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食べ物情報(4)生鮮食品(農産物)

果物


「みかん」


 みかんと言えば、昔、免許取り立てで初めてトラックに乗ったと き、最初に行かされたのがみかん農家の倉庫にみかんを取りに行く ことでした。

 田舎の細い道にびびりながら走ったものでした。

 そこで、積み込みを終えてから、農家の人にいろいろな話を聞き ました。

 みかん作りの一年は、冬の剪定から始まります。花の咲くまでに は元肥をやるのですが、鶏糞などはみかんの味を悪くする、と云っ ていました。にしん粕が最高である、ということでしたが、よく考 えると、北海道からにしんが肥料用として船で運ばれてきたのが、 日本での購入肥料の走りだったそうですてので、その頃からの経験 がものを云っているようでした。

 みかんの木は亜熱帯産のものですので、日本の南部とはいえ、今 のみかん産地は、みかんの木にとっては、北限に近いところにあり ます。

 日本のみかんの木を、台湾あたりに持っていくと、見上げるばか りの大木になるそうですが、そんな環境では、よい実はできない、 ということでした。

 果樹の栽培にとって、「栄養成長」と「生殖成長」ということは、 常に意識されていることです。果樹は環境が良いと、栄養成長を主 にし、自分自身を大きくするために、エネルギーを使うようになり ます。

 環境が悪くなると、栄養成長にブレーキがかかり、生殖成長をは じめます。エネルギーを次の世代を残すことにまわすようになるの です。

 高齢化などで、みかん畑の世話ができなくなると、木は弱ってく るのですが、美味しいみんができることがあります。これはこの生 殖成長に傾いてくるためで、そのままほっておくと、やがて木が弱 ってしまって、収穫できなくなるのですが、しばらくは「無農薬」 みかんができるわけです。

 近所の人から、「無農薬みかん」をタダでもらったけれど、本当 だろうか、などという質問を受けたときは、本当に無農薬だと思い ますよ、と答えていたものです。でも、よく考えると、無農薬・無 肥料は本当ですが、これは栽培とはいえないですね。

 みかんの木は100年以上も生きる長命なものです。あまり元気 に育てても、よい実ができないし、痛めつけて甘い実を作らせると、 あとに応えてきます。その辺のバランスが難しい、ということでし た。

 今の産地では、良いみかんを作る決めてとして、「摘果」をすす めるようになっています。みかんは非常にたくさんの花を咲かせま すが、全部を実にすると、木の負担も大きいし、よい実にならない、 ということです。

 さらに摘果は「生産調整」という意味も含んでいます。世の食糧 増産論者の思惑とは違って、みかん農家の歴史は豊作貧乏の歴史で もありました。(みかんだけではないですが・・)

 豊作の年に損をして、不作のときに儲ける、というのが当たり前 のことになっています。

 したがって、できるだけ摘果をして、よい実(市場で高く評価さ れるみかん)を、少なく生産するのが良いのですが、一番儲かるの が自分のところは豊作で、全体が不作、というパターンですので、 他の農家の摘果は奨励しても、自分の摘果はサボる、ということも 多く、農協などの指導者は困っていることでしょう。

 余剰対策としては、農協のジュース工場でだいたい市場価格の半 分程度で引き取っています。ジュースになってからも、販売力の関 係で、ほとんどが「Hi−C」などに使われているようです。

 ジュースになってからも、輸入の果汁とはコスト面で大きな開き がありますが、そこは税金による補てんがあるようです。

 そんなこともあって、農協ジュースの販売意欲のなさには、私は いつも呆れ返っていたものです。わずかに生産した自主ブランドも、 ほとんどが系列への押しつけ販売で、赤字は全部県がもつ、という やり方でした。(今は知りませんが)

 農薬はマシン油(本当に機械油です)やボルドー液も使いますが、 前述のトップジンやスミチオンなどの名前も聞きます。また除草剤 も畑には必須のものです。これらをできるだけ使用しない、という 農家を何軒も知っていますが、残念ながら、国際的な有機農産物の 基準に適合するような栽培ではないと思います。

 実はみかん用の有機農産物の基準がないだけですので、きちんと 決めればよいのですが、まだその機は熟していないようです。

 ワックスがけのことや、残留農薬のこともありますが、みかんを 皮ごと食べる人はいないと思いますので、まあ心配はないと思いま す。

 最後に、ほとんどの果物は大きなものが美味しいのですが、みか んは小さいものがあたり外れなく、美味しいです。小さなみかんが 安く売られていたら、お買い得のことが多いので、ぜひ買ってみて ください。


ポストハーベスト農薬


 西田立樹さんという方の、「正しい農薬の知識を身につけるマガ ジン 第8号」に「ポストハーベスト農薬」についての話が載って いましたので、許可をいただいて、転載します。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

