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食べ物情報(6)生鮮食品(海産物)

海藻類


「昆布」


 先日、ロシアの領海に入った日本の漁船がロシアの警備艇に銃撃 されるという事件がありました。領海侵犯は立派な犯罪ですが、ロ シア沿岸には、豊富な水産資源があって、きっとボロ儲けできるの でしょうね。

 というのは、以前、昆布の問屋さんに聞いた話では、サハリン、 沿海州の海岸では、日本では考えられないほど大量で良質の昆布が あるのだそうです。

 その昆布屋さんはまじめな人ですので、日露友好を考えていたの ですが、悪い奴は盗みに行こうとしたのでしょう。

 関東では海苔屋が昆布も扱い、関西では昆布屋が海苔も扱う、と いう話もありますが、昆布は寒い地方の特産物です。日本では、実 質的に北海道だけが産地になっています。

 沖縄料理で昆布をよく使うのは有名ですが、かなり古い時代から、 北海道と沖縄の海運が開けていた、ということです。また、紀伊国 屋文左衛門の「みかん」栽培にも、北海道からもたらされた「にし ん」は重要な肥料でした。今でも、みかん農家はにしんが最もみか んを美味しくする、と思っています。他の魚粕や鶏糞ではだめなん だそうです。(本当のところは知りませんが、直接、みかん農家の 人から聞いた話です。)

 昆布は陸地に近いところに生えていますので、刈り取ってすぐに 浜で干します。天気が悪いと、昆布の刈り取りができませんので、 北海道の夏の天気の悪い年は、昆布があっても取れない、というこ とがあるのだそうです。

 浜で干したものは、漁協などで開催するセリ市で販売されます。 昆布問屋などが買いつけてくるのですが、このまま、商品になるわ けではありません。最低でも1年、さらに乾燥され、選別・整形な ども、問屋で行われます。

 昆布のうま味は、葉の真ん中の分厚くなったところに多いので、 葉の縁のところは切り落とします。切り取った部分は「徳用」とし て売られています。安いので、たっぷり使えば、充分味が出ますの で、私はよく利用しています。

 外の黒い部分を削っていくと、白い昆布になります。どんどん削 って、とろろ昆布なども作ります。手で削るのを見せてもらったこ とがありますが、実に見事な技術です。私は不器用なので、あんな ことができる人はつい尊敬してしまいます。

 昆布のうま味は言わずと知れたグルタミン酸ソーダのうま味です。 かつお節のうま味がイノシン酸、干しいたけのうま味がグアニル酸 などといいますが、グルタミン酸ソーダは単独でよりも、イノシン 酸、グアニル酸などの核酸系調味料といっしょに用いると、よりう ま味が増す、ということです。

 昆布だけよりも、かつお節などと併用がおすすめ、ということに なります。

 NHKのホームページでの書き込みで、市販のグルタミン酸ソー ダ調味料を「化学合成調味料」などと言っている人がいましたが、 これは間違いです。昆布から抽出されるものと、化学調味料に入っ ているものは本質的に同じものです。(ほとんどの食品に抗生物質 が含まれている、などと言う人もいました。こうなるともうオカル トですね。)

 トマトにも大量のグルタミン酸ソーダが含まれていて、野菜なの に調味料のベースとして使われるのはこのためだそうです。

 昆布の種類としては、「道南真昆布」「羅臼昆布」「利尻昆布」 「日高昆布」といったところが代表的です。前の3つは基本的に似 た様なものですが、「日高昆布」は「早煮昆布」として、昆布巻や 煮物に用いられる、やや身の薄い昆布です。真昆布・羅臼・利尻も 見分け方はあるということですが、私にはまったくわかりませんで した。どれも、良品は肉厚の、黒っぽい色をした昆布です。

 品名で採れる地域も想像できますが、「道南」というのは渡島半 島の方で、文字通り北海道南部です。「羅臼」というのは北東部の 知床あたり。「利尻」は北海道の北西海岸です。

 「日高」といえば馬の産地として有名です。襟裳岬の方、といっ たらわかりやすいでしょうか。今をときめくサンデーサイレンスの いるのは、千歳空港の近くで、日高というイメージとは少し違いま す。この昆布は出し用ではありませんのでお間違えのないように。

 加工食品に使われる「昆布エキス」というのが、実は問題が多い ということは、以前に書きました。

 だし屋さんでは、昆布を大量に使うので、使用済みの昆布を佃煮 にして売れれば、コスト削減になるので、研究しているということ でした。

【補足】

 「安心!?食べ物情報」の昆布のページに関して、本物の昆布屋さ んからのコメントをいただきました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

>最低でも1年、さらに乾燥され、選別・整形なども、問屋で行わ れます。

 選別、整形などは基本的に漁師さんが全てやります。それを袋詰 めにしたりするのはもちろん、問屋、小売屋です。

 選別、整形も問屋さんでやると言えばやりますが、問屋さんとい うよりも私共のような小売屋で行います。

 また、最低でも1年さらに乾燥させるのはもちろん問屋さんです が、すぐに売ってしまう昆布ももちろんあります。

 羅臼、真昆布などは温度、湿度など管理された場所で4年位寝か したものが最高です。

>「日高昆布」は「早煮昆布」として、昆布巻や 煮物に用いられる、

 「早煮昆布」は日高昆布などを一回ボイルして乾燥させたものの 昆布の総称を言います。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 その昆布屋さんのサイト

http://www.jirochoya.com/

を見せてもらったら、北海道へ昆布漁に行ってきた、ということが 書いてあったので、質問をしてみました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 ところで、昆布漁に行って来られたとか。どんなものでしたか?

