃してしまう可能性はほとんどないので、一次検査 としては理解できると思います。

 さて、この一次検査の結果を公表するべきかどうか、で揉めてい ます。一部自治体は公表する、としていますが、政府からは公表し ないよう、圧力がかかっている、という報道もあります。

 私はもちろん、情報は全部公開すべきだ、という意見です。ただ し、この方法の問題点がちゃんと理解されていないようなので、し ばらくは報道の方で問題が発生すると思います。

 まあ、現実には、日常的に一次検査でひっかかる牛は出てきます ので、だんだんと扱いが小さくなり、だれも注目しないようになる と思いますが、結果は同じであっても、隠されているか、公表され ているが誰も注目しないか、では大違いです。

 そこから見えてくるものがあるかもしれないからです。

 18日から全頭検査がはじまりました。私はそれよりも全部の生 きている牛について、抜き取りで精密検査をした方が、よっぽど実 態がわかる、と思っていますが、とりあえず、対応策としてはこう いう体制が作られてよかったと思っています。

 私の地元和歌山では、初日から、検査した牛全部が陽性になって しまいました。あとで報道されたことによると、正常プリオンを分 解する作業で、保持する温度と時間を間違えた、ということです。

 37度で10分間、という条件ですが、検体を入れてからスイッチを 入れ、10分たって出した、というのです。これでは最初の数分は37 度に達していませんので、当然ながら陽性反応が出ます。

 まあ、しばらくはこうしたこともあるのでしょうが、全国のと畜 場で検査にあたっている人にはがんばってほしいものです。ご苦労 さま。

 また、首都圏の某病院で、新型ヤコブ病かもしれない患者が入院 中とか。ヤコブ病自体は珍しい病気ですが、まれに単独で発生しま す。今年も数人の方がすでになくなっています。

 ヤコブ病には、家族性(遺伝するらしい)、孤発性(原因は不明)、 新型(狂牛病との関連が指摘されている)という種類があります。

 孤発性のものでも、その人の脳組織を食べたり、移植したりする と、確実に他の人に移ります。そういう意味で、狂牛病と本質的に は同じ病気なのですが、新型はその他のヤコブ病とは共通せず、狂 牛病と共通するいくつかの特徴を持っている、ということです。

 件の患者は、その症状から、単なるヤコブ病ではなく、この新型 ではないか、と疑われているらしいです。新型だとすると、当然で すが、狂牛病との関連が問題になってきます。

 今のところ、これ以上のことはわかりません。私は以前から、食 べ物以外の感染ルートについても気になっているのですが、その辺 も含め、今後に注目、というとところです。


2001/10/13

 もうご存じのことと思いますが、12日、東京で狂牛病の疑いの ある牛肉が発見された、というニュースがありました。その件につ いて。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

東京都は12日、狂牛病(牛海綿状脳症)に感染したと疑われる肉 牛が1頭見つかったと発表した。都中央卸売市場食肉市場で解体さ れた肉牛の延髄が狂牛病に近い反応を示し、厚生労働省では詳しい 検査を進めている。牛は10日に解体処理され、一部は店頭に並ん でいる可能性もあり、都は11日処理分を含めた509頭すべての 流通を止め、回収を急ぐ一方、安全が確認されるまで食肉市場から の出荷を停止した。狂牛病と確定すれば、9月に千葉県白井市で感 染が確認された乳牛に続き国内で2頭目となる。

狂牛病と確認された牛は、生後30カ月以下の肉牛。10日に同市 場で解体処理され、延髄を取り出し、検査を行ったところ、陽性反 応がでた。さらに11日に同様の検査を行ったところ、陰性と陽性 の中間のラインの反応が出た。

この検査は今月18日から全国の肉牛すべてに行われる検査に向け、 横浜市に全国の検査員が集まって実施された技術研修として行われ た。いわば「リハーサル」で、10日の技術研修では「疑陽性」の 牛以外に別の1頭から「陽性」反応が出たが、再試験の結果「陰性」 になったという。

http://news.msn.co.jp/articles/snews.asp?w=74281

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 この時点で東京都は牛肉の出荷を止める処置をしています。ただ、 内蔵肉は流通ルートが全く違うので、止められていないと思います。

 また、この検査に使用した牛が、どの牛だったかわからない、と いう驚いた事実も報告されています。要するに、検査員を集めた研 修で、試しにやってみたら、まさか出ないと思っていた陽性が出て しまった、ということのようです。

 また、検査を行ったのが10日で、発表が12日だった、ということ も目をひきます。ずいぶん困っていたんでしょうが。

 で、この後、確認のために専門家に検査を依頼した結果、次のよ うなことになっています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

