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食べ物情報(2)加工食品

そば


 5月、6月というのはそばの美味しい季節です。市販されている そばとしては、乾そば、生そば、ゆでそばがあります。

 そばの原料はもちろんそば粉ですが、そば粉ばかりでできている わけではありません。つなぎとして、普通は小麦粉を使用し、小麦 粉の方が多く使われていることが多いのです。

 特に乾そばの場合は、2〜3割がそば粉、というものが多いので す。そこで、「五割そば」「七割そば」などといって、そば粉の量 を増やしたものが作られています。乾そばとしてはこの辺が限界の ようです。

 ゆでそばというのも売られていますが、そばはうどんより劣化が 早いので、あまり美味しいものではありません。やはり生そば、乾 そばを自分で茹でるのが美味しいです。

 そば粉はそばの実をひいたものですが、原料はほとんど中国など からの輸入です。国産のそばは量が大変少なくなっています。一度、 国産のそば粉を使ったという乾そばを試食したことがあります。

 これは大変美味しくてびっくりしたのですが、よく聞いてみると、 そば粉だけではなく、製法も違う、ということで、この方が影響が 大きいのかもしれません。

 そばの実を粉にするのに、「石臼」を使ったというのです。

 石臼というのは世界中に古くからある粉をひく道具で、溝を切っ た二つの石を溝を合わせるように重ね、その間に穀物などを入れて 砕いて粉にするものです。

 この石臼の溝のきり方には、一定の規則があって、世界中で共通 なのだそうです。おそらく二千年ほど前に、どこかで発明された道 具が、全世界に伝播したのだ、という話です。

 「茶臼」というのはこの石臼の最終バージョンで、お茶の葉をそ のまま飲んでしまえる程の微細な粉末にすることができます。この 茶臼が中国から伝来したことがきっかけで、安土桃山時代に花ひら く茶道文化が生まれたのでした。

 石臼で粉をひくのは、能率が悪いのですが、粉にするときにどう しても発生する熱による影響を、最低限に抑えることができるとい う利点があります。それで、今でも、本当に良質な粉を得るために は、石臼が使われる、というわけです。もちろん今では石臼を手で 回すわけではないでしょうが。

 その国産そば粉使用のそばですが、私はどうせなら小麦粉も国産 のものにしたらどうか、と云ったのですが、なぜか実現しませんで した。今はどうなっているのでしょうか。

 そばの色は白いのから茶色いのまで、いろいろあります。関東や 信州の方では、白いそばの方が多くなってきているようです。茶色 いのはそばの外側の部分がひきこまれているためで、ちょっと安物、 というイメージがあります。

 関西では、今でも茶色くないとそばとは認識されないので、わざ わざ茶色い粉を使って、色を付けている、ということです。また、 出雲そばというのは、高級品でもなぜか色の黒いものです。

 食べ比べると、やはり白いそばの方が美味しいと私は思います。

 そばというと栄養価が高い、とか身体によい、とかいうイメージ があります。そば屋さんでそば湯まで出てくるとうれしいものです。

 生めんで売っているそばの添加物については、基本的にうどんと 同様と思います。(原料にそば粉を混ぜ、細い麺にすればそばにな ります。)


【年越しそば】


 年末に知り合いの人から電話をもらい、そばをいただきました。 この人はスープ屋さんなのですが、実家が麺を作る工場をやってい て、そこで作ったそば、ということです。

 知人が自分の畑で作ったそばを、石臼で挽いて、すぐに作った、 まさしく特別製のそばです。そば粉が新しいと、何といっても香り が違う、というのが自画自賛のことばでしたが、確かに美味しかっ たです。

 我が家では、毎年、年越し蕎麦は私が作っています。今年もその ために、生そばを買ってあったのですが、それは置いておいて、い ただいたそばを使ったのです。つゆも一緒にもらいまして、これも 美味しかったです。

 そばつゆ、というのはうどんなどのつゆとは少し違う部分があり ます。基本的な味は似たように思いますが、そばつゆには「かえし」 といって、醤油・味醂などを原料とした、味の強い成分を入れるの がポイントだそうです。

 これは醤油・味醂などを混ぜて、長期間保存しておくものです。 よく老舗のそば屋さんなんかでは、土間のカメに入っている、とい うやつです。

 そばは麺自体が味が強いので、それに負けないように、強い味の つゆがいるんだ、というのがそのスープ屋さんの意見です。

 もちろん、昆布、かつお節などの風味原料から直接作りますので、 化学調味料をはじめ、いわゆる調味料類は全く使っていません。濃 縮しないまま、袋に入れています。味や香りを保ったまま、ある程 度の保存に耐えるようなものを作るのが技術なんだ、といって威張 っていました。

 彼の話だと、そばでもラーメンでも、店で食べて美味しいからと いって、持ち帰って食べても美味しいわけではない、というのです。 これは作った鍋から直接食べるのと、保存するのとでは、スープの 状態が違ってくるから、その違った状態を想定して味を作っておか ねばならない、というのです。

 何事につけても、自分の専門の分野では、職人というのはいろい ろとやかましいものです。まあ、専門家の云うことですので、説得 力もあり、おもわずなるほど!と思ってしまいました。

 よく家庭での手作りが一番、と言いますが、一番なのは愛情とい うか、家庭の雰囲気なのであって、どんな料理でも、専門家が作っ たものと味の点で張り合うのは難しいものです。一生懸命作ったも のより、その辺で安直に買ってきたものの方が美味しかったりする と、ムッとしますが、やっぱり専門家というのは、素人とはずいぶ ん違うのだな、ということを改めて感じました。


