安心!?食べ物情報>食べ物情報(2)加工食品>インスタントラーメン

トップページ
Index

宮沢賢治の童話と詩 森羅情報サービス
宮沢賢治の童話と詩が読めるサイトです。

ここは「禁煙サイト」です。喫煙中の閲覧はご遠慮ください。
2003/02/16
2000/12/24
質問・意見などをお寄せください。
お名前
メールアドレス
<メッセージ>

食べ物情報(2)加工食品

インスタントラーメン


2003/02/16

 中華麺に使う「かんすい」についての質問があって、調べていま した。

 「かんすい」というのはもう一つとらえどころがないのですが、

「中華麺類の製造に用いられるアルカリ剤で炭酸カリウム、炭酸ナ トリウム、炭酸水素ナトリウム及びリン酸類のカリウム塩又はナト リウム塩のうち1種類以上を含むもの」
ということになっています。要するにアルカリ剤で、小麦粉のたん ぱく質がアルカリによって変質することを利用しています。中華麺 特有のコシとアクの強さは「かんすい」に由来しています。

 アルカリが強いので、麺自体もアルカリ性になります。中華麺が お腹にこたえるのも、そのためです。無添加をうたう自然食品や生 協などでは「かんすい」を使わないタイプの麺を売っているところ も多くあります。

 「かんすい」の代りに、卵かカルシウムを使って、コシを出して いるものが多いです。味の面ではどちらももう一つですが、人気は まずまずのようです。

ところで、こんな記事がありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

焼成カルシウムの取り扱いについて

 かんすいの代わりにカルシウムを含有する天然物(卵殻・貝殻等) を焼いて作られた焼成カルシウム(成分は水酸化カルシウム)が使 用される例があります。焼成カルシウムは強いアルカリ性を示し、 中華麺に使用した場合にはかんすいと同様の効果があります。焼成 カルシウムは天然物なので仕様基準がなく、中華麺に使用すること が出来る。ただし食品衛生法の表示で一括名「かんすい」に焼成カ ルシウムはないので、表示するときの用途名は「アルカリ剤」とす ることが必要です。

無かんすい表示の是正がありました

 厚生労働省よりの事務連絡として、

中華麺の製造において使用されている焼成カルシウムは「かんすい」 と併用するとカルシウム強化剤とみなされるが、単独使用するとア ルカリ剤であるから「かんすい」とみなされる。
 とされました。

 生協の中華麺では「焼成カルシウム」を使用したものに「無かん すい」と表示をしていましたが、かんすいの代わりに使用をしてい た卵殻や貝殻などの「焼成カルシウム」が単独で使用をした場合に は、食品衛生法の解釈から焼成カルシウムを麺の製造時に単独で用 いる場合はアルカリ剤としての効果を期待するものと解されるので 「かんすい」に該当する。ということから、組合員の皆様に誤解を 与えかねない表現であり、景品表示法にも接触する可能性があると いう考えから、「無かんすい」という表示を削除することにいたし ました。

http://www.chibacoop.or.jp/info/kansui/kansui.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「かんすい」のかわりに「カルシウム」入りの麺は「無かんすい」 という表示でよく売られています。どこが違うねん!とツッコミが はいった形です。

 カルシウム使用で「無かんすい」というのはまずいようですね。 そんな商品を見つけたら、注意してやってください。

 これなんかは「無添加」というセールスポイントをつくるために、 製造側が暴走した例です。私も片棒をかついた覚えがあるのでえら そうに言えないのですが、「無添加」に類する表示にはこんな落と し穴も多いのです。


2000/12/24

 「20世紀に世界をうならせたメード・イン・ジャパン」の第一 位にインスタントラーメンが選ばれた、という記事が新聞に載って いました。毎日新聞によると、インスタントラーメンの生産量は、 袋めん、カップめん合わせて、日本で年間52億食、世界では年間 420億食だそうです。

 世界の人口60億人からしても、これはすごい数字です。おそら く加工食品として、他に比べるもののない位置にいるんだと思いま す。

 チキンラーメンが世に出たのが1958年、51年生まれの私はみごと にリアルタイムでこの事件を目撃したことになります。

 チキンラーメンはご存じの通り、お湯をかけて3分間待つ、とい う作り方で、鍋がいらないということが当時画期的だったと思いま す。その後、スープを別に添付したタイプが登場し、その方が優勢 になっていきました。

 カップヌードルが登場したのが1971年、私は学生でしたので、ま たもやこの商品の対象とする層にあたっていました。

 インスタントラーメンというのは、麺に加工して、戻りやすくし たものをさしていうのですが、近頃は生麺タイプも登場しています し、昔から棒状の乾麺のものもありますので、その周辺部分はあい まいです。

 チキンラーメンと同じようなものを、お菓子にしたものもありま すが、あれはもうラーメンとはいえないでしょうね。

 麺の加工の方法は、当初は油で揚げるという方法でした。これが チキンラーメンの発明のポイントだったのです。高温の油に麺を入 れると、麺の中の水分が一気に蒸発します。そのとき、内部の水分 も一瞬で逃げていくため、麺に細かい穴がたくさんあいた状態にな ります。

 油から上げると、乾燥した麺になっていますが、この細かい穴が あるため、普通の乾燥麺と比べると、お湯に入れた時、水分を素早 く吸収するというわけです。

 油で揚げないタイプのものでは、熱風乾燥というのがあります。 熱風ですばやく乾燥するものですが、油で揚げたものとは少し質が 違います。油揚げタイプの麺は表面がザラザラしていますが、熱風 乾燥のものは少しつるっとした、固くかたまったかんじの麺になり ます。