狂牛病疑いの牛は「シロ」=厚労省、別の検査法で最終判定−都流 通差し止めを解除

東京都中央卸売市場食肉市場(港区)で10日に処理した牛の1頭 に狂牛病の疑いがあることが判明した問題で、坂口力厚生労働相は 12日深夜、同省内で記者会見し「最終的な検査結果は陰性だった。 わたしたちもほっとしている。お騒がせし心からおわびしたい」と 述べ、この牛が狂牛病でなかったことを発表した。これを受け、同 市場で10、11の両日に処理された牛の枝肉や内臓などについて、 流通を差し止めていた都は直ちにこの措置を解除した。 

http://www.jiji.com/cgi-bin/contents.cgi?content=2001101310084&genre=real&spgenre=eco

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ここで、検査方法の違いについて、東京都はこう報告しています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

ELISA法  異常プリオン蛋白に結合する抗体を反応させ、その抗体 に結合する色素により、発色の度合いで異常プリオンの存在を見る 方法。(今回、スクリーニング試験で使われた方法。異常プリオン 以外の蛋白に反応してしまうことがある)

ウェスタンブロット法  正常プリオンは分解するが、異常プリオン は分解しない酵素を反応させた後、電気泳動方により識別する方法。 (今回確定試験で使われた方法)

http://www.eisei.metro.tokyo.jp/shokuhin/news/pressshokuhin011012.html

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 検査の方法には、手順が簡単で、感度が高いが確実性に欠けるも のと、確実だが手間がかかるものとがあり、前者でスクリーニング してから後者で結果を出す、というやり方はよく使われます。

 たとえば、発ガン性の検査は、最終的には動物実験によるのです が、細菌を使った変異源性のテストでひっかかったものを実験する、 ということをよくやります。最初にひっかかったからといって、発 ガン性があるわけではないのですが、多くの発ガン物質は変異源性 を持っているため、こうしてあらかじめより分けておくのです。

 ということで、今回の件は、最初はひっかかったけれど、最終的 には狂牛病ではなかった、ということになります。

 このことは最終結果が出る前から、予想していた人も多かったと 思います。牛が若かったこと、最初の検査でも、判定が微妙だった ことから、私もたぶんそうだろうと思っていました。

 検査の途中の段階で、情報が公開されたことについては、ちょっ と判断に迷うところです。牛の生産や流通に係わっている人からす ると、大変迷惑な話だとは思いますが、私はやっぱり情報の公開と いうことでは、良かったと思います。

 今までの「隠す→バレる」というやり方では、「隠す→隠し通す」 というのがありですが、「発表する→取り消す」というのは、ちょ っとみっともないですが、もし事実だったら、一刻も早く発表した 方が良いわけで、基本的には正しいのだと思います。検査結果を10 日に発表しなかったのは、批判もあるでしょうが、私はこれは理解 できると思います。

 ただ、検査する牛を特定できない状態だった、ということは、大 いに困ったことだと思います。練習気分だったのでは?そのことと、 間違った検査結果が出たことと、無関係ではないと思うのです。

 18日からは、東京都では、全部の牛をこうした検査にかけ、合格 した牛の肉だけを出荷する、という体制をとるようです。これはな かなか大変なことで、私はとても評価できる体制だと思います。 (詳しいことはまだ判りませんが)

 全国的に、すべてそうする方針のようですが、今までの報道でも わかるように、なかなか全国一律に、とはいかない現状があります。 やばそうな牛は東京都には出荷しない、などということは現実に起 こりそうです。

 例の狂牛病の牛について、肉骨粉は食べさせていない、という報 道でしたが、どうもホクレンの餌の工場で、肉骨粉の混入が起こっ ていた、という報道がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

狂牛病に感染した牛が生まれた北海道佐呂間町の牧場で使われてい た牛の飼料が、肉骨粉入りの豚や鶏の飼料と同じ生産ラインで製造 されていたことが6日、分かった。96年に牛飼料への肉骨粉使用 が「禁止」された後も業者の間では肉骨粉混入の危険性が指摘され ていたが、農水省が牛用に専用ラインを設けることなどを定めた混 入防止のガイドラインをつくったのは今年6月になってから。混入 と感染牛との関連は不明だが、徹底を欠いた農水省の対応が改めて 問われそうだ。 

http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/disease/2001-5/1007-1.html

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 どうも原因はこのあたりのようです。ということは、狂牛病に感 染した牛は他にもあった可能性が高い、ということになります。

 おそらく、すでに処分されてしまった、ということだとは思いま すが、今しばらくは目が離せないですね。

 それから、イギリスでは狂牛病は人には感染しない、という論文 が発表されたとか。また、クロイツェル・ヤコブ病は日本でも、少 しですがかかる人はいます。今年もすでに数人、亡くなっているよ うです。もし、この中に、狂牛病からの感染が入っていても、おそ らく判らないでしょうね。今から心配しても仕方ないのですが。


2001/10/07

 何だか騒ぎが大きくなってきました。ここまでのところ、狂牛病 が拡大していく、という事態にはなっていなくて、肝心なところと は違うところで騒いでいる、という感じです。