◆◆ポストハーベスト農薬の考え方◆◆

 ポストハーベスト農薬は新聞などでも悪の代表のように取り扱わ れていますが、本当にそんな悪いものでしょうか?冷静に考えてみ る必要があると思われます。

●1,ポストハーベストってなに?●

  ポストハーベスト農薬は日本語にすると「収穫後処理農薬」とな り、それに対して普通の農薬は収穫前にまくので「収穫前処理農薬」、 英語ではプレハーベスト農薬となります。両者の違いは例えばみか んなら木にぶらさがている時にまくか、木からもぎ取った後にまく かだけということになります。

 日本では収穫前にまく薬剤は農薬の範疇に入りますが、収穫後に まくのは食品に添加する薬剤と同じ範疇となり食品添加物(保存料) と同じ扱いとなります。ですから法律的にも異なるし、使用を認可 されるための手続きも異なり、日本ではプレとポストは全く別のも のとして取り扱われます。しかし、こういう分け方をしているのは 日本の法律であって、アメリカなどでは共に Pesticideの範疇とな り特に区別されるものではありません。このあたりが、誤解を招き やすいところで、「なんで農薬が食品にぶっかけられているんだ!」 という話につながってしまいます。

 そもそも、プレであろうがポストであろうが、どのような薬剤が どれぐらい最終的に我々の口に入ってくるのかが興味の中心である べきで、ポストハーベストだからダメでプレハーベストなら悪くな いというのは乱暴な話です。

 プレだとまいてから太陽光や雨風などで農薬は分解します。ポス トだとそれがないので農薬は分解しにくく危険だという考え方もあ り、これは確かに一理あります。しかし、プレが全部分解している 保証はないし、ポストが全く分解していないわけでもなく、結局は 食べ物に残留している薬剤の種類と量を分析した結果が最も重要で しょう。

●2,ポストハーベスト農薬のどこが問題?●

 ポストハーベストで使われている薬剤には穀類の殺虫剤としてマ ラソンやMEP(スミチオン)、果物の殺菌剤(防かび)としてイ マザリルやTBZが使われています。平成10年の残留農薬分析結 果を見ると、輸入のレモンやグレープフルーツからは50%以上の 高率でイマザリルが検出されています。しかし、その全てが残留基 準値以下となっており、しかも基本的に皮は食べないので、皮を食 べる場合を含めても総合的に口に入ってくる量は微量となり健康に 影響するとは考えにくい量となります。

 ところで、その残留基準値は80年代以降にアメリカの要請がも とで従来の基準値をゆるめたものです。これこそが輸入作物のポス トハーベストが最も疑念をいだかれている点ですが、私はある意味 当然のことと考えています。もともと日本人はレモンやグレープフ ルーツなど食べなかったわけですが、今では食卓になくてはならな いものとなっています。しかし、輸入するためには船での長旅に耐 えなければなりません。みかんなどを箱に詰めておけば青カビがわ いて箱の中が全滅することは誰でも体験があると思います。そいつ を防ぐためには何か手を打たなければならないわけで、ポストハー ベスト農薬を使うことは最も確実でコストが安くエネルギー的にも 有利な方法と言えます。若干のリスク増大は招きましたが、どちら にしてもそれほど心配するほどでもなく、おかげでレモンやオレン ジやバナナなどを安く食べることができるようになったことの方を 喜びたい、というのがたてきの考え方です。

(以下略)

(「正しい農薬の知識を身につけるマガジン 第8号」より)

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「ポストハーベストアプリケーション」というのは、ここにも書 かれているように、収穫後に使用する農薬のことです。

 それに対して、日本では「プレハーベストアプリケーション」と でも云うのでしょうか、収穫前に使用する農薬が中心となっていま す。

 収穫前に農薬を使用するのは当たり前、という感じですが、実は 通常に栽培している時期での使用ではなくて、本当に収穫直前に農 薬を撒布する、ということがあるのです。

 私の住んでいる和歌山県は「みかん」の産地ですが、みかんの収 穫時期になると、「収穫前にトップジンの使用を」というようなコ マーシャルが聞こえてきます。

 収穫直前に農薬を使用したみかんは、貯蔵後も、腐敗しにくくな る、という効果があるのですが、これは意識して、農薬を残留させ ている、ということです。

 こういう使い方をする限りは、収穫後に使用した方が、効率も良 いはずですが、日本では法律の関係で、ポストハーベスト農薬は禁 止されているので、こういうことになります。

 本当は農薬には使用基準があって、こういう使い方はいけないは ずなのですが、野放しになっているようです。

 ずいぶん昔ですが、農水省のエライ人の話を聞いたとき、その人 がイギリスの役人に、

「日本では農薬の使用基準はどうして守らせているのか」

と聞かれたとき、

「日本では農民も文字を読める」

と答えた、と自慢していました。これは農薬に表示してあるから、 使用基準を守らせる施策については、何もとっていない、というこ とを意味しているようです。

 かくして、何でもありのやった者勝ち、という昨今の風潮が幅を きかせる、ということになります。

 私の知っている範囲でも、さる生協に納品するみかんに、収穫前 にトップジン撒布をしなかった、といって怒られた、などという話 もあります。


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