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1999.12.19
2004.07.25
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食べ物情報(1)調味料

「塩」


2004.07.25

 塩について、こんなニュースがありました。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 「伯方(はかた)の塩」などと国内の塩産地の名を冠した商品の 一部に、外国産の塩を原料にしたことを明記していない商品があり、 公正取引委員会は21日、「伯方塩業」(愛媛県伯方町)など計9 社に対し、景品表示法違反の恐れがあると警告した。

 ほかに警告を受けたのは、いずれも沖縄県のコーラルバイオテッ ク(那覇市)▽海洋創健(宜野湾市)▽青い海(糸満市)▽津梁 (具志川市)▽ヨネマース(豊見城市)の5社と、赤穂あらなみ塩 (兵庫県赤穂市)▽鎌商(神奈川県藤沢市)▽ローストビーフ鎌倉 山食品(同)の3社。

 公取委によると、伯方塩業は01年から04年3月まで、80グ ラムの瓶詰塩「HAKATA焼塩」を約132万個販売したが、メ キシコ産塩を瀬戸内海の海水に溶かして製品化したのに、ラベルに は「ニガリをほどよく残した伯方の塩を焼いた」と表記していた。 ほかの社もオーストラリア産などの塩を使用したのに、「沖縄の特 産海塩」「古くからの塩の産地で製造された」などと表記した。 「昔ながらの薪(たきぎ)炊き仕込み」と表記しながら、重油を燃 料にしていた社もあった。

 公取委は「消費者が特徴ある方法で製造された塩と誤認する恐れ がある」と判断した。【神戸金史】

 ◇伯方塩業の話

 焼き塩の500グラム入りなどほかの商品では輸入塩と明記して いたが、80グラムはラベルの表記面積が小さいので欠落した。真 摯(しんし)に受け止め改善する。

http://www.mainichi-msn.co.jp/search/html/news/2004/07/22/20040722ddm041020193000c.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「伯方の塩」の原料がメキシコ産なのは天下周知の事実と思って いました。ネット上でも、このような記事があります。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 フジテレビ「トリビアの泉」(9月24日放映)の中で「伯方の塩」 が「伯方の塩はメキシコ産」というタイトルで取り上げられました。

(略)

 「伯方の塩」の袋の裏面(業務用の大袋と焼塩80g瓶は除く) には「海水を自然の風と太陽熱で蒸発結晶させた輸入塩を日本の海 水で溶かして原料とし」と表示をしています。

 この「輸入塩を原料とし」の表示は26年前から伯方の塩の袋の 裏面に表示をしておりました。

(略)

 そのために、「伯方の塩は伯方島で造っていないの?」という誤 解を受けたことも度々ありましたが、正しい情報を発信するのが消 費者運動から生まれた当社の使命と考え、あえて現在まで表示して おります。

 「伯方の塩」と同じ時期に発売をされた「赤穂の天塩」や「シマ マース」、番組に出演していた日本塩工業会(旧・専売公社の製塩 メーカーの団体)の尾方氏が深く関わっている現・センター塩の 「精製塩」や「食卓塩」「クッキングソルト」も同じ輸入原塩を原 料にしていますが、そのことを包装には表示していません。

http://www.hakatanoshio.co.jp/newsrelease3.htm
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 「伯方の塩」がメキシコ産と表示しているから、それを使った焼 塩に「伯方の塩を焼いたもの」と表示しても、別に問題ないという 気はしますが、焼塩だけを見たら誤解する、ということなのでしょ う。

 「シママース」などの沖縄の塩は沖縄で海水から作っていると思 っている人も多いようです。赤穂の塩も同様です。赤穂の塩はメキ シコ産の塩に中国産のニガリを添加しているのでしたか。

 一部、国内で海水から直接作っているものもあります。これは値 段が全く違うので区別がつきます。塩は1キログラムあたり、高く ても200円程度ですが、こういうものは千円近くしたりします。

 日本の近海の海水から作ったものがよいとは私には思えないです。 また、海水中の塩分をそのまま残した、というのもウソで、海水の 塩分と食べ物としての「塩」は全く違います。ニガリなどの不純物 をある程度取り除かないと食用にはなりません。

 日本近海の海水からは膜交換法で塩をつくり、天日でつくった塩 を輸入する、というのが現在の日本の塩の基本的な調達方法です。

 そして「自然塩」とよばれる塩は、輸入の天日塩にニガリを添加 したものです。いまさら、という気もしますが、案外知らない人も いるかもしれませんので、以下に紹介します。