 狂牛病が広がるかどうか、よりも自分の健康の方が大事な人が多 いのですね。

 現在までの世界の発生状況は以下のとおりです。(農業技術研究 機構動物衛生研究所のページより)

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

         北
      イ  ア ア
      ギ  イ イ     ポ
      リ  ル ル フ   ル   ス ベ
      ス  ラ ラ ラ ド ト ス ペ ル
      本  ン ン ン イ ガ イ イ ギ 日
年度    島  ド ド ス ツ ル ス ン | 本 
1987年以前 442    0 
1988年  2,469    4 
1989年  7,137   29  15   0   0   0   0   0   0   0
1990年  14,181  113  14   0   0   1   2   0   0   0
1991年  25,032  170  17   5   0   1   8   0   0   0
1992年  36,682  374  18   0   1   1  15   0   0   0
1993年  34,370  459  16   1   0   3  29   0   0   0
1994年  23,945  345  19   4   3  12  64   0   0   0
1995年  14,302  173  16   3   0  14  68   0   0   0
1996年  8,016   74  73  12   0  29  45   0   0   0
1997年  4,312   23  80   6   2  30  38   0   1   0
1998年  3,179   18  83  18   0 106  14   0   6   0
1999年  2,274    7  91  31   0 170  50   0   3   0
2000年  1,512   14 149 161   7 163  33   2   9   0
2001年(*) 311    6  56 103 102  72  25  64  25   1
------------------------------------------------------------
       178,164 1,809 647 344 115 602 391  66  34   1
http://niah.naro.affrc.go.jp/disease/bse/count.html

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 イギリスの狂牛病はようやく下火になってきたようですが、相変 わらず発生数は断然トップです。また、昨年大騒ぎしたフランスで は、実は以前から発生していたのですね。どうして昨年、急に騒ぎ だしたのでしょうか。

 イギリス以外では、アイルランド、スイス、ポルトガルなどのよ うに以前から一定の数で発生している国と、ドイツ、スペイン、ベ ルギーなどのように近年急に発生しだした国があります。遅ればせ ながら、日本もここに仲間入りしたわけです。

 でも、この数字を見る限り、あまり騒ぐとヨーロッパの人に笑わ れそう。ヨーロッパといえば、こんな話もありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

【ベルリン4日共同】ドイツ消費者保護・食糧・農業省のスポーク スマンは4日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対し、価格調 整のため同省が買い上げた牛肉6000トンを、同国に向け発送し たことを明らかにした。

 対象となるのは、狂牛病騒ぎに伴う価格暴落を防ぐため、政府が 買い上げて廃棄処分する予定だった牛肉で、汚染されていない。  牛肉を積んだ貨物船は9月24日にドイツ北西部のウィルヘルム スハーフェンを出港、11月上旬に北朝鮮の港に到着するとしてい る。牛肉は世界食糧計画(WFP)を通じ、北朝鮮国内の子供や老 人、病人らに提供される。

http://www.kahoku.co.jp/news_s/20011005KIIAIA33600.htm

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 以前から話は聞いていましたが、やっぱり送り出したようです。 私はやっぱり、ドイツ人は恥知らずだと思います。

 肉骨粉はようやく禁止の方向に進みそうですが、こんどは逆に、 牛関連の廃棄物処理が問題になると思います。

 日本でも、いったん肉骨粉に加工したあと、買い上げるとかする んでしょうが、その費用はともかく、あとの処理は心配です。どう するんでしょうか。

 狂牛病の危険性をいっているところは多いのですが、どうしたら 良いか、ということを横浜国大の中西準子さんが発言しています。 http://www.kan.ynu.ac.jp/~nakanisi/index.html をごらんください。

 佐呂間町の農家が、ホクレンのエサしかやっていない、と言って いる以上、ホクレンのエサが怪しいとにらんでいるようですね。

 それから、全頭検査より、抜き取り検査を、と言っているのは、 全頭検査というのがこんなのだからです。 

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 農水省は1日、狂牛病対策として、国内のすべての生きている牛 (約459万頭)を対象に狂牛病の症状の有無を調べた結果、異常 な牛は確認できなかった、と発表した。各都道府県の家畜防疫員が 9月12日から、すべての牛の飼養農家に立ち入り調査を実施して いた。検査は牛の健康状態などを外見上の所見から調べたもので、 細胞や血液などへの特別な検査は実施していない。

http://www.asahi.com/national/update/1002/002.html

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 こんな検査をいくら全頭にしても、意味はありません。それより、 限られた数で良いから、無作為抽出した牛を、きちんとした検査に かける方が、よっぽど本当のことがわかる、ということです。

 まあ、今現在は狂牛病の症状が発見できなかった、というのは、 それはそれでちょっと安心できることではあります。この状態で人 間に被害が出ることはちょっと考えにくいのですが、思わぬところ から感染した、という事件がないともかぎりません。変な食べ物に はやっぱり注意が必要ですね。


