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食べ物情報(6)生鮮食品(海産物)

近海産魚介類


 サンマといえば秋の風物詩です。サンマは夏の北海道に始まって、 群の南下とともに産地が南に下ってきます。

 紀州和歌山はその最終の漁獲地で、新宮市には新宮出身の詩人、 佐藤春夫の有名な「秋刀魚の歌」の詩碑があります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

『秋刀魚の歌』

あはれ
秋風よ
こころあらば
伝へてよ 
――男ありて
今日の夕げに 
ひとりさんまを食ひて
思ひにふける と。
さんま、さんま、
そが上に青き蜜柑の
したたらせて
さんまを食ふはその男がふる里の
ならひなり。
そのならひを
あやしみ
なつかしみて女は
いくたびか青き蜜柑をもぎ来て
夕げにむかひけむ。
あはれ、人に捨てられんとする
人妻と
妻にそむかれたる男と食卓に
むかへば、
愛うすき父を持ちし女の児は
小さき箸をあやつりなやみつつ 
父ならぬ男に
さんまの
はらをくれむと
言ふにあらずや。

あはれ
秋風よ
汝こそは 見つらめ
  世のつねならぬ団欒まどいを。
いかに
秋風よ
いとせめて
あかしせよ
  かの一ときの団欒まどい
ゆめに非ずと。

あはれ
秋風よ
こころあらば
伝へてよ、
夫を失はざりし妻と
父を失はざりし幼児おさなご
とに伝へてよ
―男ありて
今日の夕げに 
ひとりさんまを 
食ひて 涙を
ながす と。

さんま、さんま、
さんま苦いか
塩つぱいか。
そが上に熱き涙をしたたらせて
さんまを食ふは
いづこの里の
ならひぞや。
あはれ
げにそは
問はまほしくをかし。

http://village.infoweb.ne.jp/~fwif4861/haruo.htm より

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 さんま苦いかしょっぱいか……。サンマは夏の間、北の海でまる まると肥り、秋になると産卵のために南下を始めます。

 8月に北海道で始まるサンマ漁でとれたサンマがそろそろ店に並 ぶころです。

 新サンマは脂がのって美味しいですが、だんだんと脂が抜けてき ます。和歌山まで来ると、もう大分脂が抜けていて、南紀地方では 「サンマ寿司」というのが名物になっています。

 さんま寿司というのは押し寿司なので、脂がのっていないものの 方が美味しいそうです。サバでも、焼いて美味しいのは脂ののった ノルウェー産のサバですが、キズシや押し鮨にするのは脂の少ない 国産のサバが良い、というのと同じですね。

 秋になるとサンマ、ということでつい買ってしまうのですが、ま だ早いうちは昨年の冷凍ものが多いのです。少し小ぶりで、値段の やすいサンマは、ほぼ冷凍ものと考えてよいと思います。

 ところが、新物のサンマでも、実は産地から消費地までの輸送は 冷凍で送られています。輸送時は冷凍トラックで運ぶのですが、市 場では普通の鮮魚と同じ扱いになり、店に並ぶころには鮮魚でとお る訳です。

 冷凍のまま一年過ごしたものと違い、この程度の冷凍ですと、食 べてもまずわかりませんので、ほとんどのサンマが冷凍輸送された ものといわれています。

 冷凍せずに輸送した、本当の生サンマを扱う、という話もあった のですが、気持ちの点ではともかく、品質の面からは無理して冷蔵 のまま運んでも、別にメリットはないようでした。

 保管技術の進歩で、「鮮魚」といっても、このようなことが多く なってきているようです。

 いずれにせよ、今年は美味しいサンマが安く食べられるようです。 私たちはうれしいのですが、漁業に従事している人にとっては、豊 漁が収入増加を意味しない、というのは非常に残念なことだと思い ます。

 冷凍技術の進歩は、そういう意味では少しはこの価格変動の助け になっているのでしょうが、冷凍保管のコストが大丈夫なのか、と 思うほど、冷凍サンマは安く売られているのも事実です。

 イワシ・サバ・サンマはいずれも代表的な大衆魚です。実はこれ らの魚種は競合関係にあって、いずれかの魚種が増えている時は、 他が減っている、という話です。

 10年ほど前はイワシが大発生していて、大阪湾でもイワシがう なるほどいたのですが、最近はさっぱり見なくなっています。

 イワシにかわって勢力を伸ばしているのがサンマです。その次が サバの時代になり、あと2〜30年ほどするとまたイワシの時代が 来る、ということですが、私はどうも次のイワシの時代は見られな いかもしれません。

 海の資源については、このようにまだまだよく分かっていないこ とが多いのですね。


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