 ところで、塩の輸入状況は以下のとおりです。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 食用の大部分は国内生産で膜濃縮+真空式の組み合わせによる。

 日本は世界最大の塩輸入国で全消費量の85%は輸入。メキシコと オーストラリアの2国に集中。

塩の需要量と供給量 (万トン) 
         2003年度 構成割合(%) 
要量 生活・業務用  201   22 
   ソーダ工業用  707   78 
     計     908  100 
供給  国内産    126   14 
    外国産    774   86 
     計     901  100 

国別輸入数量(2003年)大口4国 (単位千トン)
メキシコ    3,515 
オーストラリア 3,318
中国       410 
インド      384

http://www.siojoho.com/s01/
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 国産もありますが輸入が多いことがわかります。加工用では輸入 塩をそのまま使いますが、一般に販売されているのは輸入塩を一度 溶解し、再結晶させたものです。このとき、ニガリなどの成分を補 ったものが俗に「自然塩」と呼ばれるものです。

 「自然塩」の方が「精製塩」より加工度が高いという、不思議な 現象がおこっているわけです。だから私は「自然塩」という名称は やめた方がよいと思います。味は「自然塩」の方が文句なくよいの ですから、消費者を誤解させてまで、「自然」のイメージをつくる 必要はないでしょう。

 「ニガリ」はもともと塩を作るときに塩から取り除かれる成分で す。海水を煮詰めて塩をつくると、最初はニガリの多い塩ができま すが、この成分は潮解性といって空気中の水分をとりこんで、融け て流れだしてきます。こうして最後に残ったものが、ニガリの少な い食塩になるわけです。

 ニガリの主成分は塩化マグネシウムで、マグネシウムとカルシウ ムイオンを大量に含みます。これを水に溶かせば硬水が簡単にでき ます。硬水というのはマグネシウムとカルシウシウムイオンの多い 水のことだからです。ヨーロッパや中国で、生水を飲まない方がよ いというのは、大陸の水は硬水だからですね。こういう水をそのま ま飲むと、硬水に慣れていない日本人はまず間違いなく下痢をしま す。

 ニガリダイエットというのは、要するに硬水を飲んでおなかを壊 すということを自発的にやっているのだ、という話は先週紹介しま した。

 「自然塩」に含まれるニガリはごくわずかですので、おなかを壊 す心配はありません。これは不純物を入れることで、味を複雑にし、 おいしくする効果があります。また、漬物などでは腐敗を防ぐ力も 強いように思います。

 基本的にはよい商品なんですが、誤った宣伝方法で、消費者の誤 解の上にあぐらをかいてしまったところがあるのが残念です。そん な業界の中で、「伯方の塩」が一番まともと評価していたのですが、 今回他といっしょに警告を受けてしまったのは失敗でしたね。しか も「焼塩」だけなのに、新聞記事では代表格になってしまいました。

 「赤穂の天塩」などはサイトを見ても赤穂の海水から作っている としか思えない書き方なんですが、警告を受けていないのはどこか に表示しているのでしょうか。

http://web.ako-kasei.co.jp/a_la_carte/index.html

 「シママース」の方は正直で、こう書いています。

--〔↓引用はじめ〕------------------------------------------

 青い海の塩には2種類ございます。シママ−スタイプと自然海塩 タイプです。

 シママ−スタイプは輸入天日塩(オ−ストラリア・メキシコ産) を一度沖縄の海水に溶かして、それを煮詰めた塩です。
 該当商品:沖縄の塩シママ−ス・真塩・海の華

 自然海塩タイプは沖縄の海水100%を原料にした塩です。
 該当商品:自然海塩・あじま-す・青い海粗い塩

http://www.aoiumi.co.jp/topics/situmon.html
--〔↑引用おわり〕------------------------------------------

 最終生産地が沖縄である、ということには違いありません。塩の 産地表示と原料とは、直接関係はないということです。


1999.12.19

【塩の成分】

 塩の原料は普通、海水です。海水の成分は以下のようです。

成分 濃度(%) g/100g固形物
硫酸カルシウム     0.138 4.03
硫酸マグネシウム 0.210 6.12
臭化マグネシウム 0.008 0.22
塩化マグネシウム 0.328 9.59
塩化カリウム 0.072 2.11
塩化ナトリウム 2.669 77.93

 食塩の塩化ナトリウム濃度は以下のとおりです。

食卓塩99以上
精製塩99.5以上
家庭塩95以上
並塩95以上
原塩95以上
天塩92
伯方の塩95
シママース92
(「減塩調味の知識」太田静行著 幸書房刊より抜粋)

