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食べ物情報(6)生鮮食品(海産物)

魚加工品


【カツオ】

 初ガツオの季節になってきました。

 「目に青葉山ホトトギス初ガツオ」と、初夏の風物とされていま すが、これは東京あたりまでカツオが北上してくる季節に基づいて います。

 今では、はるか南方の海上で漁獲していますので、冬の終わりか ら春の始めが、カツオ漁の最盛期になります。

 カツオは主に1本釣りで、漁獲された船上で冷凍されます。水揚 げ港は鹿児島県の枕崎と静岡県の焼津の2ヶ所がほとんどです。

 和歌山県の那智勝浦港にも少し上がっていますが、これは冷凍せ ず、生のままで水揚げされるもので、ここに行けば、生のカツオを 食べることができます。

 実際の1生産量はよく知らないのですが、枕崎の鰹節、焼津の鰹タ タキ、というイメージがあります。カツオは生の魚として食べられ る以外に、この二つの食品の原料として、重要な魚です。

 鰹節は紀州に起源があるといわれています。カツオの燻製を乾燥 させたものですが、製法には独特のものがあります。

 カツオは大きな魚ですので、「5枚おろし」にします。普通の3 枚おろしの片身を、さらに背、腹の二つに分けます。背側を「雄節」 腹側を「雌節」といい、脂肪の少ない雄節の方が上等です。小さな カツオを原料にしたときは、片身をそのまま使いますが、これは 「亀節」と称します。

 まずある程度乾燥させ、燻製にします。このとき、ハムなどと違 って、桜の木などではなく、山の雑木を適当に燃やした方が、美味 しい、という話を聞きました。

 ここまでで「荒節」になります。削り節などの原料になるのは、 荒節なのですが、実はここからさらに加工するのが本来の鰹節です。

 荒節の表面にカビを繁殖させ、カビの菌糸が鰹節の内部まで入る と、鰹節の内部から、水分を吸収して、鰹節全体の乾燥がさらに進 み、独特の風味が増します。

 この工程を「かびつけ」といい、できたものを「本節」「枯節」 と云います。ここまでくると一本千円以上する、高級品です。

 私の知っている「だし屋」さんでは、この本節を、夜なべ仕事で 手で削っていましたが、ここまでやると本当に趣味のようなもので す。でも、それからとっただしは、香り高く、本当に美味しいもの です。


 カツオのタタキは表面を焼いてコゲ目をつけ、内部は生のままで 食べるものです。スーパーなどでは普通に売られていますが、この 加工現場を見学したときの話です。

 原料のカツオは丸のまま(加工せずに)冷凍されています。この カチカチに凍ったカツオを、解凍しないで加工するのがポイントに なります。

 まるで製材所のような、電動ノコギリで、鰹節と同じように、5 枚おろしにし、内蔵の部分も削り取ります。

 その後、コンベアに乗せて、上下からバーナーで一気に焦げ目を 付けます。この時、表面はこげますが、内部の温度はマイナス18 度以下を保つようになっています。

 つまり、解凍しない範囲で、焦げ目だけをつけるわけです。

 味からいえば、生のカツオを炙って、すぐに食べる、本来のタタ キが断然美味しいのですが、冷凍ものの場合、このように加工した ものと、いったん解凍して、タタキ加工してから冷凍したものとは、 決定的に品質が違います。

 高知県の「土佐の一本釣り」漁船の基地である町の工場を見学し たのですが、なんと原料の冷凍カツオは、焼津からのものでした。

 高知県の漁船も、焼津に水揚げするのだそうです。

 ここでは「タタキ」とは別に、「サシミ」用のカツオも加工して いましたが、この原料のカツオは、石巻からのものです。

 「戻りカツオ」といって、春に黒潮に乗って北上したカツオは、 夏に北太平洋でたっぷり太って、脂肪がのった状態で戻ってきます。 東北地方で夏の終わりころにとれるカツオは、「トロカツオ」とい い、サシミに適したカツオになります。春のカツオとは全く違った 味ですが、これはこれで美味しいものです。

 そういえば、サンマも、北海道ではたっぷり脂肪があったものが、 だんだん脂肪がとれて、熊野灘まで来ると、脂肪がほとんど落ちて しまいます。このため、紀州では「サンマ寿司」といって、サンマ の寿司を作りますが、これも北海道や東北のサンマでは想像のでき ないことです。


