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2000.07.30
2003.07.27
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食べ物情報(10)その他の話題

アトピービジネス


2003.07.27


 こんなメールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 知り合いのお子さんにアトピーでお困りの方がいます。色んな方 法を試された様ですが、改善されていません。今高校2年生ですが、 1年半程経過し今の最大の悩みはカユミとの事です。身体全体にア トピーが広がっている為、耐えられない痒さがある聞きます。簡潔 に質問させて頂きます。

■ アトピーのカユミを取る一番いい方法は?
■ その際のスキンケアー法は?
■ その他注意事項は?

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 それに対する私の返信です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 しばらく前、NHKの「ためしてガッテン」で皮膚のケアーの方 法を取り上げていました。

 今のところ、私としてはここに紹介されている以上の知識はあり ません。
http://www.nhk.or.jp/gatten/archive/2003q2/20030521.html

 うちのこどもたちも結構アトピーがひどかったのですが、二人と も成人し、かなりおさまってきているようです。でも、まだときど き、薬をつけていたりします。

 症状を抑える薬はあるわけですから、薬を恐れるのが一番いけな いと思います。

 紹介されているようなケアで、おさまってくるといいですね。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 症状がひどくて困っているのに、薬を使わないのは絶対に間違っ ています。漫然と使い続けるのも問題ですが、使える薬があるのに 使わないで苦しんでいるのはナンセンスというものです。

 蔓延している「アトピービジネス」の出発点はあらかじめ薬によ る治療をデマ宣伝で中止させることです。そのためにいろいろな嘘 がまかりとおっていますが、だまされないようにしたいものです。

 皮膚科学会のホームページにQ&Aがありますので、ぜひ読んで みてほしいと思います。

http://www.dermatol.or.jp/QandA/atopy/contents.html
--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

Q,どうしてもステロイド外用薬をつけるのが怖いのですが?

A.マスコミや一部の医師による無責任なステロイド批判により, ステロイド外用薬は恐い薬という誤解が生まれてしまったのはとて も残念なことです.ステロイド内服薬による全身的な副作用と混同 していたずらに恐がったり,急に中止したための単なる症状悪化を すべて副作用であると混同したりして,ステロイド外用薬は使いた くないとおっしゃる患者さんも少なくありません.恐がってきちん と塗らないと十分に炎症を抑えることができず,かえって使用期間, 使用量が増えてしまいます.疑問点や不安が多いときには皮膚科を 専門とする医師とよく話し合って,納得されてからお使い下さい.

http://www.dermatol.or.jp/QandA/atopy/atopy_q13.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 最後に、こんな警告も出ています。もしかして「皮炎霜」に心当 たりのある人はいませんか?

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 日中合弁会社製造,日本向け限定でステロイドを含有せず,アト ピー性皮膚炎に劇的に効果があるとする「皮炎霜」という薬が爆発 的に使用されている.ところが,日本皮膚科学会・アトピー性皮膚 炎患者相談システムへの相談に端を発した調査より,同薬には最強 ランクのステロイドであるプロピオン酸クロペタゾールが含有され ていることが判明した.この結果は福岡県保健福祉部の調査におい ても確認されている.これは中国では薬の成分の公開義務がないこ とを盲点とした,日本国内業者の「アトピービジネス」であると推 察される.

 ステロイド外用薬の適正使用こそアトピー性皮膚炎の治療のポイ ントであるが,本薬は最強ランクのステロイドを含有しているにも かかわらず,乳児や顔面に対しても非ステロイドと信じられたまま, 安易に広く使用されており,顕在化はしていないものの,既にその 健康被害は広く拡大しているものと推察される.

http://web.kanazawa-u.ac.jp/%7Emed24/atopy/hienso.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------


2000.07.30


2001.10.28追記しています。

 今回は「アトピービジネス」についてです。 (ネタ本は「アトピービジネス」竹原和彦著 文春文庫です。)

 著者は現場の医者で、アトピービジネスの被害者への医療に取り 組んでいる、皮膚科の専門家です。

 アトピービジネスというのは、「アトピー性皮膚炎」に悩んでい る人(多くはこの症状のある子供の親)を食い物にしているさまざ まな悪徳ビジネスの総称です。この本では、以下のように列挙して います。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