 上記の2つの表を比べると、いずれの塩も、海水中の塩分の分布 とは違い、塩化ナトリウム濃度が著しく高くなっていることがわか ると思います。これは製塩の課程で、塩化ナトリウム以外の成分を 取り除いているからです。

 この塩化ナトリウム以外の成分を「にがり」といいますが、食塩 をつくるときに、自然と汁になって、出て来るので、分離自体は難 しくないそうです。


【塩の作り方】

 塩の製造工程は、海水を濃縮する「採鹹(さいかん)」工程と、 食塩の結晶を作る「煎熬(せんごう)」工程にわかれます。

「採鹹(さいかん)」古くは「塩田」での作業でしたが、今では、 「イオン交換膜」を使用して、海水を濃縮します。ただ、最近では、 メキシコなどからの輸入の「天日塩」を原料にすることが多くなっ ているようです。

「煎熬(せんごう)」基本的には釜で煮詰めます。前項の「鹹水」 や原塩を水で溶かしたものを、減圧釜で水分を蒸発させていきます。 「原塩」や「並塩」というのは、原塩をそのまま粉砕したものです。 また、「自然塩」と呼ばれるものは、原塩から精製する時に、「に がり」成分を添加して仕上げます。

 添加する「にがり」は、精製塩をつくるときにとれたものを戻し たり、輸入してきた天然にがりを使ったりするようです。

 普通に考えるのとは逆に、精製塩が「無添加」で、「自然塩」が 「ニガリ添加」の塩ということになります。


【塩の色】

 塩(塩化ナトリウム)は無色透明の結晶です。たくさんあると、 白く見えます。

 砂糖で色がついているのは、砂糖が熱で変化した「カラメル」の せいですが、塩で色がついているのは、添加したニガリに付随して 混入した、土や泥のようなものです。

 別に毒というわけではありませんが、なんとなく気持ちが悪いの で、私は茶色い「自然塩」は買わないようにしています。


【塩の味】

 塩味は塩化ナトリウムの独特の味です。ただ、塩化ナトリウムの 純度が高いと、味が単調になり、あまりおいしくないです。味の点 では、純度の低い「自然塩」が優れています。私は吸い物で塩の違 いがわかるほど、味に敏感ではないですが、そのまま舐めたり、漬 物をつくったりすると、やはり味が違う、と思います。

 少し高いとはいっても、どちらにせよ安いものですので、おいし い「自然塩」をおすすめします。味には好みがありますので、おい しいと思うものを選んでください。(茶色いものはおすすめしませ ん。)


【原塩】

 輸入の天日塩はメキシコ産ですが、詳しくは知りませんでした。 最近、カリフォルニア半島というか、太平洋側に、海水の塩分濃度 が高い海域があって、製塩が盛んだということを新聞で知りました。

 何でも、新しい製塩工場を作るのに、環境保護団体ともめている らしいのです。

 せっかく開発した「イオン交換膜」方式ですが、コストの点で、 輸入の天日塩にたちうちできなくなっている、というのも皮肉なこ とです。


【並塩】

 農家の主婦が共同出資して、手作りで味噌を作っている人たちが います。味噌の話はまた別にしますが、そこを訪問したときに、使 っている塩を見たら、「並塩」を使っていました。これは輸入の原 塩を粉砕しただけのものですが、塩化ナトリウムの純度としては、 ちょうど「自然塩」と同じくらいになります。

 もちろん、並塩は精製塩より安いのです。味噌作りにはちょうど 良い味なのと、安いので並塩を使っているのですが、「自然塩」取 扱業者だった私としては、何だか変な気分でした。

 自然塩というのは、この並塩と同じものを、いったん溶かせて、 不純物、ゴミなどを取り除き、再度精製するときに、離脱するニガ リ成分を、あとから添加して補っています。

 丁寧なような、無駄なような・・・。


【海水から作った塩】

 塩が専売をはずれてから、以前は禁止されていた、海水から直接 作った塩も市販されるようになっています。作りかたは違うのです が、成分では他の自然塩と大差なく、「海水成分そのまま」ではな いことは、上記の表から類推できます。(塩化ナトリウム78%で は、塩と呼べないです。)

 私の父は70歳を超えていますが、釣が好きで、よく行っていま す。それはいいのですが、近くに住んでいるため、たくさん釣れた 日は、私のところにもアジなどが回ってきます。

 釣っている場所が、和歌山港の岸壁ですので、私としてはあまり うれしくないのです。

 同じように、日本近海の海水から作った塩というのは、私はパス したいです。(まさかそんな汚い海の水は使っていないでしょうが)


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