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食べ物情報(3)酒・飲料など

ビール


 私は実は痛風の経験がありまして、ビールはなるべく控えるよう にしています。(最近は安い缶チューハイ専門です。)

 痛風というのは基本的に血液中の尿酸値が高い人がなる病気です。 アルコールはみんなあまり良くないのですが、ビールは特に尿酸の 素になる物質が多いので、避けた方が良いそうです。

 一般に、醸造酒よりも蒸留酒の方がアルコール以外の成分が少な いので、負担が軽いそうですが、飲み過ぎれば同じともいいます。

 原料中の糖分を酵母が食べて、二酸化炭素とアルコールに分解す るのがいわゆるアルコール発酵です。この工程を醸造といい、こう して作ったお酒を醸造酒といいます。

 この醸造酒を蒸留して、アルコールの濃度を高めたものが蒸留酒 です。

 日本酒を蒸留すれば焼酎が、ワインからはブランデーができます。 ビールを蒸留するとウイスキーになることはあまり知られていませ んが、原料は同じモルトですので、こういうことになります。

 モルトというのは、大麦を発芽させたものです。大麦そのままで はただの穀物ですが、一定の条件を与えて発芽させると、強力なで んぷん分解酵素を生産して、自分自身のでんぷんを糖に分解します。

 水飴などはこうして作るのですが、ビール醸造の原料もこのモル トということになります。(ウイスキーにはモルトだけを原料にし たものと、他の穀物も使用したものがあります。)

 最近、ビールの宣伝で,「オールモルト」というのがよくありま すが、これはモルト以外の原料を使用しているビールが多いからで す。

 モルト以外の原料としては、米、コーン、スターチなどが原材料 表示に書いています。この辺、日本のビール独特のスタイルではあ ります。

 オールモルトのビールも最近よく宣伝していますが、私はどうも 味の点で好きではありません。かつてプロレスラーのアンドレ・ザ ・ジャイアントが「日本のビールが世界一美味しい」と云ったのは 副原料入りのビールでしたが、私も実は同感です。

 ドイツではオールモルト以外のビールは認められていないので、 日本のビールはビールではないことになります。それどころか日本 でも、自らビールではない、と宣言してしまった、いさぎよいやつ (発泡酒)がハバをきかせています。

 この辺は酒税との関係もあって、微妙な問題です。少なくとも一 部の人が云うように、「オールモルトだけが本物」というような、 マンガレベルの話ではないと私は思います。

 いろんな事情があって、ドイツ人はフランスのビールをビールで はない、といい、フランス人はドイツのワインをワインではない、 といっているという話はワインの所に書きました。これは自国文化 の誇りの話ですので、別に悪いことではでいのですが、ビールに関 して、ドイツ文化を無理に基準とすることはないと思うのですが。

 ビールの泡はアルコール発酵でできた二酸化炭素を閉じ込めたも のです。冷蔵庫がなかった昔は、樽に詰めたビールからジョッキに 注ぐとき、この炭酸ガスの断熱膨張による冷却でビールを冷やした ということです。

 そういうこともあってビールは10度くらいが飲み頃、とものの 本には書いてあります。実際にそんな温度でジョッキを出すビアホ ールで飲んだことがあります。味の方ははっきり云って最低でした。

 やっぱりビールはキリッと冷えたのが美味しいですね。冷蔵庫の なかった時代の文化を今に当てはめようとしたのが失敗でした。

 生ビールというのは、本来は醸造後のビールを殺菌せずに出荷し たものです。これは全く保存性がなかったので、樽を開けたらその 日の内に飲まねばなりませんでした。

 私の生家は隣が呑み屋だったので、土曜日の夜に余った生ビール をよくいただいたものです。

 今の生ビールは加熱殺菌の代りに濾過によって微生物を取り除い ています。加熱していない、という意味で「生」なんだそうです。

 以前はビールの過剰な泡を抑えるためにシリコン樹脂を使用して いましたが、最近はたんぱく質の制御で泡を抑えることができるよ うになったという話を聞いたことがあります。

 ビール工場は他の酒とは比較にならない大工場ですので、まった くいろんなことをやっているものです。その点、最近流行りの「地 ビール」なら、小さい工場で人間の間尺にあった工程がとれて、よ さそうに思います。