【健康食品】アトピー性皮膚炎をターゲットとする健康食品にもさ まざまな形態のものがある。

(1)食品の形態をとる健康食品……最近の流行でいうと、霊芝、 種々のお茶、ロイヤルゼリーやプルーン、有機野菜など。

(2)錠剤、エキスの形態をとり、薬と錯覚させるような販売をし ている健康食品……アメリカより輸入されているビタミン剤、乳酸 菌、プロポリスなど。

(3)医療機関での治療と健康食品がセットになって行われている もの……四国のN病院とR茶、東京都のS漢方医と健康食品ポロ× ポロ×など。

【化粧品及び石鹸など】化粧品に分類されるものにもさまざまな形 態のものが存在する。

(1)通常の化粧品だが、アトピー性皮膚炎を含めて「肌の弱い人 でも大丈夫」として宣伝されているもの。

(2)通常の化粧品であり、なおかつ「アトピー性皮膚炎が改善す る」という効果を口コミ、チラシの体験談などで謳っているもの。

(3)化粧とは無縁の外用薬だが、薬としては認可されないため、 表向きは化粧品として販売されているもの。……C社の多糖類含有 化粧品、O社のステロイドを抜くと称するジェルなど。

さらに、石鹸・シャンプーもいくつかに分類される。

(1)低刺激を謳い、従来の治療の補助療法として位置づけられる もの。

(2)添加された成分がアトピー性皮膚炎に対して効果があること が何らかの形で宣伝され、積極的にアトピー性皮膚炎が改善するか のように錯覚させるもの。

【温泉療法】古来わが国では,温泉は皮膚病に効果があるとされて きた。アトピービジネス化した温泉療法にもさまざまな形態が存在 する。

(1)自宅に温泉の水にを宅配し、「湯治」を勧める全国的な温泉 療法。

(2)特定の温泉地を、アトピー性皮膚炎に有効として、その「温 泉地」を宣伝するもの。

(3)医療機関と特定の温泉地がタイアップしてアトピー性皮膚炎 の治療を展開するもの。

【入浴剤】入浴剤にもさまざまなパターンがある。

(1)入浴剤単独で宣伝、販売されているもの……ニンニクエキス の入浴剤など。

(2)入浴剤とお茶がセットになったもの……1997年にブームにな なったシジュウム茶。

(3)入浴剤とお茶以外の健康食品がセットとなったもの……まこ も製品(食用、クリーム,入浴剤のセット)。

【水療法】水療法とは特別な水を販売するもので、さまざまなパタ ーンがある。

(1)超酸性水外用……医療機関自体が超酸性水外用を謳う例が増 加しており、超酸性水にも、機械のメーカーによりさまざまな銘柄 が存在する。

(2)アルカリイオン水引用……(1)の超酸性水とセットになっ ていることが多い。

(3)浄水器……水道水中の塩素を抜くと称しているが、アトピー 性皮膚炎患者家庭に対しては、特に高額なものが勧められることが 多い。

(4)その他の水治療……「波動○○水」なる自然水も販売されて いるが、その本態については私には理解不能である。

【防ダニグッズ】通常はダニ感作例に対する生活指導、補助療法の 一部として施行されるが、期待される効果の割には高額すぎるもの はアトピービジネスとして分類されよう。防ダニ寝具、掃除機程度 は,場合によっては許容範囲であるが、防ダニ用の建築、家屋の改 装までになると、費用対効果の点で大きな疑問が残る。

【エステ】最近ではアトピー性皮膚炎をターゲットにしたエステも 増加しており、一括前払いで数百万円というコースも設定され、そ こで生じた健康被害をめぐる訴訟も起こっている。

【医療機関による特殊療法】保険外診療や保険外の治療法を売りも のにする医療機関が増加している。それらの中には、皮膚科医・小 児科医以外が突然アトピー性皮膚炎の専門医に転身したものも少な くない。特殊な治療法を宣伝するための本を出版している医療機関 の多くは、アトピービジネスに分類していいだろう。その他にも特 殊な宗教、ヨガ、気功などさまざまなものがあげられる。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ながながと引用しましたが、実にたくさんのアトピービジネスが あるものです。これらのすべてが、良くてインチキ、悪いものは立 派な詐欺です。こころ当たりはありませんか?

