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2001/02/18
2003/05/04
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食べ物情報(1)調味料

「醤油」


2003/05/04

Q.353 小麦を使用しない醤油はあるのですか? からのつづきです。

 JAS法による「醤油」の規定は以下のようになっています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

こいくちしょうゆ

 しょうゆのうち、大豆にほぼ等量の麦を加えたものをしょうゆこ うじの原料とするものをいう。

うすくちしょうゆ

 しょうゆのうち、大豆にほぼ等量の麦を加えたものをしょうゆこ うじの原料とし、かつ、もろみはむし米又はむし米をこうじ菌によ り糖化したものを加えたもの又は加えないものを使用するもので、 製造工程において色沢の濃化を抑制したものをいう。

たまりしょうゆ

 しょうゆのうち、大豆又は大豆に少量の麦を加えたものをしょう ゆこうじの原料とするものをいう。

さいしこみしょう

 しょうゆのうち、大豆にほぼ等量の麦を加えたものをしょうゆこ うじの原ゆ料とし、かつ、もろみは食塩水のかわりに生揚げを加え たものを使用するものをいう。

しろしょうゆ

 しょうゆのうち、少量の大豆に麦を加えたものをしょうゆこうじ の原料とし、かつ、製造工程において色沢の濃化を強く抑制したも のをいう。

生揚げ

 発酵させ、及び熟成させたもろみを圧搾して得られた状態のまま の液体をいう。

http://www.maff.go.jp/soshiki/syokuhin/heya/jas_6/39.pdf
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 このうち、「濃口醤油」が普通でいう醤油です。関西では薄口醤 油がおなじみですが、名古屋の近辺では「白醤油」がとってかわり ます。

 たまり醤油も名古屋あたりで生産されています。このあたりの味 は独特で、調味料にも大きな特徴がありますね。

 味噌も普通は大豆に米麹(または麦麹)で仕込みますが、大豆で 麹をつくる「豆味噌」というのがあります。これも名古屋付近の特 産になっています。たまり醤油も大豆で麹を作りますので、同じ系 統の技術ということになります。

 ただ、大豆100%かというと、そうでもなくて、香りつけのた め、小麦を少量、使用しているものが多いそうです。JASの基準 からみても、大豆だけでも、少し小麦を使っても、どちらでもよい、 となっています。

 たまり醤油は濃厚な味が特徴ですが、香りをつけるため、小麦を 使用するのだとか。最近では、普通の醤油とブレンドされたものも 多いそうです。白醤油もそのままではなく、だしとブレンドしたも のが出回っています。「白だし」といって、高価ですがこれだけで 使えてしまう便利なものです。

 このあたり、ローカルなものなので、特定の地域以外の人は入手 が難しかったのです。最近はインターネットで販売しているサイト も多く、検索でもたくさん見つかります。便利になったものですね。

 名古屋には有名な食品メーカーも多く、独特の調味料も数多くあ ります。他の地方の人にはなじみにくい面がありますが、とにかく 個性豊かな味だとは思います。味噌、醤油、みりん、酢、など、こ の地方ぬきには語れないものがあります。


2001/02/18

【丸大豆と脱脂加工大豆】

 醤油の主原料は「大豆」「小麦」「塩」です。大豆は普通は脱脂 加工大豆といって、食用油を搾ったあとの大豆を使います。食用油 の作り方は別の機会に譲りますが、これに対して油脂を搾る前の、 丸のままの大豆を使って仕込んだのが、「丸大豆醤油」です。

 違いは大豆の中の油脂のあるなしなのですが、醤油の醸造にとっ ては、この油脂が難物です。前処理した大豆と小麦を、塩水に入れ、 麹や酵母などの微生物の働きで、原料中のたんぱく質が分解して、 旨味の素になるアミノ酸が出来ていくのが、醤油の醸造過程です。 普通はこの醸造は半年くらいで出来るのですが、丸大豆を使用する と、表面に油脂が浮いてきて、醸造がなかなか進まず、一年以上か かるのです。

 この油脂は最終の製品には含まれません。丸大豆醤油の製造現場 を見学すると、醤油を搾る袋から、大量の油脂が出て来るのを見る ことができます。この油脂は真っ黒で、塩分を含むために、食用に はならず、産業廃棄物として処分されます。

 最初に搾れば食用になる大豆油脂が、醤油醸造後に分離すれば、 産業廃棄物になる、省資源やリサイクル、ということを考えると、 「丸大豆醤油」というのはとんでもない、という意見もあります。

 醤油の旨味の主成分である、アミノ酸の生成についても、丸大豆 醤油は不利なようです。脱脂加工大豆から作ったものに比べて、少 し低い数値になるのが普通です。

 丸大豆醤油の有利な点は、油脂成分に由来する、有機酸やエステ ル類、つまり香気成分に優れている点です。食べ比べるとわかりま すが、味では脱脂加工大豆製、香りでは丸大豆製、という評価にな ると思います。

 丸大豆醤油は原料の段階から良質のものを手配できるという利点 があります。また、必然的に長期醸造になり、全体にまろやかな風 味で、食卓でのかけ醤油やさしみ用などには特に向くものです。

 伝統文化としての醤油はもちろん丸大豆を使用します。本物指向 としては、丸大豆醤油というのは、正しい選択です。しかし、品質 としての差があまり出ないことや、資源の無駄遣いのことを考える と、全体としては、かなり難しい選択になります。

 食べ物に限らず、何事にも選択にはこの種類のトレードオフの関 係が成り立つことが多いのです。

 さて、あなたはどちらを選びますか?