【ちりんじゃこ】

 ちりめんじゃことか、シラスとか言いますが、イワシの子供を茹 でて干したものです。イワシはカタクチイワシが多いようですが、 マイワシのこともあります。

 産地では、ジャコを捕ってくる漁船と、加工業者とが連携して、 生産しています。私の住んでいる町は海のすぐそばで、埋め立てら れる前は町の海に面したところが、ほとんど全部海水浴場だったと いう、恵まれた環境でした。

 埋め立てなんかせずに、海をきれいに保つ努力をしていれば、今 頃、大リゾート地になっていただろうに、馬鹿なことをしたもので す。埋め立て地は今、ろくに船の来ない港と、あまり利用されてい ない木材貯蔵池になっています。(中央市場なんかもありますが)

 木材貯蔵池を作ったとき、貨物列車で輸送する、という計画を立 てたので、南海電車に線路を延伸させました。今でも、日に1〜2 本のほとんど人の乗らない電車が走っていますが、県から金を出し て、無理やり運行させているということです。

 さて、今でも、その浜でちりめんじゃこの生産はしていますが、 少し前に見学に行ったときの様子です。

 浜で何軒かの加工業者があり、漁船が帰ってくるたびに、じゃこ を入札していきます。落札したじゃこは、そのまま工場(といって も簡単な小屋のようなものです。)に持っていき、すぐに煮立って いる釜に放り込みます。

 この湯の中に、漂白剤を入れたりするのです。昔はBHTなんか の酸化防止剤を使用していましたが、このごろは過酸化水素が多い と思います。

 過酸化水素は製品に残留してはいけないことになっています。わ りと分解しやすいものですので、それほど心配はないのですが、市 販品から検出されたりすることは、ときどきあるようです。

 ゆで上がった状態は「釜揚げ」と称します。白くて、柔らかいも のです。産地の近所では、わりと人気のある食べ物です。普通のじ ゃこにするためには、それから乾燥させる工程があります。

 「だしじゃこ」用には、少し大きなものを、完全に乾燥させます が、ちりめんじゃこ(シラス)として食べるものは、それほど乾燥 させないものが多いです。

 できあがったちりめんじゃこは、箱に入れて冷凍庫で保存されま す。冷蔵庫ではなく、冷凍庫で、実はちりめんじゃこはずっと冷凍 保管、流通されています。売り場では、普通のパックに入れて、冷 蔵ショーケースに入っていますので、冷凍品という感じはありませ んが、とても悪くなりやすいものなので、冷蔵での流通は無理のよ うです。

 と、ここまで書いて、私の近所ではメジャーな食べ物なのですが、 読者の皆さんはご存じかどうか、不安になってきました。いかがな ものでしょうか?

 じゃこと言えば、「だしじゃこ」と思う人が多いと思いますが、 「ちりめんじゃこ」というのは、煮干しイワシを、そのまま食べる ものです。

 私は「釜揚げ」の、柔らかいのが好きです。大根おろしとシラス を混ぜた、「しらすおろし」は呑み屋の定番です。

 イワシは10年ほど前は、湧いてくるほどとれましたが、このご ろはさっぱりです。これは環境の悪化とか、乱獲とかが原因という よりは、「魚種の交替」という現象だそうです。イワシ、サバ、サ ンマなどの、大量に生存している魚は、それぞれ固有にパターンで 消長を繰り返し、結果としてその時優勢な魚種が交替していく、と いうものです。次にイワシが大量発生するのは2020年ころだという 話ですので、だいぶ先のことになります。

 そんなことを考えると、一口で何十匹も食べてしまう、ジャコの ような食べ物は、罪深いですね。魚卵よりはマシですが。


【だしじゃこ】


 「ニボシ」も「イリコ」も、共にだしじゃこには違いないですね。

 だしじゃこはイワシの小さなものを、いったん茹でて、干したも のです。「煮干し」というのは、まさにそのとおりの名前です。

 よく乾燥したものが良いものです。イワシに脂肪が多いと、どう しても色が黄色くなってきます。こういうものは味も良くない、と されいます。

 北の海は栄養が豊富で、魚も脂肪がのったものが多くなります。 そのまま食べるのには、もちろんそういうものが美味しいのですが、 だしじゃこ用としては、南の海のものが適しているといえます。

 関西では、だしじゃこといえば、ウルメイワシが中心になります。 数センチある少し大きめのものです。正式には、この大きめのだし じゃこの、頭とはらわたを手でとって、出しに使うのです。はらわ たは少しひねってやると、簡単にとれます。