 実名をはっきり書いていないのは、私の配慮ではなく、原著がそ うなっています。この辺はちょっと根性なし。「R茶」がルイボス ティーのことなのは、私はちょっとひっかかりがあったので、わか りますが、その他はよくわりません。

 ルイボスティーについては、この本に書かれているように、四国 の業者から、取引の申し込みがあり、私もハーブティーの一種と思 っていたので、取り扱ってもいいな、と思っていたのですが、あま りに高価なのと、業者の態度が悪いので、扱いをしなかった、とい うことがありました。

 この本を読んで、やっぱりそうだったか、という感じです。商品 の選定の際には、資料やサンプルだけでなく、営業の担当者の人品 を見ることも大切なことです。

 詐欺商法に関わっている人というのは、独特の臭いがあって、私 はだいたい見当がつきます。始末に悪いのは、善意でやっている人 で、あまりいい人なので、こちらもつい乗り気になってしまうので すが、商品は最低、価格は最高、ということもよくあります。

 やっぱり、普通の商売人とつきあうのが一番だ、というのが、仕 入れ担当者としての結論でした。

 世に詐欺師のタネは尽きないのに、どうしてこうもアトピー性皮 膚炎が詐欺商法の対象になるのか、というと、アトピー性皮膚炎と いう「病気」が次のような特徴を備えているからです。

(1)死に至る病ではない。いくらなんでも、治療法を間違えたら 即死するような病気では、詐欺師の方も根性がいるでしょう。

(2)原因の究明ができていない。また、医者で治療をしても、す ぐに完治した、ということはない慢性の病気である。これは残念な がら、今のところ、如何ともしがたい事実です。私の二人の子供も アトピー性皮膚炎だったので、よくわかります。

(3)小さい子供に発症するので、親が過敏な反応をすることが多 い。まさに詐欺師たちにとっては恰好のカモ、ということになりま す。夜にかゆくて寝られない、なんていうのは、ほんとうにかわい そうです。でも、ちゃんとした医者に診てもらいましょう。

(4)標準の治療法であるステロイド剤に対する恐怖心をバラまく のに成功した。じつはすべての詐欺商法はここからスタートしてい ます。これについては、次のような指摘があります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 1992年7月に放映されたテレビ朝日「ニュースステーション」の 特集で、キャスターの久米宏氏は一週間放映されたステロイド叩き の特集の最後に、「これでステロイド外用剤は最後の最後、ギリギ リになるまで使ってはいけない薬だということがよくお分かりにな ったと思います。」と発言した。番組を見て、今後の診療は大変な ことになるだろうなという不安を抱いたのを私は覚えている。

 事態はそのとおりになった。久米氏の発言を境に、外来患者から、 「先生、まさかその薬はステロイドではないでしょうね」と不安そ うに質問し、「ステロイドだけは絶対に使わないでください。」と 懇願するステロイド恐怖症の患者の急増をみたのである。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 ここでも久米宏か、という感じです。ダイオキシンの発言では、 反響が大きすぎてウソがばれてしまったのですが、他にも似たよう なことをやっていた、というわけです。

 アトピービジネスは、このステロイド恐怖症を最大のよりどころ にしています。

 その治療法が全然効かず、かえって症状が悪化しても、「ステロ イドをやめたためのリバウンドである」などと言い訳できるわけで す。

 また、もっともひどい例では、ステロイド外用薬を使わない、と 称する治療法で、ステロイド剤を筋肉注射している、という例もあ るそうです。それは効くでしょうね。

 また、さる学会で、ステロイド抜きの治療法を発表した例では、 ステロイドよりはるかに強力な免疫抑制剤を使用していたのがバレ て、発表者があやまった、という話もあるそうです。

 でもその医者は、あいかわらずアトピービジネスにいそしんでい るそうで、まあ詐欺師に反省を求めても無駄だということではあり ます。

 食べ物に関するアトピービジネスでは、○○がアトピーに効く、 というのはすぐにウソがバレますので、あまり被害は出ない性質の ものだと思いますが、問題は「アレルギー原因物質除去食」と称す る非常識な食事制限です。

 大阪近辺に実際にある病院なのですが、何でもアレルギーだとし て、玄米食をすすめたり、絶食療法などというものもあるようです。

 で、食事制限をしても、当然効果がないわけですが、そこはそれ、 「改善される前の時期は一時悪化したように見える」とか、「もっ と厳しくする必要がある」とか云って言い逃れているようです。