2001/09/30

【肉骨粉】

 肉骨粉の件では、リサイクルということへの重大な疑問が表面化 してきました。私たちも、リサイクルを優先するのか、安全性を優 先するのか、考えなければいけないですね。

 私は以前から、食べ物についてのリサイクルは慎重にしなければ、 と言ってきました。たとえば、家庭で作る堆肥を農家に渡して使っ てもらう、というようなことは危険だからやめた方が良い、と主張 してきました。

 肉骨粉は廃棄物の有効利用というか、リサイクルそのものとして、 有効な方法だと思います。しかもその辺の「リサイクル」とは違っ て、産業として成り立っているところが、実に偉いものです。無償 回収やボランティア活動による「リサイクル」というのは、はっき りいって資源の有効利用とは言い難いところがあります。

 肉骨粉は、そういう意味で、リサイクルという点ではなかなか優 秀なものです。世のリサイクル信奉者は、今こそ肉骨粉擁護の論陣 を張ってほしいと思うのですが、リサイクルなどということに熱心 な人ほど、肉骨粉を悪く言っているような気がして、ちょっと複雑 です。

 それではどうすれば良いか、というと、私たちの社会は、資源の 有効利用より、安全性の方を優先する、という時代に入ったのだと いうことを確認し、食べ物に関しては「リサイクル」は基本的に行 わない、という方向に進んでいくしかないと思います。

 せっかく産業として成り立っている肉骨粉の生産ですが、残念な がら安全性重視の視点から、生産品目を変更してもらうしかないで しょう。水産物も汚染という点では心配なのですが、とりあえずは 魚粉なんかの生産に切り換える、というのはどうでしょうか。まあ、 私なんかが心配しなくても、きっとちゃんとやって行ける、と私は 思っています。

 とりあえず、狂牛病の蔓延を防ぐためには、肉骨粉の全面禁止処 置をすべきだと思うのですが、今の様子ではなかなか踏み切れない みたいです。イギリスの狂牛病は終息に向かっているようですが、 結局最後まで狂牛病が残っているのは日本だけだったりして・・。

【最近の情報】

 以下は最近の情報です。(私の感想)

・農水省関連の動物衛生研究所(動衛研)が最初の検査で感染して いない(陰性)と判定したのは、牛の脳の採取方法にミスがあった ことが原因と、検査薬メーカーが指摘していることが27日わかっ た。(やっぱり・・)

・厚生労働省は27日、食べると感染の恐れがある牛の「特定危険 部位」について、食肉処理場で焼却処分するよう各都道府県などに 通知した。焼却対象は、脳、せき髄、目、小腸の先端部で、感染の 有無に関係なく、生後1年以上の牛すべてが対象となる。(通知す れば守ると思っているようですが、本当はどうなんでしょうね。)

・国内で初めて狂牛病の感染が確認された乳牛の病原体「プリオン」 は、欧州で流行した病原体とタンパク質構造が一致しているとみら れることが27日、農水省関連の動物衛生研究所(茨城県つくば市) の検査などでわかった。狂牛病のプリオンは欧州で確認されている 1種類しかないことから、感染源が欧州産の肉骨粉飼料である可能 性が極めて濃厚となった。(これは予想どおりでしょう。)

・日本の食肉処理場では、牛の体を背骨に沿って二つに切断する 「背割り」と呼ばれる方法が一般的だが、せき髄の一部が食肉部分 に飛散し、汚染を広める可能性があると指摘されている。(これは びっくり。みんなこうしているのですが、やっぱり食肉もやばそう ですね。)

・農水省は、英国からの肉骨粉の輸入を1996年に禁止したが、 その他の欧州連合(EU)からの輸入を禁止したのは今年1月。こ の間にEUから約8万トンの肉骨粉が輸入されており、同じ感染経 路で発病する牛が発生する恐れがある。(はたしてこれからどれだ け広がるかが問題です。)


2001/09/23

 今回の事件を整理してみます。

(1)ヨーロッパの専門委員会が日本でも狂牛病発生の可能性を指 摘したが、日本政府の要請で報告書を作成しなかった。

(2)8月6日に千葉県で狂牛病と見られる牛が発見された。この 牛は5才の乳牛で、食肉処理場に運び込まれたが、すでに自分で立 てない状態だったため、脳の一部を採取して検査した。

(3)15日、最初の検査では陰性だった。

(4)24日、脳細胞に異常を認めた(空洞ができる)ため、も う一度検査にまわした。

(5)9月10日、二度目の検査結果が陽性となったので、農水省は イギリスの研究機関に鑑定を依頼し、事実を発表した。

(6)農水省は11日、この牛が北海道佐呂間町の農場で生産され、 98年4月に千葉県白井市内の酪農家に2歳くらいで出荷されたと 発表した。

(7)12日、独立行政法人・肥飼料検査所と北海道はこの牛に千葉 県と道内で与えられた飼料の製造元について、それぞれ狂牛病の原 因となりうる「肉骨粉」を使っていないと発表した。

