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2002/12/17
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食べ物情報(8)食品の栄養について

ビタミン



2002/12/17

 栄養学のほうでは、たんぱく質・炭水化物・脂肪を三大栄養素と します。それにビタミン・ミネラルがつづくのはもう常識ですね。

 ミネラルは鉱物で、身体に必要な金属元素をさします。ビタミン の定義は難しいのですが、代謝のなかで一定のはたらきがあり、体 内で合成できないので摂取する必要のある物質です。

 ビタミンが発見されたのはそれほど昔のことではありません。ビ タミンに関する病気では、「壊血病」と「脚気」が代表的なもので す。これらはビタミン不足からおこるのですが、それがわかるまで、 たいへんな苦労があったのです。

 壊血病は大航海時代から、ヨーロッパの船乗りを苦しめた病気で す。当時の船員は航海の途中で死ぬ人のほうが多いくらいでした。 そのほとんどが壊血病だったとされています。

 港に入るとぴたりと治るため、食べ物が原因ではないかという疑 いは昔からあったようです。18世紀にはライムジュースが壊血病 を防ぐ効果があることがわかり、実用化されましたが、それがビタ ミンCの働きであることがわかったのは1930年代になってからです。

 ヨーロッパ人が壊血病に苦しんだのと対照的に、日本人を苦しめ たのが脚気です。脚気は「江戸わずらい」と呼ばれ、白米を食べる 江戸の住民に流行した病気です。

 明治時代になって、軍隊で脚気が蔓延し、大問題になりました。 脚気の原因は細菌説と栄養説があり、歴史的にドイツ医学では細菌 説、イギリス医学では栄養説をとっていました。日本の医学はドイ ツの影響下にあったので、陸軍軍医総監森鴎外は細菌説を主張し、 この間違った考えのため、多くの死亡者をだしています。

 海軍では海軍医務局長の高木兼寛が麦を取り入れた食事に改善し、 脚気患者をなくすことに成功しました。

 脚気はビタミンB1の欠乏でおこる病気ですが、このビタミンB 1を最初に発見したのは、1910年、鈴木梅太郎博士です。米糠から 分離したため、米の学名にちなんで「オリザニン」と命名しました。

 すぐ後にヨーロッパで同じものを「ビタミン」と名付けられ、そ ちらが定着してしまいましたが、ビタミン発見の第一号は日本人だ ったのですね。当時の日本人の奮闘ぶりと、せっかくの成果が世界 に認められない辺境だったことがわかる話です。

 ビタミンはその後、たくさんの種類が発見されました。ビタミン には水溶性のものと脂溶性のものがあり、最初は脂溶性のものをビ タミンA、水溶性のものをビタミンBとしたそうです。最初に発見 されたオリザニンがビタミンBなのは、こうした事情があったわけ です。

 その後、ビタミンC、D、Eが発見されました。F以下もあった のですが、整理されてしまい、いまではビタミンKくらいが残って います。

 ビタミンFは脂肪酸の一つであるリノール酸のことです。このた め必須脂肪酸などと呼ばれています。リノール酸が不足すると、細 胞膜の生成に支障があるそうです。

 ビタミンG以下はだいたいビタミンBの仲間とされ、ビタミンB 群となっています。ビタミンB12までありますが、さらにこの仲 間にはナイアシン・パントテン酸・葉酸・ビオチンなどがあります。

 意外とビタミンの物質名は知られていないので、以下にあ げておきます。

【脂溶性ビタミン】

ビタミンA レチノール(βカロチンも同様の効力があります。)
 ・視力に関与します。
 ・動物の肝臓、うなぎなど。緑黄色野菜もカロチンが豊富です。
 
ビタミンD カルシフェノール
 ・カルシウムの摂取に関与します。
 ・日光にあたると体内で生成されます。
 
ビタミンE トコフェロール
 ・酸化防止作用があります。血行をよくする働きもあります。
 ・油脂原料に脂肪と同時に含まれる、天然の酸化防止剤です。
 
ビタミンK フェロキノン
 ・血液凝固因子です。
 

【水溶性ビタミン】

ビタミンB1 チアミン
 ・炭水化物の代謝に関与します。欠乏症は脚気です。
 ・豚肉には特に多いことが知られています。
 
ビタミンB2 リボフラビン
 ・欠乏すると口内炎になるようです。
 ・きれいな黄色で、ビタミン剤が黄色いのはこのためです。
 
ビタミンB6 ピリドキシン
 ・これも欠乏すると口の角に炎症ができたりします。
 ・牛乳を飲むとよいですね。
 
ビタミンB12  シアノコバラミン
 ・コバルトを含むビタミンです。神経に作用します。
 ・必要量はごくわずかですが、菜食では欠乏します。
 
ビタミンC アスコルビン酸
 ・コラーゲンの生成に関与します。欠乏すると壊血病に。
 ・新鮮な野菜、果物に豊富に含まれます。
 

 ビタミン類は食品添加物としてもよく使われます。代表的なのは 酸化防止剤としての使用です。ボトル入りのお茶類には、必ずビタ ミンCが添加されています。入れないとどうしても保存中に色が変 わってくるのですね。

 水分の多いものにはビタミンCが多大な効果を発揮します。脂肪 分には同様の目的でビタミンEが多く使われます。パンをつくると き、品質改良の目的で、イーストフードという添加物を使います。 以前は臭素酸カリウムが主役でしたが、いまではビタミンCに置き 換わっています。

 エビ、カニなどの黒変防止には亜硫酸が使われていますが、これ もビタミンCで置き換え可能だそうです。他にもこんな例はあるの かもしれません。

 ビタミンC、Eは天然物もありますが、簡単に合成できるため、 合成のものが多いようです。安全性でも心配がなく、効果も高いの で非常に広範囲に使われています。

 その他のビタミン類は栄養強化の目的で使うことがほとんどです。 ビタミンB2はきれいな黄色をしているため、着色料としても使い ます。中華麺は本来はかん水のアルカリで小麦粉が変色して黄色く なるのですが、いまではほとんど着色です。クチナシなどの他の色 素も使いますが、ビタミンB2(リボフラビン)もよく使われてい ます。 

 水溶性ビタミンは過剰摂取してもすぐに排出されるので、安心し て使えますが、脂溶性のビタミンでは過剰摂取で害が出ることがあ ります。特にビタミンAは過剰摂取はよくありませんので、注意し てください。

 それと、ビタミンB12は動物性の食品からしか摂取できない、 数少ない栄養素です。厳格な菜食をすると必ず欠乏するそうですか ら何らかの手段で補給することを考える必要があります。ご注意く ださい。、

 ビタミン類が実際にどんな構造をしているかは以下のページで見 ることができます。(ChemscapeChimeというプラグインが必要です。)
http://www2d.biglobe.ne.jp/~chem_env/chem10/vitamin.html


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