 こんなことをしていると、子供のことですので、すぐに本格的な 栄養失調になってしまいます。幸い、今の日本では、そこまで行く と普通の病院にかつぎこまれて、こと無きを得るようですが、そん なになっても、その病院が責任を問われた、という話は聞きません。

 これなんかも、立派なアトピービジネスです。医者が医療行為と 称してしていると、批判しにくいのですが、医者にもとんでもない 人はたくさんいる、ということは確認しておいてください。

 食事制限はアトピー性皮膚炎の子供を持った親がいちばん入りや すい道です。しかし、食事制限をしていて、症状が軽くなった、と いう人はいますが、まったく症状がなくなった、という話は私は一 度も聞いたことはありません。

 どんな治療法でも、効きさえすれば文句をいう筋あいではありま せん。反対に、効かなかったらやめる、という当たり前のことがな かなか出来ないのが、マインドコントロールを含めたアトピービジ ネスの実に巧妙なところです。

 結論として、アトピー性皮膚炎に食事制限は効果がありません。 アトピー性皮膚炎の子供にも、ちゃんとした治療をうけさせながら、 美味しい食事を食べさせてあげてください。このことは私から、ぜ ひお願いしたいことです。


2001.10.28


 こんなメールをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

(略)

>結論として、アトピー性皮膚炎に食事制限は効果がありません。
>アトピー性皮膚炎の子供にも、ちゃんとした治療をうけさせなが
>ら、美味しい食事を食べさせてあげてください。このことは私か
>ら、ぜひお願いしたいことです。

という結びに対しては、ちょっと反感を持ってしまいました。

 「食事制限には効果はありません」とは言い切れないと思うので す。食事制限をするなら、医者の元で慎重に・・・・と考えており ますがどうでしょうか?

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 (略)の部分には、子供さんの症状なんかが書かれていて、食物 アレルギーのはっきりした症状があったことが書かれています。ご 指摘いただいた、最後の言い方、ちょっと反省して書き換えたいと 思います。

 食事療法については、私は批判的ですが、それはあくまで、はっ きりしたアレルギー反応が認められないのに、「体質」とか何とか わけのわからないことを言って、制限食を勧める、一部のインチキ 療法について言っています。

 はっきりとしたアレルギーがある場合、その原因食をとらないの は当たり前でして、以前の表現は誤解を与えるものであったと思い ます。

 ご指摘どおり、「食事療法は慎重に」というように訂正しておきます。

 ただ、はっきり言って詐欺としか思えないものも多いですので、 くれぐれもご用心を。医者といっても、まともな人ばかりじゃない です。

 もう一つ、アトピービジネスのインチキを紹介します。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

日本皮膚科学会のアトピー性皮膚炎治療問題委員会(委員長・竹原 和彦金沢大教授)は26日、インターネットなどで販売されているア トピー性皮膚炎治療薬で、「ステロイドホルモンは含まない」と広 告されているが、実際には含んでいる薬を、新たに3種類確認した と発表した。

2001.10.27付 毎日新聞より

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 その薬とは、「皮炎霜」「皮炎平」「内宮養顔霜」「皮痒膏」な どです。驚いたことに、中国では薬品に成分表示義務がなく、その 中国の国内向けの医薬品を、輸入して販売しているので、こういう 中国風の名前が並ぶようです。「副作用のない中国製秘薬」という のに騙される人もいるので、ご注意ください。

 ステロイド剤はその強さによって、5段階に区分されていて、ア トピー性皮膚炎などには軽い薬しか使わないので、用法さえ守って いれば、副作用の心配は少ないそうです。

 ところが、これらの薬に使われているのは、最強ランクのもので、 医者でさえめったに使わないものだそうです。「劇的に直る」のも 当たり前ということです。

 いつも思うのですが、アトピービジネスにかかわる人間の品性下 劣なこと、形容のしようもないですね。

 もし、今使っている薬で、そのようなうたい文句のものがあった ら、ぜひお調べください。中にはもっと性質の悪いものがあるかも 知れません。

 私に聞かれても困りますので、相談を受け付けているサイトを紹 介します。件の記事にあった、「アトピー性皮膚炎治療問題委員会」 のページです。

http://web.kanazawa-u.ac.jp/~med24/atopy/therapy.html

  

「アトピービジネス被害者110番」というページもあります。

http://homepage2.nifty.com/atopy/

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