(8)14日、農水省は問題の牛が焼却処分されず、肉骨粉にされて いたことを発表。

(9)15日、農水省は業者に出荷停止を要請した。

(10)16日、業者は農水省と茨城県の立ち入り検査に対して、問題 の牛の混じった肉骨粉は外部に流出していないことを確認した、と 報告した。

(11)18日、北海道はこの牛を最初に育てていた北海道の農場が売 却した71頭(千葉で見つかった問題の牛を除く)について道内に35 頭、道外に28頭が出荷されたことが確認できたと発表した。残る8 頭については、不明。

(12)22日、農水省から送付されたこの牛の脳組織検体を検査した 英国獣医研究所が狂牛病と確定診断し、これを受けて同省は、狂牛 病と認めた。

 とうとう本当に狂牛病だったことがわかってしまいました。この 病気は単独で発生するのではなく、感染性のものなので、同じ環境 で育った牛が発病する可能性はかなりあると思います。

 この病気は潜伏期間が長いことも特徴です。したがって、飼育期 間の短い、肉牛ではあまり発見されず(発病する前にと殺されてし まうので)、乳牛での発見例が多くなります。

 問題の70頭ほど以外にも、その牧場関係の牛は徹底的に調べて、 発病の有無とは関係なく、焼却処分にするべきと思います。

 農水省は全国の牛の検査をする、といっているようですが、例に よって、マスコミ対策のリップサービスでしょう。検査の方法も確 立していないし、今の体制では、担当職員が農場をまわって、異常 がないか聞き取り調査して、「異常なし」という報告をあげて、そ れでおしまいになると思います。

 問題の牛も、はっきりとした症状がでているのに、最初は狂牛病 と診断できなかったのですから、症状も出ていないときに、診断で きるとは思えません。

 農場側でも、少しでも怪しい牛は、症状が出る前に、こっそり処 分する、ということが起るような気がします。なかなか前途は多難 です。

 こういうことを私が決めつけるのも僣越なんで、ぜひ反論をいた だきたいところです。私がそう思うのはそれなりに理由があるので すが、その件については後日、まとめてみたいと思います。

 メールでいただいた件についてですが、それぞれの方に出した返 信をまとめて見ますと以下のようになります。

(1)今のところ、発症する可能性のあるのは、乳牛です。牛乳・ 乳製品は安全だとされています。問題は廃用になった乳牛ですが、 これは直接肉として売られるものではありませんから、加工品の原 料が問題になります。

(2)たくさんの加工品に牛由来の原料は使われています。怪しめ ばキリはないのですが、いずれもある程度加熱され、感染性は低く なるのと、感染した可能性のある牛の頭数からいっても、今、感染 性をもった加工食品が販売されている可能性はほとんど0と思いま す。

(3)牛肉は発症した牛の肉でも、感染性は低いと言われています。 挽き肉はやや怪しいのですが、普通の精肉ではそんなに感染しない ようです。発症した牛の、脳や目玉などを食べれば一発でアウトだ そうですが、これは体内に入る病原体の量と感染性とが密接な関係 があるからです。

(4)私たちが直接、発症した牛の肉を手に入れるということは現 在はあまり起りそうもありません。ただ、将来に渡って安全か、と いうと、放置しておけばイギリスのようになる可能性はあります。 つまり、危険性あり、として対処しなければならないということで す。農水省はこの期に及んでまだ、「安全だ」などと言っています が、これは追い詰められるととりあえずこう言っておく、役人の習 性ですね。

(5)牛由来のものを一切食べない、というのもありと思いますが、 そこまでしなくても、あまり牛肉を多く食べない、という注意くら いはした方が良いのかも知れません。というのは、同じものを食べ ても、量が問題ですから。

(6)イギリスでは人間への感染がありました。現在、発症したの は100人程度(もちろん、みんな死んでいます。)ですが、潜在 的には数千人〜一万人以上が発症するだろうと言われています。た だ、日本人とイギリス人とでは、一人あたり牛肉の消費量は1桁以 上違いますので、日本人が感染する確率はかなり低くなると思いま す。

(7)牛肉以外については、まず問題ありません。豚に移った、と いうことは報告されていません。これは「種の壁」ということがあ るからです。イギリス人が牛肉を食べるような量を、豚に食べさせ れば、種の壁を越えることもあるかも知れませんが、そこまで贅沢 している豚もいないでしょう。鶏は哺乳類ではありませんので、こ の壁はほぼ無限に大きいと思います。

 いまのところの情報から、こんなように私は思います。これは私 個人の見解なので、ご参考までに。

 しかし今回の農水省の対応はさっぱりでしたね。口蹄疫のときの 水際作戦はなかなか見事だったのですが、私はこれは現場は頑張っ ているが、官僚がアホなんだと思います。いや官僚個人個人がアホ、 というのではなく、日本国の官僚体制が機能不全に陥っている、と いうことなんでしょうが。