【脱酸素剤】


 ところで、買ってきておいてあった方のそばを開けてみると、中 に「脱酸素剤」と「酸素感知剤」が入っていました。脱酸素剤はよ く見るものですが、酸素感知剤の方は珍しいもので、思わず袋をあ けて手にとって見ました。

 市販の薬と同じような錠剤で、酸素に触れると色が変わる仕掛け になっているようです。私が見たときは紫色でしたが、きっと酸素 にふれるまでは青かったのでしょう。

 脱酸素剤を使った食品のクレームとして、最も多いのが、ピンホ ールといって、袋に微細な穴が開いていて、中に空気が入って来て、 その効果がなくなってしまう、というものです。酸素感知剤を仕込 んでおくと、袋を開けずに、そのような状態になっていないことを 確認できます。

 当たり前の話ですが、その場合、袋は透明なものを使います。袋 には空気を通さないタイプのものを使うのも、当然のことです。

 脱酸素剤は、要するに「使い捨てカイロ」と同じような仕組みの ものです。鉄は酸素と化合しやすい(「サビ」るわけです。)ので、 鉄と触媒になるものとを仕込んでおくと、空気中の酸素と化合して 結果として包装の内部の酸素を奪ってしまう、という仕掛けです。

 使い捨てカイロでは、このとき発生する熱を利用するのですが、 脱酸素剤では、酸素がなくなってしまう、という結果を利用します。 酸素は空気の2割ほどを占めますので、脱酸素剤をいれてある食品 の包装は、少しへこんだような状態になります。

 窒素封入という方法もあり、これは空気を追い出して純粋の窒素 を袋に充填する、というものです。こっちの方の袋はパンパンの状 態になっています。削り節なんかの袋でよく使われます。こちらの 方が効果が高いのでしょうが、脱酸素剤はその簡易版といったとこ ろです。

 脱酸素剤の効果は、食品の酸化を防ぐ、というところにあります。 食品の変質には、空気中の酸素と結びつく、という化学的な変化が 大いに関係があるのです。

 細菌には酸素を必要とするものと必要としないものとがあります。 腐敗菌には嫌気性といって、空気を必要としないどころか、酸素が あると繁殖できないタイプも多いので、細菌にはあまり効果がない、 つまり防腐作用はないと思わないといけません。

 こういうこともあって、生である程度乾燥しているものには、脱 酸素剤を使いますが、ケーキやカステラといった水分の多いもので は、カビを防ぐために、「アルコール剤」を使うことが多いのです。

 アルコール剤は文字通り、粉末のアルコールが入っています。袋 から徐々にアルコールが蒸発してきた、食品の包装の中に一定のア ルコール蒸気が充満しています。こうなると、カビはアルコールに 弱いので、繁殖してこない、というわけです。

 クリスマス用にスポンジケーキを作ってもらったとき、すべてを 直前に、というわけにはいかないので、1週間くらい前から、作っ ておきます。このとき、脱酸素剤とアルコール剤との併用が最強の コンビで、本体は全く無添加なのですが、そういう工夫で2週間以 上は美味しく食べられるものにできるのです。

 一度保存テストして、どのくらいの賞味期限を設定できるか試し てみよう、という話もあったのですが、クリスマスケーキ用のもの が、1月まで日持ちしても意味はない、と却下になり、便宜的に年 内いっぱいを賞味期限にしました。ほんとうはもっともつのですが、 賞味期限というのは、こういう使用の側の事情で決められているこ とも多いのです。

 生麺を使用したラーメンのセットなんかでは、一番多いクレーム は、「スープに黒い変なものが浮いている」というものです。これ はもちろん、脱酸素剤をスープの添加用の香辛料かなんかと間違え て、袋を開けて入れてしまったものです。食品を製造販売する、と いうのは、こういうクレームにも、真面目に対応しなければならな い、ということでもあります。

 直接、お宅に伺って、目の前で再現してみると、当然ひどく恐縮 されるのですが、顧客サービスというのは、こういうことでもあり ます。クレームが来たら、消費者と直接に話し合うチャンスと思え、 と若い人には教えていたのですが、大企業のトップから、末端の配 達員まで、案外と難しいことではあります。


【蕎麦の花】


 長野は行ったとき、戸隠高原では蕎麦の花が満開でした。写真を とってきたので、以下のところにアップしておきます。

http://www.kenji.ne.jp/food/soba.html

 戸隠神社は山麓から山頂まで、いくつもあるのですが、そのうち の「中社」の宿坊に泊まりました。神社のすぐ脇にあり、朝は6時 半から、神楽を見せてもらいました。

 周囲には何軒もそば屋さんがあり、そんな時間から手打ち蕎麦を 作っていました。

 戸隠高原では、食べるものは蕎麦、と決まっているようです。夏 休み最後の週末ということで、観光客も多く、昼には蕎麦屋さんの 前には行列ができていました。

 この行列というのを見ると、東京の文化圏なんだな、などと私は 思います。東京の人は行列することに慣れているというか、文句を 言わないというか……。

 現地でとれる蕎麦の量は大したものではないので、全部の蕎麦が 戸隠産の蕎麦というわけではないのでしょうが、蕎麦屋の裏に畑が あって、「そば畑 花が咲きました」という看板が通りで出ていま した。

 本当かな、と思って裏へ廻ると、結構広い蕎麦畑があり、満開の 花をつけていました。

 そばの花は1日しか開いていないそうですが、次々に咲くのでし ょうね。

 信州大学農学部の「蕎麦」についてのサイトを紹介しておきます。 手打ちそばの作り方なんかを掲載しているところにも、ここから行 けますので、研究してみてください。

http://soba.shinshu-u.ac.jp/NewHomePage/default.html

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