 普通、醤油といえば、濃口醤油です。醤油は私の住んでいる和歌 山県が発祥の地ということになっています。

 国道42号線(紀伊半島一周道路)で、和歌山県中部にさしかか ると、観光バスの出入りする、醤油の醸造元があちこちにあります。

 もう少し南へ行くと、こんどは梅干し工場か幅をきかせてくるの ですが、まあそういった、観光名産品になっているわけです。

 紀州由良興国寺の開祖法灯国師(心地覚心)が中国から持ち帰っ たのがはじまり、とされています。

 法灯国師という人は、高野山でも活躍したり、有名な一遍上人が 参禅したりと、いろいろと逸話のある人なのですが、この味噌醤油 の伝来と、虚無僧の開祖としてが一番有名です。

 中国留学から持ち帰ったのですが、このときの原型を今に残すの が、「金山寺味噌」と呼ばれる味噌です。

 これは中国の「径山寺」のなまりといわれ、味噌のなかに胡瓜や 茄子などの漬物が入っていて、そのままおかずとして食べる「なめ みそ」です。

 当初はこのようなものから、汁を分離したものが醤油、残ったか たまりが味噌になっていった、ということです。

 ただ、今の醤油の原型は、さらに時代がくだって、江戸時代のは じめ、日本酒の醸造技術を取り入れて、今の伊丹、尼崎のあたりで 成立したもので、このころから醤油の原料は大豆と小麦、というよ うになりました。

 当初は東海道を下っていった醤油も、その後、関東でも生産が盛 んになり、今の醸造技術はその大半を関東の醤油に負っているよう です。

【薄口醤油】

 醤油には濃口醤油の他、薄口醤油、たまり醤油、再仕込み醤油、 白醤油などの種類があります。

 このうち、関西では薄口醤油がなじみ深いものです。濃口と比べ て明らかに薄い色で、料理にあまり濃い色をつけないので、上品な 料理によく使われています。

 醤油の色は、成分のうちのアミノ酸と糖分が化学反応をおこして 着色する現象によって、だんだんと黒くなっていきます。そのため、 出荷後にもだんだんと着色が進んでいきます。これをいやがって、 以前はあらかじめカラメル色素で黒く着色しておくことが普通でし た。(今でも、原材料のところに、「カラメル色素」と書いてある ものがあります。)

 薄口醤油も、基本的には同じ醤油ですので、一年もたつと、真黒 になってしまいます。新鮮なうちに使うようにしましょう。

 薄口醤油はどうして色が薄いかというと、この着色を防ぐような 醸造法をとっているからです。まず、塩分を濃口より多くして、着 色を防ぎます。醸造期間も濃口よりは短めになります。

 丸大豆から醸造すると、濃口醤油では醗酵が進まず、苦労するの ですが、薄口では、できるだけ醗酵を抑えようとするのですから、 わりと苦にならないようです。

 しかし、それでも、醸造終了時には、かなり色がついていますの で、最後に塩水で薄めて、色を薄くしています。

 このため、薄口醤油は濃口より、色は薄いですが、塩分は高い、 塩辛い醤油になります。うま味の成分も濃口よりかなり少ないので す。

 薄口醤油を使うような料理では、他にダシの原料をたっぷり使い、 日本酒なども使用しますので、あまりこのことは欠点にはなってい ないようですが、濃口醤油の代りに薄口醤油を使うのは、このよう な理由で、あまり感心しないと思います。

【再仕込み醤油】

 「刺身醤油」といって売られているものは、中身はいろいろあり ます。実は普通の濃口醤油であることも多いのですが、多くは濃口 醤油に調味料を加えています。

 そのなかで、「再仕込み醤油」というのがあって、これは独特の 濃厚な醤油ですので、私はこれが「刺身醤油」に一番ふさわしいと 思っています。

 醤油は大豆・小麦という原料を、塩水に漬けて醗酵させます。こ の塩水のかわりに、生の醤油(醸造終了後、搾っただけのもの=生 揚げといいます。)を使うのが「再仕込み」の名前の由来です。

 二度、醸造することになりますので、うま味成分は抜群に多くな ります。濃厚なので、あまり料理には向かないと思いますが、食卓 でのつけ醤油としては、とても良いものです。

【たまり醤油】

 原料が大豆だけのものです。白醤油とともに、中部地方の特産品 なので、私は詳しいことは知りません。どなたかご存じの人はコメ ントをお寄せください。


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