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食べ物情報(8)食品の栄養について

脂肪


 脂肪、といったり、食用油脂といったり、中性脂肪といったりし ますが、みな同じものです。

 たんぱく質、炭水化物とともに、三大栄養素の一つですが、どう も最近は嫌われ者です。

 脂肪というのは、「脂肪酸」が三つ、「グリセリン」と結合した 「トリグリセリド」という構造をとっています。グリセリンは3価 のアルコールといって、アルコール基(−OH)を3個もっていま す。そのそれぞれに、脂肪酸のカルボキシル基(−COOH)がエ ステル結合しています。グリセリンの分子量は僅かですので、この 脂肪酸が主な栄養源になります。

 食べた後、脂肪分解酵素によって、脂肪酸とグリセリンに分解さ れ、吸収されますが、胃ではほとんど消化されず、少しずつ胃から 排出されて、十二指腸で胆汁とまざり、小腸で膵臓から分泌される リパーゼによって、やっと消化されます。

 このため、脂肪を含む食べ物は胃に滞留する時間が長くなり、人 によってはおなかがもたれる感じがするのです。

 食生活の変化で、日本でも摂取カロリーの中に占める脂肪の率が あがってきています。味の面でも、アミノ酸一辺倒だった日本人の 味の好みが、脂肪を多用した味に移ってきているそうです。醤油か らマヨネーズ、味噌汁からスープ、せんべいからフライドポテト、 といった感じでしょうか。

 もちろん、脂肪の取り過ぎは控えた方がいいです。でも、必須の 栄養源でもありますので、脂肪をとらない、というのはダメです。 細かいことは気にせず、脂肪の多いものは控え目にして、総カロリ ーをオーバーしないようにしてください。

 脂肪酸というのは、炭化水素にカルボキシル基のついたものです。 炭素がつながったものが骨格になり、そのまわりに水素が結合して います。(等幅フォントで見てください。)

   H H H H H H H
   | | | | | | |
 H−C−C−C−C−C−C−C−COOH
   | | | | | | |
   H H H H H H H

 教科書でよく見る表現では、こんな書き方をします。この炭素の 数と、「不飽和結合」の位置と数で、脂肪酸の性質が変わってきま す。

 一般に、炭素の数が多くなると、分子は「重く」なり、常温で固 体になります。また、同じ炭素の数でも、「不飽和結合」が多いと、 融点が下がります。「不飽和結合」というのは、下の「=」の部分 のように、炭素が「二重結合」している部分で、ここに水素が結合 する余地があるので、「不飽和」と呼ばれるのです。

   H H H H H H H
   | | | | | | |
 H−C−C−C=C−C−C−C−COOH
   | |     | | |
   H H     H H H

 普通は上図のように、二重結合の両側で、同じ位置に水素がつき、 ここで分子は折れ曲がります。(\C=C/こんな感じです。)こ れを「シス型」といいますが、逆位置についた「トランス型」とい うもの(/C=C/)もあります。

 このトランス型の二重結合を持った脂肪酸は、栄養的にはあまり 価値がなく、それどころか害になる、という説があります。自然で もこのトランス型の脂肪酸は存在しているのですが、マーガリンな どのように、「水素添加」して、人工的に脂肪酸の性質を変えたと きには、どうしてもできてしまいます。

 それで、マーガリンなどの水素添加をした油脂は良くない、とい う話なのです。(水素添加というのは二重結合に水素を化合させて、 単結合にするので、いわゆる「添加物」ではありません。)

 トランス型脂肪酸は必須脂肪酸と拮抗するので、体に必要な必須 脂肪酸の摂取を妨げる、というのがその根拠らしいです。

 WHOなどの報告では、十分な量の必須脂肪酸を摂取している限 り、問題ではない、とされていますので、心配にはおよびませんが、 必須脂肪酸の摂取が大事である、ということと、脂肪酸をいじると このような問題もある、ということは強調しておきます。

 必須脂肪酸というのは、主にリノール酸で、これは別にリノール 酸が体に良い、といった類の話ではありません。脂肪というと、油、 という連想から、単なるカロリー源のように思いがちですが、実は 私たちの体を構成している細胞の細胞膜は、脂肪酸を必須の要素に しています。ブロック塀のブロックにあたるのか、セメントにあた るのか、よく知らないのですが、とにかくリノール酸などの不飽和 結合を持って、折れ曲がった脂肪酸がないと、細胞膜の構築ができ ないのだそうです。

 一般に、不飽和結合は動物の体内では作れませんので、一部の不 飽和結合を持った脂肪酸はどうしても食品として摂取しなければな りません。この脂肪酸を「必須脂肪酸」と呼びます。

 脂肪分はあらゆる食べ物に含まれていますので、脂肪分をとって いないつもりの食生活をしていても、欠乏することは稀ですが、脂 肪もまた、とらないと生きていけない大事な栄養素です。

 必須脂肪酸を多く含む脂肪は、先述のように、常温で液体のもの です。ほとんどの植物油脂がそうです。魚の油もいろんな不飽和脂 肪酸を含むことで注目されています。

 意外ですが、鶏肉の脂肪も、実は常温で液体です。植物油によく 似たものです。鶏肉のからあげなどをしますと、鶏肉の脂肪が揚げ 油に移行してきて、知らないうちに揚げ油のなかに鶏油が多くなっ てきます。もちろん、そのまま使って差し支え有りません。

 脂肪酸には、その炭素数と不飽和結合の数と場所によって、いろ んな名前がついています。リノール酸、リノレン酸、オレイン酸、 ステアリン酸、パルミチン酸、などなどです。

 この個別の話はいずれまた・・・。


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