 食感は良いのですが、4分も茹でていると、どこがインスタント なんだ、などと思ってきます。

 冷風乾燥というのもあるそうですが、こうなると普通の乾麺に限 りなく近いでしょう。

 麺自身は、小麦粉にかん水を作用させた、普通のラーメンの麺が 一般的です。ラーメンの黄色い色は小麦粉のたんぱく質がかん水の アルカリによって変質したものですが、今ではそんなに強いアルカ リにはなりませんので、着色しているものがほとんどです。

 着色剤には、ビタミンB2が主に使われていると思います。ビタ ミンを着色剤に使うなんて、ちょっと畏れ多いですが、品質表示欄 に書いても格好が良いこともあって、よく使われているようです。

 かん水を使わないタイプもありますが、「卵つなぎ」がよくあり ます。卵の蛋白で麺を強化するのですが、この場合は「乾燥全卵」 (または「乾燥卵白」)を使います。これはマヨネーズ会社が販売 しているもので、麺をうつとき、小麦粉と共に練り込むわけです。

 それ以外では、卵殻カルシウムなどを使った、カルシウム強化の タイプもあります。これはコシは強いのですが、味は悪いので、私 は邪道だと思っています。

 小麦は普通の強力粉を使います。「国産小麦」という表示のもの もありますが、

(1)少量の国産小麦を強力粉(輸入品です)に混ぜたもの。

(2)国産小麦主体で、グルテンを強化したもの。

(3)ハルユタカなどの国産の強力粉に近い品質のものを使用した もの。

(4)普通の国産小麦で作ったもの。

というところです。(1)は品質表示をよく読むと、わかります。 インチキではないのですが、そういうものもよくあります。宣伝文 句は「国産小麦」ですが、内実は普通のものと変わりません。

 (2)は普通の麺と同じような食感がありますので、美味しく食 べられます。グルテンも国産のものを使用したものと、輸入のもの とがあります。

 (3)はやや苦しいですが、何とか食べられるというものです。

 (4)はあまりにまずいので、はっきり言ってやめておいた方が 良いです。

 私のかかわった開発では、(3)の線で行ったのですが、ゆです ぎなければ、何とかいけたと思っています。3分もゆでると、グニ ャグニャになってしまうのが最大の欠点でした。

 スープですが、これにはいろんな味のものがあります。様々な調 味料が製造、販売されていますので、それらを適宜調合するわけで す。

 化学調味料はほとんどのの場合、使われています。これなしには なかなか食べられる味にもっていくのは難しいのです。私が関わっ た開発では、「たんぱく質の酵素分解物」を使用して、かなりの線 まで行きましたが、まだ市販のものには及ばない、というところで した。食べた人の評価は悪くなかったですが、生協連合会の販売し ている化学調味料入りのものには、負けていたようです。

 インスタントラーメンは本質として乾物ですので、保存料の類は 普通使われません。現在使用されている保存料は、微生物が体内に 取り込んではじめて効果がありますので、微生物の繁殖できない環 境が保たれている限り、効果はないのです。

 インスタントラーメンの保存に関しての問題は油の酸化です。し たがって、油揚げでないタイプのものは、実はかなり長期の保存に 耐えます。油の酸化防止としては、ビタミンEを使用するのが普通 です。これは天然の油脂にも含まれていますので、やっぱり上等の 油を使ったものは持ちが良い、ということになります。ごま油が最 高なのですが、さすがにこんなもので揚げたインスタントラーメン は見たことがありません。

 いろいろな努力をしても、インスタントラーメンの賞味期限は、 約6ヶ月です。見た目にはまったく判りませんので、つい食べてし まいがちですが、買い置きのものを使用するときは、必ず賞味期限 を確認しましょう。期限の過ぎたものには、かなりの危険性がある と考えるべきです。(あきらめて捨ててください。)

 酸化は空気中の酸素によっておこります。袋を気体密閉性のある ものにして、中に脱酸素剤を封入すれば、賞味期限はかなり延ばせ ます。この前、カップラーメンを缶詰に入れたものを見ましたが、 別に缶詰のように加熱していなくても、あれはかなり長期の保存に 耐えるのでしょう。でも、もともとが安くて手軽なのが取り柄の食 品ですから、半年ももてば充分ではあります。

 栄養的な評価としては、インスタントラーメンばかり食べていて は必ず健康を害します。でも、どんな食品にもあてはまる当然のこ とです。問題は手軽なことと、それだけでとりあえずは満腹してし まう食べ物である、ということです。

 まさか家庭で主食にしている人はないと思います。貧乏な学生が インスタントラーメンを主食にしている、というのはある意味ほほ えましいエピソードですが、家族で毎日、インスタントラーメンと いうのはちょっと笑えないです。

 食べ盛りの子がおやつに食べている、というのは結構多いでしょ うが、あまり食べ過ぎなければ、問題はないと思います。

 私の経験でも、悪口はいっぱい言われますが、扱うとたいへんよ く売れる、不思議な商品でした。どこの生協でも、人気商品で、イ ンスタントラーメンの悪口を言うと、自分のところのインスタント ラーメンがよく売れる、という現象があります。

 これは、そういうからには、ここで扱っているものは悪口の対象 外なのだ、と早合点する人が多いからで、私はマッチポンプ方式と いって、いつも批判していたものでした。


★このページのトップへ★