 ただ、現在のところ、地ビールとはいっても、どこへ行っても同 じプラントで、個性を発揮するというところまで行っていないよう に思います。味も全般に重く、すっきりとした飲み口が身上のビー ルとしては、いまいちであると私は思っています。

 このプラントはたしかデンマーク製で、ピカピカのタンクで作り ますので、見学などにはとても良いものです。ビアホールの中に設 置しているところもありました。同じプラントを購入した「地ビー ル」は製法も同じですので、全く同じ味になります。

 世界的に酒の種類はより軽いものに主流が移ってきています。こ こしばらくはビールの天下だったのですが、ここへ来て、ビールよ りもっと軽いものに嗜好が移りつつあるようです。そんなに軽いの が良いなら、本当のソフトドリンクにすれば良さそうなものですが、 その辺がお酒というものの不思議なところです。


2006.10.29 追加

 こんなメールをいただきました。私の記事より価値があると思いますので、そのまま掲載します。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 色々参考にさせていただいています。ビール会社に長年勤め、現 在第二の勤めを食品の品質関係について社内コンサルのような形で やっております。 さて、いくつか気になる表現がありましたので お知らせしておきます。

酵母の欄

(生イーストはバターのような塊で売っています。あれは糖蜜(サ トウキビの汁から砂糖を採った残り)の中に酵母を閉じ込めてある んだそうです。)

 パン酵母は糖蜜を栄養源として与えて、酵母を増殖させて作りま す。その後、洗浄してろ過して固めたものです。---パン酵母(一部 地ビール用のビール酵母)を作っているメーカーさんに行ったこと もありますので間違いは無いと思います。

ビールの欄

 (以前はビールの過剰な泡を抑えるためにシリコン樹脂を使用し ていましたが、最近はたんぱく質の制御で泡を抑えることができる ようになったという話を聞いたことがあります。 )

 ビールの泡が過剰になって困る話は聞いたことがありません。泡 をどうしたら長持ちさせるか苦労しています。泡で困るのは、発酵 初期に泡が過剰にできる事です。(高泡)発酵タンクからあふれて しまうからです。でもこの対策にシリコン樹脂を使うのは聞いたこ とがありません。

(モルト以外の原料としては、米、コーン、スターチなどが原材料 表示に書いています。この辺、日本のビール独特のスタイルではあ ります。 )

 ビールに米・コーンなどを使用することは、日本以外でもごく普 通に行われています。おっしゃるとおり、オールモルト独特の重さ を嫌って使われています。モルトより安い原料を使っているように 思われるかも知れませんが、必ずしもそうではありません。

(生ビールというのは、本来は醸造後のビールを殺菌せずに出荷し たものです。これは全く保存性がなかったので、樽を開けたらその 日の内に飲まねばなりませんでした。 )

 酵母入りのビールの保存性が良くないのは事実ですが、数日間置 いておいてもそんなに問題にはなりません。生ビールの器具の良く ない時代には、密閉が悪く、炭酸ガスが抜けてしまったり、微生物 管理ができなくて雑菌が茂ってしまったりすることで飲用に耐えな いものになってしまってしまうのです。 

 現在、生ビールはどこでも飲めますが、本当にうまいビールをの める店は実は少ないのです。管理の悪い店では雑菌が多くなってし まって濁ったようなビールを出している店も結構あります。でも、 病気になるような菌は繁殖できませんのでご安心を。

地ビールについて

 地ビールの製造設備が同じメーカーの者が多いとの記述がありま すが、そんなことはありません。地ビールは大手ビールメーカーの 醸造経験者が作っているところや、あまり経験のない素人同様の人 が作っているところもあり、玉石混交の状態だと思います。いずれ にしても、すっきりしたビールは大手メーカーにとても太刀打ちで きないので、いきおい重めの、こくのあるビールに偏ってしまって います。また、上面発酵ビール(エールなど)の方が早くできるこ ともあってこの傾向に拍車がかかっています。一般的にビールは少 量を造るほうが圧倒的に難しいので、地ビールは大変難しい経営を 強いられると思います。

 まだいくつかありますが、あまりに長くなるので、この辺にして おきます。

 このHPは更新がよくされていて、内容も信頼でき、愛用しており ます。 今後ともご活躍を期待しております。

--〔↑引用おわり〕------------------------------------------


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