 私はベジタリアンではありませんし、何となく飽食の果ての贅沢、 という気がして、あまり好意的ではなかったのですが、こんな病気 が出てくるというのは、肉食をやめれば?という天の声かもしれな いな、などと思ってしまいます。

 やっぱり肉食はほどほどがよろしいようです。


2001/09/16

 9月10日、日本でも、狂牛病らしい牛が発見されたようです。千 葉県でのことで、乳牛として飼われていた5才の牛だそうです。

http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/disease/2001-3/0911-1.html

 まだ確定というわけではないのでしょうが、この牛の生産者まで わかっていますので、現在調査中ということです。

 この牛は北海道で生産されたもので、その生産農家を調べたとこ ろ、狂牛病の原因となる、「肉骨粉」は使用していない、というこ とです。

http://www.mainichi.co.jp/eye/feature/disease/2001-3/0913-1.html

 原因は不明だな、と思っていたら、14日なって、こんな記事があ りました。

http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20010915k0000m040158000c.html

 何と問題の牛を「廃棄」したと言っていたのに、その牛は処理業 者に売られて、肉骨粉になっていた、というのです。

 

 「農水省は10日の発表では「牛は処理場で処分され、すべて廃 棄された」としていた」ということですが、これが真っ赤な嘘だっ たわけです。

 乳牛の場合、2〜3産で供用を中止して、肉牛として飼育しなお す、という方法があります。これくらいだとまだ若く、雌牛なので 結構まともな価格で売れるということです。

 もう少し長期に乳牛として供用された場合、通常の牛肉として売 るのは無理なのですが、最後はやっぱりと畜場で処分され、加工用 肉などに使われます。枝肉になった状態で、そのようなものを見せ てもらいましたが、肥り方が違うので、すぐに見分けがつきます。

 たまに雄牛も処理場にあったりしますが、これはとても大きいの で、やはりすぐにわかります。雄牛もまず普通の食用にはならない そうです。

 で、以上は健康な牛の場合で、病気が出たり、死んでしまったり して、広い意味での食用も無理な場合、処理業者がひきとって、肉 骨粉に加工する、ということをします。普通の病原体なら、この処 理での加熱等でまず無害化するのですが、狂牛病の場合は、例外な のです。

 以前に取り上げましたが、日本でも狂牛病が発生する可能性があ る、という根拠は、イギリス産のこうした肉骨粉が日本に輸入され ていた、という事実に基づいています。

 要するに、肉骨粉にする加工では、狂牛病の感染性はなくならな いのです。

 それを日本でまたやっちゃった、というのは最悪ですね。

 件の酪農家にとっては、自分の買っていた牛が死んだので、いつ もの処理をしただけなのでしょうが、少なくとも狂牛病の可能性が あるということが判った時点で、いつもの処理をしてはいけないの は当然のことです。

 農水省は業者からの報告で事態が判明してからも、まだ言い訳を しているようですが、とんでもないことです。行政だけを責めるの は私は感心しない、といつも言っていますが、今回の事件に関して は、行政の責任重大で、ほとんど犯罪に等しい怠慢だと思います。

 この件で質問をいただきまして、ちょっと調べていたら、このサ イトを見つけました。まさに情報満載、という感じです。

http://www.anex.med.tokushima-u.ac.jp/topics/index.html

 さて、日本での事態の解明はまだ時間がかかりそうです。行政や 業界でも、真面目に解明に取り組んでいる人もいれば、何とかごま かしたいだけの人もいる、ということで、どういうふうに展開して いくか、まだ判らない部分があります。

 完全にクロ、ではない時点で、公表したということは、とても良 かったと思い、日本の農政もまともになってきたな、と思っていた 矢先に、やっぱり旧来の「臭いものにフタ」、というか、「備えな ければ憂いなし」というか、といった対応を見せつけられると、本 当に困惑します。

 現場の研究者は情けない思いをしているでしょうね。

 ただ、少なくとも今はまだ、日本の牛肉が危険だ、というような 理解をする段階ではないと思います。私たちがとれる対策は別に何 もないです。(肉食をやめる、とかいう判断はあるかも知れません が。)

 そこで、以下は狂牛病についての復習です。

(1)狂牛病は1980年代末からイギリスで発生した、牛の感染性の 病気です。

(2)病原体は細菌やウィルスではなく、プリオンという蛋白質の 異常なものです。プリオンは動物の神経組織に普通にある蛋白質で すが、この異常プリオンが体内に入ると、正常なプリオンがどんど ん異常になってしまう、のが感染のスタイルです。

(3)蛋白質は加熱によって変性しますが、異常プリオンはいわば すでに変性した蛋白質ですので、通常の加熱などでは感染力を失い ません。イギリスで狂牛病が発生した原因は、同様の羊の病気であ る「スクレイビー」にかかった羊の遺体を使った肉骨粉を、牛のエ サにしたことである、と考えられています。(これについては異論 もあるようです。)