 私の若い頃、北海道の昆布漁のアルバイトに行った、という人の ウワサを聞いたことがあります。

 大変な重労働だというウワサだったのですが、今でもそうなので しょうか?

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 それに対しての返信です。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 はい、今と昔と昆布漁の方法は全く変わっていません。ものすご い重労働です。よく農業、漁業などの第一次産業の高齢化が言われ ていますが、はっきり言いまして、ものすごい高齢化が進んでいま す。

 そして、何が困るかと言えば、ズバリ「体力勝負」の世界では体 力が無ければ良い昆布が全く採れないという事です。今回私が乗っ た船は40代後半の漁師さんですが、(これでも相当若いです)隣の 60代の船とでは昆布の量、質ともに歴然と差があります。

 さて、昆布漁は今が最盛期ですが、文字通り家族総出で朝5時か らそれこそ寝るまで昆布とかかりきりです。

 昆布を採る→干場まで運搬→干す→しまう→干す→整形する→、 、、、。

 これが、毎日続きます。少しでも天気が悪くて乾燥が悪いとどん どん仕事がたまっていきますので、漁がないからと言って仕事が無 いわけではなく、毎日はすさまじい状態です。

 漠然とした言い方ですが、とにかく重労働でしたよ!まあ、昆布 を売る者としては来年も再来年もまた行きますが何でもそうですが 「現場」というものはすごいですね!

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 昆布というのは海藻界のジャイアントなので、採取だけでも大変 なんでしょうね。その上、すぐに干してしまわないといけないので、 天候にも左右されるということです。

 以前、東北・北海道で冷害がおこった年、天候のせいで昆布が不 作だった、ということもありました。

 昆布を扱う商売だからといって、別に昆布漁に出掛ける必要はな い、とは思いますが、こういうのって、私は好きですね。口ばっか りどころか、自分の扱っている商品についての勉強もしない商売人 はぜひ見習って欲しいと思います。


【海苔】


 海苔というのは、実はアサクサノリだけではなく、他の種類の海 苔もあって、いろいろと作られているそうです。もちろんほとんど が養殖海苔です。

 一般に、海藻類は、養殖であれ、天然ものであれ、収穫後、浜で 一次加工されるのが普通です。これは海からあげたままの状態で保 存することは不可能なためです。最低でも、乾燥させなければ、す ぐに腐ってしまいます。

 海苔はコンブやワカメと違って、小さな海藻ですので、ご存じの ように、アミの上に乗せて乾燥させ、板状にします。これを束ねて 浜のセリに出すのです。

 セリには全国から、海苔の業者が集まってきます。テレビで宣伝 しているような大手のメーカーから、個人でやっている仲買人まで、 いろんな人が来て、それぞれに品定めをしながら買いつけていきま す。

 値段の決め手になるのは、乾燥の具合、キズ、色、ツヤなんかだ そうで、黒くてツヤの良い、パリッとした海苔が高級なんだそうで す。

 昔、仲買で全国の浜を廻っている人から、見分け方を教えてもら ったことがありますが、素人にはとても歯が立たなかったです。

 見た目ばかり言っているようですが、食べてみても、そんなのが 美味しいし、栄養的にもいいということです。海苔は量としてはそ んなに食べるものではありませんが、重量あたりの栄養は極めて優 秀で、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどを豊富に含んでいるも のです。

 浜での干し海苔は普通、業者の段階でもう一段の加熱処理をして、 焼き海苔として出荷されていきます。この段階で、もう一つ美味し くなるようです。また、調味液に漬けてから乾燥した、味付海苔も 相変わらず人気があります。

 この味付海苔を化学調味料ぬきで作ってもらっていましたが、他 の食品と比べて、別に問題のないものができたと思います。海苔の 味が勝っていること、調味液自身が醤油などを使った、うま味の強 いものであること、がきいているようです。

 私の住んでいる和歌山でも、和歌浦湾では、干潟を利用して、海 苔の養殖をしていました。海苔は浅い海で、ときどき海水の上に出 てしまうような環境で養殖します。また、水もお世辞にもきれいと は言い難い、栄養に富んだところが良いようです。

 最近有明海で問題になっているのは、海苔の色が茶色くなって、 高級品がとれなくなっている、ということです。これは海水の富栄 養化が進んで、プランクトンが増え過ぎ、逆に海苔が栄養不足を起 こしたのではないかと思います。例の干拓工事の影響もあるのでし ょうか。 