 料理の本などでも、たいてい、「だしじゃこは頭とはらわたをと って、・・」などと書いています。とらなくても別にかまいません が、すこし苦みがでるのです。

 関東などでは、カタクチイワシが中心だと思います。これはごく 小さな、パリパリに乾燥したものが多く、そのまま食べるのだった ら、こちらの方が美味しいですね。

 こういう小さなものは、頭もはらわたも、とれないとおもいます。 また、そんな必要もないようです。

 だしじゃことしては、前記の関西のものが優れています。昔の話 で、今はどうかわかりませんが、三重県あたりでは、ウルメイワシ は高級品として、大阪に出荷し、カタクチイワシのものは、東京に 出すのだ、という話を聞いたことがあります。(この後に、東京は 味がわからないから・・などという話がくっつくのですが。)

 私が扱っていたときも、できるだけこのような高級品を手配して もらうのですが、東京から来た人の中には、だしじゃこが良くない、 というクレームをつける人もいました。

 話を聞いてみると、前記の小さくてパリパリのものが良いだしじ ゃこだと思っているわけです。好みの問題もありますので、どうに も困ったものでした。

 だしといえば、昆布や鰹節、というイメージがあります。料亭な んかでは、そういう高級というか、上品な味を大切にしますが、一 般的には、だしじゃこがたいへんよく使われています。

 関西のうどんは、鰹出しの薄味で・・などと雑誌に書いてあった りしますが、私は本当の主役はだしじゃこの味だと思っています。 ラーメンのスープをとるときにも、だしじゃこはよく使われていま す。

 ちょっとイメージが違いますが、作っている人の話では、スープ の「ボディ」という表現をしていました。このボディが弱いと、ど うしても、満足感の薄いものになるそうです。化学調味料ぬきで作 る場合、この辺の味の濃さだポイントになるようです。

 昆布は水出しから沸騰するまで、鰹節は沸騰した湯に短い時間で、 といいます。だしじゃこはしっかりと煮出しますので、その辺の違 いもあると思います。鰹節も業務用では、かなり厚く削って、しっ かりと煮出します。この方がやっぱり美味しいのです。

 だしじゃこは乾物ですが、保管は冷凍庫でされていることが多い ようです。水分が少ないので、冷凍も簡単ですし、何度も冷凍を繰 り返しても、あまりわかりません。冷凍というより、極低温保管、 といった感じです。

 これは主に、脂肪の酸化(黄色くなります)を防ぐためと、私は 解釈しています。家庭でも、冷凍庫に入れておくという手がありま す。

 以前は酸化防止剤としてBHTという物質が使われていました。 最近ではほとんど過酸化水素を使用するようになっています。BH Tと違って、残留はほとんどしませんので、「使っていない」とい われても、本当かどうか調べられないのが実情です。

 でも、残留していないということですから、心配することはない と思います。もちろん、残留していないものに、酸化防止を期待す ることはできませんので、上記の冷凍庫保管、ということになって きているのです。

 エネルギーの無駄遣い、という声も聞こえてきそうです。無添加 とか、衛生管理とか、低温流通とか、何か食品に良いと思われる対 策をとると、どうしてもエネルギーを多く消費することになります。

 だから強力な防腐剤を使って、常温流通させるべきだ、などとい う意見の人もいますが、私はとりあえず、仕方ないことだと思って います。

 でも、世界の平均より、何倍(何十倍?)も多くのエネルギーを 使っている私たちは、そのツケをいつかは支払わねばならないので しょうね。


以下は間違いを指摘するメールをいただいたものです。お詫びして訂正します。


--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

「煮干しの脂肪分の酸化を抑えるためにBHTを用いていたが、最 近では過酸化水素を用いている」とのことについてです。

BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)というものは、脂質酸化の 連鎖反応を停止する作用がある、酸化防止剤として機能する物質で す。しかし過酸化水素は脂肪に酸素を与え、酸化を促す物質である ため、酸化防止剤として機能するとは思えないのです。

過酸化水素は、うどんなどのに用いられることはあるようで、この ときには製品に残留していてはいけないとされています。このとき に期待されている機能は、殺菌あるいは漂白であると思います。 (オキシドールの成分が、過酸化水素ですから。)

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

# 以前は酸化防止剤としてBHTという物質が使われていました。 #最近ではほとんど過酸化水素を使用するようになっています。

過酸化水素は酸化防止剤ではなく、漂白目的で使用されています。 過酸化水素だとむしろ(当然)酸化を促進します。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------


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