(4)この病気は人にも移ります。狂牛病に由来する、と見られる 病気で、イギリスではすでに死亡者がでています。この病気は新種 のクロイツェル・ヤコブ病といわれ、発症すると脳細胞が破壊され、 意識はあるものの、思考力が失われ、身体の制御もきかなくなって、 速やかに死に至る、大変恐ろしい病気です。治療方法などはありま せん。

(5)イギリス以外のヨーロッパ諸国にも飛び火して、昨年は大騒 ぎになりました。これは主にイギリスから、狂牛病に感染した牛の 遺体を使った肉骨粉を輸入したためと考えられています。

(6)牛にこのようなエサを与えることを禁止して、ようやく鎮静 化の方向へ向かっているようです。国際的にこの肉骨粉の動きを調 査して、日本でも狂牛病発生の恐れがある、ということはわかって いたのですが、日本政府からの要請で、報告書が作成されなかった、 という事件が報道されていました。

(7)日本では、牛に肉骨粉を与えることは、行政指導としては禁 止されていましたが、実効的な法律を伴っていないため、事実上は 野放しだったようです。狂牛病の発生の有無についても、調査して いなかったから、なかったことになっていた、ということが言える と思います。

(8)外国で発生→日本は大丈夫と言い続ける→しかし本当のとこ ろは調査もしていない。(この辺、エイズと同じですね。)


最初の記事

 先日からの話のつづきです。インターネットで調べたら、どうも 私が思っていたのより、大騒ぎになっているようです。フランスに 続き、ドイツでも狂牛病(BSE)が発生し、大パニックが巻起こ っているそうです。

 特にフランスでは、BSEであることが確認された牛肉が市場に 出回り、パニックになっています。どうも故意に病気の牛を屠殺し、 売ってしまったようで、犯人は逮捕されています。

 そこで少し情報をまとめてみました。


http://square.umin.ac.jp/massie-tmd/bse.html#chrnlgy より

狂牛病に関する簡単な年表

200年ほど前:スクレイピーの発見

1920:クロイツフェルト・ヤコブ病の発見

1970年代後半:英国で牛の餌に羊の内臓,骨を使い始めた

1980年代はじめ: 海綿状脳症の原因がプリオンではないかと提唱 された

1986: BSEの初めての報告

1988.7 : 牛の内臓を牛の飼料にすることを禁止

1989.11: 特定の牛の内臓(SBOs)を人間の食物の材料に使うことを 禁止

1990:第一次BSEパニック.英国政府はBSEの人への感染の可能性を 真っ向から否定.

1994: BSEの発生数が月2000頭とピークになった.それ以後減少.

1996.3.20:英国政府がBSEが人間にうつる可能性をはじめて公式に 認めた.この時のnvCJDの患者数は10人

1997.9:nvCJDはBSEが人間に感染した結果であることがほぼ確定的 になった.

1998.9.nvCJDの患者数が27人となった.切除虫垂保存標本における プリオンの検索が英国全土で始まる.(その後4000例調べても陽性 例はなかったと報告有り)

2000/10/26.BSEスキャンダルの最終報告書がまとまった.→解説

2000/11/3:vCJDによる死亡者数77人にのぼる.


 ここでちょっとギョっとするのがBSEが原因で人間が発症する ことが公式に確認されていることです。

 スクレイピーというのは以前からあった羊の病気です。脳が海綿 状になって死亡に至る病気で、一定の率で今でも出ている病気です。

 BSEは当初、このスクレイピーで死んだ羊の内臓などを牛の飼 料に混ぜたため、牛がこの病気に感染した、牛スクレイピーである、 というのがイギリス政府の見解で、飼料への羊の使用を禁止したこ とで、BSEは収束に向かう、として、BSE対策を厳しくしなか ったことが批判されています。

 当時のサッチャー政権が、業界の利益保護に走った、との見方も あるようですが、その後、この時のイギリス政府の対応は全くの間 違いであった、ということが確認されています。こんな話は日本だ けかと思っていましたが、そうでもないようです。

 また、イギリス政府はBSEが人間にうつることはない、牛肉は 安全である、と(根拠もなしに)断言していましたが、その後、上 の年表にあるように、実際に牛BSEから感染した「新型クロイツ フェルト・ヤコブ病」が発生し、BSEが人間の健康にとっても、 脅威であることがわかっています。

 クロイツフェルト・ヤコブ病というのは、以前からある脳の病気 です。スクレイピーやBSEなどと同じ、「海綿状脳症」の一種で す。原因は不明ですが、一部に家族性(遺伝?)のものがあること が知られています。

 そのクロイツフェルト・ヤコブ病に新種が見つかり、これが今ま でのものとは違い、BSEが直接、人間に感染したものであること が立証された、ということです。

 今のところ、この病気には治療法はありません。感染を防ぐ方法 もありません。発症した場合、脳が徐々に海綿状になっていき、運 動能力はもちろんのこと、精神活動も次第に破壊され、完全に植物 状態になって死に至ります。