 「のり佃煮」になる海苔は、板海苔になる海苔とは違う種類のも のです。今人気の「四万十川の川のり」などというのもありますし、 安いものはアオサなどで作ったりします。お好み焼きなどにふりか ける粉末ののりも、同じような原料です。


【わかめ】


 私たちが眼にするわかめには、「干しわかめ」「生わかめ」「塩 蔵わかめ」「カットわかめ」などがあります。

 岩手県の宮古市の近くに、重茂(おもえ)町という漁村があって、 昔、石けん運動の連絡会で宮古に行ったとき、話をきいたことがあ ります。

 漁協が率先して、海を汚さない運動をしているところで、そこの 特産品が「肉厚わかめ」でした。非常に豪華な、生で食べるわかめ で、これは美味しかったです。三陸海岸はわかめの産地として有名 だそうです。

 私の家の近所では、「鳴門灰干しわかめ」というのがたいへん有 名です。大鳴門橋や渦潮で知られた鳴門市が産地で、とれたわかめ を灰でまぶして、それから乾燥させるので、この名があります。

 きれいな緑色を、干しても失わないのが特長で、味の点でも定評 があります。ただの干しわかめはあまり人気がありませんが、この 灰干しわかめだけは今も健在のようです。

 灰というのは草木灰を使うそうで、灰の中のアルカリ(金属)イ オンの働きで、色がよくなるのだそうです。灰なんかつけて、安全 面はどうなのか?という疑問もありますが、昔からの食べ物という のは、そんなものです。

 少なくとも、あまり気にするほどのことはないと思います。

 「湯通し塩蔵わかめ」というジャンルが、わかめの中では一番の 生産量になっています。文字どおり、いったん湯通しして、たくさ んの塩で塩蔵してあります。わりと簡単に戻るので、味噌汁などに 使うので便利ですね。

 わかめは生産量も多く、栄養面からも人気のある海藻です。ヨー ロッパやアメリカなどでは、あまり海藻を食べないという話で、寿 司のおかげで海苔は普及したようですが、わかめなんかはどうなん でしょうか。


【ひじき】


 ひじきといえば、子どもの頃の学校給食を思い出します。私はこ れを一番苦手としていました。今では実に美味しいと思いますので、 あのころはもったいないことをしました。

 芽ひじき、長ひじき、などの種類がありますが、やっぱり芽ひじ きが美味しいですね。これは品種というよりは、食べる部分が違う ということです。

 売っているひじきは黒い色をしていますが、実はあれは着色して あります。天然のひじきは、湯通ししても、茶色っぽい色なんだそ うです。

 着色というとギョッとしますが、これにはおもしろいしかけがあ ります。というのは、ひじきといっしょにアラメを取って、まず、 釜でアラメを煮るのです。そうすると、煮汁が真っ黒になってしま います。その後、ひじきを煮ると、その黒い色がつくというわけで す。

 これは伝統的な製法らしく、色のついていないひじきは見たこと がありません。どうしてこういう風になったのかは謎なんですが、 美味しそうに見えるからかも知れません。


【ヒトエグサ】


 あまり知られていませんが、意外と生産量が多いのが、ヒトエグ サです。といっても、ヒトエグサという名で売られているのは、見 たことがありません。

 海藻サラダ、といって売っているものの主役になっているのが、 ヒトエグサです。その他にも、いろいろと入っているのですが、ど うも名前を覚えきれません。


【テングサ】


 テングサといえばトコロテンです。トコロテンと寒天と、どこが 違うのかといいますと、テングサを煮込んで、溶け出した成分をゲ ル状に固めたものがトコロテン、それを乾燥させて、ゲル化成分を 繊維状にして商品としたのが寒天です。

 寒天を煮て、もういちどゲル状にしますが、いわゆる寒天とトコ ロテンとは食感が違います。

 トコロテンもできたときは四角い固まりです。それを天突き棒で ついて、小さな穴のあいた板を通すと、あの細長い麺状のトコロテ ンになります。

 トコロテンには黒糖蜜をかけて食べるものと思っていましたが、 関東の方では三杯酢をかけて食べるということで、どちらのタレを つけるかでもめたことがあります。

 結局、両方つけたのですが、これは無駄遣いである、と怒られま した。

 寒天は長野県の特産で、凍り豆腐と同じく、冬の寒さを利用して、 凍結乾燥しています。現在はあの棒寒天は少なくなって、粉末状の ものがほとんどになっています。こちらの方が使いやすいのは確か ですが、製法はずんぶんと違うものです。

 あたらしい製法では、テングサではなくて、オゴノリの仲間を使 うことが多いといいます。昔ながらの寒天は、ずいぶん減りました が、食物繊維として、また増粘剤、乳化剤などの食品添加物として、 寒天とその仲間たち(アルギン酸、カラギーナンなど)はずいぶん 活躍しています。


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