 アルツハイマーなどの痴呆症状と混同されることもありますが、 実態ははるかに恐ろしい、必ず死に至る病気です。普通、発症から 死亡まで、数ヶ月しかかかりません。新型のこの病気は、ヒトBS Eと言った方が適切だと思います。

 潜伏期間がたいへん長い病気です。すでに感染している場合も、 発症するまで、感染自体を知ることはできません。十年〜数十年も かかって発症していきますので、今後、かなり長期間にわたって、 イギリスではこの病気の患者が発生しつづけるはずです。総発生数 は1万人台にとどまるだろうと言われていますが、希望的観測に過 ぎないのかも知れません。また、フランスでもすでに患者が確認さ れているそうです。

 BSEの病原体はプリオンというたんぱく質で、脳・神経細胞に 圧倒的に多いのですが、その他の内臓からも検出されます。また、 BSEにかかった牛の血液からも感染を起こしますので、結局、全 身が感染源になり得るのです。

 そこで今、ヨーロッパでは牛肉業界が壊滅的な被害を受けている、 というわけです。私たちの所にも危険が及んでいるのか、というこ とで、下のリストをご覧ください。


http://www.yakuji.co.jp/yakuji/yakujinippo/y200012150103.html より

 ◆狂牛病が発生している国は次の通り。

 英国、スイス、フランス、アイルランド、オマーン、ポ ルトガル、 オランダ、ベルギー、ルクセンブルグ。

 ◆発生リスクの高い国は次の通り。

 アルバニア、オーストリア、ボスニア・ヘルツェゴビ ナ、ブルガ リア、クロアチア、チェコ、デンマーク、ユーゴスラビア、フィン ランド、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、イタリア、マケドニア、 ノルウェー、ポーランド、ルーマニア、スロバキア、スペイン、ス ウェーデン。

 ◆狂牛病感染リスクが高い部位は次の通り。

 脳、脊髄、眼、腸、扁桃、リンパ節、脾臓、松果体、硬 膜、胎盤、 脳脊髄液、下垂体、胸腺または副腎。

  英国農漁業食糧省の2000年6月の報告書「A Progress Report on Bovine Spongiform Encephalopathy in Great Britain」によれば、 2000年6月までの発生状況は以下のとおりです。

  英国での発生総数は176,954頭です。そのうち、1999年 は2,274頭、 2000年は半年で613頭となっています。最大発生がみられた1992年の 36,682頭、1993年の34,370頭と比べると15分の1以下に減少してきて います。
  ほかにまだ発生が続いている主な国の1999年の発生数 は、ポルト ガルの168頭、アイルランドの91頭,スイスの49頭,フランスの31頭 です。
  全世界でのこれまでの発生総数は181,375頭です。

 このうち、ドイツは実際にBSE発生国になってしまいました。 おそらくヨーロッパ全域が危険地域ということになります。どうも イギリスから輸出された牛、飼料が原因ではないか、と考えられて いるようで、イギリスの評判は極めて悪いようです。

 私たちが食べる牛肉は主に、日本・アメリカ・オーストラリア産 です。今のところアジア・アメリカ・太平洋地域は危険地域には入 っていませんので、とりあえずは安心といえると思います。

 サッカーのトルシェ監督が「ソーセージを食べるな」と言ったと か言わなかったとか。ソーセージは日本では人工ケーシングが普通 ですが、本来は動物の腸に挽き肉を詰めて作ります。文字通りの 「腸詰」です。一般に、「ウインナー」は羊の腸、「フランクフル ト」は豚の腸、「ボロニア」は牛の腸で作ります。この順に太いソ ーセージになります。フランス人が普通に食べるのはこの牛の腸を 使ったタイプなんだそうです。

 ヨーロッパ旅行へ行って、ソーセージを食べる、というのは極め て危険です。私ははっきり言ってヨーロッパ旅行そのものが危険な のではないか、と思っています。

 前回も書いたように、日本でもヨーロッパから飼料や薬品の原料 として牛由来の物質を輸入することが禁止されています。牛肉もヨ ーロッパからは入ってきていません。でも、人の往来は常にあるの ですし、加工食品はどんどん輸入されてきています。完全にBSE を防衛するのはおそらく不可能でしょう。

 何故かあれほどセンセーション好きのマスコミがこの件に関して は沈黙を守っています。私はこれが一番気持ち悪いです。

 こうなってくると、菜食主義に走りたくなります。実際、豚にも 狂牛病をうつすことは実験で成功しています。やがては全ての肉類 がこの病気のために食べられなくなり、人類はすべて菜食となり、 すべての動物は人間に食べられるという災厄から永遠に免れる、と いうシナリオも棄てたものではないような気がしてきました。


★このページのトップへ★